2014年01月20日(月)
子どもたちの未来を支えていく [時事]

◎京都新聞1月20日夕刊
稲嶺氏、知事発言を批判
名護市長選一夜明け 辺野古承認「無責任」
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設反対を掲げ、名護市長選で再選を果たした稲嶺進氏(68)は、激戦から一夜明けた20日午前、同市の選挙事務所で記者会見し、仲井真弘多知事が辺野古沿岸部の埋め立て承認を維持する意向を示したことに対し「承認したから終わりというのは県知事として無責任だ」と批判した。
知事は19日夜、辺野古埋め立ては「もう承認したので今からどうこうできない」と述べていた。稲嶺氏は「辺野古の海にも陸にも基地を造らせないとの信念を貫いていく」と強調。移設阻止に向け市長権限を行使することを明言した上で「移設計画がスムーズに進むとは思えない」と語った。
稲嶺氏は市長選での勝因について「(移設を進める)政府の恫喝的なやり方が市民の反発として表れた」と分析した。
会見に先立ち、午前7時半ごろに日課の交通安全指導で自宅近くの交差点に立った稲嶺氏。小学生から「おめでとうございます」と声をかけられると「子どもたちの未来を支えていくのが大人の責任だ」と意気込んだ。。
一方、沖縄県の仲井真弘多知事は同日朝、自身が支援した移設推進派の末松文信氏(65)の敗北に関し「短い期間でよく頑張った方ではないか」と評価。稲嶺氏が前回より得票を伸ばした結果については「今から分析してみたい」と述べるにとどめた。

名護市役所・市長プロフィールより
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昨日の私の「雪道願掛け10km走」が効いたのか(?)、名護市長選挙は現職の稲嶺氏が再選。
報道では「圧勝」と表現されているところもあった。しかし、19839票対15684票は56対44。全有権者から見ると、稲嶺氏43・末松氏34・棄権23となる。まあそれでも、「辺野古に新米軍基地はいらない」と思っている人が一番多いことははっきりと分かった。
お金をもらって基地をしんぼうするのではなく、お金はもらえなくても基地を拒否するという人が多かったということだ。名護市民の良識を示した選挙結果であった。
今後、私も新米軍基地建設反対のための活動をしたいと思う。ただ、泳ぎが苦手なんで「カヌーで抗議行動」とかはきついんですよねー。そんな私でもできそうなことってありますかね。
普天間基地の危険性除去は辺野古への移設ではない。普天間基地の全面閉鎖で解決する。なぜそれができないのか、政府は十分に説明したのだろうか。お金の話ばっかり、お金の話ばっかり・・・。
それにしても、「こっちの候補に投票したら500億円」みたいに言っていた石破さんは買収にはならないんですか。
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2014年01月17日(金)
普天間基地を2回引越し? [時事]
◎京都新聞1月10日朝刊
仲井真知事「辺野古に機能戻る」
県外は一時的と認める
沖縄県の仲井真弘多(なかいまひろかず)知事は9日午後の県議会臨時会の本会議で、県が要求する「米軍普天間飛行場(宜野湾市)の5年以内の運用停止」を実現するため県外に基地機能をいったん移した場合でも、名護市辺野古沿岸部に代替施設が完成すれば「かなり戻ってくることは当然予想される」と述べた。基地機能が将来的に辺野古に移されることを容認する発言。
仲井真氏が昨年12月の辺野古埋め立て承認後も掲げている「普天間の県外移設」が一時的措置にすぎないことを自認めた形だ。
野党側は「県外移設を求めた公約の破棄だ」と反発。仲井真氏は「辺野古がノーだと言ったことはない」と反論した。
日米両政府は、代替施設には埋め立て承認から9年を要すると試算している。
野党会派県民ネットの玉城義和県議の質問に答えた。
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◎沖縄タイムス1月10日朝刊
知事、公約違反を否定 承認は妥当
仲井真弘多知事は9日の県議会臨時会の本会議で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の埋め立て承認をめぐり「公有水面埋立法の基準に適合している申請を政治的理由や地域の意見、県民の思いで不承認とするのは裁量の範囲を逸脱する可能性がある」と述べ、行政手続きとして承認は妥当との認識を示した。さらに「普天間の5年以内運用停止の実現のため引き続き県外移設を求める」とし、公約違反には当たらないと強調した。質問した野党議員からは公約撤回の引責辞任を求める声が相次いだ。
知事は「辺野古をノーだと一度も言ったことはない」とする一方、移設実現は困難とする考えも重ねて示した。5年以内の運用停止が実現して普天間の機能を県外へ移した場合でも、辺野古に代替施設が完成すれば「かなりの機能が戻ってくることは当然予想される」と答弁。県外は暫定的なもので、基地機能が将来的に辺野古へ移されることを容認する考えを示した。
本会議では自民党と野党4会派がそれぞれ政府への意見書案を提出し、10日の米軍基地関係特別委員会で審査される。自民は政府に一日も早い普天間の返還と危険性除去、野党は普天間の閉鎖・撤去と辺野古断念を要求。与党公明党が賛成すれば野党案が10日の本会議で委員長報告で採決される見通しだが、自民案も本会議で採決される可能性もある。
野党4会派は辺野古埋め立てを承認した知事に対する抗議決議を検討しているが、辞任要求を盛り込むかどうかをめぐり協議が難航し、決議提出は流動的だ。
野党議員らは本会議で、辺野古埋め立てを承認する一方、県外移設は取り下げていないとする知事の姿勢を「矛盾している」と追及。知事は「辺野古は時間がかかる。一日も早い危険性の除去は県外移設でしかできない」と反論。現時点で取り得る環境保全措置は取られているとし「基準に適合しており、名護市長や利害関係人からの反対意見を勘案しても総合的に承認せざるを得ない」とした。
傍聴席からは移設反対派の住民約60人が「知事を辞めろ」などと怒号を飛ばし、本会議場は一時騒然となった。
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「全然知らんかったー。」
「辺野古新米軍基地」建設は普天間基地の危険性除去のためと盛んに宣伝していたもんだから、そう信じてしまっていた。しかし知事の言葉どおりだとしたら、まず5年以内に普天間基地の機能を県外に移設。そして最速でも9年後に完成予定とされる「辺野古新米軍基地」にその機能が戻るかもしれないって・・・???
