2010年09月26日(日)
第28回駒ヶ根高原マラソン [ランニング・出張販売]
6時7分、東の山に朝日が昇った。
朝の光は池にも映り、すがすがしい空気の中で今日一日の仕事が始められる。
朝日が当たる西の山にはロープウェイが見える。
今日は、ヨメさんが6kmの部に出場。11月のハーフに向けてレースにも出ておいたほうがいいだろうと思い、私が勝手に申し込んだ。「勝手なことすんな!」と最初はすごく怒っていたが、思い直して出場までこぎつけた。
うちのテントからゴール前の池半周が見える。この間店はヒマなので、カメラを構え帰ってくるランナーを目を凝らして見ていた。
「腰の落ちた女性ランナーは」っと・・・。
「写真撮れたかー。写真撮れたかー・・・。」
カメラを構える私の背後でヨメさんの声が。
「あぁん、もう帰ってきたん?」
「帰ってきたわな。」
「ずっと池のほう見て、腰の落ちてるランナー探してたんやけど、分からんかったわ。」
「もうなあ、そんなフォームとちゃうねん。毎日走っとるから。」
「そっかー。」
わずか6kmだが、アップダウンがけっこうあるのでハードなコース。それでも、体の奥のほうにあった毒素が汗と一緒に出て行ったようですっきりとした表情だった。
ただし、タイムは10年ほど前に入賞した時と比べちょうど10分遅れ。6kmで10分遅くなるとは・・・。再び、入賞の賞品である「木彫りの雷鳥」をゲットする日は来るのでしょうか。
うちのテントの向こう側に、なしとりんごの販売所。ここのテントの方とも10数年来の顔なじみである。
いつも買いそびれてしまうので、ヨメさんにちょっと早めに買いに行ってもらった。いっぱいおまけをいただいたらしい。
そういえば、昨日もいいものをいただいた。
京都キャロット通販のお客様、地元駒ヶ根の矢澤さんがご家族でうちのテントをのぞきに来てくださった。矢澤さんは1ヵ月半前にこの会場近くをジョギング中につまづかれ、足を故障されたそうだ。だからまだしばらくは走れそうもないのに、わざわざお買い物に来てくださったのだ。
そして、その時にぶどうを持って来てくださった。いつも買っていただいているのはこっちのほうなのに、こんなおみやげまでいただいて・・・。いつもいつも、ありがとうございます。
ヨメさんの髪飾りがかわいかったので、一枚パチリ!
せっかくなんで、もう一枚。
「かわいいヨメさんやと、ええわー。」
「わけ分からんわ!」と言いながら、口元がニヤッ!
その「ニヤッ!」がますみちゃんのええとこなんですわ。
10時スタートの15kmも12時で終了。そこから後片づけを始め、いつもならも2時間はかからない。
ところが、後片づけをしている途中からヨメさんの動きが鈍ってきた。「ちゅかれたー・・・。」
アップダウンのあるコースを走ったのは久しぶりで、それがだんだんとこたえてきたようだ。でも、今の自分の実力が確認できてよかったのかも。
今日のアヘアへペース(?)で21km押し切らないと、11月のハーフの制限時間、2時間50分はクリアできない。これはえらいことです。
帰りは駒ケ岳SAで昼食。
私は「ねばとろ丼(900円)」を注文。ふだんなら汁系のものを注文するのだが、走っていないから何でも食べれます。おいしかった。(食べてる途中の写真ですいません。)
渋滞も少しあったが、事故渋滞ではなく自然渋滞だったのでまし。行きしより30分ほど多くかかっただけで済んだ。
家に着けば、こんなかわいいきくちゃんのお出迎え。それにしても、この大股開きの意味は?
