パオパオだより

2013年11月14日(木)

「標的の村」 [映画]

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◎「標的の村」公式サイト解説より

   アメリカ軍・普天間基地が封鎖された日
          全国ニュースから黙殺されたドキュメント

 日本にあるアメリカ軍基地・専用施設の74%が密集する沖縄。5年前、新型輸送機「オスプレイ」着陸帯建設に反対し座り込んだ東村(ひがしそん)・高江の住民を国は「通行妨害」で訴えた。反対運動を委縮させるSLAPP裁判だ。[※1]わがもの顔で飛び回る米軍のヘリ。自分たちは「標的」なのかと憤る住民たちに、かつてベトナム戦争時に造られたベトナム村[※2]の記憶がよみがえる。10万人が結集した県民大会の直後、日本政府は電話一本で県に「オスプレイ」配備を通達。そして、ついに沖縄の怒りが爆発した。

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 2012年9月29日、強硬配備前夜。台風17号の暴風の中、人々はアメリカ軍普天間基地ゲート前に身を投げ出し、車を並べ、22時間にわたってこれを完全封鎖したのだ。この前代未聞の出来事の一部始終を地元テレビ局・琉球朝日放送の報道クルーたちが記録していた。真っ先に座り込んだのは、あの沖縄戦や米軍統治下の苦しみを知る老人たちだった。強制排除に乗り出した警察との激しい衝突。闘いの最中に響く、歌。駆け付けたジャーナリストさえもが排除されていく。そんな日本人同士の争いを見下ろす若い米兵たち……。

 本作があぶりだそうとするのは、さらにその向こうにいる何者かだ。復帰後40年経ってなお切りひろげられる沖縄の傷。沖縄の人々は一体誰と戦っているのか。抵抗むなしく、絶望する大人たちの傍らで11才の少女が言う。「お父さんとお母さんが頑張れなくなったら、私が引き継いでいく。私は高江をあきらめない」。奪われた土地と海と空と引き換えに、私たち日本人は何を欲しているのか?

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◎QAB琉球朝日放送ホームページより

   標的の村 なぜ、「劇場映画化」なのか

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琉球朝日放送 報道部 三上智恵

 テレビドキュメンタリー「標的の村」は過去二回、放送しています。テレビ朝日系列のテレメンタリーとして全国放送したのは2012年の9月。10月のオスプレイ配備の1か月前、どうしてもその前に全国にこの状況を知って欲しいと企画をねじ込んだ30分の番組作りでした。

 2回目は12月1日、こちらは46分ですが沖縄ローカル放送です。本来は東村高江のお話ですから、9月の放送以降、10月に予定どおりオスプレイが配備されてついに高江にオスプレイがとんだという絶望的な結末が想定され正直、そんな番組は作るこちらの気持ちが持たないとディレクターの私自身腰が引けていました。

 しかし、10月1日配備を前にした沖縄の抵抗はかつてなく激しいものでした。普天間基地を封鎖するという県民の怒りの渦中にあって、座り込む方も、排除する方も、そして報道する側も泣きながらという修羅場そのものでした。ところが、気がつくとこれは全国ネットには全く載っていませんでした。正確には、QABとテレビ朝日だけが、大山ゲート始めすべてのゲートを封鎖した前代未聞のライオットを放送したことになります。

 辺野古と高江をずっと取材してきた私達にとってオスプレイはこの17年の欺瞞の象徴であり普天間を封鎖するほどの怒りは充分想定していたことでした。どうやって逮捕者が出ないよう、また出たらそれをどう報道するのかシミュレーションをしながら迎えた事態でもありました。

 だからこそ、複数のカメラマンと取材者を配置して一部始終を捕えることができたのです。でも、結果的にはその意味をきちんと報道するメディアが放送局は特に少なかった。その記録を世にきちんと提示する義務があると思い直し、素材をプレビューするのさえ胸が詰まる映像でしたが歯を食いしばって向き合い、46分バージョンを作りローカルで放送しました。

 すると、直後にその映像がネットにあがり、一人歩きを始めます。アクセス数あっという間に3万を超え、基地問題のドキュメンタリーという地味な内容にもかかわらず、DVDで欲しいという依頼が報道部に殺到し始め、許可のあるなしにかかわらず、全国放送されていないために、そのDVDを使って上映会や勉強会をする方々が後を絶たないという状況が生まれました。

