2018年10月20日(土)
緊急・足型測定会 [ランニング用品]
急なことですが、21日の日曜日に「京都キャロット」で足型測定会があります。
私もそうですが、ランナーのみなさんはしっかり計画を立てておられる方が多いので、急に言われて急に参加は難しいと思います。しかしシューズとインソールをいっしょに買っていただくと、ともに2割引きだそうです。
時間の都合がつきそうでしたら、ぜひご来店ください。
くわしくは、このブログのリンク集のトップ「京都キャロット」を見てください(→)。
私は今年の2月、鞍馬口医療センター整形外科でインソールを作ってもらった。
左足の親指付け根の激痛を訴えると、「両外反母趾、両扁平足」と診断された。そして、インソールを作って使うようにと指示された。
そのあと、できるだけこのインソールを入れたシューズで走るようにした。すると、いつの間にか左足の親指付け根の痛みはなくなった。
「京都キャロット」でも、ほぼこれと同じようなインソールを作ってもらえるらしい。
特注インソールはシューズ並みの価格になってしまうが、「故障を防ぐ」ツールだと思えば安い。
何がしかシューズの具合が悪い状態が続いている方は、思い切って特注インソールを作ってみる価値はあると思います。
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【今日のきく】
私は、今日寮2に24時間バイトからの朝帰り。
小雨が降っていたが、いつも通りきくの早朝散歩。
きくといっしょに写真を撮ろうとしたら、きくの顔が枠外。
もう1枚は枠内に入ったのに、きくがあっちを向いていた。
うまいこと撮れんもんですねえ。
毎度おなじみ、野菜自販機帰りのお散歩。
きくは、ちょっとだけでも散歩ができたらうれしいみたい。
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【RUN】
今日は、1080円散髪に行ってスッキリ。
久しぶりに走ってみた。
いつもの5kmコースにしようと思ったが、まだ太ももが痛い。
3kmにしといた。
6分36、6分42、6分31で19分51秒。
明日の京都走ろう会例会は、10kmを走ろうをと思っていたが無理。3.1kmか5kmかなあ。
晩に、ヨメさんに温灸器治療してもらおう。
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2018年10月19日(金)
走れー! [ランニング]
「第4回峨山道トレイルラン」のゴール、永光寺(ようこうじ)の山門に上がる階段。
ゴール制限時間のカウントダウンが聞こえる。
私の足はバキバキで、下りはどうしようもなかったが、上りならまだ何とか動けた。
「走れー!」との声がどこかから聞こえたような・・・。
いや、それは私の心の中の声だったのかもしれない。
長い階段の3分の2を一気に駆け上がり、一息ついて残りも何とか体を押し上げた。
そして、計測器に向かってヘッドスライディング。
数秒オーバーでガックリしていたが、正式タイムは「14時間29分59秒」。
奇跡のような1秒前ゴールとなった。
多くの方から「よかったですね」「おめでとうございます」なんて言ってもらった。
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去年までは写真撮影の業者さんが入っておられた。今年も途中で写真を撮っておられる方があったので、昨日大会実行委員会に電話して聞いてみた。
「写真を撮ってられた方を見たのですが、プログラムに業者さんの広告とか入っていませんでしたし・・・。」
「実は、去年まで来られてた業者さんは今年は来られてないんです。でも、実行委員会のほうで撮った写真はホームページにアップしますので、ぜひそれを見てください。」
去年大雨でコースが短縮されたりしたので、商売にならなかったんでしょうね。気の毒です。
今日さっそく大会ホームページを見てみると、「開催お礼」のお言葉と一部の写真がアップされていた。「枚数少なそうやし写ってへんやろなあ」とずっと見ていくと、最後の最後に怪しい修行僧が。制限時間内最終完走者(310位)として載せてくださったようです。
(後日、もっとたくさんの写真がアップされるそうです。)
どうもありがとうございます。
ほんとうにお世話になりました。
ほんとうに楽しませてもらいました。
どこかから聞こえてきた「走れー!」の声を忘れず、これからも決して腐ることなく生きていこうと思います。
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2018年10月18日(木)
細く長くのお付き合い [雑感]
朝、ケイタイがないのに気づいた。
「あー、寮に忘れてきたー。」
取りに行かなしゃーないね。
11時過ぎ、二条城前を通って寮へ。
私のこのケイタイは、2008年北京オリンピックの年の6月に買ったもの。もう10年4か月になる。その間一度もバッテリーの交換もしていない。よう持つもんですねえ。
「細く長くのお付き合い」とはこのことですね。あとどれくらい使えますかねえ。
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【今日のきく】
お昼、野菜の自販機から家まで200m弱のお散歩。
ヨメさんが手に持っているのはネギ。
夜のお散歩、二人びき。
幡枝の大きい公園を回ってくる2kmコース。
きくが「調子乗っちゃって」だいぶ前をてってって。
「あー、オッサンがいるのん忘れてたー」てか?