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2010年09月25日(土)
第28回駒ヶ根高原マラソン・前日受付 [ランニング・出張販売]
前夜祭で、招待選手の大島めぐみさんのごあいさつがあった。
司会者から紹介された大島さんは、しばらくつまり、それからとつとつと話し始められた。そのお声はかわいらしく、つまりながらも本当にご自分で考えられたいいごあいさつだった。
「こら、写真撮りに行かなあかん!」
私は店をほっといて、急いで坂を駆け上がった。
うちの出店テントは池のほとり。大会会場のグランドからは一段下になる。
人ごみをかき分けかき分け一番前へ。大島めぐみさんのすぐ前まで行くことができた。
大島めぐみさんのダンナさん・健太さんは、高知・「くろしお通信」時代、京都キャロットの通販で何度か買っていただいたことがある。健太さんはおぼえておられるだろうか。
うちのテントへ戻ってひと言。
「大島めぐみさんて、ごく普通のきれいな人やったわ。」 あんな穏やかな表情でいられる人が、世界のトップをめざしてられるなんて・・・。かっこよすぎる。
私の大好きな馬杉裕子さんが、あるところにこんなことを書かれていた。
走るようになってから気をつけていることは初対面の人に「まさか?!あなたが250km走るなんて!」と言ってもらえるような女性でいようということだ。走り出してから男勝りな行動を起こしてしまうことが多いので意識して女性として生まれたことも楽しみ、表現したいと思っている。
(馬杉さんすいません。勝手に引用させていただきました。)
お泊りはいつもの「馬目塚旅館」さん。
おとなりで食事をされていた男性が、「前にここに泊まったら料理がよくて、それからずっとここに泊まっています」とおっしゃっていた。旅館冥利に尽きますね。
めずらしい葉っぱの天ぷらが出たので、ヨメさんが従業員さんに聞いてみた。
「のり菜」といって、海の海苔の味がするものらしい。そう言われるとそんな感じも・・・。
明日はヨメさんが6kmの部に出場。楽しみじゃー。
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2010年09月24日(金)
ドミノ倒しコンクール優勝 [学校]
今日、真樹の高校で文化祭のコンクールの成績発表があった。
1年の「ドミノ倒しコンクール」は、真樹のクラスが見事優勝。この夏、連日の猛暑の中、「来てくれる人が少ない」と嘆きながらもがんばった甲斐があったね。
この喜びを忘れることなく、次に・・・。
※ 今日24日は「勝手に国労応援ラン」の日ですが、「駒ヶ根高原マラソン」への出張販売の準備のため、走る時間がありません。よって、29日(水)に延期します。
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2010年09月23日(木)
第10回丹後100kmウルトラマラソン?「逆タイタン?」 [ランニング]
※ ゆっくり記事を書くヒマがありません。とりあえず、結果をご報告。「87km地点収容」です。
一応自己最高記録ですが、今年は自分なりにしっかり練習を積み、本気で完走をめざしていただけに残念です。応援してくださったみなさん、本当にめんぼくないです。
さて、これからどうするか・・・。
(注)9月30日、この記事を書きあげましたが上の文はそのまま残しておきます。
さて、後半。
実際は残り44kmなので半分ではないのだが、一度このコースを走った人ならみな感じているでしょう。「ここからが長い!」
弥栄庁舎のエイドは種類が豊富。ここで腹ごしらえをしていかなくてはいけないのだが、私はこのときもう物がのどを通らない状態になっていた。体は元気なんやけどなあ。
「あっ、藤井さん、はい、アーンして・・・」
という写真に見えなくもない。
実は、毎年ここらあたりから疲労による幻覚症状が出てくる。この写真も、エイドのスタッフさん側から写真を撮っている私を見つけて驚いているだけのこと。
幻覚「アーンして」のお相手は、私のブログ最多登場の京美人・伊藤さん。うちのヨメさん公認の、女性の走友ってとこですかね。(勝手なこと書いてすいません。)
「せっかくやし、ふたりいっしょの写真、撮ってもらいましょ。」
「そうですね。」
近くにおられた女性にお願いし、一枚撮っていただいた。
「ちゃんと撮れてますか。確認してくださいね」と心配してくださるその人。
「あっ、バッチリです。しっかりハゲかけた頭で写ってます。」
「いえいえ、そんなことないですよ。」
わざわざ頼んで撮ってもらった人を困らすようなことを、何ゆうとんねんって感じです。
「ほな、先行って待ってますわ。」
もう少ししゃべっていたかったけど、ここで物がのどを通らないというのがいやーな予感になって・・・。とりあえず、少しでも前へ。
60km地点、7時間42分。
弥栄庁舎で11分休けいしたとはいえ、この10kmが1時間37分。このあたりはまだ平坦地なのに、確実にペースが落ちている。
エイドでも、もう水しか飲めない。(スポーツドリンクも気持ち悪くなってきた。)
なんやかや言いながら、私に追いついてきた龍馬さんは元気そう。
背後から「藤井さーん」と呼ぶ声。
「あー、もう伊藤さんに追いつかれてしもたー。」
伊藤さんは意外と元気そうで、けっこうな上り坂なのにスタスタと上っていく。
「あっ、そうや。8月の第1日曜に、京都走ろう会の例会の帰り、賀茂川パートナーズの人が手を振ってくれてたんやけど、あれひょっとして伊藤さん?」
「そうですよ。」
「いやー、ごめん。ボク近眼なもんで、遠くの人見分けられへんねん。うちのヨメさんが『アンタの好きな人ちゃうん』ってゆうてたんやけど、『伊藤さんはあんな髪の毛長ないでー』ってゆったんですわ。そしたら、『なんであんなに手振り返してたん』て聞かれて・・・。『賀茂川パートナーズはみんな友だちみたいなもやからええねん』てゆうときました。」
伊藤さんのいいところは、私のようないいかげんなオッサンのアドバイスにも「はい」って聞いてくれはるとこやろうね。でも、よう考えたら最近立場逆転してるし。アドバイスしてもらわんならんのはこっちのほうやし。
上り坂での私の失速は強烈で、龍馬さんにもスーと抜かれる始末。
「こらー、龍馬、何余裕かましとんじゃい!」と言いたくなりますよねー。こんな楽しそうな場面を見せ付けられたら。
このあと、私のケイタイにメール着信。ヨメさんから!
