2010年09月08日(水)
廉、引退! [家族]
「えっ! 廉君が引退? 半年前に入ったばかりの陸上競技部を?」
いえいえ、ご安心ください。最近やや伸び悩んでいるとは言え、陸上長距離はまだまだたっぷり楽しむつもりのようです。
廉の今までの人生で、ただ一つ全国レベルまで上りつめたもの。それは、「ポケモンカードゲーム」です。
テレビゲーム禁止だった我が家では、カードゲームが流行。一時は、私、ヨメさん、廉、真樹と4人そろって大会に出場したこともある。
そのポケモンカードゲームを始めて3年目、廉が小6の時、地区大会で優勝。新潟県苗場で行われた全国大会に招待された。ここで優勝すると、世界大会にも行けたのである。
その結果は7位。ちなみに、翌年からは全国大会自体がアメリカで行われることになった。ああ惜しかった。
そのあと中学生になってもポケモンカードゲームは続けていたが、高校に入ったくらいから実質引退状態だった。しかし、大量に買って保管していたカードはそのままになっていた。それをやっとのことで一括処分する気になったようだ。ネットで希望者に販売するらしい。(本人いわく、カードの数は5000枚以上。)
廉が小学生の時、ポケモンカードゲームで中心になって活躍していたのは大学生。当時の廉は、その強い大学生を倒すことに燃えていた。カードゲームのいいところは、ルールさえ知っておれば年齢性別関係なく対戦できるところである。
ひょっとしたら、廉も大学生になっても続けてるのかなあと思っていたが、ついに「完全引退」を決意したようである。
「ポケモンカードゲーム」に関しては、家族そろって大会に出場したり、友だちといっしょに名古屋や広島や高松の大会に遠征したり、滋賀県のショップ主催の大会に何度も参加させてもらったりとさまざまな思い出がある。
覚えの悪いパオパオに根気よくルールを教えてくれた廉には、今も感謝している。ほんま、おもしろかったよなあ。
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2010年09月07日(火)
NB・MR967R NN(ナイトネオン) [ランニング用品]
サロマニアンブルーメンバーである中野勇人さん絶賛の「ニューバランスMR967R」に新色が出た。オレンジ系とピンク系の2色。新色というだけでなゆく、アッパー部分にリフレクター(反射素材)が多く使われている。(その分、旧色より定価で1000円高。)
「サロマ湖100kmウルトラ」を10回以上完走している人のゆわれることだから、試して見る価値はある。なんせ、100kmウルトラ13連敗中の私ですから・・・。
まずはカラー。
中野さんがはいておられるRMC(レッドマルチカラー)も目立つ色だが、こちらNN(ナイトネオン)はオレンジ系なので少しおとなしい感じ。まあ、キャロット色とでも言いましょうか・・・。
次に手に持った感じ。
意外に軽い。メーカー発表は335g(27.5)ということだが、そんなにあるとは思えない。(私がはいたものが26.5のせいもあるが。)
はいてみると・・・。
足がシューズの中で左右に動く。それをヨメさんに言うと、「アッパーがやわらかいから」とのこと。アシックスはアッパー部分がかっちりと作られているが、NBはやわらかいらしい。これは好みの問題なので、どっちがいいということでもないらしい。ただ私のように今までほとんどアシックスをはいていた者は、慣れるまで時間がかかるかもしれないとのこと。
足入れ感はたいへんよろしい。足全体をやさしく包み込む感じ。アウトソールは厚いが、重いという感じはしない。私が選んだのはEEワイズだが、4E、Gも出ているのでいろいろな足幅のランナーに対応できる。
ただし、私のように右足より左足のほうがだいぶ大きい者はどうしたらいいんでしょう。右足はくつひもがだいぶ余ってしまうのに、左足はほとんど余らない。くつひもで調節するしかないみたいですね。