すべて予定通りに進んだとして、5年後から9年後までの4年間は普天間の機能を県外に移さなければならない。そんなら、2回も引越しは大変やから最初に引越したところに居座ったらあかんのかいな。沖縄に戻さんなん理由は何もないと思うんやけど。
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自民党の石破幹事長が沖縄市入りし、突然500億円の名護振興基金を持ち出してきた。
◎HUFF POST POLITICSより
山本太郎氏「カネでふるさとを売れるかよ」石破茂幹事長の名護振興基金500億円案に【名護市長選】
山本太郎参議院議員が、石破茂・自民党幹事長が名護市長選の応援の際に話した「名護振興基金」について「お前らはカネで魂を売るだろって投げかけられている」と牙をむいている――。
自民党の石破茂幹事長は1月16日、名護市長選の応援で街頭演説に立った際、新たに500億円の「名護振興基金」を作ることを明らかにした。国、県、市が協力し、名護市発展のための財源を確保するという。
名護市長選では、米軍普天間基地の移設問題が最大の争点となっており、自民党は移設容認を打ち出す末松文信候補を推薦している。末松候補は「末松ビジョン」を掲げ、スポーツコンベンションセンターや、アジア国際金融センターの誘致などを通じて名護市の発展させたいとしている。
これに対して現職の稲嶺進市長は、辺野古移設へ反対を唱えている。稲嶺氏の応援に訪れた山本太郎参議院議員は17日、石破幹事長の名護振興基金の話に「札束でほおを引っ叩こうとしている」と反論した。
以下に、石破幹事長と山本議員の演説を順に紹介する。
■石破茂幹事長の末松文信候補 応援演説
名護市民のみなさま、ただ今ご紹介を頂きました、自由民主党幹事長の石破茂であります。我々自由民主党は安倍総裁以下、みな同じ思いで全面的に末松文信さんを支援を致しております。
私どもは昨年の参議院選挙、あるいは一昨年の衆議院選挙で名護のみなさま、沖縄のみなさまに大変お世話になりました。私はその時に、この沖縄を、日本一、世界一幸せな島にしたい、いや、しなければならない、そう訴えを致しました。
この沖縄は、多くの苦難をしょってこられました。多くの負担をしてこられました。そうであるだけに、我々日本国として、なんとしてもこの沖縄を世界一幸せで、世界一幸せな島にする義務があります。
今、日本国中、人口が減る中にあって、唯一この沖縄県だけが、人口が増え続けています。2025年まで、この沖縄は日本の中で唯一人口が増えます。成長著しいアジアに最も近いのがこの沖縄であり、那覇空港を活用して、多くの物流がこの沖縄を中心に動くようになります。多くの基地の返還がなされます。
多くの優良な土地をこれから活用できます。さらには、この沖縄はエネルギーの問題において、はるかに有利な立場にあります。
その沖縄が、世界で一番豊かになるために必要なことは何なのか。この名護、やんばる地域が沖縄を引っ張る、日本を引っ張る。その中心としてこの名護市はさらなる発展を遂げていかなければなりません。
残念ながらこの名護市の、市民一人あたりの所得は沖縄の中でも低い地位にあります。全体的にも18万円所得が少ない。企業の従業員の数も減っている。人口増加著しい沖縄の中にあって、人口増加も低い数字に留まっている。このやんばる、この名護が発展することによって、間違いなくこの沖縄も発展を遂げるのであり、我々安倍政権として、仲井真知事と協力をして全面的に支援をして参る。国、県、市が協力し、新たに500億円の名護振興基金を作る、その実現をはかります。
ビジョン実現のためには必ずその裏付けとなる財源が必要であります。夢をカタチにするためには、確たる財源がなければ、できない。500億円の新しい名護振興基金を作る。基幹病院を設立する、小中一貫の学校を作る、子育てを充実する、きちんと時間通りに走る、那覇空港に新しい第2滑走路を早急に建設いたします。
観光客が大勢やってくる、物流が盛んになる、しかしそれを実現するためには、この名護と那覇空港を結ぶ鉄道を作らねばならない。これが末松文信の心からの願いであり、「こんなことはできないよ、夢物語だよ」そんなことは決してありません。安倍政権全面的に名護の幸せ実現のために全力を尽くします。
今回の基地移設にあたって、安倍首相と私と菅官房長官、あるいは小野寺防衛大臣、岸田外務大臣、山本沖縄担当大臣はじめ、みなでずーっと話し合ってきたことは、「日本全体で負わなければならない負担を沖縄に押し付けてはならないのだ。いかにしてこの地域の平和のために、沖縄だけにお願いするのではない。いかに日本本土で引き受けるのか」そのことを常に心がけてまいりました。
本土も追うべき負担を負います。沖縄の負担が軽くなるように、現実に訓練を本土に分散移転をしてまいります。日本全体で負担を負わなければなりません。
しかしこの尖閣の問題を始めとして、安全保障状況は極めて厳しい物があります。決して二度と戦争を起こさないために、この地域に一定の抑止力は必要なのであり、本土も追うべき負担を負います。名護の幸せ実現のために、名護を支援を致します。
(YouTube「008 石破茂 街頭演説」より 2014/01/16)
■山本太郎参議院議員の稲嶺進現市長・応援演説
名護のみなさんおはようございます。参議院議員になりました。山本太郎と申します。東京から応援に参りました。
「東京から来たの?」
東京だけではないんですよ。一市民が、北海道からも青森からも、長野からも、日本全国から駆けつけています。日本全国が注目する選挙なんです。名護市長選、それぐらい特別な選挙なんです。
日本だけじゃない。海外の著名人、知識人、29名の方々からも、大きな声でエールが送られています。日本に民主主義があるのかどうか。名護のみなさん、この民主主義を必ず勝ち取ってくるというエールを、世界中の人々が送っているのがこの名護市長選挙なんですね。
考えてみてください。対抗馬の方は、連日、自民党の名だたる方々が名護入りをしています。そして、街頭に立って演説をされています。
昨日、自民党の石破さんが応援にいらっしゃいました。そこで言われたこと。名護に基金を作るよ。500億円ものお金を、名護に注ぎ込むよ。そのように言っています。
考えてみてください。またしても国は、名護に対して、沖縄に対して、札束でほおを引っ叩こうとしているんです。お金を渡せば黙るだろって。
この基地問題は原発の問題と根が同じなんですね。地方に押し付けて、カネで黙らせて、お前らはカネで魂を売るだろって。そのような投げかけをされているんです。
とんでもない。カネで魂を売るかよ。カネでふるさとを売れるかよ。当然です。今だけが良いわけじゃないですよね。今さえ良ければ良いってもんじゃないですよね。みなさん重々ご存知だと思います。子供の代、孫の代、その先の世代まで、この美しい名護を、日本の宝、世界の宝であるこの名護を守り続けるというのが、先人から渡されたバトンであります。