「コメント入ってました
がんばれ!!(^^♪
ほれっ!!
100kmってわたしは・・・(略)」
3人の方から応援メッセージ。これはうれしかった。
ただし、最初の3行はヨメさんの言葉だとかんちがいして喜んでしまった。「あんなに、『どうでもええ』って言ってたのに、『がんばれ』ってゆうてくれとるやん。鬼嫁の目にもなんたらゆうやつか・・・。」
あとで確認してガックリ。ヨメさんからは事務的な最初の1行だけ。あとの2行は、長いコメントを送ってくれた走友・ゼファー750さんの頭の部分だった。
ちゃんと間あけーちゅうねん。うれしなってしもたちゅうねん。ぬか喜びしてしもたちゅうねん。
私が走れなくなって歩き出したころ、ゆっくりではあるが着実に進んでいかれる女性あり。その人の背中には「やんちゃ村」の文字が。先行される龍馬さんを追う奥様だった。少しだけだったがお話させてもらえてよかった。
本当に感じのいい、「龍馬の妻」さんだった。
私のブログには今回初登場でしたが、またよろしくお願いします。
70kmの計測地点。
計測スタッフさんだと思っていたのだが、わざわざ「キャロットさん、がんばってください」と言ってくださる方が。あとでよく考えたのだが、あの方は主催のランナーズウェルネスのスタッフさんだろう。
70km、9時間34分。
この10kmに1時間52分もかかった。キロ11分て、なんぼ大方歩いたにせよかかりすぎ。
ここらは、風力発電の風車でも見て心を紛らせて・・・。
峠から碇高原も走ったり歩いたり。結局最大55分あった貯金も3分ポッキリに減ってしまった。
イスにすわり5本指ソックスをはきかえていると、顔なじみの・・・。
「松田さん! 松田さんて!」
「わー、藤井さん。」
「あっ、どうでした、関門。」
「なんとか15秒前にすべりこみました。」
「いやー、よかったですやん。」
「でも、私、ここでやめます。」
「なんでー!」
「この足の状態では、ここからの下りは無理。」
「あらま、もったいない。」
「藤井さんは行ってくださいね。」
「当然やん。行きまっせー。どんなことがあろうと、とめられるまではやめへんでー。」
松田さんは、去年13時間10分で軽々完走されたランナーである。その松田さんが今年はここで終了。理由をお聞きすると、ひと言「練習不足」。
松田さんは、いつも会うたびに「藤井さんやったら絶対完走できるはずやって」と太鼓判を押してくださる。そんなありがたい応援の声にもこたえなければ。
ここから、シューズも「サロマレーサーST」から「NB・Mr967R」へはきかえ。はきかえてまず感じたこと。「ガバガバやがなー。」
26.5cmのEEワイズだったので、ウルトラ後半にはきかえる時はかなりきついかもと心配していた。しかし、全然だいじょうぶ。足全体にやさしくていい感じ。
再スタートしようとしたら、さっきからずっと近くを走ってられた男性ランナーのご家族が目に入った。
「さっきからオッちゃんも応援してくれてありがとね。記念に写真撮らしてー・・・。」
「初ウルトラです」と言っておられた、あのすごくお若く見えたお父さんは完走できたのでしょうか。
ここのエイドでも取れたのは水だけ。サロマニアンブルーメンバーである中野勇人さんお勧めのゼリー「即攻元気」も、せっかく用意していたのに食べるのを忘れてしまった。もうかなり頭をやられているようだ。
下りは想像していた以上につらかった。
一番つらかったのは、前後に人を見かけなかったこと。ランナーはもちろん、人家もないので一般の人とも顔を会わせない。だんだん三途の川を歩いているような・・・。
ただ一度だけ正気に戻ったのは、おサルさんの団体の大移動を見たとき。私の少し前を20ぴきくらいの大グループが横断していった。(残念ながら、カメラは間に合わず。)
エイドでその話をすると、「そんなに少なかったですか。だいたいいつもは50ぴきくらいで動いてますよ」とのこと。それを聞いてズッコケました。
平地に下りるとやっと人家が。
こんなかわいいワンちゃんも応援してくれていた。
このさびしい下り坂を解消するための私からの提案。
久美浜スタートの60kmのコースを変更して100kmと同じコースを走らせる。そうすると、あのさびしい下り坂を走る人数が増え心強くなる。第11回目からはそんなコースはどうでしょう。(たぶん、「60kmの部」が78kmくらいになるのかな。)
歩道がない道路を一人ポツンと走るのはこわい。体がふらついたら車にひかれる可能性もある。
80kmの計測地点。
70kmのところにもおられた同じ方が、また「キャロットさん、まだまだだいじょうぶ」とか言って励ましてくださった。あの方はいったい・・・。
80km地点、11時間24分。この10kmが1時間50分。この時点で借金12分。絶望的!
