2016年12月18日(日)
第1回沖縄100Kウルトラ [ランニング]
がんばりました。
想定していたより早くこむら返りが起こりだし、53km、62km、76kmのこむら返りは、だましだましで何とかなった。しかし、86kmの第7関門手前500mで起こったこむら返りは複数個所。いっこうに治まる気配はなかった。もうとても「だましだまし」の段階ではなかった。
せっかくがんばって第7関門を制限時間内に通過したのに、ここでこの先のレースを断念。無念のリタイアです。
もうウルトラに出ることはないだろうと思っていた状態から、ここまで来れたら上出来です。真樹も応援に来てくれたことだし・・・。(それにしても、「一日中応援する。」と言っていた真樹は寝坊して最終盤にちょこっと来てくれただけ。いやいや、それだけでも感謝しなくてはね。)
奥武島の民宿「芭蕉布」さんのオーナーご夫妻が、わざわざ応援に出てきてくださった。手製の応援ボードを用意してくださり、写真も撮ってくださった。
こんなこと、めったにないことです。本当にありがとございました。
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朝3時半起き。
奥武島の民宿を3時50分に発、会場近辺には4時20分ごろ着。しかし前日に会場を確認していなかったので迷ってしまった。レストステーションの荷物預かりが4時半までとなっていたのであせった。たまたま自転車で通りかかられたオジィに「与那古浜公園」の場所を聞くことができた。この与那原町のオジィのおかげで、ちょうど4時半に荷物を預けることができた。
あとは「平和・憲法九条」ののぼりを背中にセッティングして、スタートラインに並ぶだけ。もちろん、他のランナーの迷惑にならないように最後尾からのスタート。
最後尾でボーとしていると、声をかけて来られる方あり。
「土山マラソンの時にごあいさつさせてもらった浮田です。fukikoの姉の夫です。」
まさかこんなところで知り合いに出会えるとは・・・。
浮田さんは私の1歳下。最近長い距離はほとんど走っていないというところも私に似ていて親近感がわいた。
スタートは5時。
真っ暗な中、最後尾からスタートなので心細かった。とりあえず、本当の最後尾にならないようにだけ気を付けて走った。
みなさんペンライトや携帯コップを持っておられたのだが、私はギリギリに行ったためどこでもらえばいいのかが分からなかった。
最初の給水所は3.1km。
真っ暗な中で、私たちのために待機し、世話をしてくださっている係の方には感謝感謝です。
10kmは1時間15分。
私の予定より9分も遅れ。しかし、あわてないあわてない。
街灯がない真っ暗なところも走った。
15kmすぎの知念岬。
やっと明るくなってきた。
声をかけてきてくださったのは、「ランナーズ9の会」のかこちゃん。
私もスタッフさんに写真を撮ってもらった。
早くものぼりの下のほうはぐるぐる巻き状態。
日の出がきれい。
みなさん足をとめて写真を撮ってられた。
20kmは2時間31分(1時間16分)。
やっぱり、予定より9分遅れ。
途中で追いつかれた二人の女性が、「のぼり、なおしたげましょ」と言ってぐるぐる巻きを戻してくださった。兵庫からご参加のお二人さん、どうもありがとうございました。
海岸沿いは横風がきつく走りづらかったが、景色は抜群。
26kmすぎ、奥武島到着。
本当はここで真樹に応援してもらうはずだったが、民宿のオーナーさんご夫妻がしっかり応援。
だいぶ早い時間から待機していてくださったようだ。
一応「8時すぎになりますよ」とは言っておいたのですが・・・。
第1関門(26.9km)を8時15分に通過。
ここも私の予定より9分遅れ。
ネコちゃんがいっぱいで有名な島だが、今日はふだんとちがう空気を感じたのか1ぴきしか見つけられなかった。
相変わらず、海からの風がびゅんびゅん。
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以下5枚は、民宿「芭蕉布」の奥様が撮ってくださったもの。
たくさんの写真、ありがとうございました。
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30km、3時間41分(1時間20分)。
ここで予定より13分遅れ。でも、まだまだ余裕あり。
その先の自販機前で、「パオパオさん」との声。
「えっ、岡原さん。どうしやはったんですか。岡原さんが私より後ろって考えられませんやん。」
岡原さんは「京都キャロット」のお客様で、ウルトラの常連さん。その方とこんなところでお会いするとは・・・。
背中に「辺野古基地反対!」と書いて走っている女性ランナーに追いついたので「がんばりましょう」と声をかけた。すると、しばらくしてまた追い付いてこられた。
「『ランナーズ9の会』のかたですよね。」
「はい、そうです。私もそうです。香川から来ました。」