このバトンを次の世代にもしっかりと渡していこうというのが稲嶺進さんで、辺野古の基地に対してNoを打ち出しています。そのために、名護に基地を作らせるために国がばら撒く再編交付金をカットされてしまったんですね。国は、この再編交付金がなければお前たちは立ち行かないだろうという態度なんですけれども、とんでもない、稲嶺さんは1期目でそれを覆したんです。
再編交付金はカットされたけれども、財政は確実に豊かになっている。前市政の約2倍になっている。黒字なんです。国からばら撒かれた一時的なお金を、自分の利権にばらまこうとしているわけではない。この名護を持続可能なかたちで続けていこうじゃないかとやっている。
だからこそ、一般の方々が日本全国から応援に駆けつける、今そのような時代になっているんです。世界からもエールを送られている。それはそうです。考えても見てください。名護は、観光がメインなんです。攻撃機、爆撃機、いろいろなものの爆音が轟く中で、どうやって観光業を広げていくんだということですよね。
名護を守ってください。名護のことを決められるのは名護市民のみなさんです。国はいいますよね。お前たちに何が分かるんだ。基地を作るか作らないか、基地をどこに作るかは、国が決めますからって。冗談じゃない。名護のことは、名護のみなさんが決める。当然ですよね。
そんな当然のことさえも否定しようとしている。冗談じゃない。そんなの民主主義じゃない。みなさんの1票が名護の未来を決める。当然です。暴走を続けるこの国に、暴走を続ける自民党政権に、みなさんからのメッセージを届けていただきたい。
公約なんて、選挙の時だけでいいんだろって。その権力を手にした途端、一気にひっくり返すのが現在の自民党であり、安倍政権なんです。TPP、みなさんご存知ですよね。この国に住むすべての人々の問題。自民党は衆議院選挙のとき、200名を超える議員たちが「TPP反対」と言った。けれども今どうですか。なんとかしてTPPを成立させようとしているじゃないですか。そうなんです。公約なんて、ただの嘘なんですよ。公約を守る、そういう骨の入った政治家は、国会の中にはなかなかいない。
観光客の方々が、バスの中から手を降ってくれました。観光客の方々が、名護に求めるもの。それは癒やしなんです。新しい基地、軍事要塞みたいなものができてしまえば、毎日毎日、爆撃機の轟音に悩まされることになります。そういうところで癒やしが得られるでしょうか。
緊張、対立というものができてしまったときに、この美しい名護は、標的に変わってしまうんです。そんなことはさせてはいけない。
「沖縄の外からやってきて、わかったことを言うな」
ごもっともです。そうです。この選挙は、名護のみなさんが決めるチャンスなんです。
すでに沖縄のみなさんは、基地がなくても雇用を増やしていけるということを証明したではありませんか。新都心、北谷、はっきりとみなさんの力で示してきたんです。
(ツイキャス「録画ライブ 名護市長選 - 密着ライブ映像 #34172650」より 2014/01/17)
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今日のニュースで、稲嶺候補が「名護市は大きな権力と札束で張り倒されるのか」と演説されている場面が写されていた。
500億円と言ったって、名護市民6万人で割れば一人わずか83万円です。魂を売るには安すぎる。こんなはした金で魂を売ってしまうような市民が多い街なら、うちの娘も引き上げることを真剣に考えなくては。
「そんなことにはなりませんよね、名護市民のみなさん!」
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【RUN】
どれくらい足が回復しているかは、スピードが出せるかどうかで判断できる。
今日は2km全力を3本。この3本目で8分を切れればまずまずと言える。
いつものように叡電・木野駅まで1.2kmジョグ。
1本目、4分06、4分05で8分11秒。1kmジョグをはさむ。
2本目、4分02、4分02で8分04秒。1kmジョグをはさむ。
3本目、3分59、4分00で8分00秒。惜しい!
でも、まあまあかな。「足が痛い割にはよう走れた」と思っておこう。
1.8kmダウンジョグ。
店往復1.3kmも2回したので、今日は全部で13.6km。
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【今日のきく】
今日もうっすらと雪。
きくは雪が大好き。
雪がたくさん積もっているはずの私のいなかにつれて帰ったら大喜びだろうに。
散歩中にも得意の「へん顔」。
「こんなん出ましたー。」
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2014年01月04日(土)
京都市教委でさえ裏工作をする [時事]
◎京都新聞1月4日朝刊・問う秘密保護法
情報公開と第三者チェック 真実知るために欠かせぬ
TM不正 重なる危うさ 京の女性、参加機会喪失
特定秘密保護法に対し、京都市内で8年前にあったタウンミーティング(TM)をめぐる不正抽選で参加の機会を奪われた市民が強い危機感を抱いている。行政が「秘密」に守られ、恣意的に運用することを身をもって知っているからだ。同法について安倍晋三首相は「適切な運用が確保されている」とするが、真実を知るために第三者のチェックと情報公開が大切なことを物語り、同法の危うさといくつも重なる。
〈特定秘密について、森雅子・内閣府匿名担当相は国会で「恣意的指定がないよう重層的仕組みがある」などと繰り返した〉
大学職員の蒔田直子さん(59)=左京区=は信用していない。
内閣府と市が2005年11月に文化力をテーマに開いたTMに参加を申し込んだが、落選した。各地のTMでやらせ発言問題が発覚するなか、内閣府と市教育委員会が蒔田さんら特定の2人について、応募受付番号の下1桁(5と9)を落選番号に決め、排除していたことが分かった。
蒔田さんは母親として、道徳用教材「心のノート」や愛国心を盛り込んだ教育基本法改正に疑問を抱き、ビラを配り、市教委に意見を申し入れていた。無関係の約50人も巻き添えになった。
〈秘密の妥当性をチェックするため、政府は「保全監視委員会」「情報保全諮問会議」「情報保全監察室」を設ける。政府内の官僚中心の組織のため、機能するか疑問として、野党は独立性の高い第三者委員会の設置を求めたが、安倍首相は応じなかった〉
TMの不正抽選を明らかにしたのは、政府が設けた調査委員会だった。弁護士が独立して調査した。
この結果を受け、蒔田さんは市教委に経過説明を求めた。回答は「当選などの決定は全て内閣府の判断」だった。納得できず内閣府に情報公開請求した。これが真実を知る鍵となった。開示資料から、市教委が蒔田さんの落選だけでなく、特定の人を落選させる「サクラ工作」を仕掛けたことが分かった。
不正抽選の責任を問うて蒔田さんが起こした賠償責任訴訟の確定判決によると、市教委が、過去のイベントで蒔田さんが「会場でプラカードを掲げ、大声を上げた」とする誤った情報を内閣府に伝えた。その上で「抗議活動などのトラブルを起こす可能性がある」と落選を持ち掛けていた。
