パオパオだより

2014年10月01日(水)

神山登山ラン [ランニング]

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 左足のアキレス腱が痛くて、とても走る気にならない。
 9月はけっきょく13日しか走らなかった。そのうち5回がレースで、9条アピールラン2回、国労応援ラン1回なので、練習はほとんどしていないようなもの。
 その結果、レースのタイムは落ち放題。まあそれはいいとしても、困ったことに食欲だけは旺盛で体重は増え放題。せっかく絞れていたお腹もぶよんぶよんに。

 「これではいかん!」
 と言っても、アスファルトをバンバン走る練習は当分できない。
 「今まで走ったことのないところをゆっくりと・・・」
 そう思い、お昼前に自宅をスタートした。

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 「篠坂町の西側って行ったことないなあ。柊野に抜けられるんかなあ。行き止まりっぽいけど、行ってみるか。」
 自宅から北へ1kmの篠坂町交差点を、鞍馬に向かわず西へ。

 1kmほど入ったところでアスファルトは終わり、土の道になった。
 ここまで2kmを17分。これくらいのペースで走ると足への負担は少なそう。

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 振り返ると、いい景色。
 ここから奥は山岳コース。

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 山に入る前に記念撮影。
 初めて走る道なので、わくわく。
 
 しかし登り始めると、とても走れない急坂。

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 頂上付近到着。
 急に鳥が飛び立つは、シカが駆け抜けるやらで、ハラハラドキドキの登山ランになった。

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 「この石はなんじゃろな。ロープをはって入れんようになってるけど・・・。」

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 そのちょっと先に頂上「神山・301.5m」の標識。
 「そうか、あの石は神さんの石か・・・。京産大は神山神山ってようゆうてるけど、神山はここやったんかー。また一つかしこなったなー。」

 下からここまでちょうど1kmほど。19分かかった。

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 同じ道を下りるのはおもしろくないので、そのまま直進。
 下に市原の住宅地が見えた。

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 初めは割りと走りやすい道だった。

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 ところが途中から道なき道になり、どっち向いて走っているのかも分からんようになった。
 これ明るかったからよかったものの、夕方やったら遭難していたかも・・・。

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 沢を見つけたので、それに沿って下っていくことにした。クモの巣トラップにひっかかり、落ち葉にすべりながら下っていくと、やっと大きな建物発見。
 「これは産大グランド内にある建物かなあ。」

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 表に回ると、なんと老人ホーム。
 「ありゃ、登り口の近くに戻ってきてしもたがな。山道はこわいなー。」
 自分では柊野方面に進んでいたつもりだったのに・・・。

 下り1kmは薮の中で走れず、19分半。
 ここまでの4km、55分43秒。

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 あとは、勝手知ったる地元の道で自宅まで。
 ゴール5.65km、1時間07分51秒。平均ラップ、11分18秒ですって。これなら足への負担はないね。

 走った距離が少なかった割には汗もかき、体重も減っていた。当分はこういう練習にしとかなあかんかな。

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【今日のきく】

 私のお昼ごはんは、コンビニのやきそば。
 昼にコンビニに行くことはめずらしい。
 きくも夜とちがってめずらしいのか、あちこち匂いだりしていた。

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2014年09月30日(火)

第57回勝手に国労応援ラン [ランニング]

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◎中野さんのツイッター・9月24日より

中野勇人@hashiluotoko   国会前にいます。今日は、第29回国会前アピール行動です。退院して、はじめての行動。まだ、ランニングは無理なので、リハビリを兼ねて、ウォーキングのアピール行動です。
終了時間も1時間短縮して、14時までにします。
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 「ぬぬぬ・・・。」
 約2ヶ月ぶりの元国労・中野さんのつぶやきは、「退院」だった。
 中野さんの情報は、ご本人のブログとツイッターしかない。それが長らく更新されていないので、「おかしいなあ」とは思っていたのだが・・・。まさか入院されていたとは。
 6月末の「サロマウルトラ」もなんなく完走され、「肉体改造進行中」みたいなことを書いておられたのに。人間て、分からんもんですね。

 中野さんは私のような偽運動家とちがい、ほんとうに体を酷使されているようですから。くわしいことはよく分かりませんが、みんなそれぞれ自分の体は自分で気をつけないとね。

 さて9月の「勝手に国労応援ラン」。
 「また最終水曜日に走りに行こう」と思っていたら、9月の水曜日もうあらへんがな。今日は火曜日だが、私には特別仕事もないし、午前中にピューと走りに行こう。

