2020年02月12日(水)
マラソンの前半・後半 [ランニング]
私はフルマラソンを何回走ったんでしょう。
しっかり記録していないので、さっぱり分からん。でも26歳から走り始めて38年。若い時は年に3回以上走っていた。今はせいぜい1、2回。ということは90回くらいですかね。
若い時は最後まで走りきれたことがなかった。サブ3を狙って前半からバンバン飛ばして、33kmあたりから急失速。最後は歩きまくり。初めて「完走」できたのは、20回目くらいかもっとあとかも。
そのころの記録が残っていないので正確ではないが、前半が1時間半以内、後半が2時間くらいかかるというパターンだった。
歩く時間が少ないと3時間10分台、多いと3時間半をちょっと超えるというのが私のゴールタイムだった。
その後ウルトラマラソンに出だして、フルマラソンがちょっと短く思えてきた。そのあたりからやっと、初めから終わりまで苦も無く走り切ることができるようになった。前半と後半のタイム差も10分以内。若い時では考えられないパターンになった。
その集大成ともいえるレースが、2012年(56歳)の「東京マラソン」。
前半1時間43分12秒、後半1時間45分33秒で3時間28分45秒でゴール。前半後半の差はわずか2分21秒。
「私にもこんなことができるんですか」の世界でした。
そのあとの主なフルマラソン。
2015(59歳) 篠山 1:50ー1:58 3時間48分38秒
2017(61歳) おきなわ 1:44−1:58 3時間42分50秒
2018(62歳) 香住 1:49−1:54 3時間43分21秒
前半後半の差は5〜14分と幅があるが、後半をきっちりと2時間以内で走っている。ここが大事。
老化著しい今回の「おきなわマラソン」。
前半後半の差をなんとか10分以内とすると、前半は何としても1時間55分以内で通過したい。これで後半2時間05分かかっても4時間。
今までなら楽な設定と言えるのだが、なんせ老化のスピードがすごくて。
でも、がんばる!
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【今日のきく】
今日は寮2の17時間バイト。
退寮書類提出期限日だったので大いそがし。電話もジャンジャンかかって来て、いつもの倍疲れた。
夜11時過ぎ、戸締りをして寮を出るとけっこうな雨。
「きくの夜散歩は、今日は無理やなあ」と思いながら帰ってきた。
それでも私が玄関を入ると、きくがのそっのそっと歩いてきた。
「きくちゃん、ありがとね。今日は雨がきついしお散歩はやめとこか。」
そう言ったのを理解してくれたのか、玄関待機を続けるということはなかった。
きくはかしこいんです。
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2020年02月11日(火)
新しいシューズが間に合わん [ランニング]
2月16日の「おきなわマラソン」は、私の運命の分かれ道。
サブ4できたら「復活の兆し」。
4時間00分〜10分で「普通」。
4時間10分を超えたら「老化雪崩」になってしまう。
いい方向に持っていくには、とにかく練習が一番。しかし、この期に及んでは「薬物に頼る」くらいしかない。でも私は、薬物が効かないタイプなんですよね。
あと考えられるのはシューズ。
そう思っていたピッタリのタイミングで、アシックスの新しいシューズが出た。
◇ ◇ ◇
前へ!楽に! このシューズには意志がある。
『EVORIDE (エボライド)』
◇ ◇ ◇
これは、買い!