でも、こんな状態でも、「いっしょに走りましょ」といっていくれる人がいたら、脅威の回復をし関門通過も可能性0ではない。ところが、前後どこまで目をこらしてもランナーの影見当たらず。
トンネルの前に若い走路員さんがおられた。
「すいませーん。もういつ収容車が来てもおかしくないんで、記念の一枚撮ってください。」
その若者(高校生?)は、笑顔でシャッターを押してくれた。
トンネルの中はすごい音。少し恐怖感をおぼえる。
しかし、この幻想的なフンイキはけっこう好き。
トンネルを抜けると、私の今までの最高到達地点・85kmのエイドが見えた。
そこに5、6人のランナーがたまっていたので、「行けるとこまでいっしょに行きませんか」と誘ってみたが反応なし。みなさん、「ここは切りがいいので・・・」というような表情だった。
85km地点、12時間20分。
この時点で、丹後庁舎(87.2km)の最終関門を12分オーバー。でも、収容車が来る気配がなかったので、「行けるところまで、一歩でも前へ!」
丹後庁舎にもうすぐ着くというころ、「最終バスが出てしまうので車に乗ってください」というスタッフさんからの指示が。「あと200m行きたいなあ」とも思ったが、ここは主催者さんにご迷惑をおかけするわけにはいきません。
およそ87km地点。12時間40分にわたる私の長い長いレースは、ここでおしまい。
「あー、逆タイタン! 」
丹後庁舎に着き、収容バスの中からヨメさんにメール。
「終わりますた」 17時18分
今、バスに収容されました。
87キロ地点です。 残念!
迷惑かけて、ありがとう。
(解説) 題の「終わりますた」は私が大好きだったブログ、「離島漁師犬ブログ」からパクらせていただきました。(本当にブログが終わってしまいました。)
最後の「迷惑かけて、ありがとう。」は、これも私の大好きなたこ八郎さんの名言です。いただきました。
ゴール会場に着くと、もうゴール関門45分前。
これくらいの時間から知り合いがいっぱいゴールするはず。いつもはそんなところも見ずに帰っていたが、あと少しなら見て帰ろう。
「いやー、藤井さん、ゴールしやはったん?」
「しましたがなー、バスで。(ああ、くやし。)」
先に帰っておられた松田さんが、60kmの部を走り終えられた土井さんと一緒にゴールシーンを見ておられた。
預けてあった荷物を取りに行き、ゴール前に戻ってしばらく見ていたが知り合いは帰ってこない。ゴール300mほど手前まで行き、すいているところでじっくり観察することにした。
6時を過ぎると薄暗い。
向こうから伴走者つきのランナーが。これは賀茂川パートナーズのランナーにちがいないと思ったが、暗くて識別できない。ぐっと近づいた時、「あっ、斎藤さん・・・」。でも、声が出なかった。私は人の応援がヘタ。
残り時間15分のところで、野武士・・・いやいや龍馬さんが帰還。落ち武者ぽくなってないかと心配だったが、全然だいじょうぶ。笑顔です。立派というより、「かっこいい!」
残り9分で、京美人・伊藤さんが・・・。
いい「見返り美人」さんの写真が撮れました。
この粘りと精神力、それに加えてきっちり帰ってこられる計算力には脱帽です。もうこれから、絶対にえらそうなことは言えません。
「ウルトラの師匠と呼ばせてください!」
制限時間内の最後のランナーまで見て、浅茂川温泉へ。
温泉から上がり、ちょっとゴロンと。
横では、バイオリンとエレクトーンの演奏会(?)。いい子守唄になった。
ここの売店で、地元産の新米10kg(4200円)を購入。
「去年買って帰ったら、すごくおいしかったんで・・・。」
「ありがとうございます。さっき精米したてで、まだラベルもはってないんですよ。」
みなさん、このお米の味は私が自信を持ってお勧めします。
最後の仕上げは、例年通り「ラーメン・藤」。
ウルトラのあとは何も食べたくないのだが、ここのラーメンだけは別。
「さっき、『今年は遅いなあ』って話してたんですよ。」
人懐っこい笑顔で、大将が近づいてこられた。
「いつもより遅いから、完走できたのかなあって・・・。」
「残念ながら、87kmでアウトです。」
「87km? あと13kmやねえ。また、来年!」
「はい!」
おっとっと、「はい」ゆうてしもた。もう今年で終わりにしようと思っていたのに・・・。
ここ何年か、「丹後ウルトラ」の帰りは「ラーメン・藤」のラーメンを食べて帰っている。それで私の顔を覚えてくださったのか、私がお店に入ると必ず大将が「どうでした?」と聞いてくださる。
