パオパオだより

2016年10月31日(月)

PET検査結果 [病院]

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 「余命宣告受けたら、あとは好きなように生きていき・・・。あっ、今もう好き勝手に生きてるやん。何も変わらへんやん」とヨメさん。
 「ほんまや、ほんまや」とうれしがる私。

 なんちゅうお気楽な夫婦やねん!
 (また、[夫婦になった覚えはない!」とかぬかしよんにゃろなあ・・・。)

 病院から帰って、ヨメさんにメール。
     ◇     ◇     ◇
病院から帰って、きくの散歩に行ってきました。○ンコ出ました。
PET検査の結果は、「現時点で」遠隔転移なしです。
土壇場で、いいほうの「ごくまれ」になりました。
ただし、これで終わりではありません。くわしくは後ほど。
     ◇     ◇     ◇

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 昨日は一日家に閉じこもり、ブログの復元。腰が痛くなってしまったが、心はだいぶ復活した。
 「低分化癌と診断された時点で、転移していると思ってもらったほうがいい」とおっしゃっていたので、どんな結果が出ても受け入れる覚悟はできていた。そうなったら、「旅行の計画を立てるみたいに余命の計画立てたんね」と手ぐすね引いているようなところもあった。

 9時すぎ、病院に着くとすごい人。私は9時半の予約だったのだが、待合は座るところもないくらいのぎゅうぎゅう詰めだった。
 9時55分にやっと中待合。しかし前の宣告日と同じく、また前の患者さんとのやり取りでざわついていた。そこに、「待たせる時間が長すぎる」とクレームを入れてくる女性もあり。「頼むし、静かにしてくれやー」と言いたくなった。
 前の患者さんが出られてすぐ呼ばれるのかと思ったら、ここで間。「あー、これはこないだのパターンやん。先生、言いたくないことを言うのに間をあけてはるんやわ」と不安になってきた。

 10時5分ころ、名前を呼ばれ中へ。
 まずI医師の表情を・・・。うん、こわばってはいない。

 「PET検査の結果が出ました。・・・現時点でということになりますが、遠隔転移は見られません。」
 「えー、そんなことあるんですか。多かれ少なかれ転移しているものと覚悟していましたのに・・・。これまでずっと悪い方の『ごくまれ』に入っていたのに、今回はいい方の『ごくまれ』に入ったんですね。」
 「ただし、現時点で遠隔転移が見られないということで、これですべて心配がなくなったわけではありません。」
 「そら、そうでしょうね。」
 「ここから先は患者さんに決めていただく場面が多くなります。一つは残っている側の甲状腺をとってしまう手術をして、ヨード治療をしていく方法があります。」
 「それって、前におっしゃっていた薬を飲み忘れたら一日も生きられないってやつですよね。一生飲み続けなあかんやつ・・・。」
 「そうです。」
 「はー(とため息、「そんなことできるかよー」)。」
 「また、この先はっきりと転移が見つかった時点で対応していくという方法もあります。その時は、狭いカプセルのようなところに入って放射線治療ということになります。」
 「はー(とため息)。」
 「また、ほかにも・・・(省略)」
 くわしくていねいに、この先の治療法について説明してくださった。

 そうか、とりあえず緊急性がなくなっただけの話で、癌細胞がこの先どう動くのかははっきりとは予測できひんちゅうこっちゃね。予防的治療をするのか、対処的治療でいいのか判断せよと聞いてはるわけか。
 しばらくは経過観察になるので、その間に決めて行けばいいらしい。

 一番心配していたお金と時間が、これで取られることは少なくなった。 
 ヨメさんに言っていた「死ぬまでにいっぺんは浮気ちゅうのをしとかなあかん」とゆうのも猶予された。「だれが死にかけのじじいと浮気すんねん!」とヨメさんは言っていたけれど・・・。

 今すぐにどうこうということはなくなってひと安心。しかし、この先また難しい局面に立つ可能性は大。
 今のところ、「ポピュラーな癌ではなくめずらしい甲状腺癌」、「大多数の乳頭癌ではなく濾胞癌」、「大多数の良性ではなく悪性(低分化)」と悪い方の「ごくまれ」3連発だった。ほんとうにこの土壇場で、「転移なし」といういい方の「ごくまれ」を引き当てた。ここからは、いい方の「ごくまれ」3連発とかにならへんかなあ・・・。

