2018年10月15日(月)
第4回峨山道トレイルラン・後半 [ランニング]
多くの人から、「48kmの徳田までが前半、残り25kmが後半と思え」と言われた。私の想定では、ここまで7時間12分。実際はちょうど1時間ほどの遅れだったが、まあそれも想定内。
このあとの「鉄塔地獄」も、楽しみやねえ。
徳田(48km地点)で16分休けい。
8時間33分もたったのに、まだ昼の1時半ですか。
でも山道で暗くなると厄介なので、進めるだけ進んでおかなくては。
残り25kmを6時間弱ということは、時速4km(キロ15分ペース)ではアウト。真樹に借りたGPS腕時計は、その時々のペースが順次出てくるのでそれが目安になって便利。
さあ始まった、プラ階段の上り下りが連続する「鉄塔地獄」。
でもけっこう走れるところもあって、「全然地獄ちゃうやん」と高をくくっていた。
50km、8時間58分。
徳田からの2kmを25分なら、まあまあやん。
またこれや。
どこを通ってもドボン!
上りのプラ階段はそこそこ進めるのだが、下りがダメ。太ももの前側が異常な痛さ。
同じ人と「上りは抜き下りは抜かれ」の繰り返し。
いっそ上り坂のほうが走りやすい。
もう下りはそうろっとしか歩けない。
55km、10時間05分。
キロ13〜14分かかっているが、これ以上落ちずに最後まで行けたら、まだ制限時間内ゴールは可能。
これか、橋が流されてしまった沢ちゅうのは!
ロープ伝いに細い丸太を進んだが、片足ドボン!
大きなため池がある横も通った。
第6エイド(チェックポイント)、矢駄到着。大きな工場の横。
58km、10時間48分。
ここでライト点灯のチェックがあった。
給水だけして、休けいせずすぐに再スタート。
残り15kmを3時間40分ねえ・・・、計算でけへん。
キロ14分くらいでは行かんとあかんのか。
「てっとう、てっとう、あかいてっとう、くろいてっとう・・・」
前後だれもいないので、歌いながら走る。
こんな山の中に太陽光発電パネルの設置工事。
私らが走っている道は、この会社の私道らしい。
60km、11時間13分。
「てっとう、てっとう、またてっとう・・・」
もうよろしい。
私が数えられた限りで言うと、徳田から20の鉄塔があった。しかし大きさや色や設置場所がそれぞれなので、「地獄」とは感じなかった。
暗くなってきたので、ヘッドランプ点灯。
ところが私のは安もんなので、全然明るくなかった。こんなところケチったらあかんかった。
65km、12時間59分。
ここらあたりはもう真っ暗。
それに加えて、走路の状態も最悪。ヌルヌル、ジャブジャブ、すってんころりん。山側に倒れたからよかったものの、谷側に倒れていたら大けがでした。
1kmに26分かかった区間もあった。さすがにその時は、もう制限時間内ゴールはあきらめた。
でも、「止められない限りは最後まで進む」と心に誓っていた。
最後の暗闇泥道下り坂では1人も抜くことはなく、10人くらいに抜かれたと思う。
第7エイド(チェックポイント)、金丸到着。ここは山を下り切ったところ。
68km、13時間25分(関門閉鎖5分前)。
ここでパパッと計算ができた。
ここから3kmほどは、街中の平坦なアスファルト。休まず走れたらキロ10分ペースで行ける。残り2kmほどがお寺につながる山道らしいが、上りなのでキロ15分ペースで行けるだろう。最後の最後に「私が走れない下り」がほとんどない。
10分×3キロ+15分×2キロ=60分
いやまあ、なんでか知らん5分の余裕をもってゴールできるやん!
ここからうれしくなって、走りに走った。なんとキロ9分ペースで。
あと残り2kmくらいやなあというところに走路員さん。
「ゴールまで、あと3.5kmです。」
「またまた・・・。マラソン大会でも、訳の分からん距離を教える人いるねん」と思いながら進んだら、ガーン!