実は、今日のレース途中、完走できるかもと思ったときに、もしできたら一番に報告したいと思ったのがここの大将である。赤の他人なのに気にしてもらえたら、こんなうれしいことはない。思わず「来年も」と言ってしまったのは、そのあたりが理由である。
来年ねえ・・・。
完走できてもできなくても、第10回の今年で終わりにしようと思っていた。でも、まだまだ「逆タイタン」な自分を分析してみたい気持ちもある。
ヨメさんによると、「アンタがウルトラ完走でけへんのは、楽しみすぎ。まったく真剣さが伝わってこん。正真正銘のアホ」とのこと。なかなかいい分析です。
ねえ・・・、来年ねえ・・・。
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2010年09月22日(水)
第10回丹後100kmウルトラマラソン?「アホやない!」 [ランニング]
「アホやない!」
そう強い口調で言われ、ちょっとドキッとした。でも、うれしかった。
今回は多くの人に出会い、今までで一番しゃべった。その中でも、33km過ぎに追いついてこられた「ランナーズ9の会」の尾崎さんのこの言葉が一番心に残っている。
「藤井さーん、走ってはったんや。」
「走ってまっせー。」
「何回も出てはんの?」
「へへへー、第1回から欠かさず10回連続出場です。ただし、去年まで9年連続関門収容ですけど・・・。ヨメさんには、『アンタはアホや』って言われてますねん。」
「アホやない!」
「(ギクッ!)」
どういう意味で言われたのかは定かではない。しかし、尾崎さんはニ三度お話しただけなのに、なぜかいつも私の味方をしてくださる。この発言も、私への応援と思っていいのだろう。
前日、琉球ミニシェパード・きくに見送られ丹後へ。
「なんかようわからんけど、とにかくはよう帰ってきてな」と言ってくれているような・・・。
昨年は「京都キャロット」の出店をさせてもらったが、今年は主催者側の都合により他の大型店の出店となった。
受付からの帰り、以前はコース沿いになっていた「垣中さん」(アイスキャンディー屋さん)の写真を撮った。この前を通らなくなったのは、私にとっては大きな痛手だ。ここで、アイスキャンディーを一本食べ、一本を手に持って食べながら走るのが楽しみだったのに・・・。(以前の46km地点くらい。)
宿は峰山の「竹藤屋旅館」さん。会場から10kmほどなので、車で20分ほど。
第1回からずっと駐車場に車を留めて寝ていたのだが、3年前からは旅館に泊まっている。高くつくともったいないが、竹藤屋さんはこれで5000円。これならちゃんとしたお布団で寝られるほうがいい。
どちらにしても夜中は30分おきくらいに目が覚めてしまう。しかし、今年はその回数が例年よりましだったかもしれない。
3時半起床。5時間は布団に入っていたことになる。
スタートまでまだだいぶ時間があるというのに、もうほとんどの人が並んでいる。
私は、できる限りぎりぎりまで並びたくはない。
荷物を預けスタート地点に戻ると、もうスタート10分前になっていた。
でも、全然あわてることはない。なんせ、私10回目ですから。
大会運営側から、ランナーズウェルネス代表の坂本雄次さんのごあいさつ。
「この大会も、今年で第10回目を迎えることができました。これを記念し、『丹後ウルトラ』10回完走者にギリシャ神話の神『タイタン』の称号を与えたいと思います。今日、この『タイタン』の称号を得る可能性のあるランナーが15名出場しています。」
「おー」とどよめきの声。
あのー、「逆タイタン」(10回関門収容)の称号はないんでしょうか。たぶん、今日その称号を得る可能性のあるのはこの私だけだと思うんですが・・・。
早朝(深夜)に聞かされても決してイヤな気がしない増田明美さんのごあいさつ。
「私は増田明美ですが、最近太っちゃって『ブタ田明美』になってます」とおっしゃっていた。そんなふうには見えませんけど・・・。
最後尾近くで、どなたかの応援に来られていた男性にお願いし写真を撮ってもらった。
今日は店の宣伝もせんならんので、「京都キャロット」のプリント入り黄色のランシャツランパン上下。帽子はなし。その代わりに首にタオル。
シューズははきなれた「サロマレーサーST」。ふくらはぎにはいつもの「C3フィット」のゲイター。
「うーん、バッチリやね」と自画自賛していたら、チップがない!