真樹も近々走ってみるらしいのでこのシューズがどうかと勧めてみたが、底がぶ厚過ぎるということで不採用。それなら真樹とかぶることはないので、私はこのシューズをもらうことにした。
後は実際にはいて走ってみることですね。また、それからレポートします。
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2010年09月06日(月)
第27回聖湖マラソン・続き [ランニング・出張販売]
「おばーちゃん、おばーちゃん、写真撮らせてもらいます。」
「民宿高木」さんとこのおばーちゃん(奥様方の)と、美人三姉妹の末っ子さんです。
残り2km足らず。高木さんのご自宅前。
去年は、ご主人方のおばあちゃんと美人三姉妹の長女さん。
ここで応援してもらうと、ほんとにあとひと踏ん張りという感じでうれしくなる。
高木さんの娘さんにお願いして、おばーちゃんとの2ショット。
おばーちゃんは、2時間もずっと外で応援してくださっていたのかな。
「あと1km」の表示のあるあたりから、マラソン会場である「八幡高原191スキー場」の「N型」の滑走コースが見える。
ここらあたりは、5年前真樹が小5の時は私がその手を引っ張り、4年前小6の時はその手を振り払われた場所。子どもといっしょに走っていると、その成長ぶりが本当に「手に取るように」分かる。
小5の時は、5km小学生女子で3位、小6では2位に入った。商品のリンゴをいただいて喜んでいたものだ。
今は「もう、パオパオといっしょに走ることはありえへん」と言っているけど、まあそんなこと言わんでも・・・。
スキー場入り口の最後のカーブの手前で、「藤井さーん」と呼ぶ声。なんと、高木さんが軽トラで巡回しておられたよう。「わー、高木さーん」。(反対方向に行かれたので写真は撮れず。)
ここを曲がると残り200m弱。
ゴールゲート前で立ち止まり、他のランナーの迷惑にならないように端により1枚パチリ。
ゴールタイムは、1時間54分18秒。
先週の「神鍋」より7分半ほど縮められた。(1kmあたり20秒短縮という計算になる。)
「京都キャロット」の出店テントに戻り、記念撮影。
今日は、たくさん水をかぶった割には「頭ペッタン」がまし。
特筆すべきは、この大会の記録計時システム。
毎年毎年改良を重ねておられるのだが、今年はついに最善版といってもいいシステムになっていた。ナンバーカードの裏にぐるっと張り巡らした細い針金型の発信機。これだとほとんど気にならない。そして、回収の必要なし。
今、大手のところが、鉄板プレートを針金でシューズに装着するシステムを広めようとしている。そこは何十年とランナー相手の仕事をしておられるところなのに、ランナーの気持ちが分かっているとは言い難い。大きめのカチカチ鉄板をシューズに針金で固定するなんて!
それに比べて、この大会のシステムの快適なこと。たぶんこの会社は、これで満足しておられず、まだまだ改良を重ねていかれることでしょう。(この大会の記録計時は、「アクティブライフ」(長野県諏訪市)さんが請け負っておられます。)
うちの出店テントのすぐ横には、今はやりの「ドッグラン」施設。まわりの垣根は、全部使い古しのスキー板。
ワンちゃん連れのランナーも結構おられたので使えればよかったのだが、今日は閉鎖されていた。
今日も暑かったのだが、いつも通り私の苦手な帽子はなし。その代わり、これも暑い時のいつも通り首巻きタオル。長らく行方不明になっていた「ゲイター(ふくらはぎサポーター)」をヨメさんが見つけてくれたので、久しぶりに装着。足はかなり楽なような気がした。
シューズははきなれた「サロマレーサーST」。快調です。
このスタイルで、2週間後の「丹後100kmウルトラ」も行こうと思っているんですがどうでしょう。
今日第一日曜は、高速道路のサービスエリア内が2割引きの日。そのため、お腹がへっているのをしんぼうし「安佐SA」へ。中途半端な時間に入ったので、お客はうちだけ。
「秋の山の幸御膳」1100円が880円に。ちょっとだけ得しました。
