2012年09月11日(火)
なぜ車イスだけが、ダメなんでしょうね [私の好きな人]
京都マラソンの参加申し込みの締切日(9/21)が近づいてきた。今回は自分の申し込みをする気はまったくない。しかし、前回同様、参加申し込みすら拒否されている方がある。
マラソン大会の値打ちは、その大会に出たいと強く願う人が出られ、完走できるできないにかかわらず満足して帰ってもらえることであると思う。
私の友人である東京の下山さんは、競技用ではなくふだんの生活用の車イスでフルマラソンを完走してしまわれる方である。私は目の前で、4時間台後半のタイムで何度も完走される姿を見ている。その下山さんの希望は「公道を使ったフルマラソンを完走したい」というものだ。
しかししかし、なんやかやと理由をつけられ、下山さんはその参加権利を得るための抽選にすら参加させてもらえない。他の障害については一切不問であるのに、車イスでの参加のみ不可というのは・・・、「差別」ではないのでしょうか。
去年京都マラソンに問い合わせたときの実行委員会さんのお返事は、「安全に走行できない」からというものだった。でも、「安全に走行できない」なんて勝手に決め付けるのは、下山さんに大変失礼なことだ。もしそう思われるのなら、そうならないように一つ一つの懸念を解消する手立てを考えるべきである。何の手立てもせずに門前払いはひどすぎる。
確かに、福王子まで上り坂や松ヶ崎のきつね坂、でこぼこの鴨川河川敷を普通の車イスで通るのは至難の業である。それを心配されるのは理解できないこともない。でもよく考えてみてください。あの人は「普通の車イス」で何回もフルマラソンを完走されている方なんですよ。障害者スポーツの関係者の方にお聞きしても、今までそんな方は聞いたことがないと言われるような方なんです。完走できるかどうかは分からないけど、きっと完走めざして苦心工夫努力されますよ。
「健康都市・京都」とか言っておきながら、たった一人のマラソン出場を願う人を門前払いしてしまうなんて・・・。どう考えてもおかしいでしょう。
今日やっと、下山さんに連絡することができた。
「今年も交渉してみようと思っているんですが、ご迷惑ではないですか」と。
そのお返事は、こちらがすごくわくわくしてしまいそうなものだった。(以下、一部抜粋)
「風穴をあける活動に脱帽しています。
なぜ車イスだけが、ダメなんでしょうね。と不思議に思う今日この頃です。
京都マラソン、とても興味深いですね。
参加可能ならば、参加してみたいです。
6時間の制限であれば、完走可能と思います^^;
他ランナーとの接触云々については、大声を張り上げて危険回避可能と思います。
自転車用のベルも付けていますし問題無いと思います。
もし、参加可能ならば……、と思いますのでよろしくお願いします。」
一番うれしかったのは、「大声を張り上げて危険回避」というところ。カチカチの実行委員会さんに聞かせてあげたい。マラソンて、こうやっておおらかに楽しむもんですよ。
マラソン大会のお世話をするのも人間だし、出場するのも同じ人間。できる限りいろいろな人が出場できて、みんなで楽しめたほうがいいじゃないですか。
「ああ、大声を張り上げながら普通の車イスで京都マラソンを快走する下山さんの姿を見てみたい。」
明日、さっそく働きかけをしようっと。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
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コメント
林さん、コメントありがとうございます。
いつも見てくださっているようで、本当に申し訳ないです。私はほめられるとつけ上がるタイプなので、ぜひ辛口コメントもお願いします。
普通の車イスランナー・下山さんのいいところは、何から何まで「ふつう」というところです。下山さんにとって、日常生活用の車イスでフルマラソンに挑戦するのは「ふつう」のことなんです。フルマラソンを走ったことのない人が、大勢の人と一緒にフルマラソンを走ってみたいと思うのとなんら変わりはないんです。それを大会実行委員会さんや京都市長さんに分かってもらいたい。ただそれだけです。
今年出られたらそれに越したことはありませんが、もしダメでも実現するまで粘り強く働きかけを続けます。よその大会のまねではなく、「さすが京都」と言われるあたたかい京都マラソンにしてほしいです。応援よろしくお願いします。
今年の全日本マスターズ、残念ながら出場できません。5月開催だった「マラソンに挑戦する会」が、今年から9月開催になり、出張販売に出かけます。当面の目標は、10月7日の滋賀マスターズ5000mで20分を切ることです。絶対達成します。
藤井さん、お久しぶりです。(でも、毎日欠かさず拝見させていただいています。)私のランの方は、全日本マスターズに向けて、暑い中練習継続中であります。お会いできないのが本当に残念です。
さて、京都マラソンの件ですが、昨年も興味深く読ませていただいていました。藤井さんが自分の思いを行動に移していらっしゃるのを見て、メールをさせていただいた次第です。第1回目の主催者側の車いすランナーへの対応やランナーストップなどで京都マラソンは今回は申込みを止めました。東京、大阪神戸は申し込みました。(大阪、神戸は落選、多分東京も・・・)
自分も京都の街や人が好きなので、京都マラソンはいい大会(いろんな意味で)であってほしいと願っています。
今のところ何の力にもなっていませんが、また、今後のことも教えてください。よろしくお願いいたします。