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 もちろん、玄関の「ナイチンゲール像」も拝んで帰りましたがな。
 おっと、これは地蔵さんとちゃうか。

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 家に帰って、待ってくれているもんがおるのはうれしい。

 「きくちゃん、オッサンなあ、ちょっとだいじょうぶやったみたい。」
 「ふーん。まっ、それはいいから散歩いっとこか。」
 「いやいやいや、ちょっとは聞いてもらわんと。すぐに入院せんでもええんやて。」
 「ほー。・・・はい、散歩っと。」

 薄情もんのきくは、私に似て自分勝手なやつであった・・・。

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【RUN】

 明日また寮1(二条)17時間なので、今日走っておかなくては。

 いつもの岩倉・十王堂橋往復5km。
 5分55、5分27、5分21、5分13、5分24で27分22秒。

 相変わらず息苦しい。
 今日そのことを先生に言ってみた。
 「今、ケガが治りつつある状態だと思ってください。甲状腺の手術の場合、のどの調子が元に戻るには3カ月ほどかかります。藤井さんは脂肪がほとんどなく、いろいろなものがへばりついていた状態だったので治りにくいです。ごくまれには、違和感が何年もずっと続く方もあります。」

 また、「ごくまれ」かい!
 このごくまれには入りたくないなあ。

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【今日のきく】

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 病気ひと段落記念写真。

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 景気づけ、きくの石垣ジャンプ。

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 もうちょっと離れて撮らんと、躍動感が出んなあ。

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 60代女性やと思たら、このジャンプ力はすごい。
 マスターズ大会なら優勝確実。

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 帰りには、黒子猫の顔見せサービス。

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 川はちょっとこわい。

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 こわいけど、川は好き。

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 花ときくとオッサン。
 うまいこと撮れんなあ。

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 これでどうじゃろな。

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2016年10月20日(木)

PET検査 [病院]

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 今日はPET検査。
 病人の大先輩・としさんは、「ペット検査は 薬を血管注射して 水飲んで寝てたら終わるから 楽勝や」と。なんかこれだけではよう分からん。とにかく、けっこう時間がかかる検査だということらしい。
 癌細胞がどこに転移しているかを調べる検査。
 以下、「がんの転移が心配なときに読むサイト」より。
     ◇     ◇     ◇

   局所転移と遠隔転移

■原発の近くに転移する“局所転移”

転移したがんの中でも、最初に発生した原発がんと同じ臓器や、周辺に発生するものを局所転移(局所再発)と呼びます。例えば、肝臓は人間の臓器の中で最もサイズが大きく、がんが発生すると同じ肝臓内でいくつか転移や再発を繰り返すことがあり、局所転移の最たる例です。

また、臓器とそれに隣接するリンパ節は同時に治療することが多く、原発がんのすぐそばのリンパ節などに起きた転移についても、局所転移と考えます。

局所転移が発生する原因は、最初の外科治療で取り逃したがん細胞が増殖してしまうパターンがひとつ。さらに、浸潤したがんが原発の臓器から外へ出てしまい、周辺へと腫瘍が飛び散ってしまうパターンがあります。

■局所転移は比較的治療しやすい

局所転移を起こしている段階では、がん細胞がまだ一部の臓器だけに留まっていると考えることができます。

局所転移の場合は、腫瘍が発生している臓器や器官と、その周辺のリンパ節などを取り除いてしまえば、まだ十分に完治や寛かいの余地があると考えられ、外科手術の適用となるケースが多いという特徴があります。治療の効果が上がりやすく、予後も比較的良好だと言われています。

■離れた臓器に転移する“遠隔転移”

原発がんが進行し、血管やリンパにまで腫瘍が浸潤を起こしているようなケースでは、血管やリンパの流れにがん細胞が乗ってあちこちに転移してしまうことがあり、この現象を遠隔転移と呼びます。

遠隔転移が比較的多いとされるのは、肝臓や肺、脳や骨など。血流やリンパの流れが集中しやすい場所には、がん細胞が集まりやすいということですね。さらに、微細な血管が多い場所などにも、がん細胞が流れ着いて定着しやすいようです。