私でも買える価格だったので、さっそく「京都キャロット」に予約を入れた。
そして、今日その第1弾が入荷。
「早く履きたいなあ」と思い、めったに顔を出さないお店までわざわざ取りに行った。
ところがなんと、「早くも入荷分売り切れ!」
アシックスのシューズとしては、久々のヒットであったようだ。
第2弾が木曜に入荷するらしいが、木曜の午前に沖縄に向けて出発するんですよねえ。
このシューズに私の命運を賭けていたのに。
仕方ない。今まで慣れ親しんだ「スカイセンサーJAPAN」に賭けてみますか。
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【RUN】
新しいシューズを待ちぼうけしているときに、いつもの5kmコースへ。これはヌーサFFで。
新しいシューズで走ろうと思っていたので、あまり気分が乗らず5km、32分38秒もかかった。
ずっと1日10km以上走ってきたので、もうちょっと走ってもよかった。でもあとで新しいシューズでまた走るつもりだったので、5km+ダウンジョグ1kmだけ。
そして夕方もう一度「京都キャロット」に行くと、「売り切れましたー!」
「あらららら・・・。」
でも、お客様が一番やから仕方ない。
「この次のレースに」と言っても、当分ない。
自分の中ではかなり期待値が高かっただけに、残念無念。
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【今日のきく】
長代川沿いの散歩道へ。
また、しゅるしゅるしゅると河原に下りた。
水の気配は分るようだ。
「ペロペロ、チャプチャプ・・・。」
4本足全部水につかってるけど、冷たくないんかなあ。
いつもの田んぼの横も長散歩。
家の前の公園も。
「うっ、はさまって動けへん!」
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2020年02月10日(月)
第125回9の日平和ラン [ランニング]
今日は2月10日。
ほんとうは昨日やるべきだった「9の日平和ラン」。ところが、昨日は「武庫川ロード記録会」のためできなかったんです。一応「ランナーズ9の会」のTシャツは着て走ったんですが。
19日も29日も走れそうにないので、本日強行。
今日は「いらんちゃ 米軍基地!」の黄色のジャンバーを着て。
どこを走ろうか考えて・・・、そう、久しぶりに鞍馬へ行こう。新しい鞍馬天狗もまだ見ていないし。
後ろ姿を写真に撮ると、やっぱり左肩が下がっている。体のバランスが悪いから、あちこち痛くなるんでしょうね。
夕方5時前に、北に向かってスタート。
こないだ薄暗くてよく見えなかった恵光寺さんのありがたいお言葉。
「誰かの受け答えは」ではなく、「話の受け答え」でしたね。
常に「そやなあ」と言える人でありたいね。
市原交番近くの「ステーキ丼屋」さん。
安くてまあまあおいしいといううわさ。
いっぺん行かなあかんね。
二ノ瀬の叡電鉄橋前の寒暖計は3℃。
スタートした時は晴れていたのに、ここらからポツポツと降り出してきた。
「冬は晴れていても帽子をかぶって走りに行く」という中嶋さんの教えを忘れていた。
「こうじは勉強はできるのにかしこくない」と小さいころからよく言われた。そうなんです。私は小さい時からずっと、人からの教えを全然聞いてないんです。
二ノ瀬の猟犬の写真を撮っていると、吠え声に気づかれた飼い主のおばちゃんが出て来られた。
「ここのワンちゃんの写真を撮るのが楽しみで・・・」と言い訳したのだが、不審者と思われたかも。
黄色の小さな花が満開だった。
梅でしょうか。
さすがに鞍馬に入ると雪が積もっていた。
ここらで、すでにうちの家より標高100m以上で230mくらい。
叡電・鞍馬駅到着。
5.12km、36分11秒。キロ7分15秒ペースでゆったりと走れた。
せっかくなんで、新鞍馬天狗さんと記念撮影。
私は、前のシンプルな鞍馬天狗さんが好きやったけど・・・。