「えーと、えーと・・・。」
そうや!ウェストバックに入れとった。気づいたのがスタート2分前。シューズの紐をほどいていたら間に合わないので、シューズのベルト部分にはさんんでみた。
「ひょっとしたら、途中でとれるかも・・・。」
まあ、これも私らしいと言えば私らしい。(何べんおんなじ失敗くり返しとんじゃー。)
スタート時点で気になることは・・・。
体のどこか一ヶ所を痛めている場合はそこばかり気になるが、あちこち痛いとかえって気にならない。左腰と右アキレス腱、それに両股関節、走り出すと強烈な痛みが襲ってくるが以上は慢性。それに加えて後頭部の頭痛が続いている。鼻がつまり、左耳が聞こえにくい。
でも、集中力欠如系の私にはあちこち気になるところがあるほうが気が散ってよろしい。今年は、本気で14時間走るつもりですから・・・。
走り始めると、暑くもなく寒くもなくちょうどいい感じ。ただしお昼には気温がかなり上るという予報なので、涼しいうちに走れるだけ走っておかなくては。
七竜峠で写真を撮ったら、フラッシュを使ったので真っ暗闇のように写ってしまった。本当はもう少し薄明るくなっていた。
この大会は地元京都開催なので、知り合いがいっぱい出ている。しかし、このあたりまで薄暗がりの中を走ってきているので、すぐ横に知り合いが走っていたとしても分からない。
七竜峠を下り海が見えるころ、あたりもようやく明るくなってきた。
今年も、「2.5km」と「5km」の表示板が見つけられなかった。最初のペースを知りたいので、この2ヶ所の表示板はぜひライトアップしてもらいたい。
10km地点で1時間7分。
速くもなく遅くもなく、私にとってはまあまあというところでしょうか。
11.2kmのエイド、浜詰駐車場前でかわいいワンちゃん発見。
「すんませーん。ワンちゃんの写真撮らせてください。丹後で初めて会ったワンちゃんがかわいいワンちゃんでよかったー。お名前は?」
「ミルです。」
「いやー、ミルちゃん」と言って近づくと、「ぐわ、ぐわ、ぐわわわわーん・・・。」
「ミルちゃん、こわがりかいなー。女の子ですよね。歳は?」
「まだ、1歳半です。」
また、若いメス犬に嫌われてしもたなー。でも、ついこないだほえられたワンちゃんと名前も歳も一緒やがな。あーあ。
エイドで水を飲みコースに戻ると、またミルちゃん。
「ミルちゃん、がんばってくるわー。」
「ぐわ、ぐわ、・・・。」
「わかったわかった、すまんすまん。」
こんな朝はようから、変なオッサンにからまれて気の毒やった。
そのちょっと先で、後ろから「キャロットさん」と声をかけてくださる方あり。
「キャロットさん、いつもお世話になってます。」
「あっ、サロマで・・・、田中さんですよね。」
「はい、リベンジに来ました。」
「あのあと結局どこまで行かはったんですか。」
「70kmです。」
「いや、70kmまで行けたらよかったですやん。ボクは69kmでとめられました。あの時の田中さんのカウボーイハット、かっこよかったですよ。」
「今日は、キャロットさんでいただいたものばかりでそろえました。」
「ありがとうございます。今日こそ、完走しましょうね。」
スタートしてから初めて声をかけていただいたのが、感じのいい女性ランナーというだけで「今年は行けそうな気がするー」。
16.6kmのエイド、くみはまSANKAIKAN。
ここでは梨を食べなあかん。
私は走り出すと、固形物がほとんどのどを通らなくなる。でも果物だけは別で、後半胃の具合が悪くなってきても比較的食べやすい。でも、果物だけで100kmは無理なんかなあ。
トイレから戻ると笑う武士に遭遇。
今年の「鯖街道ウルトラ」で知りあったやんちゃマスターさん。
このスタイルもいやに似合ってます。
朝日が昇ったら写真を撮ろうと思っていたのに、いつもの場所で昇ってこない。例年よりだいぶ先の場所で、やっと日が昇った。これは、例年よりいいペースで押せているということでしょう。
20km地点で、2時間15分。
ずっと同じペースで走れている。
23kmすぎ、「キャロットさん」と声をかけてくださる方あり。
「確か、サロマも出ておられましたよね。あの時のブログの記事、読ませていただきました。使われているシューズのことを書いておられましたけど、ほんとにそのとおりでしたね。サロマレーサーSTが一人勝ちで、あとNBの寛平ちゃんモデルがちらほら・・・。」
「そうでしたよね。まあ、色が目立つから記憶に残っているという面もあるかもしれませんけど・・・。」
「今日は全体にハイペースじゃないですかねえ。」
「お昼に気温が上る予報やから、みんな涼しいうちに距離を稼いでおこうという作戦でしょう。ウルトラは何回も出ておられるんですか。」
「ええ、もうかなりになります。」
「それにしてはお若いですよね。前はウルトラと言えば、中年。フルマラソンやトライアスロンにあきた者がやるというイメージだったんですけど、最近はちがいますねえ。いきなりウルトラという方もおられたりして・・・。」
「確かに。サロマが今年で25回でしょう。最初40代だった人が今は60代、70代ですから・・・。世代交代も進んできていると思います。」
「すいません。私に声をかけてくださった方は私のブログに載るということで・・・。写真撮らしてもらいますよー。」
(パチリ!)
