2014年04月08日(火)
「金沢マラソンに行くぞー!」2 [私の好きな人]
◎「普通の車イスランナー・下山さんをシティフルマラソンに!」の途中経過です。
今はがっくり来ていて、私も途方にくれています。でも負けません。
みなさん、応援してくださいね。
(下から順に読んでください。)
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■4月8日22時58分「金沢マラソン組織委員会・○○さん」へ送信
京都の藤井です。
早速、ご返答いただきありがとうございます。
他の大会とちがい、担当者である方の個人名をはっきり出されての対応に敬意を表します。
しかし正直に言わせてもらいますと、「またか、がっかり」のひと言です。どうして、「下山さんが出場できるよう、できるだけのことはやってみましょう」とおっしゃってくださる大会が皆無なのか、私には理解できません。しかし、ずっと前からシティフルマラソン出場を目指し、ことごとく「不可」と言われ続けてこられた下山さんの悔しさに比べれば、2年ほど前から交渉役を引き受けた私としてはこんなことでくじけておられないと思っています。
「金沢マラソン」は新規の大会であり、まだすべての実施要綱が固まっていない段階だと思いますので、何とかその硬い扉をこじ開ける方法がないかを考えて行こうと思っています。
地方自治体(金沢市)もかんでいる大会ですので、去年施行された「障害者差別禁止法」も十分認識されていることと思います。障害のあるランナーに特別枠を設けられたのも、そのあたりを意識されているのでしょうか。それならなおさら、日常生活用の車いすで何度もフルマラソンを完走されている下山さんを排除されるのが残念でなりません。
国の法律と一民間団体の日本陸連の規則とどちらを尊重されるのか。
オリンピックや世界選手権の選考大会ならいざ知らず、1万人規模のシティマラソンにそこまで厳格さを求められる意味がよく理解できません。まさか、陸連登録者のみの大会ではないでしょう。(もしそうなら、あきらめます。)
大会の趣旨に合致しないのであれば、「オープン参加」という形も取れるはずです。下山さんが望んでおられるのは、「一度でいいから健常者と一緒の大会に参加し完走したい」というものです。もちろんその実現に際しては、こまごまとした配慮が必要です。しかし、それは多くの人の知恵を集めれば不可能なことではないと思っています。
2月22日、私のブログ「パオパオだより」に下山さんからコメントが入っていました。
◇ ◇ ◇
パオパオさん
おひさしぶりです。shimoです。
金沢マラソンが、秋に変更となりましてGWのとても良いタイミングを、失ってしまいました。
その後マラソン参加をを夢みていましたが、参加できる大会もなく寂しい思いをしてましたら思わぬ事態となりました。
胃癌になりまして、一年前に胃の全摘出の手術をしました。
体重と体力は、途端に減ってしまい、スタミナもなくなってしまいましたが現在は、食べ続けてなんとか復活できるように励んでいるところです。
パオパオさんには、本当にお世話になります。
生きているうちに、一度でいいので健常者の方と一緒に公道のマラソンに参加をして、生きている喜びを共有したいと思います。
必ず元気になります。一緒にまた走りましょうね。
(注) 文中の「金沢マラソン」は、「マラソンに挑戦する会」のこと、「パオパオさん」は私・藤井のことです。
◇ ◇ ◇
下山さんの体調を考えると、フルマラソンに挑戦できるチャンスはもうほとんどないかもしれません。だからよけいにあせっています。現在の下山さんの生きがいになっていると言ってもいい「金沢マラソン」応募の可能性を、どうか消し去らないでください。
私たちは絶対にあきらめません。
どうか、下山さんにとって今後の希望がもてるご対応をよろしくお願いいたします。
2014.4.8
藤井廣司
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■4月7日18時43分「金沢マラソン組織委員会・○○さん」より受信
藤井廣司様
お世話になっております。
金沢マラソン組織委員会事務局の○○と申します。
この度はお問い合わせいただき誠にありがとうございます。
金沢マラソンは日本陸上競技連盟(日本陸連)の公認競技とすることとしており、
安全管理はもとより、日本陸連競技規則を遵守する必要があります。
今回、日本陸連に車いすでの参加について問い合わせたところ、「競技会一般規則」の
第144条に「競技者に対する助力」という条文があり、要約しますと、
マラソン競技は自力で42.195?を走り、順位・タイムを競うもので、
ストックやローラースケート等の用具や装置を使用(助力)して参加することは
認められないと規定されており、お問い合わせの車いすでの参加についても
認められないとの回答を受けております。(※なお、目の不自由な方については
「視覚障害者の伴走者は助力とみなさない」と同条で規定されています。)
金沢マラソンは、日本陸連の公認競技として開催する趣旨をご理解いただき、
車いすでの参加ができないことをご了解いただきますようお願い申し上げます。
