2017年05月01日(月)
「楽ですか」はないやろう [病院]
「痛い、痛い」と叫び続ける女性患者の声。
それを、あの手この手でなだめ励まし続ける看護師さん。
今日も、私の向かいの病室で「プロ」看護師の奮闘が続いていた。根が冷たい私には絶対できない職業、その一つが看護師であることはまちがいない。
「痛い、痛いゆうなー! 痛いゆうたら痛みがなくなんのかー。ごちゃごちゃゆうな!」
こう見えて意外と気が短い私なら、さしずめこんな感じになってしまうんでしょうね。最低です。
毎日の看護師さんたちの奮闘ぶりを間近に見せてもらい、本当に感謝感謝の日々です。
さて本題。
私のブログには本人が特定できてしまう記事がいくつもある。そのことで、今まで何回もおしかりを受けた。
私としては悪いことを書いているつもりはまったくなく、(というよりは)好意的に書いているつもりのものばかり。それは、社会経験が乏しいものが陥ってしまう落とし穴なのかも知れません。
昨日のこと、朝6時前に来られた若くて元気な看護師さん。
いきなり、「前回に比べて今回は楽ですか」と話しかけてこられた。医療知識に乏しくとも、真面目に正確に答えようといつも心掛けている私も、さすがにこの問いには絶句。
顔をボンボンに腫らして、ほぼ寝たきり状態で苦しんでいるのに、どこ見とんじゃい。なにを引き継いで来とんじゃいと、茫然としてしまった。
たぶん、去年10月の私の第1回目の手術入院の時におられた看護師さんなのだろう。話すきっかけを作る愛想のつもりで言われたのだろうが、「楽ですか」はないやろう。せめて「今回のほうが大変でしょう」やろうね。
私は手術をしてくださったI医師を信頼している。
I医師は、手術前の説明の時、最後にこう言われた。
「今回の手術は、痛みや苦しみを取る手術ではないところが心苦しいです。それでも、この先の治療に向けてどうしても必要な手術ですから、がんばりましょう。」
私が一番引っかかっていたところ、痛みも苦しみもなく、マラソン大会に出れば常に入賞が狙える体力もあるのに、なんで正常に働いている臓器を摘出しなくてはならないのか。その部分にこだわり続けている私に対する「しめ」の言葉として、これはよかった。
私を産んでくれたおかちゃんが聞いたら、「あほか、どっこもどうもない臓器を取ってしまうもんがおるか。そのまま寿命通りに死んだらええにゃ」ってゆうやろなあ。でもおかちゃんは65まで生きたんやから、あと4年で同点や。あと4年が、私の一つの目安やね。(わしゃ、パラリンピック出られへんのかなあ。「甲状腺全摘の部」はないか。)
さて、その「楽ですか」発言のあとむかついてむかついて増々しんどくなってきた。
お愛想の言葉なんかいらんぞー。すぐしゃべりたがる患者もおれば、私のように自分の世界に閉じこもりたい者もいる。そこが分かってへんと、人相手の仕事は無理やぞ。
私もいつもヨメさんに叱られている。「いらんことゆうくらいやったら黙っといて。」私も良かれと思ってゆったことが反感を生むことが多いですから。最近は、本当に何も言わない変な「京都キャロット」店員を心がけています。
私を見て、ペラペラしゃべりたい患者に見えたんかなあ。私は前回の看護師さんをほとんど覚えていない。それは私的な会話を一切交わしていないから。
今回も何人もの看護師さんが担当として来られている。中には半年前におられた方もあるだろう。しかしどの看護師さんも、隣の患者さんとは私的な会話を交わされても、私には絶対にそうされない。私のことをよく理解していただいていてありがたい。
それが私にとっての「楽」ちゅうことですね。
話は飛んでしまうが、私はお店に行っても一番愛想の悪い店員さんに話しかける。そういう店員さんは、意外に知識豊富で私が何を欲しているかを察してしまわれる方が多い。そんなことが今まで何回もあった。
手もみをしながらニコニコしている店員さんが好きな客もおれば、私のようにぶっきらぼうに扱われる方が気楽と思う客もいる。人それぞれやわ。
その看護師さんには、「あまりしゃべりたくない患者もいる」ということを知って行ってほしい。仕事はてきぱきと出来ておられるので余計に残念。
入院患者のほとんどは、痛みや苦しみを取ってもらうために来られている。私のように痛み苦しみがなく、手術後に痛み苦しみが生じてくるという変な患者もいる。こんな患者の根性ひがみ具合はただもんではない。
ということで、昨日一日不愉快でしんどくなってしまった原因の一つについて書かせてもらいました。このことは、誰にも見られない本当の日記に書いとけってか。そんなことしたら、こっちの病気が増々悪なるわ。人のことより自分が大事。今回の記事は、私の精神の安定を保つためのものということで・・・。
この記事も削除かな。
【追加】
今朝(5/2)の採血は件の看護師さんだった。今までの採血の中で一番上手。針を抜く時がいつもイヤだったのに、今日はいつ抜かれたのか分からないくらいお見事だった。
もちろん、「痛くなくてよかったです」と言っときました。
ありがとうございました。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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