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2018年10月17日(水)
きくは5歳児? [わんこ・にゃんこ]
昨日、きくの散歩に二人で行った時のこと。
私がきくのロープを離すと、きくがてってってと走り出した。何かトラブルがあってはたいへんと、ヨメさんが追いかける。きくはそれがうれしくて、もっとてってって。
何とか追いついて、身柄確保!
「こんなんがきくはうれしいんやなあ。廉や真樹が5歳くらいの時がこんな感じやったなあ。きくはいつまでも5歳児やし、ずっとかわいいままやなあ」とヨメさんがしみじみ。
きくは今、13歳半。人間で言うと私くらいの歳でしょうか。
それで、5歳児くらいのかわいらしさを持っていたら最高やね。ほんまにかわいいわ。
きくはヨメさんには、「絶対服従」。
しかし私に対しては、「おまえこそ服従せえよ」。
なーんでか。
ヨメさんには、必死でペロペロ。
ペロペロペロペロが止まりません。
ヨメさんは、今のきくがかわいいのと同じように今の廉・真樹もかわいいと思っている。いや、心配していると言った方がいいのかもしれない。。
いつも身近にいるきくとちがい、廉も真樹も遠く離れて暮らしているので余計に心配。廉は27歳、真樹は24歳。しかしヨメさんにとっては、案外今も5歳児と同じくらいの感覚なのかもしれない。
二人とも、またきくちゃんに会いに帰ってきてほしいなあ。
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今日は水曜なので、私は寮1に17時間バイト。
12時前に家に帰ってくると、いつもは「待ってましたー」と飛び出してくるきくがいない。
「きくはどこ?」とヨメさんに聞いてから玄関に戻ると、きくが戸の前に立っていた。入れちがいになったんですね。
またまた、遅がけからのお散歩。
このお散歩は、きくからのサービスやと思わなあかんのです。
「そやろ、きくちゃん。」
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2018年10月16日(火)
第4回峨山道トレイルラン・翌日 [ランニング]
昨日の夜は、疲れているのに全然寝つけなかった。心配していたこむら返りはなかったのだが、太ももの前側が痛む。この痛みで寝られなかったのは初めて。
7時半から朝食。
「いつもは朝早く出られてたから、朝ごはんを食べて出られたことがありませんでしたね」とおかみさん。
「今日は全部いただきますよー。」
土曜の夕食時に用意してくださったごはんを完食したものだから、おひつにはその時以上のごはんが詰められていた。さすがにそのごはん全部は食べられなかったが、朝から3杯。毎日お茶漬けサラサラしかしない私にしてはめずらしいこと。
プリップリの焼き魚が出ていたのでご主人に聞いてみると、「ふぐ」。朝からふぐが食べられるなんて、ぜいたくですね。ほんとうにおいしかった。
9時10分ころ、宿に荷物を置かせてもらい七尾駅へ。
今日は電車とバスを乗り継いで、スタート地点に置いてきた車を取りに行かなあかん。
七尾駅からはのと鉄道(第三セクター)。
以前はこれが輪島までつながっていたのだが、2001年に穴水〜輪島が廃線となり、今は穴水までしか行けない。
「おー、穴水まで830円。」
いや、この金額でも赤字なんでしょうね。
9時31分、七尾発穴水行き。
先頭車両は、このごろはやりのデザイン。
正直、もう飽きた。
能登中島駅。
以前「なかじま万葉の里マラソン」が行われていたころは、この駅から会場まで歩いてこられる方もあった。
「京都キャロット」の出店もずっとさせていただいていたのだが、10年前に「能登和倉温泉マラソン」に衣替えになってからは次第に行かせてもらわなくなってしまった。
40分で穴水駅到着。
2両編成の後ろの車両はこんな感じ。
「門前」行きのバスは12時10分。
ちょうど2時間ある。
あたりをブラブラ。