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■4月4日17時15分「金沢マラソン組織委員会」へ送信
金沢マラソン組織委員会様
初めまして、私は京都在住の50代のランナーで、藤井廣司(ふじいこうじ)と申します。
金沢マラソン組織委員会におかれましては、2015年11月の第1回大会成功に向けて日々ご苦労されていることと察します。私たち市民ランナーの憧れの大会になるよう心から願っています。
さて、金沢マラソンの応募の件についてですが、一つお尋ねしたいことがあります。
3月1日の北國新聞の記事「金沢マラソン1万2千人参加へ 15年」の中に、「優先参加枠として、海外ランナーや県内宿泊ツアー参加者のほか、車いす利用者を除く障害のある人も加えた」とあります。
まだ細かな応募方法も決定していないとは思いますが、この部分を見ると「車いす利用者の応募は不可」とも読み取れます。それとも、優先参加枠ではダメだが一般参加枠では応募できるのでしょうか。ここを知りたくてお尋ねさせていただきました。
私の友人の下山利博さん(40代)は、競技用の車いすではなく、日常生活用の車いすでフルマラソンに挑戦され、4時間台後半のタイムで何度も完走されています。東京在住の方ですが、金沢市犀川河川敷で開催されている「マラソンに挑戦する会」(主催・金沢中央走ろう会)に毎年遠征され、2008年はタイヤがパンクでリタイヤしたものの、2009年、2010年、2011年と4時間40分前後で3年連続で完走。(2012年以降は、この大会がゴールデンウィークから9月開催に変更になったため来られていません。)
普通の車いすでフルマラソン完走能力のある下山さんの夢は、「公道を使ったシティフルマラソンを完走したい」というものです。この夢は私たち市民ランナーとまったく同じです。ただ全国のシティフルマラソンに問い合わせたところ、「他のランナーと接触した場合に危険」という理由で排除されているところがほとんどです。競技用の車いすが一般のマラソンに混ざる危険性は理解できますが、日常生活用の普通の車いすならガードランナーをつけるなど工夫すれば問題なしだと思うのですが・・・。
下山さんは、犀川での「マラソンに挑戦する会」に参加されるときは、いつも一人で長距離夜行バスで来られ、だれの手も煩わせずに行動されていました。そんなしっかりされた方なのに、「車いす利用者」という理由だけでマラソン大会に応募さえできない差別を受けておられます。
金沢マラソンが計画されていると知られたとき、「なじみのある金沢の街をぜひ走ってみたい」と思われたそうです。
下山さんの参加に関して何か問題が発生するのなら、それを一つ一つ取り除いて、ぜひシティフルマラソンへの参加の喜び、また完走の喜びを味わわせてあげたいと思っています。もし伴走が許されるなら、私も大会当日の伴走をさせていただきたいです。
2008年から2011年の「マラソンに挑戦する会」の下山さんの写真を添付させていただきます。
ぜひ、ご検討よろしくお願いいたします。
2014.4.4
藤井廣司
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
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コメント
shimoさん、コメントありがとうございます。そして、「下山さんのシティフルマラソン参加実現」に向けて、その後なんの進展もないことをお詫びします。
私一人の知恵など、たかが知れているということかもしれません。それでも、私の周りのランナーが「○○マラソンに当たった」と喜ばれている話を聞かされるたびに「下山さんは応募もできないんですよ」と説明してきました。みなさんその話はきちんと聞いてくださるのですが、具体的に協力してくださる方はありません。そんな人たちは本当にマラソンが好きな人と言えるのかと疑問に思います。
「マラソン大会に応募さえできない人がいるのに、自分だけ楽しめるのか」ということをもっともっと広めたいと思っています。
下山さんが笑顔でゴールできる日まで、絶対にあきらめず、がんばって働きかけを続けます。
パオパオさん
お久しぶりです。shimoです。
徐々に体力を回復しているところです。
金沢マラソンへの働きかけ、本当に感謝申し上げます。
「競技会一般規則」での、回答を読ませていただきました。
そして、第144条を確認しました。
原文には、車イスについての記載は一切ありません。
残念に思うのは、車イスの参加させないための拡大解釈に感じます。
ちなみに、以下のサイトから確認できました。
http://www.jaaf.or.jp/athlete/rule/pdf/14.pdf
もし、運営側の意見でをそのまま受け止めるならば、車いすマラソンそのものを根底から認めないと言っているのでしょうか。
車イスマラソンは、自力で走っていないという事なのでしょうか。肢体障害者に対してのあまりにもひどい言葉であり、とても悲しく思いました。
どうして、認めてもらえないのでしょうか。
障害者の希望を失うようなことは、しないでほしいと思います。
一緒に走りたいという思いが、そんなに邪魔な存在なのでしょうか。shimoには到底理解ができないです。