遠い場所に転移している場合でも、がん細胞の性質は原発がんと同じですので、抗がん剤の種類などは、原発がんに効くものを選ぶことになります。

■遠隔転移が起きたら“全身転移”だと考える

原発がんと離れた場所に転移巣が見つかったときは、がん細胞がすでに全身を巡っていると考えるのが妥当です。微小ながん細胞があちこちに散らばっていることが予想されるため、外科手術で目に見える腫瘍を取り除いたとしても、完治できるほどの治療効果がないと考え、体の負担となる外科治療は行いません。

ひとつでも多くの腫瘍細胞を減らし、がんの増殖を抑えるために、抗がん剤による化学療法など全身治療に切り替えます。痛みや苦痛を和らげるための緩和ケアなどを行う場合もあります。
     ◇     ◇     ◇

 私の場合、「低分化癌」と判定された時点で、この「遠隔転移」が確実視されているようです。
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 ヨメさんの通学時間とうまく重なったので、途中まで車でいっしょに。烏丸御池でヨメさんを下ろし、西大路御池の「御池クリニック」へ。 
 8時40分までにと言われていたが、その5分前くらいに到着。広い駐車場があった。

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 入口はホテルふう。
 玄関を入ると、スタッフの男女2名がていねいにごあいさつをしてくださった。

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 9時10分開始の予定と聞いていたが、すいていたのか、着替えたらすぐに処置室に呼ばれた。
 「血液を採り、検査薬を投与します」と言われ、「放射線が出ているので少し離れます」とあとずさり。「えっ、なんで? 運命共同体とちゃうんかいな」と思ったけど、そらそうや。赤の他人の検査で被爆してしもたらあほらしい。ただ、「そんなもん、体の中に入れてええん?」という疑問も・・・。

 「では、こちらへ」と案内されて個室へ。
 「えーっと、ここで検査薬入れるんですか。」
 「あっ、さっきもう終わりましたよ。」
 「えっ、あんなちょっと?」
 「20ccですから・・・。」

 検査薬を入れながら安静にすると思い込んでいたので、「なーんや」という感じ。

 そして個室のリクライニングシートで安静に。本でも持ってきたらよかったのだが、このごろは思い出にふける方がいい。ヨメさんは私がこのごろそればっかりで「イー」してるけど。

 今日は遠い過去のことではなく、ここ1年のことを思い出していた。
 去年8月、「結婚30周年記念旅行」はよかった。横浜スタジアム、横浜中華街、赤レンガ倉庫、ロマンスカー、箱根駅伝5区、箱根温泉。一番よかったのは、意外や意外、ヤクルトの山田哲人よりDeNAの筒香を生で見られたことかな。
 9月、国会で平和安全法制案(通称・戦争法案)成立。日本が戦争するようになったら、本気で死にたいと思った。
 11月、私の競技人生(?)初の肉離れ。このあと松本一之さんとの一騎打ちを控えて張り切りすぎた。
 12月、めでたく還暦。一応、家族のみんなからGPS腕時計をプレゼント。
 今年2月、真樹と「おきなわマラソン」に参加。真樹はまさかまさかのフルマラソン初完走。真樹よりパオパオのほうが嬉しかったかも。
 3月、廉の就職が決まり家を出て行ってしまったけれど、彩ちゃんとめでたく結婚。若干24歳(当時)の廉が、こんなにしっかりしているのにビックリ。
 3月、教師を続けておればここで定年退職。退職金がガッポリは夢のまた夢やったなあ。(25年も前に辞めてるのに・・・。)
 4月、寮の管理代行のバイトを増やし、週2管理代行、週2ガードマンで月約20万の安定収入へ。
 6月、「打倒・まっちゃん」シリーズは全敗で幕。しかし、やり切った感があった。
 8月、お腹いたから胆のう炎発覚。胆のう炎の検査で甲状腺腫瘍が発覚。さあ、次はなにが発覚?
 60歳はいろいろありました。「還暦」とはようゆうたもんです。たしかに節目の年になりました。60歳もあと2ヶ月か・・・。今までは1年先までを見て生活していたが、これからはそれを短縮して6か月とか3か月単位で考えたほうがいいのかもしれない。

 そんなことを考えているうちに、安静にする1時間半が過ぎた。
 そして、PET検査室へ。

 全身縛られ、頭も固定され、お腹の上には重りみたいなもんを置かれ、「はい、息を止めてー」と言われたときは死ぬかと思いましたわ。その一連の作業が、ロボットみたいで気色悪かった。もうちょっと人間らしくできんかー。
 そのあと、「では、始めます」と言われたのだが、始まっている感じが全然しない。「機械、動いてへんのんちゃいますかー」とよっぽど言おうかなと思った。でも、天井のちぎれ雲のイラストが少しずつ動いているのに気付いた。「そうか、ちびちび動いとんのか。それならそうゆうてくれよ」と思った。