「70kmの距離表示があるがな。さっきのとこ、ほんまにあと3.5km地点やったんやー! あー!」
金丸(68km地点)からゴールまでは5kmということになっていたが、実際は6km近くあったようだ。
70km、13時間58分。
「残り3kmを32分以内、山道をキロ11分を切るペースで走らなあかん。」
でも走れるだけ走ってみよう。下りでこの足なら絶望的だが、上りはまだ少しは足が動く。とにかく、つづら折りのような暗闇坂を必死に登って行った。
残り1km地点を過ぎたあたりで、ゆっくり進む女性選手(ナンバー27番)に追いついた。
「あと10分あります。がんばったらゴール制限間に合いますよ。」
「そうなんですか。」
そこからしばらくは並走。
丘を越えると、ゴール会場がやっと見えてきた。
「あの明るいところがゴールですよね」と彼女。
「そうですね、もう少しです。」
その途端、彼女はわき目もふらずに下り坂を駆けて行った。わたしゃー太ももがいとうて、よう追いかけん。二人の差はみるみる開いて行った。
明かりが見えていたのはゴール横のおもてなし広場。その前を通り過ぎて、ぐるっと遠回りして折り返してから永光寺山門の下へ。
写真を撮る余裕などもちろんなし。
コースマップの表紙に使われていた写真でご勘弁を。
この階段の手前まで来た時に、「残り40秒」のアナウンス。
「27番」さんが右レーンを使って上っていたので、私は左レーンへ。
最後の力を振り絞り、一気に3分の2あたりまで駆け上がった。すると、ずっと先行していたはずの彼女が10数段を残し止まりかけている。
そのあたりから、「10、9、8、7・・・」
二人同時に階段を昇りつめ、計測器へタッチに。
もちろん彼女が先。「残り1」くらいか。
続く私はほぼヘッドスライディング状態。草野球ではよくベースがいっしょにふっ飛んでいくが、私のスライディングで計測器が飛んだ。
「ギリセーフか1秒遅れか・・・、いや『ピッ』鳴らへんかったぞ。」
どうも汗で滑ったみたい。ベースタッチしてへんヘッドスライディングといっしょやがなー。
やり直したが、時すでに遅し。デジタル計時板は、14時間30分00秒を数秒過ぎていた。
「あーあ。」
(どなたか、あの私のヘッスラタッチの写真撮ってないですかねえ。あの場面は見ごたえあると思いますけど・・・。)
それでも気を取り直して、最後まで楽しませてくれた彼女にお願いし記念写真。
「この写真、ブログとかに使っていいですか。」
「はい、どうぞ。残り時間を教えていただいて、本当に助かりました。」
「決して怪しいものじゃないので・・・。」
「峨山禅師でしょう。」
こう言ってもらってうれしくて、もう制限時間内完走なんてどうでもいいやと思えてきた。
ゴール地点からおもてなし広場に向かって歩いていると、何人もの人から「どうでした? 時間内に入れました?」と聞かれた。
「4、5秒アウトやったみたいです。」
「えー、もったいない・・・。」
そんなやり取りをしていると、「完走証発行所で聞いてみられたら」と言ってくださった方があった。まあダメもとで行ってみるか。
「完走証、出てますよ。」
まさか、まさかの「14時間29分59秒」。
最初私は、二人ほぼ同時にゴールしたのに、一人に完走証を出し、もう一人は何もなしではまずいと思われ、計測器を操作してくださったのかと思った。
次に、やっぱり仏様ががんばったお駄賃をくださったかなあとも思ったり。
真相は、どうもデジタル計時板が実測より10秒ほど進んでいたのが原因のようだ。
いずれにしても、最後まであきらめずにがんばって進んだのがよかったんでしょうね。
そのあとは先ほど声をかけてくださった方を見つけては、「制限1秒前ゴールになってました」と報告させてもらった。それを聞いた皆さんが、我がことのように本気で喜んでくださった。
レース中はみんな自分のことに必死で、禅僧風の私にもあまり声はかけてもらえなかった。しかし制限時間ギリギリのアナウンスを聞いておられた方は多かったようで、ゴール後はたくさんの方から声をかけていただいた。本当にありがとうございました。
ふるまい鍋だけいただき、「27番」さんにお礼を言って羽咋駅行き送迎バスに。羽咋駅に着くと、うまい具合に8時20分発七尾行きに乗ることができた。
27分間の乗車時間に、今日のレースを振り返る。