市教委は、自分たちと異なる意見を主張する蒔田さんについて、具体的に差し迫った「危険」ではなく、「恐れ」を理由に参加を拒否した。
〈特定秘密の対象は防衛や外交のほか、スパイやテロ活動防止の分野。その定義は曖昧だ。テロについて同法は「政治上その他の主義主張に基づき、国家もしくは他人にこれを強要」などとしている。拡大解釈でごく当たり前の市民運動が対象になる余地がある。〉
蒔田さんは不思議だった。恣意的に落選させられた、もう一人が夫(当時)だったからだ。応募書類は別々で、続柄は記していない。運動にも関わっていなかった。
この謎が解けたのも情報公開がきっかけだった。市教委は内閣府に、夫の情報として ・民族差別について書いた本に名前がある ・在日本大韓民国民団の支団長ーと伝えていた。本には夫婦と分かる記述があった。支団長というという情報は事実無根だった。
〈特定秘密扱いとなれば、自分の個人情報が、誤っていても知る方法もなく訂正もできない〉
蒔田さんは「特定秘密保護法は真実を知らせないことを合法化した。でも、一番大切なのは、私たちが萎縮することなく、今まで以上にしゃべったり、調べたりすることだ」と訴える。

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たくさんの年賀状をいただいた。その中に、「いつもブログを見せてもらっています」と書いていただいていたものがたくさんあった。
「いつも?」
以前、「パオパオだより、楽しみにしてます。ただし、時事問題のときは飛ばしてます」とはっきり言われたことがある。
私のこのブログはあえてジャンル分けすれば、「恐妻家ブログ」であると思う。それ系の記事を楽しみにしてくださっている方も多いようだ。
でも、私が一番読んでもらいたいのは時事問題。よく分からないむずかしい今の問題を、新聞記事を手がかりとして自分なりに考えて行きたいと思いながら書いている。社会的にどこにも属していない私は、真の無所属と言えるだろう。
むずかしいむずかしい「特定秘密保護法」についても、分からん者同士でいっしょに考えましょうや。今回の新聞記事もコピーができず、私のぼちぼち手打ちでアップ。ああ疲れた。でも、ぜひ多くの方に読んでもらいたい記事だった。市教委という教育に携わるようなところでも、「ばれへんようにしたら、なにをしてもいい」という態度。これに「特定機密保護法」で押さえ込まれたらどうなるの?
一番先に利用され、あれよあれよという間に抹殺されているというのが我々の行く末かもしれません。そうならないように、少しは勉強しましょう。
私のつたない時事問題解説(?)も、飛ばさず読んでくださいね。
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【RUN】
今日はガンガン。
叡電・木野駅まで1.2kmジョグ。
2km全力+1kmジョグを3本。
1本目2km、4分12、4分03で8分16秒。
2本目2km、4分06、4分05で8分11秒。
3本目2km、4分00、4分00で8分01秒。
まあまあかな。
帰り1.2kmジョグで、今日は合計11.4km。
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【今日のきく】
ご近所犬の本物シェパードのエルちゃんのところへ。
にせシェパードのきくは、本物シェパードが恐いらしい。
4年後の戌年の年賀状は、きくとエルちゃんのツーショット写真が撮れたらいいんやけどねえ。無理かなあ・・・。
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2013年12月31日(火)
辺野古の出口 [時事]
◎毎日新聞12月18日・特集ワイド
出口のない町 辺野古の今
普天間移設候補地として17年
◇市長選控え 非情な地元対策/除染員募集のチラシも
「県外移設」はどこに行ってしまったのか−−。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古沖への移設問題が持ち上がってから17年。名護市長選(来年1月19日投開票)を目前に、政府は埋め立て手続きを急ぎ、地元に圧力をかける。政治に翻弄(ほんろう)され続けた同市辺野古区では、今何が起きているのか。
うろこ雲が浮かぶ青空の下に薄緑色のリーフが続く。赤土の丘でサトウキビの葉が風に揺れていた。辺野古区を囲む巨大な米海兵隊基地キャンプ・シュワブを一望に収める丘の畑を耕していた60代男性に声をかけた。「ここ1週間、オスプレイは飛んで来ないよ。名護市長選が近いから。あのものすごい騒音で移設反対の声が高まると米軍は困るからなあ。この丘から基地を眺めていると米軍の意図を肌で感じる」
「辺野古移設を排除すると普天間が固定化する」との政府の説明を信じる地元住民は少ない。「ほらあそこ」と男性が基地内のトンネルを指さした。海から上陸した軍用車両はトンネルを抜けて山に登っていく訓練をするという。「こういう地形の基地は沖縄では辺野古だけ。重要拠点として整備する計画は昔からあった」と証言する。そもそも普天間返還と辺野古拡充は別の計画だったのだ。
1966年に米側が作成した「米海軍施設マスタープラン」によると、米軍は60年代から辺野古沖を海兵隊の海上基地の最適地と認識。同県公文書館に所蔵されるマスタープランには、現在の埋め立て計画によく似た約3000メートルの滑走路を含む海上基地の設計図が添付されている。
一方、普天間返還は、95年の米兵による沖縄少女暴行事件をきっかけに、翌年、日米間で合意された。両政府は辺野古を代替施設候補地と選定。過半数が反対した97年の住民投票を含め名護市民が移設反対、容認で選択を迫られるのは名護市長選で6回目だ。
「住民が反対しても辺野古は埋め立てられるさ。せめて政府には金銭的な補償をしてほしい。辺野古の軍用地料の評価額は基地の街・金武(きん)町より安いというじゃないか」と男性はあきらめ顔だ。「地元振興のために企業誘致をしては」と提案すると、むっとした表情になった。「ここには企業が来てくれるような広い土地はない。辺野古から海に出よう、山に登ろうと思っても基地のフェンスに遮られる。この町には出口がない」
名護市長選には、移設反対の稲嶺進市長(68)▽自民党の末松文信県議(65)▽移設容認を掲げる島袋吉和・前市長(67)が立候補を表明している。島袋氏は当初「末松氏が容認を明確にするなら支持する」と述べており、保守系の一本化が焦点だ。稲嶺市長は辺野古に近い同市東海岸の出身で、地元紙の見立てはそろって「保守分裂のままなら現職優位。一本化し、仲井真弘多(なかいまひろかず)・沖縄県知事が辺野古沖の埋め立て申請を承認するようなら、保守有利」。安倍晋三首相は6日、末松県議と会談して支援を表明、一本化を働きかけた。地方選挙としては異例の「首相官邸対名護市」の構図になりつつある。
