パオパオだより

2017年10月25日(水)

「人間宣言(じんかんせんげん)」 [書評]

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「人間宣言〜死があればこそ生が輝く〜」 

著者:住井すゑ・永六輔
出版社:光文社
出版年:1995年4月25日第1刷発行
内容:著者それぞれの主張があり、そして二人の対談さらにマルセ太郎との鼎談に進む。
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■内容説明

命の大切さとは何か?生きるとはどういうことか?人間の平等を謳った不朽の名著『橋のない川』の著者と、永六輔による「こころ」の対話。生い立ちに始まり、阪神淡路大震災から、老人問題、歴史、文化、さらには男とは、女とは、までを自由闊達に語り合う。異能の芸人・マルセ太郎との鼎談も収録。生きる意味を問い直すための恰好の書。

■目次

1 すべての基本は「光あれ」―阪神大震災が残した教訓(永六輔)
2 私たちの人間宣言―生きる意味を問い直す(住井すゑ・永六輔)
3 生きているうちに老化はない―老人問題は人間の問題(住井すゑ)
4 生まれてくる子供たちのために―歴史と童話の大切さ(住井すゑ・永六輔・マルセ太郎)
5 神様は時間―死があればこそ生が輝く(住井すゑ)

■著者紹介

住井すゑ[スミイスエ]
1902年、奈良県に生まれる。17歳で上京して講談社に入社。’54年、『夜あけ朝あけ』により毎日出版文化賞受賞。代表作である『橋のない川』は第七部まで刊行された。(’97年、逝去。享年95)

永六輔[エイロクスケ]
1933年、東京・浅草の浄土真宗の寺に生まれる。早大時代に、NHKラジオに投稿以来、放送の世界に入る。以後、司会者、作詞家、作家と幅広く活躍中。(’16年、逝去。享年83)
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 今日は寮1(二条)17時間。

 実はまたまたマイパソコン故障。9月26日に修理されて戻ってきて、その2週間後くらいに、きくがまたACアダプターのコードに引っ掛かってしまった。前と同じ。
 いや、今回は充電中のパソコンごと床に落ちてしまったので、画面にヒビが入り、前回より重傷。しばらくはだましだまし充電していたが、それももうできなくなってしまった。

 「何べんも何べんもおんなじ失敗して・・・」とヨメさんにさんざんおこられた。
 用心していたつもりだが、きくが「庭にネコがおる、ネコがおる」と暴走。コードを持っていかれ、あっという間にパソコンが床に落下してしまった。
 私のパソコンは、全部たまったポイントで支払ったとはいえ33000円くらいの安もん。また同じ修理をすると、前回と同じくらい修理代がかかる。2回の修理費合計が40000円超ではねえ・・・。
 どうしましょ。

 ということで、今日も読書三昧。
 さて、本来の書評。
 この本もずいぶん前に買ったまま放置していたもの。1995年の初版本を買っているので22年前。私が39歳の時。まだ髪の毛がふさふさの時。

 最初は、永六輔さんの講演。「水平社宣言」を書いた西方万吉さんの話。なかなか意外性がある話だった。そこから住井すゑさんにつながって。
     ◇     ◇   ◇
 「自分の子供が最高でなければ、生きている意味はない」より

永 いまおっしゃったのは、赤ちゃんというのは、最高の人間という考え方ですね。
住井 そうそう、最高ですよね。だから、自分の子供が最高でなければ生きている意味はないよね。
永 それは赤ちゃんが、たとえば障害を持って生まれてきても・・・。
住井 最高ですよ。
永 親からいったら最高でなきゃいけないのね。
住井 だから子供が親を尊敬するんじゃなく、親は子供こそ尊敬しなくちゃいけないんですよ。日本人は逆になってるんだよな。
     ◇     ◇     ◇
 「権力の都合で作られた歴史」より(住井すゑ講演)

 歴史というのは、ある意図を持って作り上げられたもの。人が作ったもの、人のなせるわざなんですね。
 これはちょっと話が難しいですけど、みなさん考えてください。「人が為す」と。人偏に為という字を書いて、何と読みますか。「いつわり」と読むんですね。
 つまり、「人の為すところはことごとく嘘である」というのが中国の古代の学者の説なんです。私はうまいことをいったと思いますね。さすが文字の国ですね。人の為せるところはすべて偽りである。
 だから歴史も事実というより、権力の都合で作られたものなんですね。それを私たちは真に受けて、いまだに「君が代を歌わなければ校長をクビにする」といわれたら、クビになるのが嫌だから、校長先生は義務として子どもに君が代を歌わせる。あるいは日の丸を掲げさせます。
     ◇     ◇     ◇

 この本の最後に、住井すゑさんが「生から死への営みは、すべて時間の前に平等」と書いておられた。哲学的です。
 また、「生きているうちに老化はない」ともおっしゃっている。
 今、私自身の最大の関心事は「病気(癌)」と「老化」と「残り時間」。
 「死があればこそ生が輝く」の意味を、もう一度よく考えなければ・・・。
 (全然、書評になっとらんな。)

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