正直、私の37年のランニング歴で最も過酷なレースだった。一番きつかったのは、真っ暗闇の山中を走ったこと。それも足元がドロドロのところを。
それでも最後の最後まで「制限時間を過ぎてもゴールだけはさせてもらう」という気持ちを持ち続けたのがよかった。
本来下りのほうが得意な私が、太ももの前側をやられてしまい歩くのも困難になってしまった。最終盤が平坦と上りが多い区間でラッキーだった。あれが逆にずっと下りだと走りきれていなかったと思われる。
私の「作務衣」姿を見て、「暑くないですか」と何度も聞かれた。「全然だいじようぶですよ。練習で何回も着て、慣れましたから」と答えておいた。
「菅笠」についても「走りにくいでしょう」と言われた。「風さえなければ、全然だいじょうぶ。」かえって、雨が降り出した時にもうろたえることがなくてよかった。
シューズは「アディゼロタクミ・イドミ(挑)」。トレイルラン用では全くないのだが、私自身がトレイルランナーではないのでこれで十分。コースによって履き替えるよりも、ふだん履き慣れているシューズをいかにコースに合わせて使いこなすかが大事。
たしかにツルツルの坂ではよう滑りましたわ。でも、ギザギザのきついシューズで滑りがましだとして、そんなシューズで平坦地(ましてやアスファルト)を走ってられますか。
次にまたトレイルランに出るとしても、バリバリのトレイル専用シューズはいらないような気がする。
それよりもゲーターとソックス。今回もC3fitのゲーターはよかった。このゲーターについては文句のつけようがないくらい具合いい。
それに、アシックスミドルショート5本指ソックス。甲状腺摘出手術のあと、私の足首は冷えに過敏になってしまい急所のようになっている。ここをすっぽり包んでくれたこのソックスは心強かった。
以上、トレイル初心者の方には参考になったでしょうか。
七尾に向かう同じ車両に、セーラー服の女子高校生が一人乗っていた。頭上の棚に、大きな大きなキャリーバッグを載せていた。同じ車両はガラガラで、男は私一人。七尾駅に到着した時、怪しまれないかと心配だったが声をかけてみた。
「バッグ、降ろしましょうか。」
「ありがとうございます。お願いします」と即答。
「京都に行かれてたんですか。京都のおみやげが見えたので・・・。」
「そうなんです。」
「私は逆で、京都からこちらのマラソン大会に走りに来たんです。」
「そうなんですか。」
素直に喜んでもらえてよかった。
七尾駅からさたみやさんまでは、歩いて10分ほど。
着替えないで「作務衣」姿のまま。「菅笠」は手に持って。
宿に到着すると、すぐに「制限1秒前完走」を報告。私の姿を見て、おかみさん(ふみちゃん)がいろいろと聞いてこられた。
「その笠はいじくらしくなかったですか。」
「えっ? いじ・・・。」
「あー、なんて言ったらいいのかなあー。うーん、じゃまになると言うか、うっとうしいと言うか・・・。」
「あっ、風がなかったんで全然気になりませんでした。雨が降り出したときにかぶっていて、これは便利と思ったくらいです。」
金沢弁で「いじくらしい」は、「わずらわしい」「うっとうしい」という意味らしい。
私も、ヨメさんやきくに「いじくらしい」と思われんようにかしこうして生きて行かなあかんね。
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2018年10月14日(日)
第4回峨山道トレイルラン・前半 [ランニング]
完走できました。
完走タイムは、制限時間1秒前の14時間29分59秒。
もちろん、狙っていたわけではありません。(狙ってできたら恐いわ。)
今回の「峨山道トレイルラン」の参加目標は、癌告知2周年を迎えて「悟りを開く」こと。しかしこんなこと1回したくらいで悟りが開けたら、修行僧に失礼というもの。
それは分っていたのだが、14時間半の間には心の浮き沈みが何度もあった。何回計算しても、制限時間内完走が微妙。(がんばればギリギリ間に合うが、気を緩めたら間に合わない。)
その微妙さは、ゴールに近づいた時までもずっと継続。
そんな気持ちでゴール前の真っ暗闇を走っていると、ゆっくり走っておられる「27番」の女性選手に追いついた。
「あと10分あります。がんばったらゴール制限間に合いますよ。」