 「はい、今でちょうど半分です。あと12分ですね。」

 このあとも無言。
 聞こえてくるのは、「カランコロンコロンコロン、カランコロンコロンコロン・・・」という鬼太郎の下駄の音だけ。
 「こっちゃ縛られて身動きとれんのやから、なんかおもしろいことでもゆうてくれよー」と思ったが、そんなサービスはないんですよね。
 終わったら、「着替えて会計に行ってください」だけ。あいそないわ。

 次は31日に「第2宣告」を受けるわけか・・・。
 どうなるんでしょうね。

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 29390円のお支払い。
 こんだけ取るんやったら、「検査後のお食事つき」くらいにしてもらわな。

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 同じフロアにレストランもあるのに。
 朝食抜きで腹ペコペコやったけど、こんな高いところでは食べられん。
 家に帰る途中で食べようっと。検査後の食事や運動の制限ないんやって。

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 千北をちょっと上がったところの、ラーメン「タンポポ」さん。

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 いつも通り、ラーメン大(800円)とライス小(100円)。
 あわててかけこんだので、腹ピーピー。
 アホです。

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  こちら、かしこいかしこいきくちゃん。

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 お昼にお散歩に行き、そのあとすぐまたバス停まで「オバサンお迎え」。

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 かしこいかしこいきくちゃんは、今日ははっきりとオバサンを認識。
 しっぽブンブンブーン。
 さあ、お仕事お仕事。 

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2016年10月11日(火)

退院ですが・・・ [病院]

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 今日はむずかしい。
 どこまで書いていいものやら・・・。

 私は何事もお気楽に考えているので、だれがどう思おうとお構いなし。家族にしても、ヨメさんからはとっくの昔に相手にされていないし、廉は結婚してしっかり仕事もしているし・・・。心配なのは真樹。ヨメさんによると、「こんなしょーもないパオパオでも、真樹はそんなにいやじゃないらしいわ」とのこと。
 私の評価する「パオパオないがしろ率」は、ヨメ90、廉70、きく50、真樹30パーセントという感じかな。今でも私をもっとも相手にしてくれているのが、遠く沖縄で暮らしている真樹です。
 真樹は、この「パオパオだより」も読んでいると前に言っていたし。いらぬ心配はかけたくない。

 でも多くの方が心配してくださっているので、簡潔に書いておきます。
 「今日で治療は終わり」と期待していましたが、甲状腺腫瘍の病理検査の結果が(悪いほうに)出て、さらに治療が続くとのこと。「こんなに元気やのになんで?」と言いたいところですが・・・。

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 昨日の夜、ヨメさんときくちゃんに送ってもらい病院へ。
 門限の8時を5分ほど過ぎたら、詰所から携帯に電話がかかってきた。「少しくらいなら遅れてもだいじょうぶですよ」とおっしゃっていたのになあ。
 あとで分かったのだが、担当医が病理検査の結果を伝えるために、私の帰りを待っていてくださったようだ。

 夜は、私の大好きな「豚の水炊き」を腹いっぱい食べてきた。その満足感からか、いつもよりはよく寝られたような気がした。

 そして退院日の朝・・・。

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 「やっぱり、パンかい!」

 でも、いつもの食パンよりはおいしかった。
 「禁断のゆでたまご」も食べたったー。長いこと食べてへんしええやろ。

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 「今日でこの景色も終わりか・・・」と感慨にふけりながら、富岡多恵子の「逆髪」を読む。入院後半は病院と家を行ったり来たりで、けっきょく83ページまでしか読めなかった。
 富岡多恵子の文体が好き。途中2、3回息継ぎしないと窒息しそうな文体が好き。好きな作家の小説を読みだしたら、私がよく陥る「幽体離脱」現象(目は文字を追っているのに頭はちがうことを考えている)が起こりにくい。もう一人の大好きな作家、故・倉橋由美子の文体もそう。この二人が、ちょうど私の20歳上の同い年だったとは知らなかった。