そして、帰路へ。
帰りはずっと下りなんで楽。
途中の専弥寺さんのありがたいお言葉。
「迷ったときは 仏様にお任せ」
この考え方は楽だと思う。
でも今の私は、雨がきつくなり頭はビチャビチャ。
我が家到着5.16km、32分09秒。
往復で約10.3km。
「9kmでも、9.9kmでもないやんけー。」
いいんです、いいんです。私は融通性があるんです。
人の少ないところを走ったのでアピールにはならなかったが、もっと早く家を出て出て明るいうちに走り切らなあかんね。
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2020年02月09日(日)
第384回武庫川ロード記録会 [ランニング]
フルマラソン1週間前の最後のチャレンジ。
ここでのハーフのタイムから、次のフルマラソンのタイムが予想できる。
目標は「ハーフ1時間41分台→フル4時間切り」。
しかしその結果は、1時間45分43秒。1月の「名護ハーフ」のタイムを16秒上回っただけ。私の「ハーフ→フル」の係数2.36をかけると、フルは4時間9分〜10分。4時間切りには程遠い。
悪い結果が二度続くというのは、「これが今の私の実力です」ということですね。
それでも可能性を信じて、「4時間切り」目指して粘ろうと思います。
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朝起きると、すごい雪。
こないだの初雪よりもたくさん積もっている。
ここまで積もると、きくも雪と認識できたみたい。うれしそうに庭を歩き回っていた。
公共交通機関で行くと、武庫川の会場まで1080円。そうしようと思っていたのだが、あまりに雪の降り方がひどく、車で行くことにした。
毎度のことだが、雪があるのは私らの住むあたりだけ。上賀茂神社まで出ると、もうほとんど積もっていなかった。
もちろん大阪も兵庫もいい天気で、雪は降っていなかった。
家を8時に出て、会場近くには9時15分には着いた。ところがいつもとちがう西宮側だったので、コインパーキングを探すのに時間がかかった。
受付に着いたのが9時37分。ハーフのスタートは10時で、受付はその15分前まで。けっこうギリギリになってしまった。
アップジョグは1kmしかできなかった。
私にとってはこの冬初めての「北風ピューピュー」。下流向きは楽だが、上流に向かって走るときは手ごわそう。
10時スタートのハーフは100人近くいたのだろうか。
ハーフは、下流1.2km地点を折り返し、上流3.8km地点を折り返す一周10kmコースを2周+1.0975km。
まずは下流に向かってスタート。
1.2kmだけ追い風。
最初の1kmが4分46秒。次の1kmが5分07秒。この落ち方の原因は明らかに北風。
落ち幅をこのくらいに抑えられるように、がんばって走らねば。
スタート地点に戻ると、ちょうど2kmの部がスタート。
4:46 5:07 5:09 5:08 5:03で5km、25分14秒。
風がきつかったとはいえ、目標より1分遅い。
第2折り返しの後はがんばった。
4:57 4:47 4:42 4:46 4:45で10km、49分14秒(23分59秒)。
本当は、これくらいのペースでずっと行ければと思っていたのですが。
4:53 5:02 5:05 5:11 5:12で15km、1時間14分39秒(25分24秒)。
ここはしんぼうで、最後の下り(追い風)でがんばろう。
しかし、もうキロ5分を切る力は残っていなかった。
5:11 5:08 5:06 4:57 5:01で20km、1時間40分06秒(25分26秒)。
端数の約1.1kmは、下流550m地点を折り返し。
最後の最後に550mの向かい風なので、「名護ハーフ」のタイム更新が微妙になってきた。
最後の約1.1kmを5分35秒でカバーして、ゴールは1時間45分43秒。
1時間41分台など、とんでもなかった。
