2017年04月06日(木)
みよちゃん [学校]
どうしてももう一度会っておきたい人、真柴先生に会うことができた。
先生が嫁がれた長崎県諫早市のお寺を、一目見させてもらって帰ろうと思っていた。しかし、ご都合をお聞きしようとお電話させてもらったとき、「うちに泊まっていきなさい」とありがたいお誘い。そんなお言葉を期待していなかったのに、「そうさせていただきます」とすんなりおこたえした。
「ダンナさんの若い時の写真見せてください」とお願いすると、古いアルバムを4冊持ってきてくださった。
その中の1枚にめっちゃかわいい少女が・・・。
「この写真見てください。なんちゅうかわいらしい・・・。」
「そーお・・・。」
「ねえ、ダンナさん。めちゃくちゃかわいいですよね。」
「ああ・・・。」
おべんちゃらではなく、本当にそう思った。そういう私に、真柴先生もダンナさんもまんざらでもなさそうだった。
これは、たぶん高3の時の写真らしい。大学受験に行ったとき、「高校受験会場はあっち」と言われたそうだ。高3なのに中3にまちがわれたと言っておられた。
きっと、真柴先生が「みよちゃん」と呼ばれていたころの写真なんでしょうね。
この写真の5年後くらいに、小学校新採教諭と小3の田舎のぼんとして出会うことになるのですが・・・。
緑寿庵清水 (りょくじゅあんしみず)の金平糖をおみやげに。今までのおみやげの中で一番高いもの。気合が入っています。
1月に関空〜長崎1990円が取れた。
それでもう真柴先生のところにおじゃますることを決めた。
ピーチにしては超優秀、定刻に出発し、定刻に到着。
那覇への行き帰りでこんなことは絶対にない。
タラップを降りるとすぐ到着口。LCCで遠回りばかりさせられているので、これもよかった。
長崎空港には、先生のダンナのさんの車でお迎え。
ダンナさんの車は乗り心地抜群。運転も大好きとおっしゃっていて、眼鏡橋などいろいろなところを案内していただいた。
長崎はコーヒー伝来の地らしい。
長崎産のコーヒー園があり、それに付属してコーヒーショップがあった。すごく楽しみにしていたのに、木曜定休。残念でした。
その代わりに、ケーキのおいしい喫茶店に連れて行ってもらった。
そこで、滋賀の走友・リュウさんから仕入れていたお話をさせてもらった。
「私のマラソンの友だちに、西本願寺派のお寺の住職をされている人がいまして、その人から『冥福をお祈りいたします』と軽々しく言ってはいけないと教えてもらいました。」
(くわしくは、ブログ「湖周ランニングでサブフォー」1月20日の「中陰法話」 を。)
「そうですか。そんなお話をされましたか。」
リュウさんから仕入れた知識のおかげで、一目置いてもらった。
大村市にある長崎空港から諫早市の教専寺まで、ふだんなら車で40分くらいだそうだ。私を送り届け、ご住職はすぐにお勤めに出かけられた。
そのあと、真柴先生が本堂に案内してくださった。私が想像していたよりずっと立派なご仏壇だった。
正面に阿弥陀如来、向かって右に親鸞聖人、左に蓮如上人。それに聖徳太子と・・・、あとは忘れてしまった。掛け軸には7名の師と仰ぐ方の像が。インドの方2名、中国の方3名、日本の方2名。これであってますよね。
そのあとの真柴先生の人生のお話が興味深かった。
ものすごい個人情報になってしまうのでここには書けない。一通りのお話を聞いたあと、「真柴先生はあのほんわかとした感じのままで、ほんわかとした人生を歩まれていたとばかり思ってました」と感想を言わせてもらった。
「お医者さん(医学生?)とのお見合い話があってね、その人と結婚していたらほんわかのままの人生だったかもしれないね。でも私に好きな人がいるということを知っていたから、父がそのお話を断ってくれたのよ。」
もちろん、その「好きな人」が今のダンナさん。
この話を聞いていて、自分のことではないのにすごく幸せな気分になった。
京都の大学で知り合い、大学2年から付き合い始め、大学卒業3年後に結婚され現在に至る。お付き合い55年、結婚50年ですか!
