パオパオだより

2008年08月15日(金)

北京・柔道100kg超級(石井慧選手応援ツアー2日目) [石井慧選手関連]

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柔道会場で、松本崇志君(小6・石井義彦氏のご友人の息子さん)と

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 ゆっくり朝食をとり、柔道会場へ。
 昨日「石井慧Tシャツ」を着ていた人が多かったので、今日は「毘沙門ポロシャツ」を着ている人が多かった。
 いずれにしても黒地なので、おそろいで20人以上がかたまっておれば目立つはず。
 ただ、チケットが連番で取れなかったらしい。「どうすんにゃろ?」

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 会場は、北京科技大学体育館。
 大学の門のところでバスからおろされ、大学構内をだいぶ歩く。構内に住宅もあり、コンビニもあり、かなり大きな大学だという印象。
 体育館前にチェックゲートがあり、そこで持ってきていた水のペットボトルを没収されてしまった。「やっぱり、きびしいな。」と思っていたら、いっしょに来た渡辺さんはまったく調べられなかった。「なんで!」

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 受け取ったチケットに書いてあるシート番号をさがすと、左のはしのほう。あまり見やすい場所ではない。
 4枚連番が取れたようで、あとの3人はお父さんと息子さん2人でこられている泉さん親子だった。

 まだ少し時間があったので、北京オリンピックオリジナルグッズが売ってあるテントを見に行った。

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 小さなテントのため、なかなか前に出て見ることができない。値段も大きくは書いてないので、よく分からない。
 ちょっと離れたところから、ちらちらちら見。
 今朝、ホテルでだいぶ「元」に換金できたので使わなくては。廉と真樹と眞寿美さんには、かわいいものを。と思いながら、真樹用みたいなものばっかりになってしまう。

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 まず、マスコット人形5体セット(一番小さい分)。携帯ストラップ。マスコットのガラ入りタオル。
 廉には、胸にマスコット5体が入っているアディダスのポロシャツ。(これは高かった。280元、約4500円。)
 そのとき、足元にねこちゃんが。
 店の後ろで補充用の商品を整理しているお兄ちゃんになついているようだ。

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 ここで、ちょっと考える。
 ここで働いている人たちは、この価格のグッズを買うことができるのだろうか。
 ガイドの陳さんの話によると、北京で働く人の給料の平均は5000元(約8万円)くらい。日本の3分の1。
 それで換算すると、あのポロシャツは13500円。安いと思った携帯ストラップも、28元、約450円。これも実質3倍の1350円。この値段なら、とても買えません。

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 12時前になったので会場に戻ると、泉さん親子が忽然と姿を消していた。
 「どこ行かはったんかなあ」と思いながらあたりを見回すと、目の前に中村美里選手が。すぐ見つけられ、次々いっしょに写真をとお願いされていた。ちょっと気の毒、ちょっとうらやましい。でもあつかましいお願いはやめておいた。

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 1回戦が始まった。
 前日のこと。万里の長城に向かうバスの中で、ヨメさんからメールが。「鈴木負けたー。一回戦一本。」
 これをバスの中にいたみなさんに知らせると・・・。
 「やっぱりなー。7月の末までサーフィンしてたといううわさもあったし。」
 「ええお膳立てができたなー。これで、慧が金、塚田が銀くらいでかんにんしたろか。」 

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 うーん、この余裕はナニ?
 私は、前日の鈴木選手の1回戦負けがあったのでドキドキしながら見ていた。強いと思われている選手も、こんなことがあるんや。
 初戦(2回戦)対ビアンケシ(イタリア)、内また3分23秒 一本勝ち。・・・なのだが、正直に言ってほとんどおぼえていない。ドキドキしているうちに終わってしまったという感じ。

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 同じ会場で、女子78kg超級の試合が行われていた。
 これはお得。あの塚田真希選手が見られる。
 字はちがうがうちの娘・真樹と同じ名前。真樹も、中学の体育で柔道着を着たとき、みんなから「にあう、にあう」と言われたそうだ。
 わたしにとってはおまけのような試合だったので、こちらはお気楽に見ることができた。塚田選手の積極性がヒシヒシと感じられる試合だった。