でも、大崩れしなかったのを良しとしよう。
今日は右足親指が痛みそうだったので、医療用インソール入りのヌーサFFで。途中痛い時もあったが、なんとか持ちこたえた。
左胸は、昨日の夜にヨメさんにいろいろとしてもらってだいぶましになった。頼れる鍼灸師です。
ダウンジョグに行こうとすると、私の方に向かってかわいいワンちゃんが2ひき。
「なんていう種類ですか。」
「雑種なんです。」
「そうなんですか。上等なワンちゃんに見えますけど。」
そう言いながら、ワンちゃんを触らせてもらった。
「こわがりでしょ。」
「そんなことないですよ。ペロペロしてくれてはります。親子ですか。」
「いえ兄妹なんです。」
「歳は?」
「一応7歳なんですけど・・・。」
「一応」とつくのは、たぶん保護犬なんでしょうね。
「お名前は?」
「こっちの大きい方が『ポン』で、こっちが『ポコ』です。2ひき合わせて、『ポンポコ』になってます。」
「それは覚えやすくていいですね。うちの娘も猫を2ひき飼ってるんですけど、『はん』と『ぺん』で合わせたら『はんぺん』になります。」
もちろん、うちのきくの写真も見てもらった。
がんばってゴールしたら、こんなごほうびが待ってくれていたんですね。
また会いたいね、「ポンポコ」。
ダウンジョグは入念に2km。
上着を着て走ったら、けっこう暑い。風さえ遮ったら、お日さんが出ている分暖かいようだ。
結果は残念だったが、今の自分の実力が思い知らされてよかった。ここからがんばるのが「値打ち」ちゅうもんや。
高速代往復3020円、駐車代600円、ハーフ参加費700円で合計4320円。高速代が痛いけど、記録会は一人練習では味わえないいいところがたくさんある。
また、行けそうな日があれば出てみたい。
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2020年02月08日(土)
継続 [ランニング]
眞寿美さんが、「京都キャロット3月閉店」をfacebookやブログで公表した。
もう言っていいんですね。
「なんで?」とよく問われるのだが、商売の経験がある方はそれは聞かれない。「続けてもしょうがない」からやめるということをよく分かっておられるから。
眞寿美さんは、このあと鍼灸でしっかり生活できるようにがんばっていく。私は元々役立たずだが、今まで出張販売に行っていた土日にすることがなくなってしまった。
今考えているのは、マラソン大会に一人でできる範囲で商品を持って行って、「今までありがとうございました」とあいさつができないものかなあということ。大変やろうけど、なんとかがんばってみようかなあ・・・。
大会に出張販売に行ってレースにも出るのが楽しみだったが、もうそれも望むべくもない。今までさんざん楽しませてもらったから、もう覚悟せんとね。
店員とお客様の関係は店を閉めてしまえば終わり、では寂しい。兵庫・ゆめさき舎のまっちゃんや植木屋そうへいさんなど、この先も仲良くしてもらいたい人はたくさんいる。
昨日から今日の朝にかけて、寮2の24時間バイト。
私の1歳上の寮長さんと話していて、「あと何年働くか」という話題になった。
寮長さんは「最低70まで、現実的には75くらいまで働かんなんかなあ。ただし、働かせてくれるところがあるかどうか」とおっしゃっていた。
私もおんなじやねえ。私の場合は、がん細胞がおとなしくしてくれるどうかが問題ですけど。
仕事もがんばらなあかんけど、とにかく私は走らなねえ。「パオパオらしくない」と言われるもんね。
ということで、今日も走る。
なんか、こじつけですが。
右足親指の外側がピリピリと痛む。
原因がよく分からないが、外反母趾のせいかなあと思い、間に挟むのを付けて走ることにした。
今日はちょっと速めの練習をしたかったので、宝が池公園へ。
家から3km、16分55秒。
ここには1周約430mのコンクリトラックがある。5kmタイムトライアルをしようと思うと、12周くらい走らなくてはならない。飽きる!