名護市の人口は約6万2000人、うち辺野古区は約1900人。中心部の市西海岸では、市長選候補者ののぼりが幹線道路に並び、宣伝カーが行き交う。一方、東海岸の辺野古区は閑散としていた。目抜き通りで子どもたちがバスケットボールに興じる。注意する大人はいない。めったに車が通らないからだろう。
スーパーのガラス扉には「一般除染作業員募集」と書かれたチラシが張られていた。店員は「頼まれたから張っただけ。働きに行った人がいるかどうかは知らないけれど、足を止めて見ていく人は多いよ。給料がこの辺りの2倍だからね」と語る。求人チラシには<是非とも貴方のお力をお貸し下さい 給与38万7500円/勤務地・福島県双葉郡富岡町>とあった。
富岡町は町全域が福島第1原発から20キロ圏内。同第2原発も抱える原発城下町だった。約2000キロ離れた富岡町と辺野古は、国策に協力して迷惑施設を受け入れ、見返りに補助金を投下されてきた。遠くとも似た町同士だ。
理髪店に入った。50代の女性理容師は記者の髪を切る手を休めずに「ここには仕事がないから」とため息をついた。一人息子は今春、県外の大学を卒業し、そこで就職した。「学費のほかに下宿代がかかるから息子には奨学金を借りてもらった。地元の給料では返済できないから帰ってこられない」。カットとシャンプーで1800円だった。
景気のいい時代もあった。クリーニング店を営む70代男性は「ベトナム戦争のころ、町は米兵があふれ、従業員8人を抱えていた私の店も大繁盛だった。売り上げは多い日で3000ドル。家が1軒建つ大金だよ。あのカネはどこに行ったのかなあ」と笑う。
区中心部には防衛省沖縄防衛局の事務所があり、人目を気にする住民はなかなか本音を話さない。つてを頼り、話してくれる人を探した。
ある自営業者が打ち明ける。「学校を卒業しても働いていない同級生が2、3人いる。米軍に貸した軍用地料で暮らしている家の子だ。辺野古での最高額は1世帯年間1000万円。ここでは『金のなる木』のある家とない家が隣り合わせ。近所付き合いが難しい」。軍用地料の評価額は日本政府が決め、米軍の肩代わりをして地主に支払う。移設問題がもちあがってからキャンプ・シュワブの軍用地料はうなぎ登りだ。地主かどうかの補償格差は広がり、地域ぐるみの反基地運動は難しくなる。軍用地料は住民のつながりをむしばむ。
市長選を前に地元への圧力は高まっている。その象徴が、先月25日に沖縄県を地盤とする自民党国会議員5人が石破茂同党幹事長と会談、「県外移設」の公約を転換して移設容認に転じたことだ。同党沖縄県連も続いた。強引なやり方は支持者の強い反発を招き、党県連会長の翁長(おなが)政俊県議が会長職を辞任。県連顧問の仲里利信元県議会議長が離党の意向を表明した。仲井真知事は政府の埋め立て申請について「承認する、承認しない、その中間もあるだろう」と含みを持たせる。
辺野古区のヘリ基地建設阻止協議会の西川征夫代表(69)は「名護市民のうち移設反対、容認が各3割とすれば、4割は中間派。政府が強く移設を推進することで中間派は長いものに巻かれる可能性がある。県外移設の全党一致が崩されたことで仲井真知事、稲嶺市長への圧力になる」と指摘。「知事は政府の要請を受け入れて埋め立て申請を承認し、辞任するのではないかとのうわさが流れている」と警戒する。
今年3月には辺野古沖に漁業権を持つ名護漁業協同組合(古波蔵広組合長)が臨時総会を開き、賛成多数で埋め立てに同意した。関係者によると、組合長から「政府の漁業補償は組合員1人約2000万円」と伝えられただけで、詳しい条件の説明はなかった。投票結果は賛成88票、反対2票だった。
反対票を投じた辺野古の若い組合員は、その気持ちを「移設そのものに反対ではない。一時金だけでは、これからの人生や地域の将来像が描けない。育てる漁業など将来性のある補償プロジェクトを検討すべきだ」と訴える。
「一時金」での解決は政府の常とう手段だ。防衛省沖縄防衛局は、埋め立て反対が盛り上がった6年前から、環境アセスメント関連の調査船を同漁協に委託。約100人の組合員全員に、1隻5万円で月平均2回、計10万円を支払った。「漁業補償約2000万円」はその約17年分相当。「カネで黙らせる手段」(同組合関係者)だ。
この問題に揺れ続けた17年、基地依存だけが深まった。福島の現実が脳裏をよぎる。辺野古に出口を作らなければならない。【浦松丈二】
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今年のしめくくりはこれ。
うちでは毎日新聞と京都新聞をとっている。全国ニュースは毎日新聞で読みたいし、地元ニュースは京都新聞で。
ところが、ヨメさんは2紙をとるなんてもったいないと言う。私はほとんど物を買っていないし、せめて新聞くらいはしっかり読みたいと思っている。
昨日のもちつきのとき、「私は新聞とってへんし、だれが京都府知事選候補か知らんわ」という子がいてビックリした。「若い人はそういう人が多いと思うで」とも言っていた。
おー、うちの一族にそんな者がいるとは。何がなくとも新聞やろと私は思う。
ちなみに、京都府知事候補は尾崎望氏(京都民医連会長、小児科医)。4年前に続き2回連続お医者さんです。私が前回門祐輔候補の応援演説に行って、もうすぐ4年ですか。感慨深い。
今日紹介した辺野古の特集記事も秀逸。
辺野古漁業組合が88対2で埋め立てに賛成したのがどうも理解できなかった。「漁業補償約2000万円」で「カネで黙らされる手段」。そうやったんですか。やっと分かりました。
これは毎日新聞をとっていなかったら分からなかった。何とかこれからも2紙を取り続けたいなあ。なんとかならんかなあ。
この記事は12月18日なので、その後情勢がだいぶ変わった。仲井真知事が埋め立てを承認し、保守系候補は一本化。
久志20kmロードレースをいっしょに走った稲嶺進市長、なんとかがんばってくださいね。
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【RUN】
昨日の夜、自分で足をもみ、サロンパスをはって寝た。どっちが効いたのか分からないが、今日は痛みがましになっていた。
さあ、レース前日の調整。
まずはゆっくり5km。27分10秒。
1kmジョグをはさみ、1000mタイムトライアル。走り出したら体がすごく軽い。腕もしっかりふれていい感じ。これはいいタイムが出たぞと思って時計を見ると3分46秒。
「なーんや、3日前より3秒も遅い。」
夜は実際の速さより速く感じるんですよね。
このあと2kmダウンジョグをして、合計9km。
明日はいよいよ「亀岡元旦ロードレース」。40分間しっかり腕をふり続けることを意識して、最後まであきらめない。1年の初めとして恥ずかしくないレースにしよう。
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【今日のきく】
今年も1年、いっぱい楽しませてくれたなあ。
こまめちゃんにスタイルでは負けるけど、顔は勝ってるかも・・・。
背中にみかんをのせられても、まったく動じないこの落ち着きぶりを見よ!
