2017年04月05日(水)
いい情報そうでもない情報 [雑感]
今日は寮1(二条)17時間。
やっと本来の勤務体制に戻った。
いつまでたっても朝は寒い。今日も6時で6℃。それが昼過ぎには20℃を超えるのだから、体の調子がおかしくなる。こういう体調を整えるのに、甲状腺は役に立っているらしい。
寮生が入れ替わり、おもしろいことだらけ。でも、これは職務上知りえた情報ということになるのでブログには書けない。私のような経験をしている人は少ないと思うので、そんな話が何かの役に立つこともあると思うのだが、・・・残念やわ。
先日、身近なある人から「私も20年ほど前に甲状腺全摘手術して、アイソトープ治療したんですよ。それからずっと〇〇〇〇〇〇(薬の名前)を飲み続けてます」と告げられた。
まさかまさかのカミングアウト。ある人に私の病気のことを話し、それを聞いたその奥様がわざわざ私に話しかけてこられたのだ。
「あなたのような方を探していました」と言いたかった。本当にありがたかった。
その感情をあらわにしたわけではなかったが、「えっ、そうなんですか」と言った時の私の表情を見て、その喜びと安堵感は察していただけたと思う。
「甲状腺低分化癌で甲状腺全摘手術して、コンブやらを食事制限した後に、監禁部屋で放射性ヨード治療せんならんのです」とか言っても、みんなちんぷんかんぷん。そらそうや。自分がこうならなかったとして、ほかの人から同じことを言われてもちんぷんかんぷんや。「癌て、患部を切り取ってしまう手術と抗癌剤と放射線の外照射治療とちゃうんかい」くらいしか知識がない。
いろいろな経験がある方々が、自分の経験上の話をしてくださる。それは私のことを心配して言ってくださっているのだが、正直なんの役にも立たん。そんな人たちには悪いけれど、聞いていてちょっとイライラしてしまったりもする。このあたりが病気の「ビョーキ」たるところですね。(なんのこっちゃ!)
カミングアウトしてくださった方は、厳密に言うと私と同じ病気ではない。しかし、治療法や手術、その予後についてはほぼ同じ。
「今まで20年間薬を飲み続けてきやはって、平均寿命から行くとあと30年以上飲み続けなあかん。それだけでもすごいわー」と思ってしまった。
身近な方なので、またなんでも気楽に聞いたりできる。ほんとうにいい病気の先輩が見つかった。
専門知識のある医師や看護師は、治療する経験は豊富でも治療される側の経験には乏しい。「私ならこうする」と言われても、それはあくまでも仮定の話。ゆうて悪いけど、「ほんまに患者の気持ち、分かっとんかいな」と思ってしまう。医療従事者がいくらがんばろうと、実際に病気になられた方の体験談を超えることはできないと思う。
大学時代の同級生のとしさんといい、今回の方といい、私は「病気の先輩」に恵まれている。ただ惜しむらくは、お二人とも男性ではなく女性であること。
「男の甲状腺低分化癌患者、出て来いやー」、今はそんな気持ちです。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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