愛知の木場さんという方でした。
後ろ姿も撮らせてもらったが、細い。私のコンコロコンとはえらいちがい。これくらい絞らないと完走は無理なんかなあ。
30kmのエイド、3時間21分。
なんてすばらしいイーブンペース。
例年だとここでは座って休けいするのだが、今年はほとんど休まず。そんなに疲れてはいない。
「さあ行こう」と思ったら増田明美さん発見。
「写真撮らせてもらっていいいですか」とお聞きすると、お隣りにおられた男性(ダンナさんかな?)が、「一緒に入ってください。」
「去年もゆってたんですけど、私は増田明美さんの高校時代の走っておられる姿を見て走り始めたんです。」
「ありがとうございます。そう言っていただけると、励みになります。」
「もう、それから28年になります。」
「そう・・・ですね。がんばりましょう!」
33kmあたり、前半最大のお楽しみ「川バタ農園さんの梨」。
私設も私設、梨丸ごと、皮をむいてくださって我々に提供してくださっています。毎年ありがとうございます。
「奥さん! 奥さんの写真も一枚・・・。」
ちょっと恐縮されていたが、このご夫婦はみなさんに紹介しておかないと。
みなさん、きちんとお礼を言っておられるかなあ。当たり前みたいな顔して食べてはらへんかなあ。心配。
次のカーブを曲がりちょっと行ったところで、後ろから「藤井さーん」と呼ぶ声が。
「いや、尾崎さん。」
「藤井さんは、ここ何回も出てはんの?」
「へへへー、第1回から欠かさず10回連続出場です。ただし、去年まで9年連続関門収容ですけど・・・。ヨメさんには、『アンタはアホや』って言われてますねん。」
「アホやない!」
「(ギクッ!)」
「僕もね、何回かリタイヤしたことあるんや。でも、そのほとんどが故障しててリタイヤ覚悟で出たやつなんやわ。参加費も払ってるし、旅館の予約も取ってるしっていうやつ。
ただし、1回だけ走れんようになって収容されたことがありますねん。93年のサロマ。雨で体が冷え切ってしもてね、80km手前でバスに収容です。バスに乗せられてからもふるえが止まりませんでしたわ。」
「えー、それ出てはったんですか。ボクもそれ出てたんですよ。6月の終わりやから、なんぼ北海道でもランシャツランパンでええやろ思て、今日みたいなかっこうですわ。そしたら雨降ってきて、途中の温度計6℃でしたもんね。」
「そうそう、実はな、僕もランシャツランパンやってん。」
まあー、こんなとこで17年前のサロマの話で盛り上がるとは・・・。何でもしゃべってみるもんやねえ。
「藤井さんにパワーもろたし、まだまだがんばれそうですわ。」
上り坂にさしかかるころ、尾崎さんはそう言いながら先に進んでいかれた。
「パワー吸い取られてしまいましたわー。」
それでも、今まで9回連続歩いてしまっていた七竜峠の手前も全部走って上ることができた。知らず知らず、私も尾崎さんからパワーをもらっていたのだ。
40km、4時間39分。
さすがに上り坂が多かったので、この10kmは1時間18分もかかった。それでも、歩いていないので例年よりは速いはず。
42kmすぎくらい。左手に日本海が見えるダラダラ坂の途中、いつもの私設エイドさん。しかし、その手前に「この私設エイドは今年で閉店」の看板。
「えー、何で今年で閉店なんですか。みんなの感謝の気持ちが足らんかったからですか。」
「そんなことないですよ。もうね、私らの手に負えんのです。」
「そうなんですか。そら、残念やなあ。その手に負えんグループのお名前はなんていうんですか。せめて、ブログに載せさせてもらいますわ。」
「美男美女グループって書いといてください。」
「いや、それはちょっと書きにくいですねー。」
「車のとこに書いてあるんで見ていってください。」
「はーい。ながいこと、ありがとうございました。」
「うーん、ウルトラマラソンメーリングリスト・・・。知らんなあ。」
「ランナーの皆様、7年間ありがとう。 ひろし&ふきこ」
ありがとう言わんなんのはこっちやがな。ほんまにほんまにありがとうございました。手に負えんのなら仕方ないけど、このお姿を見てこの私設エイドを引き継いでくださる方が出てくれないものでしょうか。
44.6kmの浅茂川漁港。
ここにはファイテン元気ステーションがある。いつもなら、待たずにすぐマッサージをしてもらえたのだが、今年はやや渋滞。
その間に飲み物を持ってきてくれた小学生。子どもの顔を見ただけで、ホッとする。
お疲れ野武士じゃなくて、龍馬さん。
最初に会った時よりずっといい顔になっている。
つらいつらい八丁浜を通り過ぎると「わんこタイム!」
前から目をつけてたワンちゃんがおりまんにゃわ。
予想したいたとおりすごく人懐っこいワンちゃんで、私の塩を吹いているほっぺをペロペロしてくれた。
上の写真は、「あー、からかったー」と言っているところ。
そして、そのもうちょっと先の道の反対側に、こちらも前から目をつけていたワンちゃんが。
広い道路を横断して反対側に。遠くから見ていたらオオカミ犬系かなと思ってちょっとビビッていたが、近くで見たらタレ目のタヌキみたいなワンちゃんですがな。
このワンちゃん2連発は効いた。
垣中さんのキャンディーのマイナスを、このワンちゃんらのかわいさでカバーしてっと。
さあ、まだまだ元気!