「あっ、たしかお医者さんの・・・。」
「はい、主人もこの先を走っています。」
「そうなんですか、ご夫婦で参加ですか。」
36km手前で糸満市突入。
折り返しの市役所まで、まだ14kmもあるんですね。
38km地点あたりでトップ選手と遭遇。
「うっ、トップと24km差か・・・。」
この先の40km、4時間50分(1時間19分)。
ここで予定通りの通過タイムに。
第2関門(42.3km)、10時09分。
ここも予定通りの通過タイム。
抜きつ抜かれつの白鳥さんの写真を撮らせてもらった。
このスタイルで「愛の東尋坊」を完走されたそうだ。
「お互い、長物で苦労しますね」と白鳥さんからコメント。
かわいいワンちゃん、見っけ。
こんなワンちゃんも。
見ていただいて分かるように、この時期としては異常な暑さ。ワンちゃんもランナーものびてしまう。
まっすぐな歩道を突き進むと、立派な建物の糸満市役所が。
ところが建物のぐるりをずっと回らせられ、これがめちゃくちゃしんどかった。
50km、6時間12分(1時間22分)。
予定より7分遅れ。まあまあですか。
予定通り、ウェアを全着替え。
ソックスを脱ぐと、両足に3か所ずつ大きな大きな水ぶくれ。そら今まで1回もはいてないシューズで走ってるんですから仕方ない。痛かったけど、無視して走れる痛さ。だいじょうぶだいじょうぶ、どうってことはない。
かわいい女子高校生スタッフに写真を撮ってもらい、再スタート。
ここで普通の時計からガーミンのGPS時計に交換。私のは10時間しか持たんから、後半に投入ということにした。
中間点での着替え休けいは、15分の予定で実際は13分。
再スタートしたのは11時25分。
ただし、糸満市役所はまだ50km地点ではなかった。スタートしてしばらく先が50km、たぶん6時間30分くらい。予定より10分ほどの遅れ。
遅くともここらあたりから真樹の応援があると期待していた。しかし見当たらず。電話しても出ず。あとで分かったのだが、この時間まだ寝ていたみたい。
休けいあとの後半はどうかなあと心配だったが、まあまあ普通に走り出せた。
かわいいネコちゃんもいたし。
めんめのめっちゃかわいいワンちゃんもいたし。
私は、人間の応援より犬猫の応援(?)のほうがうれしい。
抜きつ抜かれつだった、名護の大工さん。
私の後ろゼッケンのメッセージを見て声をかけてくださった。
「娘さんが名護から応援に来てくれるんですか。」
「その予定なんですけど、いくら電話しても出ないんですよ。どうなってるんだか。」
「きっと、サプライズでどこかに待ってくれてるんですよ。」
「それやったらいいんですけど・・・。」
大工の備瀬さん(34)とは、ほぼ同じペースだったのでこちらから話しかけてみようかなあと思っていた。私のウエストパックのお尻に付けたメッセージの「名護」というところをきちんと見てくださって、声をかけてきてくださったのだった。
この「後ろゼッケンメッセージ」はすごくいい案だと思う。私もたくさんの方のメッセージを読ませていただき、そのうちの何人かには声もかけさせてもらった。
53kmあたりで、本日初の「ピリピリ」。
左太ももの内側の下の方。
以前はこむら返りと言えばふくらはぎだったのに、最近はここらが多い。なんででしょう。
すぐに歩きに変更。その「ピリピリ」が治まりそうになるまで、徹底して歩き。すると、しばらくしてまた走れるようになった。
このあたりだったでしょうか、「藤井さん!」と車から呼ぶ声。一瞬のうちに近寄り、ポカリを私に渡し、すぐに去って行った。
おー、あのお方は・・・。去年の与那国島一周マラソンで親しくさせていただいた具志堅和人さんでした。
このあたり給水所の紙コップ不足で、私は携帯コップももらっておらずスルーしていただけにありがたかった。
60km、7時間52分(1時間27分)。
予定より16分遅い。
しかしさっきのようにこむら返りを抑えられれば、なんとか完走できるかもと思えてきた。
しかし、62kmあたりでまたもやこむら返り。
すぐに歩きに切り替えたが、さすがに2回目はすぐに走れるようにはならない。
ありがたいありがたい私設エイド。
ただし、宣伝不足のせいか地元の方の私設エイドは少なかったように思う。
寝ていたワンちゃんの写真を撮ろうとしたら、驚いて起きてしまった。
ごめんね、安眠妨害して。
70km、9時間38分(1時間47分)。
こむら返りでだいぶ歩いたのと、かなりきつい上り坂があったのとでこの10kmはずいぶん時間がかかってしまった。予定していたよりも36分遅れ。もうこれ以上は遅れてはダメ。
「少しでも早く行きたい、こむら返りがこわい」のジレンマ。
体力気力は全然だいじょうぶなのでもどかしい。
帰りの奥武島口から奥武島の写真を撮る。
ここでも真樹に電話したが出てくれず。
「こら、最悪、リタイヤしてから真樹が来るというパターンか」と心配になってきた。それともなんかアクシデントがあって、もう応援には来てくれへんの?