真柴先生は、私の母校・別所小学校で2年、北区のT小学校で1年教師をされたあと長崎へ。それで終わりだと思っていたら、1年あいただけで長崎の教員採用試験を受けられたそうだ。そして見事合格し、45歳まで勤められた。そのあとも、教育委員や民生委員や保護司などをされてきている。
今まで持ち続けていた「かわいいかわいい真柴先生」のイメージが、今ごろですが更新できた。長崎のご自宅まで伺い、きちんとお会いしてお話ができて本当によかった。
ダンナさんがお勤めから帰って来られ、3人で夕食へ。
お魚のおいしい「おにつか」さん。
私とダンナさんはすぐに注文を決めたのだが、真柴先生が決められない。「前にメニューにあったにぎり寿司がなくなった・・・」と途方に暮れておられた。
そんなときもダンナさんは、「これはどう、これにしたら」とやさしく付き合っておられた。
「うちではそれは考えられませんわ。どっちが決められへんとしても、『はようせんかい!』てうなってますね。」
私はせっかく長崎に来たので「皿うどん」。
みんなで食べるように「刺身の盛り合わせ」も注文してくださった。9割方私がいただきましたけど。
これは書いてもいいかなあ・・・。
ダンナさんはアルコールは一滴も飲めない。アルコール消毒するだけでその部分が赤く腫れたりするほど。
「私の若い時もそうやったんです。ビールを1cm分くらい飲んだだけで顔が真っ赤になって、めちゃくちゃ眠たくなって。結婚してからヨメさんに鍛えられて、ビールだけは飲めるようになりました。さすがにアルコール度数の高い日本酒はあきませんわ。」
「それは残念。私は熱燗いただきます。」
おーっと、真柴先生。またまた「かわいいかわいい」イメージが・・・。
ことアルコールに関しては、うちの夫婦に似ていますね。
これも、あんまりくわしくは書かん方がいいかなあ・・・。
ダンナさんとは主に病気の話。
昨日「男の甲状腺低分化癌患者、出て来いやー!」と書いたが、さっそく同じ病気ではないが参考になる話がいっぱい聞けた。
神さんが、私の不安をちょっとでも取り除けるようにと使者を送ってくれてはんのかな。いやいや、今日の場合は仏さんか。
やすませていただく前に、真柴先生にひと言。
「今日一番よかったのは、ダンナさんがずっと先生に優しく話しかけておられるのが見られたことです。もうちょっと威張った感じの方かと思っていました。」
「それはないね。いつもあんな感じよ。私に優しいのはいろいろと苦労してきているからかな。」
「私がこんなこと言ってたって、ダンナさんに伝えてくださいね。」
「はい、分かりました。」
真柴先生とはお電話で長話をさせてもらったことはあるが、面と向かってお話しさせてもらうのは初めて。ダンナさんは今日初対面なのに、深い話もさせていただいた。
「うちに泊まっていきなさい」というお言葉に甘えさせてもらって、本当によかった。
今日の御恩、何かお返しできることを考えなくては・・・。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
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コメント
リュウさん、コメントありがとうございます。またブログ記事を引用させさていただき、ありがとうございます。以前は受けねらいで「冥土のみやげ」というのをよく使っていましたが、リュウさんの記事を読んで以来それもやめました。
宗派によって考え方はいろいろちがうようですが、私が改修工事のガードマンに行かせてもらった本願寺(こちらは東本願寺ですが)を無視するわけにはいきません。
真柴先生、リュウさんのほかにも、岡山県玉野市と富山県庄川村に浄土真宗のお寺のお友だちがいます。浄土真宗が日本最大の宗派なんでしょうか。
うちは京都の山奥なんですが、なぜか曹洞宗。座禅と農林業がどうも結びつかないんですが・・・。
リュウさんの仏教関連記事、私は好きです。また、いろいろと教えてくださいね。
何気なく読んでいましたら「!」っとなりました。
拙い長めの話しをよく覚えておいでです。
中略以降の『(他人さまの訃報よりも)家族同然のように
何年・十数年飼っていた犬や猫たちが亡くなるほうが
よほど堪えるのではないでしょうか?』
というくだりは、以前パオパオさんもブログで
似たよーな事を書いておられましたね。
たいていの方は このよーな気持ちは伏せて口に出しませんが、
抽象的な話しではなく、あまり飾らずストレート気味に、
時には具体的な数値等をまじえて話す法話のほうが
喋りやすいです。
『パオパオだより』も着飾って書いておられないとこがイイ!です。