パオパオだより

2018年07月17日(火)

罰走には殺人罪適用を [時事]

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◎京都新聞7月14日朝刊

   部活で罰走「校舎80周」
      大津・南郷中教諭 2年男子救急搬送

 大津市の南郷中で、ソフトテニス部2年の男子生徒が部活動中に「校舎周囲を80周走れ」と顧問の教諭から指示され、途中で倒れて救急搬送されていたことが13日、同中や市教委への取材で分かった。生徒は熱中症と診断され、同中は「行き過ぎた指導だった」と謝罪した。

 同中と市教委によると、生徒は12日午後の部活動中、練習中にミスが目立ったことなどを理由に、30代の男性顧問から「校舎周囲を80周走ってこい」と命じられた。午後5時10分ごろ、生徒が倒れているのを校内で作業をしていた工事業者が見つけた。生徒は救急搬送され、その日の夜に退院し、13日は学校を休んで静養したという。

 生徒が走らされた校舎外周は1周約230メートルで、80周で18キロ超になる。生徒が倒れたのは9周目だったという。気象庁によると、大津市の12日午後5時の気温は30・1度だった。

 同中は、13日夜に保護者説明会を開き、経緯を説明した。平松靖之教頭は「行き過ぎた不適切な指導で、保護者におわびする。すでに顧問を指導した。今後は、安心した学校生活が送れるよう努めていく」とコメントした。(辻智也)

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◎毎日新聞7月15日朝刊

   「罰」走80周途中 中2男子熱中症 大津

 大津市教委は、市立南郷中のソフトテニス部に所属する2年生の男子生徒(14)が今月12日に、練習ミスの罰として「校舎外周を80周走れ」と顧問の男性教諭(31)から指示され、途中で倒れて救急搬送されたと14日、発表した。生徒は熱中症と診断され、現在は快方に向かっている。市教委は「生死に関わる許されない行為。申し訳ない」としている。彦根地方気象台によると、大津市の12日午後4時の気温は30・1度だった。

 市教委によると、生徒は12日午後4時過ぎから始めた練習でミスが目立ち、教諭が校舎の外周(約230メートル)を走るよう指示。その際、教諭は何周走るか生徒に尋ねたが、「4周」という答えを不満に思い、「80周」と命じたという。
 生徒は同4時半ごろから走り始め、9周目に入った同5時10分ごろ、工事関係者が倒れているのを発見した。意識はあったが、ぐったりした様子で、13日は学校を休んだ。
 14日の記者会見で校長は「理不尽な指導で苦しい状況に追い込んだ」と陳謝。越直美市長は臨時の総合教育会議を同日開き「認識の甘さ以前の問題がある。事実関係を調査し、検証してほしい」と述べた。【成松秋穂】

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◎京都新聞7月15日朝刊

   「体罰の範囲超える」
      大津の中学罰走「80周」市教育長謝罪

 大津市の南郷中で、ソフトテニス部2年の男子生徒(14)が部活動中のミスを理由に、顧問の教諭から過度なランニングを強いられ熱中症で倒れた問題で、市教委の舩見順教育長は14日、市役所で記者会見し「体罰の範囲を超える許されざる行為として重く受け止めている」と謝罪した。

 市教委は再発防止に向けて16日に緊急の小中学校長会を開き、生徒への体罰防止や部活動指導の在り方を徹底するとともに、熱中症予防について周知を図る。同中に1学期が終わる20日までスクールカウンセラー1人を配置し、全校生徒の心のケアにも当たる。

 市教委によると、男子生徒は12日夕の部活動中に、サーブのミスが続いたため顧問の男性教諭(31)から「校舎周囲(1周約230メートル)を80周走れ」と命じられた。生徒は9周目に倒れ、校内で作業していた工事業者が見つけたという。

 舩見教育長は「適切な指導としては技術的指導をするべきだった」と述べ、男性教諭の処分について状況を調査した上で県教委と協議する考えを示した。

 市は14日、越直美市長を交えた総合教育会議を開き、市内全域で部活動指導の実態を把握し、今後の在り方を検討する方針を確認した。(広中孝至)

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 今日、久しぶりに新しい新聞を読んだ。
 うれしいわ。ネットのニュースだけではねえ。深読みちゅうのができんわねえ。

 エアコンが効いた病院にいると、38℃を超えている外の暑さは分からない。
 そんな時に、「またかー」とガックリ来る記事が目に留まった。私が最も嫌う、「罰として走らせる」事件。

 部活のサーブのミスが続いて、何で罰を受けるのかがまず理解できない。
 そして、その罰が炎天下を長時間一人で走らせること。この教諭は何の権限でこんなことを命じたのか。

 熱中症でたくさんの方が救急搬送され、亡くなっておられる方もあることくらいは誰でも知っておられますよね。そのまま続けさせれば死ぬかもしれないと分かって強制した場合、「未必の故意」というのが成立するはず。
 私がその中2男子の親なら、顧問、中学校、大津市を相手取って殺人未遂罪で告訴します。法律的にどうなのかは素人なのでさっぱり分からないが、謝罪だけで済まされる問題ではない。このままにしておくと、また同じことが繰り返されるのはまちがいない。

 市教育長の「体罰の範囲を超える許されざる行為」という言葉にビックリ。大津市はある範囲までは体罰容認と受け取られる発言です。「一般社会常識や日々の社会状況(気象状況を含む)に無関心な教員を作り出してしまった責任」をなぜ感じられないのかが不思議。
 
 市長のコメントは最悪。
 「実態を把握し、今後の在り方を検討する方針」って、なんですかー。まったく中身のない言い古されたフレーズ。こんなコメントのあとに改善されたものなど何一つない。

 前にも同じようなことを書いたが、ミスの多い子を一人で長時間走らせても実るものは何もない。せめて先生いっしよに走れよ。走ってる間ずっとその子の話を聞いたれよ。それなら、炎天下で走るのも少しは値打ちがあるのかも。

 このニュースで唯一ホッとするところは、工事関係者が倒れた中学生を見つけてくれたところ。それがジジイガードマンやったら、私はさらに嬉しいんですけどね。
 炎天下に中学生を一人で走らせて、倒れていても気づかんなんて・・・。その学校関係者全員クビでも気が済まん。

 ランニングを愛する人たちの願いはみな同じだと思う。
 「どうか、走ることを『罰』に使わないでください。本来はすごく楽しいことなのだから。」

 私にいい考えがあます。
 マラソン大会などで熱中症で死にかけたランナーはごまんといる。ぜひそのランナーを招いて、教職員研修をしましょう。実習付きがよろしいねえ。それそれ、サーブミスするたんびに教育委員会の建物1周走るとかねえ・・・。自分らのやってることのアホらしさ(というより罪深さ)が、よく実感できると思います。

 私もその研修の講師したってもええけど、熱中症で死にかけた経験がない。炎天下を長時間走り続けた経験は豊富だが、根がお気楽なため体もお気楽にできているのか倒れない。ただし、それは「癌に負けない」とか「娘にええかっこ見せる」とかという立派な(?)目標があるからかもしれない。理不尽な罰として走らせされていたら、たぶん早々に倒れてますね。

 まあそれでも口から出まかせが得意な私ですから、1時間や2時間の「無意味な罰走を経験してみる」という講演ならやれますよ〜ん。どっかの教育委員会、私をどうですかー。講師料、安うしときまっせー。

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