パオパオだより

2017年08月18日(金)

「おとし穴」 [映画]

画像(320x247)・拡大画像(640x494)

今、広島です。
パソコンを忘れてきたので、出張販売から帰ってからゆっくり書くことにします。
昨日から、うちでは佐々木すみ江ブームです。

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◎Movie Walkerより

 「おとし穴」 
          1962年・日本・95分(白黒)

 原作は、テレビ部門の昭和三五年芸術祭奨励賞を得た安部公房作『煉獄』で、作者自らシナリオに書き改めた。勅使河原プロダクションの第一回作品で、勅使河原宏が監督したスリラーもの。

■ストーリー

 不況の北九州炭鉱地帯。人間の住まなくなった長屋の裏のボタ山では、主人を失った野良犬が吠えていた。ボタ山の下には、ドロドロした陥没湖があった。

 ある夏、一日のうちにこのドロ沼で三つの殺人事件が続いて起った。第一の殺人被害者はヤマを逃げ出した炭坑夫。小さなヤマを渡り歩いた末に食えなくなった炭坑夫は、息子と仲間三人で人の好い百姓をだましメシにありついた。炭坑夫を追ってカメラを盗み撮りする白手袋の無気味な男がいる。この男はいつもスクーターに乗ってやって来た。三人は港湾都市にたどり着き「労働下宿」にころがりこんだ。そこは口入屋と下宿を兼ねていた。

 ある日、炭坑夫が港から帰ると労働下宿のオヤジが、いい働き口があるようだからこの場所へ行け、と地図を渡してくれた。それは例の白手袋の男がやって来た後だった。現場に来て見ると駄菓子屋が一軒、荒れた炭鉱長屋の沼の近くにあるきりだった。突然現われた殺し屋がいきなり短刀でグサリ、抗夫を殺してしまった。

 殺し屋は目撃者の駄菓子屋の女をおどして偽証させる。その女がしゃべった犯人の人相は、近くの大炭鉱の労組の第一組合幹部そっくりだった。また被害者は第二組合幹部にそっくり。新聞記者が動き出し、両幹部とも当日はアリバイがあり、二人とも現地へいって調べてみようといい出す。

 その頃、偽証した駄菓子屋の女は駐在の巡査と情事の最中、また殺し屋に襲われ絞殺された。巡査は逃げた。続いて現場にやって来た両組合の幹部は、激論して殺し合う。死体たちの幽霊が起き上り殺し屋を追いかける。すべての事件を見ていたのは炭坑夫の子供だ。事件の真相は何か。
     ◇     ◇     ◇

☆すごいラインナップ!

監督    勅使河原宏(1927〜2001) 当時35
原作・脚本 安部公房 (1924〜1993) 当時38
音楽    武満徹  (1930〜1996) 当時32

出演    井川比佐志(1936〜) 80歳 当時26
      田中邦衛 (1932〜) 84歳 当時32
      佐々木すみ江(1928〜)89歳 当時34
      観世栄夫 (1927〜2007) 当時33
      佐藤慶  (1928〜2010) 当時34

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 ほんとうによかった。
 なにがよかったって、ヨメさんが気に入ってくれたのが一番良かった。
 私は映画を見たあと、その内容について人としゃべったりするのは好きではない。もう見終わったんだから。次に見たい映画に興味が向く。

 しかし、ヨメさんが気に入ってくれた映画だけは別。
 今回はヨメさん自身が生まれた年の映画で、若き日の田中邦衛や佐々木すみ江や佐藤慶が出演していたので、それだけでも興味がわいたようだ。
 時代背景にも興味がわき、井川比佐志の息子役の宮原カズオさんは私と同い年というのもおもしろかった。彼は、ロケ地元民の坑内夫・宮原義男さんの長男(小学2年生)だそうだ。今ごろどこでどうされているんでしょうね。

 私が最も印象に残ったのは、佐々木すみ江さんの背中の汗。あの「汗」を語らずして、この映画の何を語るやと思うくらいです。監督とカメラマンの腕に脱帽。
 あの「汗」は、絶対に私の夢の中に出てくるね。もちろん悪夢として・・・。

 映画館に入った時、「このハゲー!」率が70パーセントくらいだったのにはビビったが、私もそのお仲間でした。それよりも500円で名画が見られるというのがよろしい。
 この映画館は日替わりで、今日はたまたま「おとし穴」に当たったが、他の日の有名な映画より良かったと思う。

 「大当たり!」

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