 入院2冊目は中途半端になってしまったが、これで読書癖がついたはずなので、これからは家でも読書するようにしていきたい。

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 9時すぎから、最後の診察。
 抜糸してもらって、「お疲れ様でしたー」と言ってもらってめでたく退院と思い込んでいた。しかし、診察室に入ると明らかにいつもと雰囲気がちがう。

 いつも明るく高い声で応対してくださるI医師(女性)が、低く抑えた声で「えー、お伝えしなくてはならないことがあります」。
 「はい、お願いします。」
 「病理検査の結果が出ました。昨日お伝えしようと思っていたのですが、私のいるときには戻ってこられなくて・・・。」

 昨日って祝日で休みのはずやのに、待ってくれてはったんですね。申し訳ない。私はそのころ「豚の水炊き」をたらふく食べていました。

 検査結果の話は省略(真樹が心配するので)。キーワードは「低分化」です。興味のある方は調べてみてください。

 抜糸が終わり、手術あとの上にテープをはってもらい終了。
 もう手術前と同じ生活をしていいそうです。念のために「マラソンしてるんですけど、また走っていいですか」とお聞きすると、「どうぞどうぞ、好きなものを食べて、好きなことをしてくださってけっこうですよ」。
 うーん、そのおこたえはかえって不安・・・。

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 別の病院での検査の予約を取ってもらうのに、またずいぶんと時間がかかった。病室で待っている間はまた読書。本を読んでいると心が落ち着く。

 その間、何人もの看護師さんがあいさつに来てくださった。みなさん「お気の毒に」オーラを出しておられて、こちらが恐縮してしまった。
 「私もう60すぎてますねん。自分のやりたい放題やってきたので、なんにも気の毒な事はないんですよ」と言えばよかったかな。

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 詰所にあいさつして、下の会計でお支払い(57600+食費4320で61920円)。
 地下鉄と京都バスを乗り継いで、11時40分我が家到着。

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 玄関にきくがお迎えに来てくれたが、ちょっと元気がないような気がした。
 ヨメさんがいつもお愛想で言ってくれている。
 「きくはオッサンがおらんと全然おもしろないらしい。オバサンではあかんにゃてー。」

 「きくちゃん、またいっぱいいっぱい遊んだるから・・・。」

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【今日のきく】

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 帰ってきて、さっそくおちゃんぽ。

 「きくちゃん、ハロウィンやてー」と言いつつ、よそ様のお庭で記念撮影。 

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 「スキあらば走れ!」じゃなくて、「スキあらばきくのおちゃんぽ!」やね。 

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 ヨメさんを迎えに行ったあと、コンビニのお寿司。
 きくといっしょに写真を撮ろうとしたら、ワサビをバクッ。
 「きくちゃん、それは食べられへん。」
 きくがかわいそうだったので、私の食べられない玉子をあげた。

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 「きくちゃん、かしこうしとくにゃでー。また晩におちゃんぼも行ったるから・・・。」
 ああ、かわいい見返りきく。

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【RUN】

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 行くぜー、今日は5km。
 いつもの十王堂橋往復。

 5分39、5分13、5分19、5分09、5分04で26分24秒。
 喉はまだ詰まった感じが続いているが、まあまあ走れている。

 帰ってきたら、廉から電話の着信歴。こちらからかけたら、心配しているとのこと。
 「心配いらんでー。今5km走って帰ってきたとこや」と言うと笑っていた。
 パオパオごときに煩わされんでええぞー。

 夜には真樹からメール。
 「心配すんな。パオパオは『沖縄100キロ』がんばるから、応援頼む。忘年会のお誘いは断って、こっち来てやー」と返事しておいた。

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 走り終わって、水炊きの準備をし、きくとヨメさんのお迎え。
 お迎えゆうても、車じゃなくて歩き。それでもきくはけっこう喜んでくれていた。ヨメさんもうっとしがらずに喜んでくれよー。

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2016年10月09日(日)

一泊朝食付き [病院]

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 病院のベッドは、家の布団に比べるとやっぱり寝にくい。ベッド自体はいいベッドだが、カーテンで仕切られている一画であるのと、部屋のドアが開けっぱなしなのがまずい。私のような鈍感な人間でも、1時間ごとくらいに目が覚める。そしていつも、明け方の2時間くらいはぐっすり眠るというパターン。でも今日また自宅泊なので、病院に泊まるのはあと一回だけになった。