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 初戦が終わった後、美智子さんらが私を探しに来てくださった。応援ツアーの一団は、全員最前列に移動したらしい。確か、その場所も4人分しか確保してなかったはずだが・・・。

 3回戦、対シュハビ(エジプト)。
 大内刈り2分41秒、一本勝ち。

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 まったく問題なし。まったく危なげなし。
 堂々とした戦いぶりは、しろうとの私が見てもほれぼれする。
 「美しい一本にはこだわっていない」と言っていたそうだが、前に前に突き進むひたむきな姿勢は見る人の胸を揺さぶる。
 一部の批判していた人たちは、今日のこの柔道をどう評価するのだろう。 

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 4回戦、対トメノフ(ロシア)。
 残り1分を切って、相手がともえ投げに来たところをつぶして寝技へ。
 上四方固め4分44秒、一本勝ち。
 前からふしぎだったことを渡辺さんに聞いた。「寝技で固められたらたいていそのまま決まってしまうでしょう。逃げられへんもんなんですか。」
 「きっちりいい場所を固めたら、まず無理ですね。」

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 決勝トーナメントまで少し時間があいたので、遅いお昼を食べに行くことに。
 会場内(ゲートの内側)は飲み物だけで、食事はできない。大学を出て少し歩いたところにお粥専門店があるということで、その店をめざした。
 「お粥ってこれまた、このでかい人らの腹持つんかな?」と心配になった。

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 お粥専門店と言ってもお粥ばかりでなく、普通の中華のメニューも充実していた。まとめていろいろ注文してくださったようで、その中には今話題のギョウザもあった。これがまた、意外にあっさりしていておいしかった。
 お粥専門店と言うだけあって、次々出てくるお粥もみんなおいしかった。
 こんなん食べられるのも、石井さんファミリーのおかげです。感謝、感謝。

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中央が日テレの○○さん

 店を出て、決勝トーナメントの応援の打ち合わせ。
 試合会場では、「日テレ」さんにすごくお世話になったようだ。
 日テレさんからは石井慧選手の取材に3人来られていた。お一人が、元広島の山本浩二監督の息子さん。そして、その人といつもいっしょに行動されていたすっごい美人の方。(私はてっきり、その方は山本浩二さんの息子さんの奥さんだと思い込んでいました。後で聞いてびっくり、日テレのキャスター森麻希さんでした。)

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 決勝トーナメントも最前列は4枚しか確保してなく、どうすんのかなと心配していると・・・。もう一人の日テレの助っ人さん(ドイツ人と日本人のハーフの方、5か国語ペラペラ)が、次々入場して来られる本来のチケットを持ったお客さんに「ナンタラ、カンターラ。」
 私が思うに、「すんませんけど、この人ら石井選手の関係者でっさかい、席かわってもらえませんやろか。」といろんな言葉で言ってくれてはったようだ。

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 すごい。
 それを聞いたお客さんも、「よっしゃ、よっしゃ」ゆうて(?)納得してくださった。よっぽど彼の頼み方がよかったんやろね。そのやり取りを横で見ている私は、ただただ感心するばかり。
 「外国語がしっかりしゃべれたら、こんなこともできるんや。」ええ勉強になりました。

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 女子の決勝トーナメントに中国選手が残っていたせいか、私たちの後ろに陣取っていた中国大応援隊がたいへんな騒ぎだった。あれは応援というより、威嚇に近い。
 それにしても、おまけのつもりで見ていた塚田選手の戦いぶりもすごかった。オール一本勝ち。
 準決勝、対ボラウデル(スロベニア)戦も、見事横四方固めで一本勝ち。これで銀メダル以上、決定!