相変わらず、「高速・乗用車のみ土日1000円」の影響か大渋滞。それに加えて、高速道の運転に慣れていないドライバーが事故を起こす。
「もう、ええかげんにしてくれ! うちらみたいに正規の料金を払っている車は、優先レーンでも作ってもらわなたまらんわ!」
クタクタになって家に着いたら、真樹が作ったかわいいクッキーのお出迎え。クッキーを食べながら、「渋滞の原因を作った事故を起こしたドライバーもかんにんしたろ。ひょっとしたらケガとかしてはるかもしれん」。まあ、そんなもんですなあ。
サービスエリアできくに似たぬいぐるみ発見。
「今日はがんばって働いたから・・・、買ってもいい?」
「何もがんばってへん!」
「今日は、せっかく2割引きの日やから・・・。」
「うーん、しゃーないなー。」
レジ係は、「HeySay7」の山田君みたいなおにいちゃん。おしゃれな高校生に見えたけど、受け答えもきっちりしており好感が持てた。きくに似たぬいぐるみは、1890円が1512円に。
家に帰って、ちょうど1年前の2割引きの日に買った先代ぬいぐるみと並べてみた。真樹は、去年のちっちゃいほうがきくに似ていると言う。でも、今年のでっかいほうも、もらって来たころのきくに似ているような・・・。
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2010年09月05日(日)
第27回聖湖マラソン [ランニング・出張販売]
「ますみちゃん、給水所にな、天使がおったわ。」
「はあ?」
「ほれ、見てみ。」
ゴールしてすぐの私のデジカメの画像を見て、ヨメさんも納得した。
「ほんまになあ、こんなかわいい子が水渡してくれたらほっとするでー。」
「そうやろなあ。」
前日、「民宿高木」さんの奥様が笑いながら言っておられた。「この歳になっても下がなかなかいないから、ずっと『若手』のままなんです。」
確かに。給水所にもあまり若者は見かけなかった。それは地方では当たり前で仕方のないこと。それなら、こんなかわいい子たちに、なんとか手伝ってもらえないものか。いろいろとむずかしい面もあると思うが、少しでも子どもが入っていると大会の印象は大きく変わって来る。
朝5時20分起き。
夜中ずっと、「猪脅し」ならぬ「熊脅し」の鉄砲音が何分か置きになり続けていた。ここらでは、稲穂目当てに田んぼに熊が出てくるらしい。
あの鉄砲音で何度か目がさめたが、地元の人はもう慣れてしまわれたのだろうか。
「民宿高木」さんの美人三姉妹の末っ子さんが、会場のテントまでお弁当を持ってきてくださった。これをしっかり食べておかないと、真夏のハーフは走れません。
ハーフのスタートは10時半。
この大会は定員制のため、ハーフ、10km、5kmともに各1000人。
いつも一番左の内側に並びカーブの内側でつまっていたので、今年は大外の右側はしに並ぶことにした。
今日の目標は、とりあえず2時間切り。
ここ広島の「聖湖」は先週の兵庫「神鍋」とよく似た感じ。スキー場近辺の高原を走る。ただし、「神鍋」が日陰がほとんどないのに比べると、「聖湖」は木立の中を走る部分も多く、その分タイムは短縮できそうだ。
「あっ、キャロットさん。走られるんですか。」
「はい。どこかでお見かけしたような・・・。」
「兵庫の大会によく出てるんですけど、キャロットさんもよく来られてますよねえ。」
「はい、ここが西で一番遠い出張販売なんです。カメラ持って走ってますし、折り返しで見つけられたら写真撮らしてもらいますわ。」
「ありがとうございます。」
スタート直前に少しお話させてもらったのは吉田さんという方でした。
5km地点手前の給水所で、「天使」に遭遇。こんなかわいい男の子は見たとないです。
お墓も地方によってさまざま。まわりを飾っているものにはどんな意味が込められているのだろう。
去年も写真を撮った場所。
ここからコースに戻ると、「ウォウォウォーン!」