 8月の続きで、JR湖西線「おごと温泉」駅へ。
 途中越えで行くと、自宅から40分。

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 駅から坂を下り、国道161号線へ。
 きれいな銀杏並木を走れると喜んでいたら、これはすぐになくなり細い歩道になってしまった。

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 気温は27℃。 「暑い!」

 「駒ヶ根」5kmのゴール後から、また左足のアキレス腱が痛い。日曜の夜は歩くのもたいへんだったくらい。
 暑いし足は痛いし、もう一駅でやめてもいいかなと思いつつ・・・。

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 途中に立派な釣鐘があったので、写真を撮っておいた。

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 ここらは「中部北陸自然歩道」らしい。

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 こんなええ道ですわー。

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 平和堂が見えると、もうすぐ堅田駅。

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 堅田駅到着。約4km、27分半。
 足が暖まってきて、痛みがまし。もう一駅行くことにした。

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 国道161号線は、昔は「北国海道」と言ったようだ。

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 湖沿いを走ればいい景色なのだが、それでは「JR沿線を走る」という趣旨から外れる。
 きれいな花でも探しながら・・・。

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 川沿いの彼岸花も満開。

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 小野駅到着。
 しかし、国道側には入り口がない。遠回りして裏に回らなければならない。

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 駅前到着。6.47km、46分ちょうど。
 堅田駅から小野駅までが思っていたより近くてよかった。

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 ここらあたりも、走ったら楽しそうなところがいっぱい。

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 びわ湖をバックに記念写真。

 

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 さあ、帰ろうっと。
 おごと温泉駅までは190円。

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 こちらは三上山方面。

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 こちらは伊吹山方面か。

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 またまた贅沢な電車の旅。

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 たった6分でしたけど。

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 JR沿線を走って「一人駅伝」。帰りはJRに乗って「短い旅」。
 このパターン、おもしろいですよ。

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 体調が悪くても、あらかじめ走るべき日を設定しておくと何とかなる。
 「勝手に国労応援ラン」も、私にとっては大事な月例行事になってきている。
 国労の役には立ってへんかもしれんけど、まだまだ続けますでー。
 中野さんも、無理せずがんばってねー。

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2014年09月29日(月)

第24回関西学生対校女子駅伝 [陸上競技]

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 9月27日(土)、京都府立大陸上部女子が出場する「関西学生対抗女子駅伝」の応援に行ってきました。

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 京都府立大だけでは6人がそろわず、京都工繊大と和歌山大から1名ずつ助けてもらい合同チームでのオープン参加。

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 めざすは、最終第5中継所で先頭から15分以内でたすきをつなぐこと。
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【第1区】(3.9km) 小枝選手(京都工繊大2年)

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【第2区】(3.3km) 西村選手(京都府立大2年)

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【第3区】(6.5km) 山上選手(京都府立大3年)

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【第4区】(6.5km) 安藤選手(京都府立大3年)

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【第5区】(3.3km) 森田選手(和歌山大2年)

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【第6区】(6.5km) 山下選手(京都府立大1年)

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 結果は・・・。
 最後までたすきがつながりゴール。
 ただし、最終中継所では2チームが15分をオーバー。それでも繰り上げスタートにはならず、そのまま走らせてもらえたようだ。

 来年こそ、先頭から15分以内で!
 できれば京都府立大単独チームで!
 

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 応援に来ていた廉に撮ってもらった1枚。
 ものすご、いやがってました。

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2014年09月28日(日)

第2回信州駒ヶ根ハーフマラソン [ランニング・出張販売]

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 「無欲の表彰台。」

 去年の大江山10km42分53秒、金沢5km20分20秒、駒ヶ根5km20分21秒。
 今年の大江山10km45分17秒、金沢5km21分00秒、駒ヶ根は・・・。
 この流れからいくと、すべてうまくいったとして20分40秒くらいが精一杯か。それで、去年と同じギリギリ8位入賞に引っかかってくれれば「めっけ」と思いながらスタート。
 しかし、調子は上がらず。ズルズルと落ちていった。ゴールタイムは21分23秒。
 「あーあ、こんなことでは」と思いつつ記録証をもらうと、なんと部門第3位。こんなこともあるんですねえ。

 表彰式係の役員さんにお願いし、写真を撮っていただいた。
 調子が悪くてもいつもそのときの精一杯の力で走っているので、神さんがごほうびをくださったんですね。

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 前日宿泊は、馬見塚旅館さん。
 以前の会場までは遠かったが、去年から街中のコースになったので馬見塚旅館さんから近くなった。