それなら地下鉄駅に向かう道をプラスして、もうちょい長いコースを作れないものか。
1周430mを走った後、北側へ。
S字を超えると真っすぐ。ちょっとだけ上り坂。
駅の手前まで250mほど。
往復で500mなので、これで930m。
930m×5周と350mで5000mになる。
このコースは飽きずに走ることができた。
4:46 4:55 4:57 4:48 4:42で5km、24分10秒。
これでキロ4分50秒ペース。
ぎりぎりハーフ1時間41分台が狙える。
明日「武庫川ロード記録会」に行くのだが、このペースで走り切りたいなあ。
外反母趾の痛みは、ちょっとだけましになったみたい。
帰りは町内一周もプラスして4km、27分40秒。
今日もよくできました。
さあ、4月以降の単独出張販売の計画を立てなくては。
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2020年02月07日(金)
ええかげんにせえよナイキ [マラソン評論]
◎PRESIDENT Online 2/7(金) 17:15配信
「新規則ギリギリ」世界陸連を出し抜いた、ナイキ超厚底の開発秘話
2月6日、ナイキが現行品よりさらに2.5ミリ厚い“超厚底”の新モデルを発表した。しかも世界陸連の新規定「プレートは1枚」「厚さ40ミリ以内」もクリアし、東京五輪でも使用可能だ。スポーツライターの酒井政人氏は「東京五輪ではナイキの一人勝ちとなりそうだ」という――。
■世界陸連の新規定のわずか6日後に2.5ミリ厚い「超厚底」を発表
2020年1月半ば、複数の英国メディアが「ワールドアスレチックス(以下、世界陸連)が新規則でナイキの厚底シューズを禁止する可能性が高い」と報じ、国内でも「厚底は是か非か」という議論が白熱した。
1月末に世界陸連が発表した新規定では、「すでに市販されているモデルは使用可能」となり、4月30日以降は次の3つのルールが適用される。
・複数のプレートを靴底に内蔵してはならない。
・靴底の厚さは40mmまで。
・レースの4カ月前から一般購入できること(医学的理由などでカスタマイズされたものは許可される)。
この世界陸連の発表からわずか6日後、ナイキが新モデルを発表した。
それが一連の厚底シューズ「ヴェイパーフライ」シリーズの後継モデルとして開発された「エア ズーム アルファフライ ネクスト%」(以下、アルファフライ)だ。
■「東京五輪もOK」カーボンプレート1枚、靴底厚さ39.5ミリ
昨年10月、ウィーンで行われた非公認レースでケニアのエリウド・キプチョゲが人類初の2時間切りを果たした際に着用していたシューズの市販モデルになる。カラーリングは大きく異なるものの、性能はキプチョゲが履いていたものとほとんど同じだという。
このアルファフライ、一連の報道では「東京五輪では使用できないだろう」という見方が多かった。カーボンファイバープレートを3枚搭載しているという噂(うわさ)が流れ、靴底も基準ラインと予測された「40mm」を越えているように見えたからだ。
しかし、ナイキはまるでこの新規則を見越していたかのような“絶妙なライン”を突いてきた。アルファフライのカーボンファイバープレートは1枚のみで、靴底の厚さは39.5mm。新規則には抵触しないのだ。
米国では五輪マラソン選考レースのある2月29日に発売されるという。日本での販売は春になるようで、東京五輪でも使用可能となる見込みだ。
「複数のプレートを靴底に内蔵してはならない」と「靴底の厚さは40mmまで」という新規則はアルファフライがターゲットにされたようなものだったが、ナイキはこれを乗り越えたことになる。他メーカーからすれば“神業”に見えたのではないだろうか。
■「期限は4月上旬」他メーカーは新規定のシューズを出せるか
それどころかアルファフライは「レースの4カ月前から一般購入できること」(医学的理由などでカスタマイズされたものは許可される)という新規則もクリアしている。このルールは他のメーカーにとっては重い負担になりそうだ。
東京五輪のマラソンは男子が8月9日で、女子が同8日。本番で使用することを考えると、4月上旬に一般発売しないといけない。しかし、ランニングシューズは、マラソンシーズンに入る前の夏ごろに新モデルを発売することが多い。このパターンでは東京五輪での使用はできないことになる。たとえプロトタイプができていても、大量生産する市販品をすぐ店頭に並べることはできない。今回の新規則は各メーカーの営業計画に大きな影響を及ぼすと考えられる。
またアシックス、ミズノなどはこれまで有力選手に別注シューズ(カスタムシューズ)を提供してきた。1月下旬に行われた大阪国際女子マラソンで日本歴代6位の2時間21分47秒をマークして、日本陸連の設定記録を突破した松田瑞生(ダイハツ)はシューズ職人として有名な三村仁司氏が手掛けたニューバランスの別注シューズを履いていた。しかし、今後は医学的理由がないとカスタムしたシューズを履くことができなくなる。
その点、ナイキはキプチョゲだけが特別で、大迫傑、設楽悠太、中村匠吾、服部勇馬ら契約選手といえども、市販のシューズを履いて結果を残してきた。今回の新規則で、ランニングシューズ市場を“独走中”のナイキがライバルたちをさらに引き離すような展開になりそうだ。