気分転換に、トンネル内で自撮り。
「そうか、真正面から見たら何を背負ってるのかさっぱり分からんにゃなあ。」
このあと76kmあたりで、3回目のこむら返り。
なんか治すコツがつかめてきて、割と早く戻った。
第4、5関門は気にせず通過し、この第6関門(77km)についてビックリ。
あと3分ですやん!
もうこの先は、こむら返りがどうのこうのと言っている場合ではない。1km8分24秒以内で押して行くしかない。もちろん、休けいなしで。
そう決めたら行けるもんですね。
80km、11時間02分(1時間34分)。
予定より24分の遅れ。
一番きつい10kmのはずだったが、その前の10kmより13分も速く走れた。ちょっと盛り返した。
80から90はほとんど下りやし、そのあとはずっと平坦やし、第7関門(86km)は確実にクリア、第8関門(91.9km)も行けるかも・・・。
さあそろそろあのニライカナイ橋かという時、軽自動車から手を振る真樹。オス猫サブロー君の飼い主さんが、こんな遠くまで送ってきてくれたそうだ。ありがとうございます。
「次の86kmの関門は越えられそうやし、とりあえずそこまでがんばるわ。」
「きたー、ニライカナイ橋。きたー、今日最高の強風!」
景色は抜群だったが、のぼりごと車道に吹き飛ばされそうな勢い。
しかし下りだったので、いい感じで走ることができた。
ニライカナイ橋を下り切ったところから、今度は少し上りに。
86kmの関門まであと500mというところで、本日4回目のこむら返り。
私を追い抜いて行ったランナーが、「関門まであと7分しかありませんよ」と教えてくださった。「あと500mなんで、歩いてでも間に合うでしょう。」
ちょっと走ろうとすると「ピリピリ」。歩いたあとにまたちょっと走ろうとすると「ピリピリ」。太ももの内側だけでなく、外側もふくらはぎも・・・。
しかし、なんとか関門2分前に到着。
私は気づかなかったのだが、そこに真樹が待っていてくれた。
エイドでお水をもらい、コップを持ち上げようとしたときに両足に激しい痛み。コップを落として、その場に倒れそうになった。両足こむら返りで、へたしたら腕も・・・。
すると、そこにおられた女性スタッフさんがすばやくイスを持ってきてくださった。そして、私のつま先を曲げて足の裏側を伸ばしてくださった。これで大ごとにならずにすんだ。
その方は、沖縄市から来られたボランティアスタッフさんだとお聞きした。ほんとうにありがとうございました。お名前を聞いておけばよかったのだが、聞きそびれた。「今年2月のおきなわマラソンで、41km地点のゲートが閉められ完走できなかった」と語ってられたかわいい女性ランナーさんです。「次も走ります」とおっしゃっていたので、来年のおきなわマラソンで見つけられるかなあ。
「どうされますか。先に進まれますか、それともバスを待たれますか。」
収容バスが来るのは30分後と聞いたので、待っていると体も冷えるし、行けるところまで行ってみようかと思った。せっかく関門突破したのだから。
しかし、治まっていたこむら返りはちょっと動けばぶり返す。ここで断念するしかない。
私がのたうち回っていた一部始終を、真樹は最初から見ていたらしい。でもその前に、がんばって走っているところも見せられたし、これで良しとしましょう。
けっきょく、バスでゴール地点に帰ることにした。
帰り道にはゴールを目指すランナーの姿が・・・。ああここに入りたかったなあ。
そう思いながら観察していると、あと5kmくらいの交差点信号待ちに大工の備瀬さん。
「ぴせさーん、あとすこしー、がんばってー。」
「あー、ふじいさん!」
「86キロでやめましたー。」
「それは残念。じゃー、またー。」