とても歩けるような状態じゃなかったが、少しでも動いたほうがいいと思って。
遠藤関は関西の人だと思っていた。穴水出身だったんですね。
少し歩けば海。
内海になっているようで、波がまったくなく静かだった。
立派な神社があったので、またいつものお願い。
「夫婦円満、家内安全、廉夫婦、真樹が幸せに。それに、下山さんのシティフルマラソン出場実現・・・。」
いったん駅に戻ったが、まだまだ時間があった。
反対側にもブラブラ。
駅のすぐ横に穴水町物産館「四季彩々」。
そこでおみやげを買った。
今日朝ごはんをいただいているときに、おかみさんが「朝は、ご夫婦いっしょに食べられているんですか」と聞いてこられた。
「はい、たいていは。私はお茶漬けで、ヨメさんはパンですけど。」
その会話を思い出し、ヨメさんにはパンにつける「ジャム3種セット」。自分にはお茶漬けに合いそうな「あさりのしぐれ煮」。
お昼前になっていたが、朝しっかり食べてきたのでお腹は減っていない。カレーパン(200円)とコーヒー(100円)にした。
穴水に来たのは初めてだが、食べ物がおいしいところはいいですね。
ジュースの自販機に「よーおいでたね」。
これも金沢弁でしょうね。
バスは、けっこうの乗り降りされるお客さん多し。
ただし、どう見ても全員70歳以上。
62歳の自分が、すごく若手に思えた。
12時45分、終点「門前」着(690円)。
總持寺までは、少し歩かなくてはならないとのこと。
この山門の奥に總持寺。
昨日、ここがスタートでしたっけ。
暗かったので記憶が定かではない。
車を置いた駐車場はまだ先。
いい雰囲気の塀の横を散策。
しかし、これは門前高等学校の塀でした。
そのお向かいには門前小学校。
両校ともシーンと静まりかえっていた。
ここからいったんさたみやさんによって荷物を取り、高速道へ。
来た時と同じように敦賀ICで降り、国道を通り「京都キャロット」へ。
ちょうど7時に着いたのに、店にヨメさんは留守。きくだけが待っていた。どうも、キャラバンでお客さんを地下鉄の駅まで送っていったようだ。
置いて行かれた分、きくはしっぽブンブンの大喜び。
長い長いお散歩へ。
この顔、怒ってんのとちゃいますよー。
きくの変顔あくびですよー。
足は痛いけど、きくのお散歩とかをしっかりしたら早くよくなるでしょうね。
「きくちゃん、いいペースで引っ張ってねー。」
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2018年10月15日(月)
第4回峨山道トレイルラン・後半 [ランニング]
多くの人から、「48kmの徳田までが前半、残り25kmが後半と思え」と言われた。私の想定では、ここまで7時間12分。実際はちょうど1時間ほどの遅れだったが、まあそれも想定内。
このあとの「鉄塔地獄」も、楽しみやねえ。
徳田(48km地点)で16分休けい。
8時間33分もたったのに、まだ昼の1時半ですか。
でも山道で暗くなると厄介なので、進めるだけ進んでおかなくては。
残り25kmを6時間弱ということは、時速4km(キロ15分ペース)ではアウト。真樹に借りたGPS腕時計は、その時々のペースが順次出てくるのでそれが目安になって便利。
さあ始まった、プラ階段の上り下りが連続する「鉄塔地獄」。
でもけっこう走れるところもあって、「全然地獄ちゃうやん」と高をくくっていた。
50km、8時間58分。
徳田からの2kmを25分なら、まあまあやん。
またこれや。
どこを通ってもドボン!
上りのプラ階段はそこそこ進めるのだが、下りがダメ。太ももの前側が異常な痛さ。
同じ人と「上りは抜き下りは抜かれ」の繰り返し。
いっそ上り坂のほうが走りやすい。
もう下りはそうろっとしか歩けない。
55km、10時間05分。
キロ13〜14分かかっているが、これ以上落ちずに最後まで行けたら、まだ制限時間内ゴールは可能。
これか、橋が流されてしまった沢ちゅうのは!
ロープ伝いに細い丸太を進んだが、片足ドボン!