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 夕食は量が多く食べ切れなかったので、松茸ご飯をおにぎりに。
 これを次の朝ごはんにしたので、いつものコンビニおにぎりを買わずにすんだ。
 節約、節約。

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 この大会は去年リニューアルを機に、ゼッケン先送り方式になり受付がなくなった。これはランナーには便利かも知れないが、出店業者にはつらい。お客様がぐんと減ってしまう。でも、これからはこの方式を採用する大会が増えそう。

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 ハーフのスタート前にゼリー系を買いに来られる方が多く、けっこういそがしかった。そのため、アップに行けず。スタート地点まで少し離れているので、ちょっと早めに出て、アップちょっとしてそのままスタートすることにした。

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 ヨメさんに写真を撮ってもらっていると、「奥さんといっしょの写真、撮りましょうか」と、隣の飾りの担当のおじさんが声をかけてくださった。どうもありがとうございました。

 10時20分、5kmがスタート。
 スタート地点では顔見知りの60代軍団とおしゃべり。この軍団が速いんだー。
 「去年20分21秒でギリギリ8位入賞やったんですけど、今年はそこまで行けそうにありませんわー。」

 最初の1kmはまずまず。
 ところが最初の横道折り返しから帰るところで、60代軍団に「ごぼう抜かれ」。
 このあとは離れるばかり。1kmごとの距離表示がなく、どれくらいで走れているの分からない。ただ、体が重いのはたしか。

 やっと「あと1km」の標示。
 腕時計を見ると、17分04秒。「おー、なんてこったい!」
 せめて最後の1kmを4分一ケタでと思ったが、ゴールは21分23秒。ラスト4分19秒もかかってしまった。
 ただ折り返したときに60代にはたくさん会ったが、50代らしき人にはほとんど会わなかった。「運がよければ8位入賞いけるかも」と思いながら、記録証発行所へ。
 係りの方が「あっ!」
 よっしゃー入賞かと思ったら、「1位ー3位」のカードを首にかけてくださった。思ってもみなかった3位入賞。4位以下は賞状・賞品をいただきに行くだけだが、3位以上は表彰台に上がれる。
 「やったー!」

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 ゴールでもらったアイスを食べながら、「タイムがもうちょいよかったら、もっとうれしかったのになあ。」

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 表彰会場を見に行くと、まだ3kmの表彰が続いていた。
 近くにゆるきゃらがいたので、記念撮影。

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 ぶどうを買って、抽選会場へ。
 この大会では、1店舗1000円以上のお買い物で1回抽選ができる。これもいいアイデアだ。私は「ハーブの恵み」という発泡酒が当たった。

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 3名がそろったところから表彰。
 私ら50代より60代が先になった。

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 京都のまっちゃんのおともだち、山本ヒデさん。
 見事19分台の3位入賞。60代はレベルが高い。
 「ボクのタイム、60代やったら10位以下でしたわ。」

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 ヒデさんも連戦で、来週はハーフに出られるそうだ。
 「がんばってください。」

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 さて、次は50代。
 1位は19分台、2位は20分台、3位の私は21分台。それぞれ大差です。(ちなみに4位は22分台。)

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 表彰台に上がったことがないので、ぎこちない。

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 私は髪の毛が薄いので、茶髪に見える。

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 3位の私が一番うれしそう。

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 9時スタートのハーフは12時で終了。
 12時40分ごろから片付けだして、その1時間後には会場を出発。
 毎度毎度になりますが、また売り上げは前年度比大幅減。
 天気もよく、私も入賞できたのはよかったけれど、商売がもうちょっとよくならないとねえ。

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 お昼は馬見塚旅館のちかくにあった「コッコラーメン」へ。ところが、お昼は営業されていなかった。名前に惹かれて入ろうと楽しみにしていたのに・・・。

 その代わりに、その近くの喜多方ラーメンのお店に。

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 マラソン大会に協賛のお店なので、代金は10パーセントオフ。これもうれしい。

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 京都ICを出たのは7時すぎ。
 それからごはんを炊くのもたいへんだっので、スーパーに寄って値引きされたお寿司を買って帰った。この量でこの値段なら超格安。

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 3位入賞の賞品は、ドラムバッグとウエストバックだった。ヨメさんは、去年の8位の賞品の食品系のほうがいいと言う。私はいただけるものなら何でも喜んで。大事に使います。

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2014年09月27日(土)

京都〜神戸〜駒ヶ根 [ランニング・出張販売]

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 去年「駒ヶ根高原マラソン」がリニューアル。前日受付がなくなった。
 そのため、ずっと応援に行けてなかった「関西学生対抗女子駅伝」(神戸しあわせの村)の応援に去年から行っている。京都府立大学は今年も他大学との合同チームのため、オープン参加となる。それでもめざすは「最後までたすきをつなぐ」こと(繰上げスタート阻止)。
 お昼12時スタートで、それが終わり次第、私たちは駒ヶ根へ。

 今日はしっかり応援。 
 明日はしっかり販売。(5kmレースもがんばって入賞!)