観察役員さんが連れてきておられたワンちゃんが、ビックリしてほえた声でした。
折り返しは、ちょうど56分。
帰りは下りが多いので、2時間切りは確実。ここまでくると、1時間50分にも色気が出てくる。
折り返してしばらく行くと、ゴール地点でお話させていただいた吉田さん発見。
「よしださーん。写真撮りますし、ここだけでもしっかり走ってください。」
そこはちょうど上り坂。吉田さんにはちょっと気の毒だったが、力強い走りの写真を撮ることができた。
「また、送ってくださーい」と言いながら走り去っていかれたが、今日初めてお話させてもらった方なのでどこへ送ったらいいのやら。(もしこのブログを見られたら、ご連絡お願いします。)
ダムの上は風があって気持ちいい。
渡りきったところで、男女二人のカメラマンがバチバチ写真を撮っておられた。私もしっかり写っているかな。
さっき脅かしてしまったワンちゃん。
「さっきはごめんね。写真撮らせてねー。
ワンちゃん、お名前なんて言うんですか。」
「サリーです。」
「サリーちゃんかいな。女の子ですね。歳はいくつですか。」
「7歳です。」
「サリーちゃん、7歳。まだまだ若いなあ。」
そういって手を出すと、ペロペロとなめてくれた。
最後の給水所の手前が、残り5km地点。
もうここで、ゴール1時間50分は無理であることが分かった。
それならさっきの「天使」みたいな子としゃべっていこう。
「ボク、えらいね。みんなにお水渡してくれてるんや。」
「・・・。」
「何年生?」
「・・・。」
「ショー君、聞いておられるよ。」と、おとなりの女性が。
「でも、5さいやのに・・・。」
「えっ、なんですって?」と私。
「5さいやのに、って言ってます」と、その女性。
「そっかー、5歳やったん。おっきいし、小学生やと思ったわ。がんばってお水渡してね。」
ちょっとだけでもしゃべれてよかった。
さあ、残り5km。しっかり走ろうぜ。
(注)レース終盤に続く。
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2010年09月04日(土)
ななちゃんはきくの1学年下 [わんこ・にゃんこ]
「ななちゃんは、何歳ですか。」
「8月1日で5歳になりました。」
「おー、うちのきくといっしょやん。でも、きくは3月生まれやから学年は1年上やねえ。」
「なんの『学年』やねん!」と、ヨメさんのつっこみ。
「聖湖マラソン」での宿泊は、15年前からずっと「民宿高木」さん。ご主人は大会運営委員会の総務係の長もしておられるので、本当に何から何までお世話になっている。
奥様はとても料理がお上手で、上の写真を撮った後もおでんやさんまの塩焼きなど次々とおいしいものを出してくださり・・・。控えめにせねばと思いつつ、またビールを2本も注文してしまった。
ご自宅は2kmほど離れたところだが、去年から私たちの夕食時には愛犬・ななちゃんを民宿のほうに連れてこられている。このななちゃんに会うのが楽しみで楽しみで。
去年ななちゃんに会えたのがうれしくて大喜びしたていたので、きっと気を利かして連れて来てくださったんでしょうね。
でも、ななちゃんはご主人だけが大好きで、ヨッパライの変なオッサンにひっつかれてちょっと困ってた。
「ななちゃん、これもお仕事お仕事。」
愛想がないのかなと思ったら、でっかいお手手で「おて」もしてくれた。
「すまんなー。」
ななちゃんの特徴は、まんるいまんるいお鼻とややこぶりな体格。
でも、こう見えても8ひきの子犬を産んでいます。
1年に1回しか会えないけど、京都からの長時間運転もななちゃんに会えるからしんどない。
ただし、あんまりななちゃんのにおいをつけて帰ると要注意。うちのきくがやきもちをやく。
明日もななちゃんに会えるかな。
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2010年09月03日(金)
この夏の思い出と後悔 [雑感]