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2013年12月07日(土)
秘密保護法案への秀逸コメント [時事]

◎京都新聞12月6日朝刊
法案の問題点
暴力を受けているようだ 作家の北原みのりさんの話
こんなに重要な法案が、これほどすぐに通るのか。何だかよく分からないまま、暴力を受けているような気持ちだ。安倍晋三首相は「国民を守るため」と言うが、「守る」と言い切る男が一番信用できない。ドメステティックバイオレンス(DV)をする男の口癖は「お前を守る」。空っぽで中身がないことの象徴だ。ただ私たちも、安倍さんが語る「美しい話」しか聞きたくないぐらい疲れてしまっているから、こういう人たちを選挙で選んでしまったのかもしれない。これから、どんな結果がもたらさせるのか分からないが、次の選挙まで気を抜かないようにするしかない。
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特定秘密保護法案に対し、各界からの多くのコメントが連日新聞に掲載されている。
その中の秀逸が、北原みのりさんのもの。「守る、守る」ばっかりゆうてるやつにろくなやつはおらん。そのとおりでしょう。
今の私たちにできるのは、これから3年間秘密保護法案に賛成した議員を忘れず、二度とその候補者には投票しないこと。そうすれば、自公政権を倒して秘密保護法廃止法案を通すことができる。
みなさん、これから3年はしんぼうしましょう。しかし、3年後に倍返しすることを忘れずに生きて行きましょう。
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【RUN】
今日は、夕方5時ごろから静原へ。
「亀岡元旦」に向けて、上り坂対策。
5時なのに、もう暗い。
静原への道は街灯が少ないので、気をつけて走らねば。
静原までひたすら上り。
御旅神社の先にある「静原の里」のポールあたりで5km。29分04秒。
折り返すとひたすら下り。飛ばしたかったが、足元が暗くて飛ばせない。
まあそれでも24分40秒。10km、53分45秒。
1kmダウンジョグをして、今日は11km。
家に帰ると、きくがお出迎え。
「はい、お散歩お散歩。たっぷりやね。」
これがまた、ええダウンになってるんやろね。
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2013年11月28日(木)
秘密保護法案にNOを! [時事]
◎京都新聞11月28日朝刊
秘密保護法案反対 京から
監視社会の恐怖訴え 紛争地取材、写真家の僧侶
「まだ諦めていません。法案にNOを」。強行採決で衆院を通過し、27日に参院で審議入りした特定秘密保護法案に反対するため、世界の紛争地を取材してきた写真家の僧侶が、京都市内の繁華街で訴えを続けている。
■繁華街でプラカード「言論の自由奪うな」
左京区の専修寺副住職の岸野亮哉(りょうさい)さん(38)。紅葉が見頃を迎え、人出でにぎわう東山区の四条大橋東詰に23日から立っている。プラカードを手に「この姿を撮影してツイッターやフェイスブックで広めてください」と声をからす。
岸野さんは、スリランカやイラク、ミャンマーなどの紛争地に十数回入った。そこでは市民が自由にものを言えない監視社会が広がっていた。記者への不当な拘束、過度な規制による盗聴を気にしながらの取材。それでも現地の人々は「ありのままを伝えてほしい」と、危険を顧みず協力してくれた。「言論の自由が奪われた国で、事実を伝えることがどれほど貴重で、どれほど困難なことか」
特定秘密保護法案は情報を漏らした公務員だけでなく、それを「教唆」や「扇動」した市民も処罰すると規定している。「秘密漏えいを防ぐだけなら現行法で対応可能なのに、なぜ市民まで処罰の対象にするのか」と岸野さん。「外敵から国を守るために必要というが、紛争地で聞いた言葉と全く同じだ」と危機感を募らせる。
戦前の日本では、多くの仏教教団が戦争に協力し、反戦を唱えた僧侶は僧籍を剥奪された。「あの過った歴史を絶対に繰り返してはならない。平和な世に生まれた僧侶の信念として、法案に反対したい」と、今日も立つ。
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岸野さんといえば、私が入らせてもらっている「静市九条の会」にもお話に来てもらった方だ。「九条の会」の集まりはたいてい日曜で、「京都キャロット」の出張販売と重なる。だから、その時も出席できなかったけれど。
「平和な世に生まれた僧侶の信念として・・・」
京都には、岸野さんのようなお坊さんがまだまだたくさんおられる。自分が今できることを探し、それを実行しておられる姿はすばらしい。
先日、義兄が少し話してくれた。
「こないだ地下鉄・北山駅前で、秘密保護法案反対のビラ配りしたんや。ところが消費税増税反対のビラとは大ちがいで、ほとんど誰も受けとってくれへんねん。まだ法案通ってへんのに、もう『そういうことにはかかわらんほうがええ』ちゅう空気になっとる。今反対しいひんかったら、ほんまにこんなビラを読むことさえできんようになるかもしれんのに・・・。」
「とりあえず、あなたが投票した議員さんに秘密保護法の説明してもらってくださいってゆうてんねん。そんなことをしてもらうために議員になってもうたんかちゅうことやな。ちゃんと説明できん議員には、次は絶対入れたらあかん。」
少しずつだが、ビラを受け取ったり、話を聞いてくれる人が増えてきているらしい。
どの世論調査でも秘密保護法案反対が圧倒的に多いのに、国会では逆に圧倒的多数で通過してしまう。これでいいはずがない。私もなにかしなくては・・・。
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【RUN】
今日も昼前からバイト。
よって、私の苦手な朝練。朝練と言っても、9時過ぎからですけど・・・。
もうすぐ12月。街路樹の葉っぱももうだいぶ落ちてしまった。
「今年もあと1か月か…。」
十王堂橋往復5km。26分13秒。
やっぱり、肩が気になるなあ。
1kmプラスして、今日は6km。
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【今日のきく】
私が走りに出るとき、きくが廉の部屋からのそっと出てきた。
「オバサンには散歩につれて行ってもうたけど、オッサンはないんか。」
「あー、分かった分かった。帰ってきたら行くから。」