大きなため池がある横も通った。
第6エイド(チェックポイント)、矢駄到着。大きな工場の横。
58km、10時間48分。
ここでライト点灯のチェックがあった。
給水だけして、休けいせずすぐに再スタート。
残り15kmを3時間40分ねえ・・・、計算でけへん。
キロ14分くらいでは行かんとあかんのか。
「てっとう、てっとう、あかいてっとう、くろいてっとう・・・」
前後だれもいないので、歌いながら走る。
こんな山の中に太陽光発電パネルの設置工事。
私らが走っている道は、この会社の私道らしい。
60km、11時間13分。
「てっとう、てっとう、またてっとう・・・」
もうよろしい。
私が数えられた限りで言うと、徳田から20の鉄塔があった。しかし大きさや色や設置場所がそれぞれなので、「地獄」とは感じなかった。
暗くなってきたので、ヘッドランプ点灯。
ところが私のは安もんなので、全然明るくなかった。こんなところケチったらあかんかった。
65km、12時間59分。
ここらあたりはもう真っ暗。
それに加えて、走路の状態も最悪。ヌルヌル、ジャブジャブ、すってんころりん。山側に倒れたからよかったものの、谷側に倒れていたら大けがでした。
1kmに26分かかった区間もあった。さすがにその時は、もう制限時間内ゴールはあきらめた。
でも、「止められない限りは最後まで進む」と心に誓っていた。
最後の暗闇泥道下り坂では1人も抜くことはなく、10人くらいに抜かれたと思う。
第7エイド(チェックポイント)、金丸到着。ここは山を下り切ったところ。
68km、13時間25分(関門閉鎖5分前)。
ここでパパッと計算ができた。
ここから3kmほどは、街中の平坦なアスファルト。休まず走れたらキロ10分ペースで行ける。残り2kmほどがお寺につながる山道らしいが、上りなのでキロ15分ペースで行けるだろう。最後の最後に「私が走れない下り」がほとんどない。
10分×3キロ+15分×2キロ=60分
いやまあ、なんでか知らん5分の余裕をもってゴールできるやん!
ここからうれしくなって、走りに走った。なんとキロ9分ペースで。
あと残り2kmくらいやなあというところに走路員さん。
「ゴールまで、あと3.5kmです。」
「またまた・・・。マラソン大会でも、訳の分からん距離を教える人いるねん」と思いながら進んだら、ガーン!
「70kmの距離表示があるがな。さっきのとこ、ほんまにあと3.5km地点やったんやー! あー!」
金丸(68km地点)からゴールまでは5kmということになっていたが、実際は6km近くあったようだ。
70km、13時間58分。
「残り3kmを32分以内、山道をキロ11分を切るペースで走らなあかん。」
でも走れるだけ走ってみよう。下りでこの足なら絶望的だが、上りはまだ少しは足が動く。とにかく、つづら折りのような暗闇坂を必死に登って行った。
残り1km地点を過ぎたあたりで、ゆっくり進む女性選手(ナンバー27番)に追いついた。
「あと10分あります。がんばったらゴール制限間に合いますよ。」
「そうなんですか。」
そこからしばらくは並走。
丘を越えると、ゴール会場がやっと見えてきた。
「あの明るいところがゴールですよね」と彼女。
「そうですね、もう少しです。」
その途端、彼女はわき目もふらずに下り坂を駆けて行った。わたしゃー太ももがいとうて、よう追いかけん。二人の差はみるみる開いて行った。
明かりが見えていたのはゴール横のおもてなし広場。その前を通り過ぎて、ぐるっと遠回りして折り返してから永光寺山門の下へ。
写真を撮る余裕などもちろんなし。
コースマップの表紙に使われていた写真でご勘弁を。
この階段の手前まで来た時に、「残り40秒」のアナウンス。
「27番」さんが右レーンを使って上っていたので、私は左レーンへ。
最後の力を振り絞り、一気に3分の2あたりまで駆け上がった。すると、ずっと先行していたはずの彼女が10数段を残し止まりかけている。
そのあたりから、「10、9、8、7・・・」
二人同時に階段を昇りつめ、計測器へタッチに。
もちろん彼女が先。「残り1」くらいか。
続く私はほぼヘッドスライディング状態。草野球ではよくベースがいっしょにふっ飛んでいくが、私のスライディングで計測器が飛んだ。
「ギリセーフか1秒遅れか・・・、いや『ピッ』鳴らへんかったぞ。」
どうも汗で滑ったみたい。ベースタッチしてへんヘッドスライディングといっしょやがなー。
やり直したが、時すでに遅し。デジタル計時板は、14時間30分00秒を数秒過ぎていた。
「あーあ。」
(どなたか、あの私のヘッスラタッチの写真撮ってないですかねえ。あの場面は見ごたえあると思いますけど・・・。)
それでも気を取り直して、最後まで楽しませてくれた彼女にお願いし記念写真。
「この写真、ブログとかに使っていいですか。」
「はい、どうぞ。残り時間を教えていただいて、本当に助かりました。」
「決して怪しいものじゃないので・・・。」
「峨山禅師でしょう。」