この夏の一番の思い出は、もちろん、娘との沖縄旅行である。2年前に同じように娘と沖縄旅行に行った時、「もうこれが最後やろなあ」と思っていた。ところが、策士・パオパオはあの手この手を使い、いろいろな理由をこじつけ、真樹とは5度目となる沖縄旅行に行かせてもらうことに成功した。(この時の様子は、このブログには書きかけで現在中断中。)
この夏二番目の思い出といえば・・・。
「反核平和の火リレー・徳島」への参加である。
8月4日に参加させていただき、全行程約22kmを走らせてもらった。その様子は、このブログの8月4日のところに写真のみアップさせてもらった。リレーが終わった後のことは、続編として8月5日、6日にくわしく書いた。しかし、肝心の当日のリレーの部分は写真のみを掲載したまま放置した状態になっている。それは、どうしても書きづらいところがあったからだ。
そもそも、この「反核平和の火リレー・徳島」の存在を知ったのは、「サロマ湖100kmウルトラ」で国労闘争団四国常駐の中野勇人さんがポロッと言われたのが始まりである。その当日8月4日が、京都キャロットの定休日である水曜日だったので参加したくなった。徳島の行事に京都から参加させていただいてもご迷惑でないか、中野さんに聞いてもらった。「問題なし」とのご返答をいただいたので、大喜びで参加させてもらうことになった。
アピール行動は、少人数より大人数のほうが効果はある。大したお役には立てないだろうが、アピール行動の「にぎやかし」くらいの役には立つだろう。そんな純粋な気持ちで参加させてもらうはずだった。
ところがそのころ、私が信頼する「ランナーズ9の会」の○山さんたちが、あるアピールランにおいて「9の会」ののぼりを持っての参加を拒否される事件が起こっていた。いろいろと行きちがい思いちがいがあったようで、ここにはくわしくは書かないが、のぼり拒否の一番の理由は「通行人に対する危険」ということであったらしい。
確かに平和の大切さをアピールする行動中に、けが人など出してしまったら本末転倒である。主催者の心配もわからないわけではない。
でも、待てよ。「ランナーズ9の会」の仲間でのぼりを持って走っている人とはよく話したりするのだが、人様に迷惑をかけてしまったという話は聞いたことがない。走られる方は細心の注意を払っておられるだろうし、のぼりは布、ポールはプラスチック。暴風でも吹かない限り、人にけがを負わせるようなことは考えにくい。
そうか、これは「とりこし苦労」というやつかもしれんね。「心配しー」のおじいちゃんが、孫がかわいいあまり何でも手を出してしまうような気持ちなんかなあ。
これは、のぼりを持って走っても「だいじょうぶ」ということを実践で見てもらうしかないね。
ここらあたりから、私の純粋な気持ちが不純な方向へと変わっていった。
「何が何でも、のぼりを背負って全コース制覇!」
徳島県三好市に着くと、何人かの方から「ブログ見させてもらってます」と声をかけられた。なんてありがたいこと。ブログを通じてではあるが、私があやしいものではないということは分かってもらっている。(いや、その反対かも・・・。)
「しんどくなったら後ろに車がついていますから、いつでも乗ってくださいね。」私の歳の半分くらいのきれいな女性が親切にそうおっしゃってくださった。
「絶対に乗りません!」
(何きばっとんねん、このおっさん)と思わはったやろね。すいません。スタート時点で、もう相当入れ込んでおりました。
本当に私の半分くらいの歳の男女が、次々と「反核平和の火」をリレーしていっている。ここでは、きっちりと若い人たちに「平和の尊さ」が受け継がれていっている。
それに引きかえこの私。背中にくくりつけた「ランナーズ9の会」ののぼりを、後生大事にしながら走り続けている。偶像崇拝でもあるまいに。「私憤を晴らすため?」 バカな!
時折強風が吹き、風が前後から吹くときはまったく影響なかったが、横から受けた時は若干危なかった。「ここでふんばらにゃー。」 って、何のために?