走って帰ってきたら、家を出る時刻までもう30分ほどしかない。
「いそげー!」
でも、きくはゆっくりゆっくり。
ぐるっと回って帰ろうとすると・・・。
「こんなちょっとの散歩ではやってられん。ガウガウ!」
笑ってるように見えますが、「もっと、あそばんかい!」と怒ってる顔です。
「あー、かわいい。」
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天皇の政治利用 [時事]

「昭和天皇と違って、今上天皇は揶揄の対象にもならない。親近感に支えられた権威だからです」 =早坂元興撮影
◎朝日新聞11月27日朝刊・今こそ政治を話そう
内なる天皇制 映画監督・作家、森達也さん
戦後約70年が経ち、天皇陛下に対する私たちの意識は変わったと思っていたが、違った。久々に耳にした「不敬」は、私たちは変わったというよりは、天皇についてただ考えなく、語らなくなっているだけなのだと教えてくれる。だから語ってもらおう。かつて憲法1条=天皇をテーマにドキュメンタリーを撮ろうとした、森達也さんに。
――園遊会で山本太郎参院議員が天皇陛下に手紙を渡した件は、参院議長が厳重注意し、落着しました。
「『常識を欠くもので、極めて遺憾』と。しかし常識というのはとても恣意(しい)的な言葉です。何のルールを侵したのか明示されないまま、ペナルティーが与えられる。極めて日本的なやり方ですっきりしませんね。そもそも手紙を渡すことがどうして『政治利用』になるのでしょう。強いて言うなら『政治利用未遂』だし、それ以前に、利用するとかされるとか、それこそ天皇に失礼じゃないですか。僕だったら『私はモノじゃない』と言いたくなります」
「騒動後に社会とメディアにあふれた言葉は『政治利用』だけではなく、『非礼』や『失礼』、そして『不敬』でした。この国の『内なる天皇制』はこれほどに強固だったのかと感じ入りました」
――どういうことですか。
「大学の授業で、学生たちに山本さんの行為をどう思うかを聞くと、一様に『失礼だ』『不敬だ』との答えが返ってきました。その表情は真剣です。『天皇がとても困っているように見えた』とか『手紙を片手で渡すなど失礼だ』などと発言する学生もいました。でも『例えば学生が学長に、あるいは社員が社長に手紙を渡すことは非礼なのか?』と聞くと『それは違います』と。『ではなぜ天皇に対しては非礼になるのか?』と重ねて聞けば、『確かになぜでしょうね』ときょとんとしている。彼らは平成生まれです。なのに天皇はタブーに囲まれた特権的な存在だという意識をいつの間にか内面化している。これが『内なる天皇制』です。今の若い世代は権威に従順で空気に感染しやすいので、自然とそうなってしまったのでしょう」
――とはいえ歴史を踏まえれば、天皇の政治利用は許されません。
「そうですね。しかし天皇制の歴史は、時の政治権力に利用され続けてきた歴史ともいえる。その究極がアジア太平洋戦争です。政治利用のリスクを本当に退けたいなら、戦後、天皇制を手放すべきでした。しかしアメリカは日本の占領統治を円滑に進めるために、天皇制を残したほうがいいと考えた。そのために昭和天皇は戦争に積極的ではなく、軍部に利用されただけだという『物語』を強調しました。その副産物がA級戦犯で、天皇制を守るためにA級戦犯に責任を背負わせた。だから昭和天皇も今上天皇も、A級戦犯が合祀(ごうし)されて以来、靖国神社を訪れたことはありません」
「ところが自民党の歴代首相は靖国神社参拝に意欲を見せ、その一方で改憲して天皇を国家元首にしようと。これほど倒錯した政治利用はありませんが、自民党も国民も気づいていない。そのレベルで戦後を過ごしてきたからこそ、山本さんの件では表層的な批判が宙を舞い、『内なる天皇制』や皇室タブーがさらに強化され、本質的な議論がますますしづらくなったと思います」
「今年4月に政府が主催した『主権回復の日』を祝う式典への天皇、皇后の出席が政治利用だと指摘されました。天皇、皇后が退席する際、会場から『天皇陛下万歳』の声がかかり、安倍晋三首相や麻生太郎副総理も万歳したことも批判された。でも話はそこにとどまりません。その後にアップされた政府のインターネットテレビの動画をみると、なぜか『天皇陛下』の音声だけが消えています。数秒間無音になって、唐突に『万歳』が聞こえてくる。意図的かどうかは別にして、これこそ非礼でしょう。少なくとも万歳三唱の際の天皇の表情は、山本さんから手紙を渡された時よりも困惑しているように僕には見えました」
■ ■
――原発反対の一点で支持され、国会議員になった山本さんが、その原発問題について天皇に「直訴」する。戦後の民主主義とはいったいなんだったのでしょうか。
「民主主義や主権在民という言葉がむなしく響きます。結局は与えられたままになっているということです。その理由の一つは、やはり天皇制にあると思います。統治者と被統治者という緊張関係があるからこそ、被統治者の権利への意識が覚醒し、民主主義は実体化する。しかし日本では、天皇制がその緊張関係に対する緩衝材のような役割を果たしてきました。為政者にとってはとても都合の良いシステムです」
――山本さんの弁明は「この胸の内を、苦悩を、理解してくれるのはこの方しか居ない、との身勝手な敬愛の念と想(おも)いが溢(あふ)れ、お手紙をしたためてしまいました」でした。
「まるで一昔前の恋文ですね。でも考えてみれば、山本さんほど直情径行ではないにせよ、天皇に対する信頼がいま、僕も含め、左派リベラルの間で深まっていると思います」
「きっかけのひとつが、2001年の天皇誕生日に先立って記者会見し『桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると続日本紀に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています』と語ったことです。さらに10年にも、やはり桓武天皇に触れながら『多くの国から渡来人が移住し、我が国の文化や技術の発展に大きく寄与してきました』と。最初の発言は小泉政権下。日韓関係が冷え込んでいました。2度目の発言は、尖閣諸島沖で中国漁船による衝突問題が起きた1カ月後です」
「04年の園遊会では、当時東京都教育委員だった棋士の米長邦雄氏が『日本中の学校で国旗を掲げ、国歌を斉唱させることが私の仕事』と発言したのに対して、『やはり、強制になるということではないことが望ましい』と応じた。快哉(かいさい)を叫んだ左は多かったと思います。明らかに天皇は一定の意思を示していて、追い詰められるばかりの左にとって最後の希望のような存在になってしまっている。倒錯しています。でも白状すると、その心性は僕にもあります」