 昨日の夜に戻って、体温と血圧を測定。朝起きて、また体温と血圧を測定。それ以外は何もなし。一泊朝食付きでまた家に戻る。病院に戻らなあかんかった理由って、なんなんでしょうね。

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 朝食はまたパンでガックリ。

 観光客の泊まるホテル不足らしいが、病院の空きベッドに泊まらせるちゅうんはどうでしょうねえ。管理は行き届いているので、無届民泊よりはよっぽどましなような気がしますが・・・。患者がいやがるか。

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 病室からの見晴らしは抜群。
 天守閣が見えるのは伏見桃山城ですね。

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 これは、清水の八坂の塔かな。

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 これはたぶん、将軍塚青龍殿ですね。

 4人部屋の窓側と廊下側とが同じ料金というのが合点いかん。自分が窓側にしてもらってて言うのもなんですが、絶対見晴らしのいい方の料金を高くせんと。
 私は9日間やからいいけど、十字じん帯損傷で入院している人は1か月もおらんなんらしい。それでずっと廊下側やったら、きーくるうかも。

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 8時45分、詰所に寄ってから1階へ。 
 この時間やのにひっそりしてると思ったら、今日は土曜日で診察なし。待合で少し待ってから外に出ようと思ったが、そういう雰囲気ではなかったのですぐに出た。
 昨日とはうって変わって、風が冷たくなっていた。

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 約束の9時に、ヨメさんがきく連れで。

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 きくがえらい元気がないと思ったら、急ブレーキを踏んだ時に顔面を強打したらしい。
 「すまんなあ、きくちゃん。オッサンのお迎えのために・・・。」

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 その代わり、帰ってコーヒー飲んだ後に長い長い「おちゃんぽサービス」。
 雄たけび(?)をあげるきくは、ワニにしか見えん。

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 このごろよく会うまことちゃん。きくもまあまあきらいじゃないみたい。
 あとでヨメさんに聞いたら、2時間前にヨメさんが散歩に行ったときも会ったそうな。早くも今日2回目? それとも散歩時間が2時間超?
 まあうちも暇なときは一日に4、5回行ったりすることもあるし・・・。

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 きくは不満がたまっていたのか、公園に着くと大暴れ。
 「ガウガウガウ」が止まらない。
 でも、元気なことが分かってよかった。
 これからも、できるだけたくさんお散歩に行けるようにしような。

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 今日もヨメさんときくは、11時から「京都キャロット」に出勤。
 一人さびしくお昼ごはん。
 「晩ごはんはええのん作ってやー。」

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2016年10月08日(土)

優良患者 [病院]

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 外泊届は、今日の20時に戻るように記入した。それが一応の門限だと言われたもので。
 ヨメさんに送ってもらい、病院の6階に戻ったのは19時55分。まあなんて模範患者のような・・・。

 部屋に入ると姉からの置手紙。
 「廣司へ
  3:15頃来たのでですが、不在の為帰ります。
  みかんとヨーグルトなどを持ってきました。
  食べてください。          みき江」

 急いでホールに行き、姉に電話。
 「こうじです。今日来てくれたんやな。ありがとう。昨日先生から外泊していいって言われて、家に帰っとってん。そんでまた今、病院に戻ってきたとこ。」
 「ああ、そうやったん。看護師さんに聞いても、『トイレかお風呂に行ってられるんでしょうかねえ』言われて・・・。」
 「なんでやねん、ちゃんと届けだして外泊しとるっちゅうねん。」
 「そらそうやわなあ。勝手に帰ったら行方不明でえらいことになるもんなあ。」
 「ほんまやで。ちょっとええかげんやなあ。みかんやらヨーグルトやら、今から食べさせてもらうわ。おおきに。今日病院に泊まって、また明日の朝家に帰るねん。連泊があかんちゅうことで、病院と家と行ったり来たり。そやし、もう病院来てもうてもおらんことのほうが多いと思うわ。」
 「そうか、分かった。ほんならまた、店にでも行かせてもらうわ。」
 「はい、ありがとう。」
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 朝のお散歩を、きく・ヨメ・パオパオで。
 夜は時々あるのだが、朝にこのトリオで散歩に出かけることはまずない。とにかく、はようきくちゃんに私のことを思い出してもらいたいんです。

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 せっかくヨメさんの専門学校が休みなのに、うちのバイトさんもずっと休みで一家団欒ができず。