こんなふうに、自問自答しながらのアピールランニングになってしまった。
この「反核平和の火リレー」の本来の参加者さんたちは、突然京都からやってきたこの私をあたたかかく迎えてくださり、リレー中も心配して何度も声をかけてくださった。この時は、本当に申し訳ない気持ちになった。
途中見た温度計は34℃。それでも暑さはあまり感じなかった。暑さにめっきり弱いと思い込んでいた私だが、知らず知らずのうちに暑さに耐えられるようになってきたようだ。
それよりもお腹。
高速道路が思いのほか混んでいて、中野さんとの約束の時間に遅れてしまった。そのため、ゆっくり食べようと思っていた昼ごはんは、運転しながらのおにぎりに代わってしまった。
暑さよりも空腹。
16kmすぎくらいの休けいの時、思わずこう言った。
「中野さん、何か食べるもんありません?」
「うーん、ちょっと待ってくださいよ。」
中野さんは、クーラーボックスに用意しておられた自分用のゼリーを手渡してくださった。
「ありがとうございます。」
一気に、ぐびぐびぐび・・・。
この後、私は急に元気になり、自分用のゼリーを取られてしまった中野さんは急に元気がなくなった。すんませーん。
そして、無事ゴールのJR阿波池田駅前へ。
ゴールした私の感想は、「みなさんにご迷惑をおかけし、自己満足のためだけに走り切ったアピール行動になってしまいました」という感じ。そういう意味で、本来の参加者のみなさんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。
1ヶ月もこの記事について書けなかったのは、こういう理由です。
でも、性懲りもなく言わせていただくと、「よっぽどの強風が吹かない限り、のぼりを持ってのランニングは危険ではありません。」
だから、もう細かいことで意地を張り合うのはやめて、みんなで安全に気をつけて楽しいアピールランをやって行きましょうよ。
以上。
【追加】 「ハゲ仕掛けと人間の心がない・・・」
私とヨメさんの会話。(また怒られるかも・・・。)
「こないだの徳島の『反核平和の火リレー』でな、ボクのハゲネタで盛り上がってしもたわ。」
「なんで?」
「サロマの前夜交流会で撮ってもらった写真でな、ボクが下向いてるやつがあったんやけど、それが脳天ハゲハゲで・・・。
それでな、徳島走ったとき暑かったやん。そやし、しょっちゅう頭に水かぶってたんや。そしたら、中野さんが『藤井さん、そろそろ帽子をかぶったほうが・・・』とか、『だいぶ落ち武者度アップしてます』とか。中野さんが、あんなにハゲネタで楽しんでくれはるとは思わんかったわ。ほんま、喜んでもらえてよかったわ。ハゲてもみるもんやなあ。」
「わけ分からんわ!」
「それより、アンタ、中野さんの用意してたゼリー、取り上げてしもたんやて。」
「そうなんや。あれは気の毒やったわ。『何か食べるもんありません?』て聞いた時、ちょっと間があいたんや。あれは、中野さんの葛藤を表してたな。この大事な切り札を、他人に渡すべきか渡さざるべきか・・・。」
「なんで途中でなんか買わん?」
「そやねん。そのちょっと前にコンビニがあってな、立ち寄るみたいにゆうてた人もあってん。ところが素通りや。もうこれでガックリきてしもてなあ。」
「アンタのこっちゃし、中野さんに分けんと一人で全部食べたんやろ。」
「そのとーり。最後の一滴までしぼりきっていただきましたー。そのあと、中野さん、みるみる元気がなくなってなあ。顔がまっかっかになって、めちゃくちゃしんどそうやったわ。」
「なんちゅうやつや。人間の心を持ってへんやつって、アンタみたいな人のことをゆうんやわ。」
「まあ、サルに近いかも・・・。」
「それは、サルに失礼やで。」
この「ゼリー横取り事件」も、「反核平和の火リレー・徳島」でのもうひとつの大きな後悔でした。
(せめて、中野さんと半分こしといたらよかった・・・。)
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