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2014年09月26日(金)

ネトウヨさん、もうかんにんしたって [時事]

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◎朝日新聞9月25日朝刊・論壇時評

   〈個人的な意見〉 「愛国」の「作法」について

               作家 高橋 源一郎

 学校で「新聞」を作るプロジェクトに参加している小学生の息子が、おれの机の上に積まれていた新聞と雑誌を見つけ、「これ、なに? 読んでいい?」と訊(き)いてきた。おれは、少し考えて、「止(や)めときな」といった。

 「なんで?」

 「下品で卑しいものが混じってるから。そのうち、きみはそういうものにたくさん出会うことになるだろうが、いまは、もっと気品があって美しいものを読んでいてもらいたいんだよ。パパとしては」

 「わかった」。そういって、息子は書斎を出ていった。おれは、なんだかちょっと悲しく、憂鬱(ゆううつ)だった。

 朝日新聞は、二つの大きな「誤報」を作り出した〈1〉〈2〉。「誤報」に関しては、擁護のしようもない。その後の対応も、どうかしている。だから、批判は甘んじて受けるべきだ、とおれは考えていた。机の上にあったのは、その「誤報」を批判するものだった。

 その中には、有益なものも、深く考えさせられるものもある。だが、ひどいものも多い。ひどすぎる。ほんとに。罵詈雑言(ばりぞうごん)の嵐。そして、「反日」や「売国」といったことばが頻出する。

 そんなことばが使われること自体は珍しくない。「前の戦争」のときにおれたちのこの国で、1950年代のアメリカで、旧ソ連時代のロシアで、そして、ナチス支配下のドイツで、「愛国」の名の下に、それに反すると認定された者は、「売国奴」(ときに、「共産主義者」や「人民の敵」ということばも使われた)と呼ばれ、容赦なく叩(たた)きのめされ、社会的に(あるいは身体的に)抹殺された。いまも世界中で、同じことは行われ続けている。いや、気がつけば、おれたちの国では、その「語法」が、「憎しみ」と軽侮に満ち、相手を一方的に叩きのめす「語法」が広がっている。

     *

 2001年9月11日、ニューヨークの世界貿易センタービルに2機の飛行機が突入した。イスラム原理主義グループによる同時多発テロだ。ベルリン滞在中のアメリカ人作家スーザン・ソンタグは、その2日後、このことについて意見を書き、テロから6日後に発売された雑誌に掲載された〈3〉。ソンタグはこう書いている……まず、共に悲しもう。だが、みんなで一緒に愚か者になる必要はない。テロの実行者たちを「臆病者」と批判するが、そのことばは彼らにではなく、報復のおそれのない距離・高度から殺戮(さつりく)を行ってきた者(我らの軍隊)の方がふさわしい。欺瞞(ぎまん)や妄言はなにも解決しない。現実を隠蔽(いんぺい)する物言いは、成熟した民主国家の名を汚すものだ、と。

 この発言は、「団結」を乱すものとして、全米で憤激を巻き起こした。ソンタグは「アメリカの敵」を擁護する「売国奴」と見なされ、殺害予告をされるまでに至った。それでも、ソンタグはすぐにニューヨークに戻り、発言を続けた。

 彼女は、どうしてそんな発言をしたのだろうか。おれは、ずっと考えてきた。もしかしたら、彼女は、殺されても仕方ないと思っていたのかもしれない(彼女は、長期にわたる癌〈がん〉闘病生活を送っていて、2004年に亡くなる)。愛する祖国が、憎悪にかられて、暴走するのを止めるために、「正気」に戻るよう促すためには、それしか方法がなかったのかもしれない。実際、ブッシュ政権下のアメリカはやがて、「イラクには大量破壊兵器がある」という情報を捏造(ねつぞう)して、戦争を開始することになるのである。

 おれは、ソンタグのような人間こそが、最高の愛国者ではないかと思う。同じような事件がこの国で起こったとき、同じような感想を抱いたとして、ソンタグのようなことが書けるか、といわれたら、おれには無理だ。そんな勇気はない。