■超厚底「アルファフライ」の威力とナイキのしたたかさ
アルファフライが公式に発表されたのは日本時間の2月6日だが、ナイキは1月某日、一部のメディアに新モデルを発表し、筆者もそれに参加した。ただし、写真撮影はNGで、「情報解禁日」も設けられた。
米国のナイキ本社で厚底シューズ開発のリーダーを果たしてきたブレット・ホルツ氏が来日。「東京の夏に向けて準備した商品を紹介できることをうれしく思います」と切り出して、直々にアルファフライのスペックを紹介した。
ミッドソールにはこれまでの厚底シューズでも使用されてきたカーボンファイバープレートを1枚搭載している。前述した通り、カーボンファイバープレートが3枚入っている、という報道があったがそれは完全な間違いだった。
カーボンファイバープレートは6〜9層の素材を重ねることで硬さを調節している。サイズの小さいシューズは6層、大きいシューズは9層という具合だ。カーボンファイバープレートは1枚でも、その反発力を高めることができる。選手によるカスタムも容易で、限定品として一般発売すればトップ選手の使用もできると考えられる。
■前足部にズーム エアも搭載して「厚さは速さだ」をさらに体現
靴底の厚さは、「ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」の37mmから39.5mmにアップ。かかと部分はエネルギーリターンの高いズーム Xフォームが増量したことになる。そして、最大の特徴といえるのが、前足部にズーム エアが搭載されたことだ。
ズーム エアは1978年にナイキが作ったソール素材で、そこからさほど進化はしていないという。ただし、過去のモデルにない使い方をしている。前足部に左右2つ並べる形で入っているのだ。
1つは母指球あたりに搭載したことで、蹴り出すときの反発性を高めている。またズーム エアはズーム X フォームよりも耐久性に優れているため、シューズ自体の耐久性もUPするという。前足部のソールはラスト(靴型)よりも少し幅広になっており、エネルギーリターンを高めると同時に、安定性も確保した。
アッパーは現行モデルが織り素材のヴェイパー ウィーブなのに対し、高温多湿な気候での着用を考慮した通気性のある編み素材のアトムニットを採用。こちらも耐久性が向上した。
■ナイキ開発担当「半年前に完成していた。今は2024年向けを開発中」
デザインはアッパーがブラックで、ソールはネオングリーンと呼ぶ緑色系。しかし、真夏のマラソンで光を吸収する黒色のシューズは考えにくく、東京五輪に合わせてニューカラーを発表すると思われる。大舞台ではもっと目立つカラーリングのシューズになるだろう。
「ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」より20gほど重くなったが、その分、エネルギーリターンは高まった。「厚さは速さだ」というキャッチコピーの下“超厚底”の世界に突入したことになる。
最後にホルツ氏はこんな話もしていた。「今回のプロダクトは半年前には完成しており、すでに2024年(のパリ五輪)を見越して開発を進めています」と。
■本当は厚さ45ミリだったが、わずか6日間で39.5ミリに調整した?
ということは、世界陸連の新規則を想定しないままシューズを開発していたことになる。実は、今年1月の取材時にホルツ氏は靴底の厚さを「45mm」と口にしていたのだ。
しかし、情報解禁日の当日、ナイキ側から急遽(きゅうきょ)「厚さは40mm以下になります」と連絡があった。単に、ホルツ氏が言い間違えた可能性もあるが、筆者は、1月末の世界陸連の新規則の発表を待って、情報解禁日の2月6日までの数日間に、ソール部分の厚さを“調整”したのではないかと予想している。
そして、他メーカーに先駆けて新モデルを発表。世間が厚底問題に興味を示した時期だけに、インパクトは十分にある。すでに多くのメディアが「新モデル=アルファフライが発表された」ことを記事にしている。その発表までには、上記のようなプロセスがあったわけだ。
単に素晴らしい商品を作るだけでなく、ナイキはさまざまな面で先陣を切っている。ビジネス面でもスポーツ界の巨人から見習うことは多い。
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酒井 政人(さかい・まさと)
スポーツライター
1977年、愛知県生まれ。箱根駅伝に出場した経験を生かして、陸上競技・ランニングを中心に取材。現在は、『月刊陸上競技』をはじめ様々なメディアに執筆中。著書に『新・箱根駅伝 5区短縮で変わる勢力図』『東京五輪マラソンで日本がメダルを取るために必要なこと』など。最新刊に『箱根駅伝ノート』(ベストセラーズ)
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なーんか、あやしい。
「世界陸連の新規定のわずか6日後」に新製品発表なんてありえへん。
だいぶ前、幅跳びのパラアスリートの義足が問題になった。最終どう決着したか分からないが、あれとこれとどうちがうん。
マラソンシューズの世界まで、アメリカの言いなりか?
