2014年10月23日(木)
あの人が大阪マラソンに・・・ [ブログ]
◎読売新聞10月21日朝刊・大阪マラソン2014 目標に向かって(1)
受験の娘に諦めへん姿
「ごめん。お母さんやっぱり走りたいわ」。堺市の看護助手、八津川陽子さん(44)は4月、心の中でひとり娘(19)に謝りながら大阪マラソンの参加を申し込んだ。
年20回はマラソン大会に出る。でも獣医師を目指す娘の浪人が決まった3月、「大学に合格するまで大会は封印。仕事一筋でお母さんも頑張る」と約束したばかり。ただレース無しではどうも心の拠よりどころがない……。4回連続の出場を手にすると娘は笑って許してくれた。
24歳の時、6か月の娘を抱えて離婚しシングルマザーになった。求人広告を見て応募しても乳飲み子がいるとわかると即断られた。24時間託児所に娘を預け、料理店2軒のパートを掛け持ちし、ホームヘルパーの資格も取って働いた。
朝まず娘を託児所に頼み、一つ仕事が終わるともう一つへ。一日の最後に託児所に迎えに行き、寝ている子を無理やり起こして終電で帰る。娘はわんわん泣いた。託児所代は月10万。働いても働いても苦しかった。
人に誘われて走り始めたのは9年前だ。ひとりで時折通っていたプールで、ランニングクラブの会長という男性に勧められて軽い気持ちで入会。離婚後初めて仕事以外の人間関係もできた。「自分の境遇を聞かれるのが嫌で、友達ともみんな縁を切っちゃって。親子2人だけで生きてきたから」
その年、初めて出たハーフマラソンは別世界だった。「知らん人がこんなに自分を応援してくれるんや」「私でも頑張ったらゴールできるんや」と一気にはまった。
翌年からは普段着ない色鮮やかでフリルのついたウェアで大会に出るように。「お姉ちゃん、頑張って」と声がかかる。日常とは違う世界、一番輝いている自分。それを楽しむことが日常の元気のもとになった。
「いつもお仕事ご苦労さま。受験が大変でイライラしてるけど頑張るから、安心してね」。娘が「母の日」にくれた手紙は宝物だ。
母娘とも大ファンのコブクロが今年作った大会テーマソングの歌詞が、本当にその通りだと心に染みるという。
−−うまい事いかん事がぎょうさん毎日の様にあんねんけど がむしゃらに走るだけで大概の事どうでも良くなんねん
もう一つ好きなフレーズ。
−−諦めへん人にだけ ゴールはやってくる
大会当日、予備校近くの沿道で応援してくれる娘に伝えたい。「元気で優しい子に育ってくれてありがとう。頑張ったら、きっと夢はかなうよ」
◇
また、寮の管理代行のバイト。
最近寮の新聞を古紙回収に出されるのが早く、楽しみにしている朝日新聞がほとんど読めない。その代わりでもないのだが、読売新聞を取っている寮生がいて、その古いのもちょっと読めることがある。
昨日その新聞を何気なく読んでいると、大阪マラソンの特集欄があった。シリーズでいろいろな参加者を紹介するコーナーのようだ。
「受験の娘に諦めへん姿・・・、八津川陽子さん・・・、えー、あの八津川さんですか・・・。」
6年前の兵庫神鍋マラソンのハーフを、颯爽と走ってられた彼女。あんまりかっこよかったので、怪しいやつと思わへんかと心配しつつ声をかけさせてもらった。
結果は、全然怪しまれず、写真を撮らせてもらい、ブログにも載せていいと言ってもらった。
新聞の記事を読ませてもらい、「ふーん、そうやったんですか」と思うことばかり。
◇
翌年からは普段着ない色鮮やかでフリルのついたウェアで大会に出るように。「お姉ちゃん、頑張って」と声がかかる。日常とは違う世界、一番輝いている自分。それを楽しむことが日常の元気のもとになった。
◇
娘さんはあの時13歳。中1やったんですね。それは全然知りませんでした。ずっと走り続けているお母さんは、娘さんにとっても自慢のお母さんじゃないでしょうか。獣医師になるまでがんばって!
6年前にお母さんの写真を撮らせてもらった京都のおっちゃんも、獣医師になれるよう応援しています。
大阪マラソンに参加されるみなさん、八津川さんを見かけられたら、「6年前の神鍋で写真を撮られたパオパオさんが、『しっかり』とおっしゃってました」と伝えてください。(覚えておられるかなあ・・・。)
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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