「そうなんですか。」
どうも彼女は腕時計をしてないようで、そのあと何回か私に「あと何分ですか」と聞いてこられた。
ただ私より元気が残っていたようで、一番最後の永光寺への長い階段の下には私より先に到着していた。
「制限時間内ゴールまであと40秒。39、38、37・・・」とアナウンスが聞こえる。
最後の力を振り絞って階段を駆け上がる。
階段の途中で止まりかけていた27番さんに追いつき、二人ほぼ同時にゴールの計測器へ。(この大会は、腕に着けた計測用バンドを、計測器に接触させる方式。)
ここで一瞬「レディファースト」という言葉が頭をよぎった。
彼女はギリギリ時間内に計測。続けて私がタッチしたが、惜しくも制限時間を数秒過ぎていた。
「あー、数秒アウトとは・・・」と嘆いていた。
しかし完走証発行所に行くと、「完走証出ていますよ」とのお言葉。
いただいた完走証は、「14時間29分59秒」。
神様、いやいや仏様がちゃんと見ていてくださったんですかねえ。「我が我が」と前に行かず、女性を優先したことを。そのごほうびが、「制限時間1秒前の完走」だったんでしょうか。
これが今回の成果です。
「我が我がはダメ。譲れる心が大事。」
足はバキバキだが、最後に気持ちよくゴールできた。
よかった、よかった。
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やっぱりぐっすりは眠れなかった。
10時20分くらいにふとんに入り、12時から1時50分までは続けて眠ることができた。しかし、その前と後は数十分ごとに目覚めて時計を見ていた。
七尾の「さたみや」さんから輪島市の總持寺までは50km。3時10分に出発し、1時間で到着。
駐車場でパンやバナナを食べてから、スタートの總持寺山門前へ。
車の外気温計は11℃で寒かったが、無風だったのでウインドブレーカーは着なかった。走り出したら寒さは感じなくなるでしょう。
私の菅笠は目立つ。すぐに山越さんが見つけて声をかけてくださった。
山越さんは羽咋のホテルに泊まられたそうだが、9時から3時までしっかり6時間寝られたそうだ。大物ですね。私は時間が気になって気になって・・・。
この大会の最大の特徴は「セルフサポート」。
エイドステーションは48km地点におにぎりなどがあるだけで、あとは真水と塩のみ。スポーツドリンクさえない。
私はそれが気に入って申し込ませてもらったのだが、参加者の皆さんの装備を見ているとさすが本格的なものばかり。私の「作務衣・菅笠」は異様と言えば異様。
「ふざけるな!」と食ってかかってくる人がいないかとビビっていた。
前日の競技説明会で「持ち物・装備に不備があった場合、出走できません」と強調されていた。しかし、当日スタート前の持ち物検査は時間の都合で省略。
よく考えると、400人の検査を短時間でするのは無理でしょう。私のような怪しそうな人だけピックアップして調べるという方法でよかったのかも。
スタート直前にやっと内田さんが到着。
これで、女子エース、男子エース、男子中古が勢ぞろい。
ゴールでお会いするのは無理なので、ここで京都走ろう会の3人そろっての写真が撮れてよかった。
午前5時、およそ400名が真っ暗闇に向けて一斉スタート。
周りのみなさんのヘッドライトが明るかったので、私はつけずに便乗ランということにさせてもらった。厳密にはこれは違反でしょうけど。
1km過ぎから山中へ。
ここでもうへたっている男性ランナーがおられてビックリ。続けてもう一人の男性ランナー。また続けて、今度は女性ランナー。
14時間半制限のレースで、30分も走らないうちに3人もリタイアとは・・・。いったい何があったんでしょう。今まで見たこともない事態だったので不安。
ちょっと上って、すぐに下り。
ここで道幅が狭くなり大渋滞。まああせってもしょうがない。
「峨山道」の標識、いいですねえ。走る気がモリモリわいてきますねえ。
また上り坂が続いたのだが、そのあちこちに地蔵様が設置されていた。暗くてよく見られなかったのが残念。
第1チェックポイント(第1エイド)、古和秀水(こわしゅうど)到着。
5km、44分半。キロ9分ペース、いいですね。
六地蔵から、また奥深い山道。
途中しらじらと夜が明けて、こんないい景色もみることができた。