「がんばれ、アシックス」と思っていたら、やっと厚底軽量系で値段の安いシューズが出た。パッと見た感じ、アウトソールの持ちもよさそう。
それそれ、待ってました!
その名は『EVORIDE (エボライド)』。
エボライドの「エボ」は、たぶん「evolution(進化)」から取ったんでしょうね。
ターゲットが「〜サブ4」って、今の私にピッタリ。
「老化」の激しい私に「進化」もええやん。
このシューズは「京都キャロット」にも入るらしい。
税込み11000円なら手が届きます。(ナイキの30000円のシューズは、普通の人間では買えんやろう。)
早くはきたいなあ。
3色出るらしいけど、やっぱりオッサン(私)は紺系かなあ。(レディスも3色出ます。)
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◎RUNTRIP MAGAZINEより
アシックスからGUIDESOLE搭載の軽量ランニングシューズ
「EVORIDE」が登場!
アシックスの『METARIDE(メタライド)』や『GLIDERIDE(グライドライド)』などの “走行効率” を高めることに着目したランニングシューズシリーズから、軽量タイプの『EVORIDE (エボライド)』が登場します。2月7日(金)からアシックス直営店各店、アシックスオンラインストア、全国のスポーツ用品店などで発売されます。
■軽量モデルの『EVORIDE (エボライド)』
EVORIDEは、昨年発売され話題になったMETARIDEやGLIDERIDE同様、アウトソール前部が弓状に反り上がった『GUIDESOLE (ガイドソール)』が採用されていて、少ないエネルギーで足を前に運べるよう設計された構造が特徴のシューズです。
METARIDEやGLIDERIDEと同じコンセプトで開発され、着地時のやわらかな感覚とともに足がスムーズに回転するような快適な足運びを体感できる、アシックスが独自に開発したスポンジ材を採用するなど軽さを重視した作りになっています。
シューズの重さは27cmで約255g。同じシリーズのMETARIDE(約315g/ 27cm)やGLIDERIDE(約290g/ 27cm)と比較するとかなり軽量であることが分かります。
EVORIDEは走力のあるランナーに向けて開発されました。レースでの着用はもちろん、日々のトレーニング、足にかかる負担に考慮したレース前後のランニングなどにもオススメの一足です。マラソンシーズンも佳境を迎えるこれからの時期、EVORIDEと共に自己ベストへ挑戦しましょう!
■シューズ構造
・アウトソール: 中足部から前足部にかけて軽量でクッション性に優れた『AHAR(エーハー)』、後部に耐摩耗性に優れた『AHARPLUS(エーハー プラス)』が配されています。
・ミッドソール: 軽量で高いクッション性と反発性をあわせ持つアシックス独自開発のスポンジ材『FLYTEFOAM PROPEL(フライトフォームプロペル)』を採用。
・アッパー: 軽量でやわらかいメッシュを使用。パーツごとに織りのパターンが変えられ、優れたフィット感とサポート感が得られるように工夫されています。
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EVORIDE GLIDERIDE METARIDE
重さ(27cm) 255g 290g 315g
価格(税抜) 10,000円 16,000円 27,000円
ターゲット 〜サブ4 サブ4〜5 サブ5〜
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