2016年12月12日(月)
甲状腺低分化癌、経過観察 [病院]
42日ぶりの診察。
今日は1週間前に採血してもらった血液検査の結果を聞くことと、甲状腺の超音波検査。この先の治療方針を決めて行かなくてはならないので、ヨメさんも付き添い。
診察室に入ると、I医師(女性)がいきなり「サイロブログリンの値が、190から33に下がりました」と。何もかもよく分かっている相手に話されている感じ。
「あの、そのサイロブログリンというのは何なんですか。」
「あっ、ごめんなさい。がん細胞のところにたんぱく質が集まるのがサイロブログリンです。がん患者さんによっては、この値が何千何万になることもあります。」
「えっ、そうなんですか。ということは、今は平常値に収まっているということですね。」
「そうですね。『今は』そうですけど、この先はどうなるか分かりません。転移が見つかればアブレーション治療をしなくてはなりません。」
「あの、そのアブレーションというのは・・・。」
「患部を焼き切る治療です。」
血液検査の結果は、現時点では転移がないと思われる。超音波検査も異常なし。
このあと、診察室にヨメさんも入れてもらい医師からの説明を受けた。ヨメさんはいろいろと質問すると思っていたのに、ずっと黙ったまま。I医師からの専門用語ばかりの早口の説明に圧倒されていたようだ。その説明に対して、私が応対し、要所要所で質問していたことにも圧倒されていたらしい。「なんであんな専門的な難しい話に、普通に応対できんの?」と。
私は相手の話を分析し、自分の理解できるところとそうでないところを分別する能力がある。分からないことを恥ずかしがるということもない。的確に質問するので、的確に答えていただける。ふだんボーとしている私が医師と普通に話している様子が、ヨメさんには不思議だったようだ。
私が「なんにもでけへんくせに、突然頭だけはよう動く男」であることを忘れてましたね。
今後の治療方針については・・・。
以前お聞きしたのとほぼ同じ。
1.残っている右側の甲状腺も取ってしまい、ヨード治療を開始する。(転移の可能性が低くなるが、甲状腺から出るはずだったホルモンの薬を一生飲み続ける。)
2.経過観察を続け、転移が見られた時点で右側の甲状腺を取り、全身に転移している可能性を考慮し新たな治療を開始する。(例、一週間ほど独房のようなところに軟禁されヨード治療を受ける。それを何度もくり返す。)
甲状腺低分化癌は症例が極めて少なく、低分化癌と判定された時点で他の部位に転移していないかった例はほとんどないらしい。それが今の私の状態です。
1のほうは、現在ちゃんと働いている甲状腺を切除してしまうというのに抵抗がある。でも切除したあとの治療は、比較的楽なものというニュアンスだった。
それでももう手術はかなんなあと思っていたので、2の「手術をせず経過観察」に気持ちは傾いていた。しかし、「一週間独房みたいなところ」の話を聞いてまたヒビッてしまった。そうなってしまったら、気が狂うかも・・・。もちろん、こちらの場合もこのあと一生薬を飲み続け。なんでもすぐ忘れてしまう私に、そんなことできるんでしょうか。
ああ、どっちもどっち状態です。
あとは、「ずっと放っておいても転移しない」という奇跡に賭けるか。
I医師の話では、それはどうも考えにくいらしい。
とりあえず、症例が少なすぎて有効な治療法が確立されているとは言い難いらしい。少ない情報から、「自分で判断してください」と言われてもねえ・・・。
次は、1月の終わりから2月の初めにかけての診察になる。それくらいまでには決断しなければならないんでしょうね。どうしましょう。
病院のすぐ近くの「スーパー・くらら」さんでお買い物。
ちょうど抽選券を配っておられ、ますみちゃんは知らない方から2人も券をもらった。「かわいいからくれはったんやわ」とゴマをすっといた。
自分の分も足して、3回分の抽選。
残念ながらティッシュだけでしたけど。楽しめました。
トヨタのカードでためたポイントを「黒毛和牛」に交換。それが今日送られてきた。
今日は超めずらしい「家で焼き肉」。