50km、6時間5分。
55分も貯金があるー。夢みたい。
「これは、今年はほんまに完走できるかも・・・。」
51.6km、あじわいの郷のエイドでまたもや龍馬さんに追いつかれる。龍馬さんはどこでも大人気。(特にオバちゃんたちに。)
でも、疲れ具合は並みではない。
こんなに疲れているように見える人とデッドヒートというのは、どうも腑に落ちん。やっぱり、ふだんの練習量の差でしょうか。
去年は、ここでヨメさんが待ってくれていて、すごい笑顔の2ショット写真が撮れたのになあ。今年は、「どうでもええ」のひと言やもんなあ。トホホ・・・。
そこからしばらく進んだところで、60kmの部のトップランナーが。ほんま、速いわ。
「藤井さーん。」
「わっ、石田さんですやん。去年の四万十、完走しやはったんですよね。」
「はい、何とかぎりぎりで。」
「すごいですやん。もう70歳にならはったんですよね。」
「いやー、まだ2年ありますねん。」
「あっ、そうでしたか。それは失礼しました。」
石田さんの足元を見ると、ふくらはぎのゲイター。それに、シューズは発売されたばかりの「NB・MR967R」。
「このシューズどうですか。」
「ああ、いい感じですよ。足に優しい感じで。」
「そう、そうですよね。やわらかく包み込んでくれるような・・・。」
「そうです、そうです。」
私も、碇高原のレストステーションにこのシューズを待機させているのだが・・・。
弥栄庁舎の関門到着。
6時間55分。まだ50分も貯金がある。またまた夢みたい。
ここまでずっと、頭冷やしのタオル巻き姿で走ってました。
予想通りかなり気温はあがっていたけれど、まだまだ元気。
ここまでがんばってくれた5本指ソックスをはきかえる。
この5本指ソックスは、まだ薄い5本指ソックスがなかったころアシックスさんにお願いして作ってもらった「キャロットオリジナル」。こないだ掃除をしていたらひょっこり出てきた。これは具合がよかった。
こんなふうに実際に使っている人の声がメーカーに届くように、私たち小売店のものは努力しなくてはいけないと思う。
「ごちゃごちゃ言う前にレースに出てみんかい!」ちゅうことですね。(「9年連続関門収容がなにをえらそうに」と言い返されるとつらいんですが・・・。)
(注)後半に続く。
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2010年09月21日(火)
第48回京都スポーツ祭典陸上競技大会・お友だち編 [ランニング]
「松若さーん! 最後までしっかりー!」
私がそう声をかけると、松若さんはにっこり。
これやね。私らしろうとは、笑顔で走らな。それが値打ちってゆうもんやん、なあ松若さん。
男子壮年1500mには、壮年の星ともいえる足立浩一さんが出場。
常に先頭を引っぱっておられたのだが、残り1周で2人に抜かれ、第3コーナーでは5、6mの差。
「うーん、今年は無理かー」と思って見ていたら・・・。
怒涛の追い込み。手に汗握る展開。(途中、写真を撮るのを忘れていた。)
見事な大逆転。
いいレースを見せていただきました。
私的には本日のベストレースです。
一方、同じレースの松若さんもいい走りでした。
私のへタッピ写真を、いつも喜んでくださる松若さん。
すぐ送りますね。
もう一人のお友だち・外峯さんが女子5000mに出場。(男女混合の組。)
「途中で大声で応援するし」と言っていたのだが、いざとなったらやっぱり無理。黙って心の中で念じていました。「しっかり!」
しかし「練習が全然できてなくて・・・」ということで、目標の18分台には届かず。
外峯さんは、私を見つけたらいつも声をかけてくれる。このあと廉の10000mを第1コーナー付近で見ていると・・・。
「廉君、今、走ってはるんですね。」
「そうやねん、34分半の自己新めざしてるんやけど、暑すぎてあかんね。ほら、廉の近くに赤のランパンがいっぱいいるでしょ。あれがいつも一緒に練習してる工繊大の選手でね、廉はあの真ん中あたりの実力なんやけど前に出よったわ。」
「廉君の走ってるのを見てると、藤井さんに似てはるね。」
「そう? それはええのか悪いのか。なんか重たい感じしません?」
「そんなことないですよ。安定したいいフォームに見えますけど・・・。」
「とにかく、これから先も楽しく走ってくれたらいいんやけどね。」
また、自分とこのことばっかりしゃべってしもた。外峯さんとこのお子さんらは、走るほうはどうなんやろうね。がんばっているお母さんの姿を、しっかりと見ているとは思うんやけど・・・。そこらを聞いたらよかった。
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