こう言ってもらってうれしくて、もう制限時間内完走なんてどうでもいいやと思えてきた。
ゴール地点からおもてなし広場に向かって歩いていると、何人もの人から「どうでした? 時間内に入れました?」と聞かれた。
「4、5秒アウトやったみたいです。」
「えー、もったいない・・・。」
そんなやり取りをしていると、「完走証発行所で聞いてみられたら」と言ってくださった方があった。まあダメもとで行ってみるか。
「完走証、出てますよ。」
まさか、まさかの「14時間29分59秒」。
最初私は、二人ほぼ同時にゴールしたのに、一人に完走証を出し、もう一人は何もなしではまずいと思われ、計測器を操作してくださったのかと思った。
次に、やっぱり仏様ががんばったお駄賃をくださったかなあとも思ったり。
真相は、どうもデジタル計時板が実測より10秒ほど進んでいたのが原因のようだ。
いずれにしても、最後まであきらめずにがんばって進んだのがよかったんでしょうね。
そのあとは先ほど声をかけてくださった方を見つけては、「制限1秒前ゴールになってました」と報告させてもらった。それを聞いた皆さんが、我がことのように本気で喜んでくださった。
レース中はみんな自分のことに必死で、禅僧風の私にもあまり声はかけてもらえなかった。しかし制限時間ギリギリのアナウンスを聞いておられた方は多かったようで、ゴール後はたくさんの方から声をかけていただいた。本当にありがとうございました。
ふるまい鍋だけいただき、「27番」さんにお礼を言って羽咋駅行き送迎バスに。羽咋駅に着くと、うまい具合に8時20分発七尾行きに乗ることができた。
27分間の乗車時間に、今日のレースを振り返る。
正直、私の37年のランニング歴で最も過酷なレースだった。一番きつかったのは、真っ暗闇の山中を走ったこと。それも足元がドロドロのところを。
それでも最後の最後まで「制限時間を過ぎてもゴールだけはさせてもらう」という気持ちを持ち続けたのがよかった。
本来下りのほうが得意な私が、太ももの前側をやられてしまい歩くのも困難になってしまった。最終盤が平坦と上りが多い区間でラッキーだった。あれが逆にずっと下りだと走りきれていなかったと思われる。
私の「作務衣」姿を見て、「暑くないですか」と何度も聞かれた。「全然だいじようぶですよ。練習で何回も着て、慣れましたから」と答えておいた。
「菅笠」についても「走りにくいでしょう」と言われた。「風さえなければ、全然だいじょうぶ。」かえって、雨が降り出した時にもうろたえることがなくてよかった。
シューズは「アディゼロタクミ・イドミ(挑)」。トレイルラン用では全くないのだが、私自身がトレイルランナーではないのでこれで十分。コースによって履き替えるよりも、ふだん履き慣れているシューズをいかにコースに合わせて使いこなすかが大事。
たしかにツルツルの坂ではよう滑りましたわ。でも、ギザギザのきついシューズで滑りがましだとして、そんなシューズで平坦地(ましてやアスファルト)を走ってられますか。
次にまたトレイルランに出るとしても、バリバリのトレイル専用シューズはいらないような気がする。
それよりもゲーターとソックス。今回もC3fitのゲーターはよかった。このゲーターについては文句のつけようがないくらい具合いい。
それに、アシックスミドルショート5本指ソックス。甲状腺摘出手術のあと、私の足首は冷えに過敏になってしまい急所のようになっている。ここをすっぽり包んでくれたこのソックスは心強かった。
以上、トレイル初心者の方には参考になったでしょうか。
七尾に向かう同じ車両に、セーラー服の女子高校生が一人乗っていた。頭上の棚に、大きな大きなキャリーバッグを載せていた。同じ車両はガラガラで、男は私一人。七尾駅に到着した時、怪しまれないかと心配だったが声をかけてみた。
「バッグ、降ろしましょうか。」
「ありがとうございます。お願いします」と即答。
「京都に行かれてたんですか。京都のおみやげが見えたので・・・。」
「そうなんです。」
「私は逆で、京都からこちらのマラソン大会に走りに来たんです。」
「そうなんですか。」
素直に喜んでもらえてよかった。
七尾駅からさたみやさんまでは、歩いて10分ほど。
着替えないで「作務衣」姿のまま。「菅笠」は手に持って。
宿に到着すると、すぐに「制限1秒前完走」を報告。私の姿を見て、おかみさん(ふみちゃん)がいろいろと聞いてこられた。
「その笠はいじくらしくなかったですか。」
「えっ? いじ・・・。」
「あー、なんて言ったらいいのかなあー。うーん、じゃまになると言うか、うっとうしいと言うか・・・。」
「あっ、風がなかったんで全然気になりませんでした。雨が降り出したときにかぶっていて、これは便利と思ったくらいです。」
金沢弁で「いじくらしい」は、「わずらわしい」「うっとうしい」という意味らしい。
私も、ヨメさんやきくに「いじくらしい」と思われんようにかしこうして生きて行かなあかんね。
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