まだ序盤なのに、もう「プラ階段」始まってますやん。
話がちがう・・・。
とても336mの低い山とは思えなかった。
私は、もうかなり太ももの筋肉を酷使してしまった。
こういうところは気持よく走れる。
前にも後ろにもろランナーがいっぱいいて走りやすい。
いきなり泥道。
車のわだちにたまった二筋の水たまり。どこを通ってもシューズは水没。
ここでまだ8km。あと65kmもあるのに、もうソックスまで濡れてしまってガックリ。
ほとんどの人がシューズぐちゃぐちゃになっているはずなのに、みなさん気にせずぐんぐん進む。
10km、1時間40分。
ここまでちょうどキロ10分ペース。
15km、2時間18分。
このあたりはキロ8分を切るペース。
道が川に。
でもこれは序の口だった。このあと、もっともっとひどいところもあった。
20km、2時間51分。
このあたりからGPSの距離表示が狂ってきた。
第2エイド、稗造(ひえづくり)小学校へ。
21km、3時間03分。
ここは、だいぶ前に統廃合された小学校のようだ。
トイレが使えたので中に入ると2つともふさがっていて、待ち時間4分。この時間は残念だった。しかし、すっきりできてよかった。
けっきょく10分休んで再スタート。
家屋のあるところはほとんど通らないので、こんな応援はありがたい。
電動車いすの方からも暖かい応援。
このあたりはずっとアスファルトだったので走りやすかった。
しかし、このあたりからポツポツと雨が。ウインドブレーカーを着るほどでもなかったが、きつくなったら困るなあと思いながら走っていた。
25km、3時間51分。
本来ならここらが3分の1になるのだが、後半のきつさを考えるとまだまだというところ。
車が1台も通らないのどかないなか道。
第3エイド(チェックポイント)、釶打(なたうち)。
28km、4時間16分で入り8分休けい。
GPSの距離測が2kmも狂っている。
ここで石垣に腰かけて給水していると、役員さんが話しかけて来られた。その役員さんがちょっと先までおられた場所では土砂降りの雨だったらしい。山間部はこういう降り方が多い。この先も要注意。
30km、4時間40分。
20kmからあとは、キロ10分を超えるペースになってきた。前後のランナーが一人も見えなくなることもあった。
風力発電の風車が続く区間。
車が通れる道なので走りやすい。
空が晴れて来て、もう雨の心配はなさそう。
こういう見通しのいい道だと、前後にだれも見えなくても安心して走れる。
35km、5時間38分。
この5kmに1時間近くかかったので、キロ12分ペース。
田んぼのあぜ道みたいなところも走る。
人家が見えるとホッとする。
第4エイド、土川。
37km、5時間51分。
給水して、ちょっと休けい。
8分後に再スタート。
前後ランナーが誰も見えないので、ジジイの自撮り。
こんなとこ、こんな格好で走りましたんやわ。
上を通ってるのは高速道路でしょうね。
40km、6時間43分。
田んぼが見えると平坦なのでうれしい。
前半のアップダウンで足がやられて、上りも下りももうまともに走れない。ただし、平坦なところならキロ8分で走れたりする。
45km、7時間39分。
「鉄塔地獄」は第5エイドの徳田の後と聞いていたのに、もう始まっていた。こっちも心づもりがあるんやから、ゆうといてもらわんと−。
これはたぶん「猪の罠」ですね。
入っとったら恐ろしいがな。
高速道路の標識が見えた。
もうすぐおにぎりのある徳田エイドや。
第5エイド(チェックポイント)、徳田到着。
48km、8時間17分。ここまではキロ10分21秒ペース。
私の想定では、ここまで7時間12分で来たかった。でもたしかに走れる区間は多かったが、アップダウンのきついところもたくさんあった。想定外の「プチ鉄塔地獄」もあったし・・・。これで上等。
高速道路の下で休むランナーたち。
ここで休み過ぎると、次に走り出す時がつらくなる。
takacchさんはここでおにぎりを食べ、消化しなくて失敗したと言っておられた。でもそれは速い人の失敗。私のようにギリギリ制限時間内完走を目指しているものは、ゆっくり時間をかけて食べたらよろしい。
そう思いながら食べ始めたのだが、お腹が減っていたのでほとんどかまずにおにぎり2個をバクバク飲み込んでしまった。