■ ■
――権力や権威に常に懐疑の目を向けてきた森さんが、天皇にそんな思いを抱いているとは意外です。
「直感でしかないけれど、人格高潔で信頼できる方だと好感を持っています。そしてそういう自分の心情も含めて、危なっかしいなあとも思います。天皇への依存感情が生まれているわけですから。戦後約70年かけて、また戻ってきちゃったなと」
「政治家も官僚も経営者も私利私欲でしか動いてないが、天皇だけは違う。真に国民のことを考えてくれている。そんな国民からの高い好感と信頼が今の天皇の権威になっていると思います。昭和天皇は遠い存在でした。遠くて見えないことが、権威の源泉になっていた。しかし今上天皇からは肉声が聞こえるし、表情もうかがえる。だから右だけではなく左も自分たちに都合よく天皇の言動を解釈し、もてはやす。いわば平成の神格化です。天皇は本来、ここまで近しい存在になってはいけなかったのかもしれませんね」
「そもそも人間は象徴にはなり得ません。ひとりひとり個性があるからです。表情や発言に感情がにじんでしまうことがある。寿命があるから代替わりもする。象徴天皇制は、どんなキャラクターの人が天皇になるかによってその相貌(そうぼう)が変わる、実はとても不安定な制度です」
「天皇が『現人神(あらひとがみ)』のままでは占領統治がうまくいかないと考えたアメリカの意向を受け、昭和天皇は『人間宣言』をし、象徴天皇となった。ここで捩(よじ)れてしまったのです」
■ ■
――ただ、天皇への思い入れが薄い若い世代が増えれば、状況はずいぶん変わってくるでしょう。
「僕もそう思っていましたが、今回、それは違うと気づいた。老若男女を問わず日本人は好きなんですね、『万世一系』という大きな物語が。日本は世界に例をみない特別な国なんだという、インスタントな自己肯定感を与えてくれますから」
「天皇制は、選民思想を誘発します。この国の近代化の原動力の一つは、他のアジア諸国への蔑視であり優越感で、敗戦後もその感情は持続しました。だからこそ原爆を二つ落とされ、首都は焼け野原になって無条件降伏をしたのに、二十数年後には世界第2位の経済大国になった。確かにこれはミラクルです。しかしGDP(国内総生産)は中国に抜かれ、近代化のシンボルである原発で事故が起き、日本は今後間違いなく、ダウンサイジングの時代に入ります。でも、認めたくないんですよ。アジアの中のワン・オブ・ゼムになってしまうことを。ひそかに醸成してきたアジアへの優越感情をどうにも中和できない。その『現実』と『感情』の軋(きし)みが今、ヘイトスピーチや、『万世一系』神話の主役である天皇への好感と期待として表れているのではないでしょうか」
「結局、戦後約70年をかけてもなお、僕たちは天皇制とどう向き合うべきか、きちんとした答えを出せていない。山本さんの軽率な行動は図らずも、このことを明らかにしてくれました」(聞き手・高橋純子)
*
もりたつや 56年生まれ。明治大学特任教授。98年、オウム真理教のドキュメンタリー映画「A」を発表。著書に「死刑」「A3」など。
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昨日バイト先で見た朝日新聞・オピニオン欄に、興味深い記事があった。
山本太郎参院議員の天皇陛下への手紙から始まる「政治利用」論争。正直、私自身はどう反応していいのやら戸惑っていた。私にとっては、「ホテルの食材偽装」も「天皇の政治利用」も同じくらいの遠さ。「そんなん、食べたこともないし、おうたこともないし・・・。」
山本議員を処分するといっても、「どの法律で?」ということになる。これから新しい法律を作るにしても、どれも憲法違反になりそう。まさか、山本議員を罰するために憲法改正? それはないわな。
森達也さんの分析については、何度か首をひねってしまう箇所もあったが概ねうなずけるものだった。
4000字分ほどのインタビュー。朝日新聞デジタルは有料なので、「これを手打ちはしんどいなあ」と思っていた。「でもまるまる3時間ほどはヒマやし、やってみるかー」と思いながらも、一応どこかに出ていないか探してみた。ありましたー。( 無断でパクラせていただきました。)
その記事にはこんな見出しもあった。
若者に醸成された強いタブー意識 左派にも依存感情
戦後70年経てなお答え出せぬ僕たち 「手紙」で見えた
「若者に醸成された強いタブー意識」
今22歳の我が息子・廉もそんな感じのところがある。「山本太郎の字、めちゃくちゃ下手やったな」とコメント。「関心はそこ?」と思ってしまった。
「左派にも依存感情」
私は左派ではないが、9年前の米長氏への天皇の言葉「強制になるということではないことが望ましい」は自分の心のお守りのように思っている。
「戦後70年経てなお答え出せぬ僕たち」
私の答えは、「皇室の民営化」です。小泉さんや橋下さんは「何でもかんでも民営化論者」なのに、「皇室の民営化」だけは一言も言わない。やはりタブーなんでしょうか。
生まれながらに自分の運命が決められている「お世継ぎ」は、憲法で保障されている基本的人権があると言えるのか。最小限「皇室離脱の自由」くらいは認めるべきだと思う。
ただし、日本国憲法第1章 天皇(第1条ー第8条)との関係がむずかしい。でも集団的自衛権の憲法解釈みたいに、コソコソとやる手もあるみたいだし・・・。
独立採算性をとっているらしいイギリス王室は、どうなんでしょう。エリザベスさんの息子は、王室を継がないみたいなことも言われていますが。そもそも、エリザベスさんに手紙を渡すこと自体が失礼とも思えないし・・・。
「『手紙』で見えた」
私には、今までさんざん天皇を政治利用してきた議員が、「ポッと出の山本、お前はへっこんどれ」と言ってるように見えた。「わしらの既得特権領域に入ってくんな」という感じ。
何もせん議員より、批判はあってもいろいろ動いてみる議員の方がましなような気がする。今回の「手紙問題」で、ふだんあまり考えることのない天皇制について考えた人は多かったのではないだろうか。
※ 「今上天皇」のことをずっと「こんじょうてんのう」だと思っていた。変換したら「根性天皇」になってしまった。正しい読み方が分かって「きんじょうてんのう」と打って変換したら、「金城天皇」。「おきなわか!」と突っ込みたくなってしまった。
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