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 そして、石井慧選手の準決勝。
 これに勝てば、銀メダル以上が決まる。
 大ベテラン塚田真希選手に比べれば、経験も浅く緊張するものと思っていたがまったくその気配がない。
 堂々とした落ち着いた戦いぶりだった。100kg超級では小がらな方だが、それを感じさせない。
 優位に試合を進め、そのまま終わりそうだったその時。石井慧選手の執念を見せつけられた。

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試合に見とれて上四方固めは撮れませんでした

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 残り1秒で、上四方固め、一本勝ち。
 相手のグゼジャニ(グルジア)は、ギブアップ。

 これは、しびれた。
 なんて、強い。なんて、がむしゃら。石井慧選手を批判していた人たちは、この試合を見て唖然としたにちがいない。

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 男子100kg超級決勝の前に、女子78kg超級の決勝。
 塚田真希選手の相手は中国のトン・ウェン。
 会場が異様なふんいきになってきた。中国おかかえ応援隊の集団が、あらん限りの声を出している。
 それに引き替え、当事者トン・ウェンは、何回も何回も帯をゆるめてはしめ直している。そんな試合、だるいって! 

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 そんな相手のペースに惑わされず攻め続けた塚田真希選手は、えらい!
 会場内の中国おかかえ応援隊以外の人はすべて、塚田真希選手を応援していたように思う。もちろん私たちも声を張り上げて応援した。
 攻め続け優位に立ったまま終わるかと思われた残り8秒。トン・ウェンの背負い投げに敗れた。(私には、まぐれにしか見えなかった。)

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 この時点で、私のおなかはもう満腹。
 石井慧選手の準決勝のすばらしい戦いぶり。
 塚田真希選手の情熱。それに応えるみんなの応援。
 
 そのせいか、男子決勝の場に出てきた石井選手を落ち着いて見ることができた。今までどおりにやれば、負けるはずがない。
 試合前に、いつものジャンプ一発!

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 決勝の相手は、タングリエフ(ウズベキスタン)。
 石井選手は冷静。なぜか、相手が自信なさげに見える。
 しっかり組み、前へ前へ。このスタイルは決勝でも貫かれていた。
 逃げ腰の相手に「指導」が2回。絶対優位に立つ。それでもその後、前へ前へと攻め続けていた。

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 そして、試合時間5分の終了を告げるブザーが。
 
 金メダル!
 柔道、世界一!

 それを目の前の、ここでこうして見られるなんて!

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 この直後は、大騒ぎ。
 父・義彦氏は、満面の笑み。
 母・美智子さんは、目がしらを押さえる。
 妹・愛さんも、「やったね!」という感じ。

 その中で、一人ハラハラと泣いておられる方がいた。伯母の藤井豊栄さん。親兄弟とはまたちがった何かが思い浮かんだのだろうか。

 身内でも関係者でもない私を快く受け入れ、よくぞここまで連れてきてくださった。最高の舞台で最高の試合を見せていただきました。
 石井慧選手、石井ご夫妻、ツアーでお世話をしていただいたみなさん、本当にありがとうございました。

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コメント

 みきさん、コメントありがとうございます。 
 現在、ブログの更新状況がよくなく、ブツ切りブログがならんでしまっています。これは、日ごろの行いのよくない私に、ヨメさんが怒り爆発しているからです。
 「しょーもないブログばっかり一生懸命になって・・・。そんなもん、だれも読んでへん!」
 ごもっとも。
 「いつも楽しみに読ませていただいてますよ。」というありがたいお言葉、ヨメさんに聞かせたいなー。今度もしごいっしょする機会がありましたら、ぜひ私の味方をお願いします。
 「ふくたまま」のブログも欠かさず見させていただいています。表現がまわりくどくなく、ストレートなところがいいですね。
 おたがいに、がんばって続けていきましょう。

パオパオ 2008年08月25日 21時54分 [削除]

ご無沙汰しております。
最近、例会はサボりがちですが、パオパオだよりはいつも楽しみに読ませていただいてますよ。

石井選手、金メダルおめでとうございます☆☆☆

残念ながらテレビで試合の様子は見逃してしまったのですが、パオパオさんのブログに応援ツアーの様子から、テレビでは見れない裏話までとても詳しく書かれているので楽しく拝見しております。
記事が少しずつ追加されていくので、「次どうなるの〜?」って連続TVドラマを見てるみたいです(笑)

一本勝ちにこだわらないスタイルに一部批判もあるようですが、石井流の柔道を貫いていってほしいと個人的には思います。

パオパオだより、続きを楽しみにしてます♪

    ”ふくたまま”こと すなみみき

みき 2008年08月22日 23時25分 [削除]

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