「なごうら100」にも出られると言っておられた。出張販売の日じゃなかったら走りたかったのになあ。3月の第1日曜は「篠山」やしなあ、残念。
バスの中からヨメさんにメール。
「86キロの関門は越えたんですが、こむら返りが止まらず、そこで断念しました。これから、真樹と奥武島の民宿へ行きます。」
30分ほどでゴール地点に。
「完走証はこちらでお渡ししています」という呼び声に吸い込まれそうになった。
「ない、ない、ない」と言って大騒動になるところやった。疲れでだいぶボケてます。
預かってもらっていた荷物を受け取ったまではよかったが、そのあと全身こむら返り。風がビュンビュンで寒かったので、とりあえず何か着たかったのだが1ミリも動けない。真樹を長いこと待たせてしまった。
それでも自分で運転して、25km先の奥武島の民宿「芭蕉布」さんへ。
シューズを脱いだら予想通り、水ぶくれがいっぱいつぶれてますやん。そら、つま先がジンジンと痛んだはずやー。
胃腸薬を3回投入したせいか、いつもの吐き気はなかった。
沖縄では珍しく「なべ」にしてくださったので食べやすかった。
真樹もおいそうに食べていてよかった。
食べながら、食べたあともオーナーご夫妻と長話。奥様が「まきちゃん、スタンプの取り入れ方教えて」と言われ、真樹がていねいに教えてあげていた。真樹も、お役に立てて良かったと言っていた。
夜は真樹が買って来てくれたお菓子をバクバク「ゆんたく」する予定だったが、さすがにそこまで元気は残っていなかった。
3時半起床で11時就寝。いろんなことがあったけど、楽しい一日でした。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 4 )
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コメント
白鳥さん、コメントありがとうございます。
たしかに暑すぎましたね。私のこむら返りの原因も、そのあたりが大きいと思います。12月で25度ほどあったんですから。
時間とお金に余裕があれば、できるだけ早く沖縄入りして、体を暑さに慣らしておく必要がありますね。もし今年も出られるようであれば、その作戦で行こうと思っています。
琉球新報の写真、見ましたよー。多くの方から応援してもらえたでしょう。
私も強風にやられそうになりながらも、よく走ったと思います。私の今後の課題は「こむら返り」対策です。白鳥さんは?
いつかまた「長物対決」しましょう。
どうも白鳥です!偶然ブログを見つけました!!
沖縄100キロ!シベリア生まれの白鳥には暑過ぎました。77キロの関門でタイムアップとなってしまいました。坂道が多くエイドに食べ物がなく本当に辛いレースでした。86キロまで行かれただけでも素晴らしいと思います!
翌日の琉球新報に写真が載ったのが嬉しかったです!またどこかのレースでお会い出来たら幸いです!
fukikoさん、応援ありがとうございます。
スタート前、最後尾に並んでいたら声をかけてくださる方あり。なんと、それはfukikoさんの義兄の浮田さんでした。
途中まで私が先行してたんですが、いつの間にか抜かれ、浮田さんは13時間53分でゴール。さすがです。
奥様も23kmに出ておられたようです。以前コメントを入れてくださったmakiさんでしょうか。お二人とは、「土山マラソン」の時に少しだけお話しさせてもらいました。
こんな遠くで知り合いとお会いできると、心強かったです。ただし、私にはもう一歩のがんばりが足りませんでした。
こむら返りをこさないようにするには、もっと長い練習をするしかないんでしょうか。何かいい方法があれば教えてください。
遠くからも応援していましたよ!
お疲れ様でした〜!