でもスタート前に飲んだ胃腸薬「ガスト―ル」が効いていたのか、ムカムカすることもなかった。
それに、こむら返り対策として「コムレケア」も飲んできた。絶対に攣りそうな険しい道も走ってきたが、こちらもだいじょうぶ。
おにぎりを食べた後に、「ガスト―ル&コムレケア」を再投入。
ついでに甲状腺の薬を飲もうと思ったら、どこかで落としてきたみたい。本当はこっちの薬のほうが大事やのに・・・。
再スタート前に、まだまだ元気な写真を撮ってもらった。
この時、体は元気、足はバキバキという状態。
この先は、足がゆうこと聞かない分をどうやってカバーしていくかが課題です。
(注)後半に続く。
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2018年10月13日(土)
第4回峨山道トレイルラン・前日 [ランニング]
「オッサン、がんばって走って来るわ。」
「ふーん。」
そんな感じでしょうか。
カメラの感度が高すぎて、写真を圧縮しないとブログに取り入れることができなかった。よく考えてみると、それは感度の問題ではなく写真サイズの問題。きくをモデルにして、調整して何回か撮ってみると行けました。
これでカメラはOK。
「京都キャロット」までいっしよに行き、そこから私は石川行き。
「また2泊3日で留守にするけど、きくちゃんかしこうしててねー。」
10時40分、「京都キャロット」を出発。
仕事ではなく遊びで行くので、できるだけ経費節約。
名神・京都東ICではなく、国道で朽木・今津・マキノを通り北陸・敦賀ICへ。約90km。これでちょっとだけ節約。
杉津PAで休けいと昼食。
鯖寿司と越前そばのセット(900円)。
おいしかったけど、ちょっと量が少なかった。
でも、お漬物を食べたら「ネコちゃんがこんにちは」。
これがよかった。
羽咋市の受付会場には3時10分に着。
受付で参加賞のお米2kgをいただいた。
食べ物はヨメさんが喜んでくれるのでありがたい。
車で休んで、4時前にブリーフィング(競技説明)会場へ。
400名ちょっとの参加申し込みだったが、その半分くらいの参加でしょうか。
第4回の今回にして初の「峨山道往復143km」に出場される12名の選手の紹介。
このあと、明日の私たちのゴールになる永光寺を輪島市の總持寺に向けて出発される。そして、明日の朝5時に私たちと同時に再スタート。どえらいトレイルランレースです。
1時間半にわたる説明会ということで、参加者は床に座って。
4時45分ころ、「往復の部」がスタート。
その様子を説明会会場にライブ中継。
「えっ、そんなことできるんですか!」
次に招待選手の紹介。
真ん中の木下ゆかり選手は前年度3位。
私が受付をしているとき、ダンナさんが声をかけてくださった。もちろん、ご夫婦そろっての出場です。
競技説明で一番重要視されていたのが、「携行品および装備」。
「ボトル、ライト、雨具、行動食、コースマップ、エマージェンシーブランケット」など、持ち物検査のときに携行していない場合はその場で失格とのこと。
忘れ物の多い私なので、この点は何回も確認して持ってきた。スタートできなかったら泣かんなんからね。
質問の時間もあったので、「ゴミ捨て禁止とのことでしたが、エイドで自分の持って来た物を食べてゴミが出ると思います。それも持って走らなくてはいけないのでしょうか」とお聞きした。「エイドだけはゴミ袋を用意しているので、そこに捨ててよい」とのこと。ホッとした。
説明会が終わった時、京都走ろう会の山越さんが私を見つけて声をかけてくださった。同じトレイルランに出場するとは言え、片や10時間切り確実、一方の私は制限時間内完走危うし。京都走ろう会の男子エースと男子中古の歓談は微妙です。
説明会は予定通り5時半終了。
私の宿は、七尾市の「さたみや」さん。羽咋市の受付会場から25kmほど。途中でガソリンを入れたりコンビニに寄ったりしたが、6時半前に到着。
4年ぶりだが、その前は20回ほど泊めていただいているのですごく落ち着く。
家族4人で何回も泊めていただいた宿に、今日は一人。
ごはんがおいしくて、おひつに入れてきてくださった分を完食。これで、少しはカーボローディングになるでしょうか。
9時に寝るつもりが、10時も過ぎてしまった。
夜中も何回も目覚め・・・。
