2012年10月17日(水)
死刑囚から臓器移植 [時事]
◎京都新聞9月28日朝刊
謝罪「臓器提供を希望」
松田元死刑囚、執行直前に
熊本県宇城市で2003年、男女2人を殺害して現金を奪ったとして強盗殺人罪などで死刑が確定し、27日に福岡拘置所で執行された松田幸則元死刑囚(39)が、事件の被害者、遺族などへの謝罪や臓器提供の希望をつづった手紙を、執行直前に関係者へ送っていたことが分かった。
手紙の消印は19日付。事件について「取り返しのつかないことをしたと強く後悔している」とし、被害者の冥福を日々祈っていると記述。一方で、独り暮らしをしているという母親のことを気遣い「母のことを思うと申し訳なさと自分に対する腹立たしさから気が狂いそうになってしまいます」と書いている。
また死刑執行後に「私の臓器を使って一人でも多くの人が助かってくれたら、思い残すことはありません」とし、臓器提供の意思を表明。死刑執行は少なくとも2週間前までに告知してもらい、方法も薬物注射にしてほしいとの希望も記していた。
死刑制度については「自分がやったことに対してはそれ相応の償いが必要」と、賛成の考えを示し、代替刑として仮釈放のない終身刑を導入することについては「ある面で死刑よりもむごい刑罰」とした。
法務省などによると、死刑囚の臓器提供が行われたケースはない。死刑執行の告知は直前の当日朝に行われ、執行方法は絞首。拘置施設内に設けられている刑場で執行される。
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最近のニュースで一番心に残ったもの。それは、ノーベル賞でもなく、オスプレイでもなく、大量殺害でもなく・・・、死刑囚の臓器提供。この記事はショックだった。
「臓器移植」はデリケートな話題である。以前、「臓器移植とあんもちゃん」(2010年8月)という記事を書き、けっこうな論争になったことがある。(ああなつかしい。ふくたママさん元気かな。)
死刑囚は本人がはっきりとその意思表示をしていても、臓器提供を認められないのか。これは差別ではないのでしょうか。
死体から体の一部を切り取ってもらうのに、その持ち主がどうのこうのと言ってる場合なんでしょうか。臓器移植上で考えれば、いつ脳死状態になるか分かりやすい死刑囚の臓器は移植には適しているはず。「死刑囚であろうが、いただけるものなら喜んでいただきます」とおっしゃる患者さんはおられないのだろうか。
私は意思表示カードも持っていません。その代わりにここに書いておきます。
もし他の人からの臓器移植で命が助かるとしても、私は絶対に臓器移植はしません。今さら、もういいです。
また、私の臓器は絶対にタダでは渡しません。不幸なワンちゃんネコちゃんを助けてくださる方、またはそういうことにお金を出して下さる方にのみ臓器を提供します(以前と同じ。)
以上。
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【RUN】
月火水と3日連続ランニングはお休み。
短い距離をぶっ飛ばすのは、長い距離を走るのと同じくらいダメージが大きいと分かった。
涼しくなってごはんの量が増えてきた。それで走らないもんだから、この3日間で2kgほど体重が増えてしまった。こりゃいかん。明日は走ろうっと。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
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コメント
Yo-Hey!! さん、コメントありがとうございます。
何の医学的な基礎知識もないオッサンの意見に反応してくれて申し訳ないです。でも「臓器移植」は、そういう人もいっぱい巻き込んでいるということを忘れてもらったら困ります。
だいぶ前、毎日新聞に中国での臓器移植の連載がありました。そのとき、日本から臓器移植に行った人が見たのは臓器を運んできた車が刑務所関係の車だったというもの。中国では死刑囚からの臓器移植が当たり前のように行われている可能性があるという記事でした。中国では脳死状態になるように死刑が執行されているんでしょうか。それとも、心停止したあとでも使える臓器のみを移植してるんでしょうか。
臓器移植は「善意の提供者から無償で」というのが建前でしょうが、結局はお金持ちが生き残りそうでない人は見捨てられるということだと思います。1回の臓器移植の費用で、医療の行き届いていない国では何万人もの命が助かるわけですから。
私のように「犬猫を助けたい」と言うと、また「人の命と犬猫の命とどっちが大事なのか」とくってかかってくる人がいます。そんな人にははっきり言ったげんとあかんのかな。「赤の他人のアンタよりうちのきくのほうが大事です」と・・・、ああ脱線。
「死刑囚から臓器移植」の記事は小さい記事でしたが、きっと病院関係者の間では話題になっているだろうと思っていました。そうではないことにショックです。
また、いろいろと教えてくださいね。
臓器移植のニュース、ここで知りました。へぇ、そんな事を思って最後を迎えはったんだぁと。
そんな彼の最後の何かしらの思いに対して、突っ込んでしまうのも申し訳ないんですが・・・執行されてしまった身体は脳死状態ではなく、死亡状態なので、臓器移植適応ではないんですね。
某国での薬物による執行はカリウムの静脈注射らしいのですが、これは心停止するので、脳死状態にすることができないんですよね。死刑執行において、死なないといけない。全身麻酔を受けている状態とは、また違う状態。脳死っていう状態は、特殊な状況によって起きている状態なんですよねぇ。考えられる方法があるとすれば・・・、本論から外れちゃうので書きませんけど。
パオパオさんが臓器移植には賛同しないって言うから・・・、安心して書きます。僕は臓器移植って、消極的な立場なんですよねぇ。輸血も含めて。医療従事者でありながら、絶対に献血はしませんし。宗教的な考え方ではなく、もっとナチュラルな治療をって思うんですよねぇ。他人のカラダの一部を自分の体内に入れる治療って、それに対する処理も大変だし、副作用も強大ですから。
仮に、そういう立場になったとしても、そこまでして生きる事の意味があるのかなと。もうゴールが見えちゃってる人生だとするならば、残り少ない人生だとしても、その間を一生懸命に生きられれば、何ら後悔する事も無いのではないかなと。最後があるとわかっているからこそ、一生懸命に生きられると思うんですがね。
病院でこういうことを言うと、肩身が狭い・・・。