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 ヨメさんは11時から「京都キャロット」へ。私はお昼、一人さびしく食べることに。
 昨日「スーパーなかむら」で買った240円が半額の120円になっていた鯛。これはうまかった。

 そうそう、「スーパーなかむら」では、お守りと金平糖をくださった謎の絶世美人さんに遭遇。何べんも何べんも「足あるか」と聞かれた。
 病院から一時外出してスーパーに行き、そこであんなふうに会う確率ってすごい低いはず。ご縁があるんですねえ。

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 昼からはお買い物。
 沖縄で親しくしていただいた、リゾートホテル・ベルパライソの★の砂さんの娘さんの誕生祝い。明日でもう4歳ですね。
 だいぶ時間をかけて選んだが、けっきょく自分の好きな本にした。新実南吉の「てぶくろをかいに」。
 うちの廉は、新実南吉の「うた時計」に出てくる廉少年から名付けたという解説付き。ついでに真樹やヨメさんや私の近況も付け加えておいた。
 沖縄で拾われたごんちゃんが、環境が大きくちがう土地で元気にしているかが心配。ほんまにほんまにごんちゃんに会いたいわー。
 おまけとして、うちのかわいいかわいいにせシェパード・きくの写真も入れておいた。これはもらってもしゃーないかなあ。

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 きくといっしょに北郵便局へ。
 レターパックライト(360円)にきっちり入ってよかった。
 明日が娘さんの誕生日なんで、明日に届いたらいいのにな。

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 店に戻っても、きくは店に入りたがらない。車に乗って帰りたがる。
 「きくちゃん、ちゃんとお仕事しやな。」

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 私が店にいるときに、私の大好きなご夫婦ランナー・中島徹・寛子さんがご来店。ダンナさんが大阪マラソンに当たり、新しいシューズを買いに来られたようだ。
 うちの店は不便なところで、中島さん宅は市の南部。暗くなってあたりも見えにくくなってきたので、「便利のいいところまで送らせてもらいます」と申し出た。ところが奥様のほうが固辞される。あとでよく聞いてみると、病院から一時帰宅している私の運転を不安に思われていたようだ。そらそうです。逆の立場やったら私も考える。
 そのあと車の中でも面白い会話があったのだが、それはここには書けんなあ。一つ言えることは、「奥さん、めっちゃおもろいやん。」

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 またもや、晩ごはんも一人さびしく。
 そこらにあったもんを急いで食べて。
 お風呂に入ったあと、ヨメさんに病院まで送ってもらった。

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 今日は私の高校の同窓会。
 同級生の誰かが、このブログを見てくれたらうれしいんやけど・・・。 

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2016年10月07日(金)

まさかまさかの・・・ [病院]

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 「なに、なに、どしたん。なんで・・・。」
 「不良患者で退場!」
 「えっ、もう退院したってこと。」
 「なんでやねん。先生がな、『もう何もすることがないんで外泊しますか』ってゆってくれはってん。」

 ヨメさんをビックリさせようと、きくと散歩しながらバス待ち。こんな日に限って、ヨメさんはいつもより30分以上遅い13時44分着のバスで。不審がるきくとぎょうさん散歩しましたわ。
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 昨夜、「日輪の翼」(382ページ)読了。
 紀州・熊野の路地(被差別部落)の立ち退きによる施設行きを拒んだ7人のオバらが、4人の若衆とともに改造冷凍トレーラーで全国の聖地を回る物語。読みごたえがあったが、エロい場面が私には想像できなくて困った。その方面は勉強不足です。もう一度演劇を見て、もう一度この本を読んでみたいと思った。

 今回の入院は読書合宿のつもりで来たので、まずは目標の第一冊目が読了できてよかった。

 朝6時に起きると、ちょうど日の出の時刻。日輪さんを写真に撮ろうとしたが、東向きは病室ばかり。「すんまへんな」と言って入っていくわけにもいかず。南向きの窓から辛うじて撮ることができた。

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 このあとすぐ、ナリケンに「22歳の誕生日おめでとう」のメール。
 ナリケンは今、鞍馬口病院の斜め向かいに住んでいるそうだ。返信メールは公開しないが、その中に「心の支え」という言葉が使ってありほろっとした。私のメールは、変なオッサンからの迷惑メールではないってことやね。よかった。

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 今日からおかゆではなく普通食と聞いていたので期待していた。
 「パパパ、パンやん!」
 ガックリでした。