スーパーで買った豚肉と野菜も焼き、豪華なものになった。すごく柔らくておいしかった黒毛和牛は、300gあったのだが食べきれずに残してしまった。お腹パンパン。
今年の通院は今日で終わりなので、「病院一区切り祝い」ということかな。
きくちゃんにも1枚だけおすそ分け。
きくは牧場生まれで「牛守る犬」のはずやったのに、「牛食う犬」になってしもたね。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 6 )
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コメント
さえさん、コメントありがとうございます。
お父さん、大変でしたね。
私は「前向き」というより「お気楽」と言った方がいいと思います。みんなに、「ほんまに癌かー」と疑われているくらいです。
私は、どういうわけか4年たった今も転移していません。その代わりでもないのですが、つい最近膀胱癌が見つかり、8月3日に切除手術を終えたところです。
「いいことも悪いことも」、先のことはだれにも分かりません。
ただし、「なんとかいい方に向けよう」とがんばることはだれにでもできます。
お父さんが「負けへんで―」という気持ちになれるよう、背中を押してあげてくださいな。
過去の投稿にコメント失礼いたします。
私の父が現在甲状腺低分化癌になり、大きな手術を終えましたが
あまりよくないらしく余命一年と言われたそうです。
検索してもいいことも悪いことも書いてありここ何日かずっと泣いてしまってました。
年齢もパオパオさんと近いようで、他に転移もないところ
よく似た境遇でこちらのブログに出会えたことに感謝してます。
現在も色々と治療されているようですが、前向きなパオパオさんに元気をもらいました。
父も少しでも長く生きてほしいと思いました。
みったんさん、いろいろとありがとうございます。
長らくお会いもしていないのに、気にしてくださっていて恐縮です。ほぼ死ぬまでの計画を立てていたのに、ちょっと先延ばしになりました。
これからは、できる限り自分のやりたいことをやっていくつもりです。(「前からやっとるやろ」とヨメさんに怒られそうですが・・・
今、奥武島の民宿です。民宿のご夫婦といっぱいお話しをしました。いいところでよかったです。沖縄本島南部に来られるときは、ぜひ民宿「芭蕉布」さんへ。宣伝しとこ。
明日も風がきつそうで・・・、でも負けへんでー。
パオパオさん、こんにちは。
無沙汰しております。
検査結果が落ち着いているようで良かったです。
決めると言っても簡単なことではないですよね。
病気になってみて、初めて解ることが多すぎますね。
経過が順調にいきますよう、埼玉からいつも応援しています。
沖縄マラソン100K
いっぱい楽しんできてください!
「通りすがりの者」さん、コメントありがとうございます。
先日のI医師からの診察のあとも、「セカンドオピニオンを受けられるときは紹介状を書きますので」とおっしゃってくださいました。「かなり遠くの病院まで行かれる方もあります」ともおっしゃっていました。
「それもいいかもね」と思い次回の予約を取っているとき、病院の職員さんが「費用はかなり高くつきますよ」と教えてくださいました。「セカンドオピニオンというのは若い医師ではなく、病院長クラスの医師が行うのが普通」ということでした。たいそうなことですね。そら、高くついて当たり前ですね。
その三ノ宮の病院に行きたい気もありますが、費用が高いというところに引っかかります。「高いって、いったいなんぼやねん!」
貧乏人は、自分の体よりお金が心配です。トホホ・・・。
通りすがりの者です。
甲状腺の稀な病気で治療の選択肢を示されてもむずかしいですね。
セカンドオピニオンという言葉を御存知ですか?
組織の結果やレントゲンのデータを持って他の病院で意見をきくのですが、同じ意見なら安心出来るし違う意見でも質問して、考えが広がります。
西日本では、甲状腺専門の病院が神戸三ノ宮に有ります。
内科も外科も全て甲状腺に特化した病院で賛否両論あると思いますが、症例数は多いので、稀な症例の患者様には参考になるかもしれません。