これはしゃーないか。
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2018年10月12日(金)
フジフイルムファインピクスXP130 [雑用]
今使っているオリンパスTG625を使い始めたのはいつかを調べたら、2012年10月11日。ちょうど6年。
今日から、フジフイルムファインピクスXP130。
「防水で小型」ということで買ったのに、今のと比べたら一回り大きく30gほど重い。写真だけ見て判断したらあかんねえ。これが通販の恐いところ。
「まるっこいのんは小さく見えてしまうなあ。ますみちゃんもまるっこいから小さいと思ってたら、けっこう大きかったー。」
「やかましいわー。」
でももうこれを使うしかない。
機能が豊富過ぎて、まだ使えこなせない。
ぼちぼちですね。
このカメラで、「峨山道トレイルラン」の写真をいっぱい撮ってこー!
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【今日のきく】
新しいカメラの最初の1枚。
ほんもんはもっと男前(?)なんやけど・・・。
夜のお散歩。
店へ忘れ物を取りに。
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【RUN】
今日は軽く団地内3周で3km。20分くらい。
走り終わって思ったのだが、これくらいの運動が「適度な運動」なんでしょうね。みなさん練習しすぎです。
どんどん練習を減らして、効率のいい成果を上げましょう!
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2018年10月11日(木)
癌告知2周年 [振り返って]
「ひー、しにとうない、しにとうない・・・」と私。
「なにぬかす! 『もう死ぬ覚悟はできた』ゆうとったんちゃうんかい!」とヨメさん。
今日はそんな日になるのではと思っていた。
2年前の今日、鞍馬口医療センターのI医師から癌告知を受けた。
その時、「甲状腺低分化癌は全身転移している可能性大です」と言われた。
「全身って、ほんまに全身ですか」とお聞きすると、「肺、骨、脳に転移しやすいです」と言われた。肺と骨はまだいいとして、癌が脳に転移って恐ろしい。その時は、本気で(2年後くらいの)死を覚悟した。
でも、その後の検査で奇跡的に転移なしという判定。2年連続のアイソトープ治療もうまくいき、今のところ甲状腺由来の癌細胞は縮小している。
樹木希林さんみたいな死に方をするんかなあと思っていたのだが、すぐ死んでしまうという心配はなくなった・・・かな?
ヨメさんが親友くーちゃんのために買ってきていた「551の蓬莱」の豚まん。くーちゃんに食べてもらうのを忘れていた。それが今日私の口に。
「豚まん食って、長生きしよう!」
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【RUN】
「峨山道」まであと3日。
もう負担のかかる練習はせず、体や装備のチェック中心。
今日は地下鉄・国際会館駅の東にあるエディオンまで。8月末に新しいカメラを買ったのだが、使わずそのまま。SDカードを装着して、使う練習をしておかないとね。
エディオンの入り口は、なぜか大通りの反対の裏側。家から3kmほど。キロ7分以上のペースでゆっくり走る練習。
ゆっくり走るのは意外と難しい。ふだんの私のゆっくりはキロ6分なので、それよりゆっくり・・・。ちょっとイライラする。
SDカードを買って帰宅。
帰りはキロ8分近くのスローペースで走ることができた。
本番も、初めからこれくらいのペースで走り出せたらいいんですけど。
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【今日のきく】
「癌告知から2年間生きられたのは、ますみちゃんのおかげやわ」と何べんも言っておいた。「そらそうやろ」とヨメさん。
でも、この2年間ずっといっしょだったきくの力も大きいねえ。
あとは廉・彩夫婦、真樹・・・、ついでにはんぺんも入れといたろ。
みんなありがとう。
また迷惑かけるけど、よろしくお願いします。