 ソンタグはこんなことをいっている。「自分が大切にしている諸権利やさまざまな価値の相克に、私は取り憑(つ)かれている。たとえば、ときとして、真実を語っても正義の増大にはつながらないということ。ときとして、正義の増大が真実の相当部分を押さえ込む結果になるかもしれない、ということ。(略)

 私自身の見解は、もし真実と正義のどちらかを選ばざるをえないとしたら――もちろん、片方だけを選ぶのは本意ではないが――真実を選ぶ」〈4〉

     *

 ジャーナリズムのことばと文学のことばは違う。けれど、共有しているものもある。だから、いまのことばを朝日新聞に贈りたい。「誤報」問題が起こったのは、自分たちの「正義」を絶対視してしまったからであるように思えるのだ。

 人は間違える(おれもしょっちゅう間違える)。組織や社会も間違える。国もまた間違える。それがすべての出発点であるように、おれは思う。それがどのような「正義」であれ、「おれは間違っていない」というやつは疑った方がいい。「愛国者」であると自称する連中は「国の正しさ」に敏感だ(だから、「正しくない」といわれると攻撃する)。だが、正しくなければ愛せないのだろうか。ソンタグにとって、祖国アメリカは、「正しさ」と「不正」の入り交じった存在だった。その、矛盾する、等身大のアメリカをこそ彼女は愛した。

 自称「愛国者」たちは、「愛国」がわかっていないのではない。「愛」が何なのかわかっていないのだ、とおれは思う。こんなこといってると、おれも、間違いなく「反日」と認定されちまうな。いやになっちゃうぜ。

     *

 〈1〉本紙記事「慰安婦問題を考える(上)〜『済州島で連行』証言」など(8月5日)

 〈2〉本紙記事「本社、記事取り消し謝罪 吉田調書『命令違反し撤退』報道」(9月12日)

 〈3〉スーザン・ソンタグ「9.11.01」(『同じ時のなかで』〈2009年〉所収)

 〈4〉スーザン・ソンタグ「言葉たちの良心 エルサレム賞受賞スピーチ」(同)

     ◇

 たかはし・げんいちろう 1951年生まれ。明治学院大学教授。小説作品に『さよならクリストファー・ロビン』(谷崎潤一郎賞)、『日本文学盛衰史』(伊藤整文学賞)、『優雅で感傷的な日本野球』(三島由紀夫賞)など。近刊にエッセー集『還暦からの電脳事始(ことはじめ)』。
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 先代の番犬エリちゃんが元気だったころの話。
 エリちゃんはおとなしくてかしこい犬だったが、時々「アタン」する。
 お墓参りで親戚がたくさんいなかに帰っていたとき、初めはかしこくしていたのだが突然家の庭を掘り出した。ヨメさんがいくら怒ってもやめようとしない。
 「エリちゃん! ええかげんにしいや!」
 ヨメさんがエリちゃんをビシャたたきにしそうな勢いだったとき、私の叔母さんが「ますみさん、かんにんしたって、かんにんしって・・・。」
 犬が大好きな叔母さんにとって、こんなにかしこく見えるエリちゃんを怒るなんて・・・、「かんにんしたって、かんにんしたって・・・。」

 さて、朝日新聞バッシング。
 実は、私は生まれたときから毎日新聞。うちのいなかはどの家も京都新聞だったのに、なぜかうちだけ毎日新聞だった。うちの父のこだわりがあったんでしょうか。だから私もずっと毎日新聞。毎日新聞読者歴50年以上です。
 朝日新聞はほとんど読んだことがない。だから、誤報がどうのこうのと言われても全然ピンと来ない。ヤクルトファンに、「DeNAをどう思うか」と聞くようなもの。(ちょっとちがうか。)

 最近思うのは、週刊誌の見出しの汚いこと汚いこと。あれはヘイトスピーチとはちがうん?
 人をののしる汚い言葉を見るのはつらい。ほな、見んかったええやんと言われるね。でも、新聞広告てついつい見てしまうんよねー。

 高橋源一郎さんのこの言葉はよかったなあ。
     ◇
 自称「愛国者」たちは、「愛国」がわかっていないのではない。「愛」が何なのかわかっていないのだ、とおれは思う。
     ◇ 
 これぞ文学的表現ですね。
 私のことも、なぜか「反日」「売国」認定したがっている人がいる。まあ別にそれでいいけど、ワンパターンのしょうもない表現ではなく、自分の言葉で話してほしいなあ。できれば、「ぷっ」と笑うユーモアをまじえたような表現でね。

 「かんにんしたって、かんにんしたって・・・」は、名せりふでしょ。

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