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 今日の診察は9時半から。
 首から出る血を受けているドレーンを外してくださった。
 「もうこれで、抜糸して退院するまで何もすることはありません。病院にいても退屈なので、外泊しますか?」
 「えっ、いいんですか。」

 前に同窓会断念の記事を書いたとき、たなさんという方が「入院中でも、外出届出せば院外に出られることがあります。 一度担当医に聞いてみては? 何でも諦めないで!」とコメントを入れてくださった。
 でもその時は、「たった9日間の入院やのに途中で外泊はないやろう」とヨメさんと話し合っていた。二人ともほとんど入院したことないから、分からんかった。

 今日の昼食後自宅泊。土曜の夜8時に病院に戻る。
 日曜の朝食後自宅泊。月曜の夜8時に病院に戻る。
 火曜の朝診察で、抜糸、退院。
 外泊の連泊がダメということで、ややこしいスケジュールになった。

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 昼食にやっと普通のごはん。
 「おなつかしゅうございます・・・。あっ、また玉子のおかず!」

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 12時すぎ、久しぶりのパジャマ以外の服を着て病院出発。
 地下鉄鞍馬口駅から国際会館駅。そこから京都バスで地球研前。

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 1時ごろ家に着き、きくちゃんを呼んだ。
 「きくちゃん、きくちゃん・・・。」
 「えーっと、どなたでしたっけ。どこかでお見かけしたような・・・。」

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 「きくちゃん、おちゃんぽ。もうすぐオバサン帰ってくるし、お迎えにいこ。」
 きくは「おちゃんぽ」と「オバサン」に反応し、重い腰を上げてくれた。

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 最初しっぽが下がっていたが、歩き出したら思い出したようで「しっぽ、ピン!」

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 地球研前ではネコちゃんも出迎えてくれた。でも、ガリガリやね。だいじょうぶかな。

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 13時12分、18分、24分着からは降りて来ず。次は44分着なので、今日は「京都キャロット」1時半の開店時刻に遅れるようだ。実習やゆうとったからな。

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 「しゃーないわ、きくちゃん。そこらぐるぐるおちゃんぽしょー。」
 「はーはーはー・・・。」

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 13時44分。
 「きくちゃん、オバサン乗っとるー。行けー。」

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 「なに、なに、どしたん。なんで・・・。」

 きくはしっぽぶんぶんぶーん。

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 「時間おそなってるし、車で店まで送っていくわ。きくはもういっぱい散歩したし。」

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 店に連れていくと、きくは物陰から私を見ていた。
 あれは完全には思い出しとらんな。晩にへこらしたるしかないか・・・。 

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 家に戻って久しぶりのシャワー。
 黒い汁が出るかと思ったら、それほどでもなかった。
 火曜絶食、木金おかゆだったので、体重が60kg切り。こらええわ。おかゆダイエットやねえ。でもなんか、力が入らん。今晩は久しぶりに愛妻の手料理を・・・。

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 私の大好きな茶碗蒸し、ほんとは玉子料理なので胆のう炎にはよくないが、今日は特別に作ってもらった。おいしかった。
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 高校同窓会の件は、世話人をしてくれている河原君のメルアドが分かり連絡。そしたらさっそく返信あり。
     ◇     ◇     ◇
 藤井さん

ご連絡ありがとうございます。

明日の積木の会はご欠席とのこと承知いたしました。

明日の会場では、返信はがきや返信メールを閲覧できるようにファイルして開示いたしますので、藤井さんからのメールもプリントアウトして掲載させていただきます。

また、お問い合わせのあった大道さんについては、下鴨中出身の方に聞いてみます。

何か情報があれば、改めてご連絡いたします。

ご入院中とのこと、どうぞお大事になさってください。藤井さんの一日も早いご回復をお祈り申し上げます。
     ◇     ◇     ◇

 さすがです。60過ぎたら、こんなしっかりしてはるんですね。私など、同い年なのにとてもとても。河原君、どうもありがとう。4年後の次回同窓会は、必ず出席させてもらいますから。

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【今日のきく】

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 今日の夜は、ひさしぶりのきく・ヨメ・パオパオ。
 きくもヨメさんもむこう向いてますけど・・・。

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 みんなでコンビニへ。
 きくちゃんはうれしくてうれしくて、すごく張り切ってました。

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