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2018年10月10日(水)
くーちゃんとちさっちゃん [私の好きな人]
ヨメさんの親友・くーちゃんが、昨日また徳島から遊びに来てくれた。
高校時代は京都の別々の高校のフェンシング部で、ライバル関係。大学は同じ大学になり、もうフェンシングはやめていたがそこからさらに仲良くなったらしい。
高校時代からだと、もう40年ですか。長い親友やねえ。
私が眞寿美さんと知り合ったとき、くーちゃんを紹介してもらった。
「二人でいると、いい男は全部くーちゃんのほうに行ってしまう」とぼやいていたが、心の中で「フムフム」と思ったりして・・・。
「私はいっつもヘンタイぽい男ばっかり・・・。」
さらに「フムフム」。
そんなこと言ってたって、もう二人とも56歳やん。これくらいの年齢って、女性にとっては「なに期」に当たるんでしょうね。
若き日のくーちゃんは、今でゆったら「有村架純」。
「そんなええもんか!」と疑うみなさん。けっこういけてましたよ、ほんま。
対するうちのますみちゃんは、今でゆったら・・・。
恐れ多くて、そう簡単に出て来ない。
まあ、私にとったらくーちゃんの何倍も魅力的でしたが。
うーん?
やっぱり私はヘンタイ?
facebookのプロフィール写真に、ワンちゃんの写真を使うのは納得いかない。それだけ今の自分の顔に自信がないということでしょうか。
うちのますみちゃんなんか見てみ−。顔バンバン出してまっせー。
きっと今の自分の顔に自信があるんやわ。ええことやね。
「元・有村架純、自信持ってがんばれ!」
いや、ほんま似てましたわ。
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くーちゃんとこの次男の千里君。私ら夫婦は「ちさっちゃん」ゆうてますけど。
千里君は廉と同い年。小さい時に何回か徳島に遊びに行かせてもらった。
千里君は少年野球をしていたのだが、当時はすごく太っていた。でも、すごく気の優しい子で。廉も真樹も好きだったと思う。
一番の思い出は、徳島の海水浴場にいっしょに行った時のこと。千里君は、昆布と戯れていて全然泳がない。
「泳ごうやー」と言ったら、「ボク、泳げません」と申し訳なさそうに応えた。野球やってたから、泳いだら肩こわすとか言われてたんかなあ。
ぶっとい体で「泳げません」と言ったから、思わず真樹と顔を合わせて笑ってしまった。
それからだいぶあと、高校生になった千里君はシューとした好青年になっていた。私はぶっとい千里君が好きやったんやけどなー。
3年前横浜スタジアムで「横浜対ヤクルト」を見たとき、筒香選手が小さい時のちさっちゃんにそっくりだと思った。
それ以来、ちさっちゃんのことを「つつごー」と言っている。当の本人にとっては迷惑だけなのかもしれないが。
8月末から、思いもかけずfacebookに足を踏み入れた。
「自分の手に負えないことはできるだけ手を広げない」という方針だったのだが、先日千里君のfacebookに行き当たった。現在、お父さんと共に福祉関係の仕事をがんばっている。その様子がアップされていた。
千里君の文が、何の抵抗もなしに心地よく私の体にスーと入ってくる。正直に言って、そのお父さんやお母さん(くーちゃん)の文には引っ掛かったりしてしまうこともあるのに。千里君は文才があると思う。
これは素直にうれしい。ヨメさんの親友は、私にとっては赤の他人。ましてや、その息子さんなんかもっともっと遠い存在。それが、facebookを通して近しい存在に思えてきた。
がんばれ「つつごー」。
いや、今の千里君はさらにシューとした好青年なんやね。
小さい時のイメージだけで「つつごー」と言われるのはイヤだろう。でも私らは、ちさっちゃんがDeNAの4番を張っているような気がしてしょうがない。
ジジイのたわごと、お許しください。
くーちゃんに来てもらってばっかりは悪いから、近々徳島まで行かせてもらおうと思っています。その時はどうぞよろしくお願いします。
Posted by パオパオ パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 1 )
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