パオパオだより

2010年10月15日(金)

野良犬、野良猫 [わんこ・にゃんこ]

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 上の写真は、1996年8月21日、いなか(花背別所町)の私の実家の前の川で遊んだときのもの。廉5歳になりたて、真樹はあと2日で2歳。川側にひかえる「エリちゃん」は、推定8歳半(ひろってから7年。)
 エリちゃんは、れっきとした野良犬。このあともう8年生き、推定16歳半で天国に行ってしまった。あれから6年がたつ。
 この写真は、今も真樹の部屋に飾ってある。

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いなかの田んぼの前で (1992年9月30日)、廉1歳

 1989年、当時私は雲ヶ畑小学校に勤務していた。その年の2学期が始まった時、白っぽい犬の親子が雲ヶ畑にほかされている(捨てられている)と話題になっていた。子犬のほうは学校の管理用務員さんが引き取ってくださった。
 母犬はすごく人なつっこい犬で、お昼は学校に来て、中学校の女子からパンや牛乳をもらって飢えをしのいでいた。その女の子たちは、その犬に「エリ」という名前をつけていた。
 そして、いつの間にか講堂の裏にねぐらを作っていついてしまった。それが管理職の間で問題になり、ついに保健所行きということになりかけていた。その前の日、講堂の裏で日向ぼっこをしていたエリちゃんに聞いてみた。
 「エリちゃんなあ、ここにいたら明日保健所に連れて行かれんねん。よかったら、うち来る?」 
 エリちゃんは、へらへら笑いながら私についてきて、自分で私の車に飛び乗った。(誘った私も、ちょっとビックリ。)

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えりの1回目の出産 (1993年2月17日)、廉1歳半

 ひろってきてから15年、エリちゃんの世話は全部ヨメさんがやってくれていた。私は、いいとこだけもらって世話をせず。
 一番きつかったのは、エリちゃんの2回目の(通算3回目の)出産の時。これがうちのヨメさんの2回目の出産(真樹)と重なって大変だった。生まれた子犬が毎日夜泣き。エリちゃんは心労が重なって毛がいっぱい抜け・・・。ヨメさんも心労が重なって・・・。

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廉を見送ってくれているエリ (1993年8月11日)、廉2歳

 1997年、いなかに引っ越してからのエリちゃんは悠々自適な生活。
 でも、2004年の夏、ついにその日はやってきた。
 膀胱の具合が悪くなり、そこからたぶん体の毒が全身に回ってしまったのだろう。7月の終わりに立てなくなり、寝たきりになってしまった。もう動くこともできなくなった夜、玄関の板間でエリちゃんと一晩いっしょに寝た。
 何分かごとに、「ヒー、ヒー(痛い、痛い)」と泣く。ところが、私が起きてエリちゃんをヒザの上に抱っこしてやったら、その「ヒー、ヒー」がおさまった。あれは痛みがましになったのではなく、夜中に起きている私に気を使ったのではないかと思う。その時のことは思い出すたびに泣けてくる。(あかん、今もちょっと泣いてます。)
 次の日のお昼、「エリちゃん、きれいきれいにしようなあ」と言いながらエリちゃんの背中にブラシを入れている時、エリちゃんの心臓は止まってしまった。私と真樹に看取られて、エリちゃんは天国へ。そのあと廉も呼んで、3人でどんだけ泣いたことか・・・。

 フルマラソンやウルトラマラソンを走っていると、今も必ずエリちゃんが現れる。ほかの時はほとんど忘れているのに。私が完走もできないくせに何度もウルトラマラソンに出るのは、エリちゃんに会いたいからかも・・・。

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キャロちゃん (1992年7月19日)

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パティコ、チョンちゃん、ルビコ (1992年11月14日)

 さて、エリちゃんがうちに来た年からさかのぼること3年。1986年にひろってきたのが、キャロちゃん。キャロちゃんも、れっきとした野良猫です。(と言っても、まだ子猫でしたが。)当時私が勤務していた上賀茂小学校の子がひろってきて、こちらも保健所行きの前に引き取ってきた。
 キャロちゃんの正式名称は「キャロット」。もうお分かりですよね。「京都キャロット」の「キャロット」はにんじんではありません。このキャロちゃんの名前をそのまま店の名前につけたんです。

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パティコ (1991年8月17日)、廉生後7日目

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チビンタ (1991年8月17日)、廉生後7日目

 キャロちゃんが出産して3びき。その子のルビコとパティコがそれぞれ出産してもらわれていかなかった(残った)3びきとあわせて計7ひきが我が家に。
 (キャロちゃん→チョンちゃん・ルビコ・パティコ→チビンタ・ネーモちゃん・コメちゃん)
 きくをひろってきた同じ年に、雲ヶ畑で黒猫あんもをひろう。
 つまり、廉が生まれたときには犬1ぴき猫8ひきの大家族。みんな人間の子がめずらしくて、見て見てしていた。

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ネコちゃんと遊ぶ廉 (1992年8月10日)、廉1歳

 真樹が生まれたときも同じ。
 うちの二人の子は、犬と猫に見守られてすくすくと育ちました。
 今は21歳のあんもだけになってしまったけど、廉も真樹もきっといい思い出をいっぱい持ってくれていると思う。

 やっと、本題です。
 なぜこんなに長々とうちの野良犬あがりの犬、野良猫あがりの猫を書いたかと言いますと・・・。

 おととい、テレビでお笑い芸人が「お前は野良犬のにおいがする。くさい、くさい」。
 きのう、またテレビでお笑い芸人が「お前は皮膚病の犬か」。
 こんな表現で笑いを強要する愚かなお笑い芸人。好きで野良犬になっている犬はいない。好きで皮膚病になっている犬もいない。みんな私たち人間のせいです。
 これらの発言には氷ついた。どうか、こんな発言をおもしろいと思う人が多くありませんように。どうか、こんな発言をマネする子がいませんように。多くの人が見ていたはずだから、必ず批判が出て来てくれると思いますが・・・。
 (ちなみに、おとといの番組は「イチハチ爆笑秋祭り」、昨日の番組は「VS嵐ゴールデン1周年」だったと思います。)

Posted by パオパオ   トラックバック ( 0 )   コメント ( 2 )

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コメント

 ゼファー750さん、いつも私がこだわっている記事にコメントを入れてくださってありがとうございます。

 今「におい3部作」読ませてもらいました。
 私がいつも思っているのは、犬や猫からすれば人間のほうがよっぽどくさいのではということです。「加齢臭」がどうのこうのと言っている人も、自分はどうなんとも思います。いろんなにおいがすることが、「生きている」ちゅうこととちゃうんとも思います。
 私は動物園が大好きですが、「くさい」動物園ほど好きです。もしにおいのしない動物園ができたら、もうおしまいですね。

 多くの人に、ゼファー750さんの「におい3部作」を読んでもらいたいです。

パオパオ 2010年10月18日 23時46分 [削除]


「くさいくさいっ」て笑えないですよね。

http://blogs.yahoo.co.jp/yatuasagitarou/55836642.html

http://blogs.yahoo.co.jp/yatuasagitarou/55844145.html

http://blogs.yahoo.co.jp/yatuasagitarou/55866408.html

昨年、わたしが臭いについて3日間書いたものがあります。

>「これらの発言には氷ついた。」
というパオパオさんの感覚ってイイネエ。

ゼファー750 2010年10月18日 22時33分 [削除]

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