 ローカルを超えて、全国の方々にそこまで求められる内容を含む映像であるのならば、なんとかそれにこたえたい。元々沖縄のこの問題を広く知ってもらいたいために報道しているのですから、地域に密着したテレビ報道マンの日々積み重ねている貴重な時代の証言や記録を電波という枠にこだわらずお届けするというのも立派なテレビ報道マンの仕事ではないかと思い至りました。

 テレビドキュメンタリーの劇場映画化はANN系列でも初めての試みでいろいろと越えねばならぬ壁もあり、テレビ朝日始め多方面のみなさまのご理解ご協力なしには成立致しませんでした。この場をお借りして深く感謝申し上げます。

 91分に編集しなおした「標的の村」テレビではお見せできなかったシーンテレビでは味わえない長いカットそしてまたテレビ局の機動力無くしては捕えられなかった普天間基地のゲート前に身を投げ出した人々の生々しい怒りと悲しみ、有形無形の暴力今、まさに進行中の沖縄の基地を取り巻く現状を是非大きなスクリーンで見届けて下さい。

 この島と、国の、不幸な関係をもうこれ以上次の世代に丸投げしたくはない。

 そんな思いで制作致しました。そのためには、全国も皆さんのお力が必要です。どうか劇場に足をお運び頂いて、91分間おつきあい下さい。

                         2013/06/26


■ 三上智恵(みかみ・ちえ)

 1964年東京生まれ。父の仕事の関係で12歳から沖縄に通い、成城大学で沖縄民俗を専攻。卒業論文『宮古島の民間巫者に見る霊魂観〜タマスウカビを中心に〜』。
 アナウンサー職で大阪毎日放送(株)入社。8年後の1995年、琉球朝日放送の開局とともに両親の住む沖縄へ移住、第一声を担当。以来夕方ローカルワイドニュース「ステーションQ」のメインキャスターを務めながら(17年目)、取材、番組制作に奔走。
 沖縄民俗学の研究も継続し、放送業と並行して大学院に戻り、2003年春、沖縄国際大学大学院修士課程修了。修士論文『大神島における祭祀組織のシャーマニズム的研究』。同大学で沖縄民俗の非常勤講師も務める。
 ドキュメンタリーは主に沖縄戦や基地問題をテーマするが、サンゴの移植やジュゴンの文化を追いかけるなど海洋環境の保全と海をめぐる沖縄の文化をテーマにした番組も精力的に製作している。

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 最近やっとのことで、「辺野古」のことがちょっとだけ分かってきたと思っていたのに・・・。
 「高江ヘリパッド」の問題は、その言葉を聞いた程度で私はほとんど知らなかった。東村といえば、真樹が住んでいる名護のすぐ近く。(私らマラソンランナーは、フルマラソンの42km以内は「近く」と表現する傾向がある・・・、かな? それは、自分の足で走っていける距離だから。いや、こんなことを言っているのは私だけかも・・・。)

 この映画「標的の村」を見た人のコメントで多かったのが、「出来るだけ多くの人に見てもらいたい」と「見ていて涙が止まらなかった」の二つ。私は前者には同意、後者には同意できない。私も正直泣きそうになったが、「泣いてスッキリしてしまったらそれで終わり」ってよく言うじゃないですか。そこは涙をこらえて、「自分にできること」を冷静に考えるべきですね。
 たとえば、東村を正しく「ひがしそん」と人に伝えるだけでも価値あることだと思う。こちらの感覚では「ひがしむら」ですから。沖縄の村は、「今帰仁村(なきじんそん)」「伊江村(いえそん)」「大宜味村(おおぎみそん)」など全部「そん」と読む。泣いてるヒマがあったら、沖縄の地名をまず覚えましょう。
 真樹が大学に入学して初めて友だちになった女の子が、「与那原出身です。でもどこかわからないでしょう」と私に言った。「那覇の東の方やろう」と言ったら、「えー、どうして知ってられるんですか」とすごくうれしそうな顔をしてくれた。行ったこともなくどんな町かまったく知らないが、位置だけは知っている。そんなことで喜んでもらえてよかった。私にとって「自分のできること」とは、こういうことだ。

 今日の寮の泊りのバイトがあけると、明日のお昼に関空から沖縄へ。今回も「中部トリムマラソン」参加のための旅。遊びです。
 でも「東村高江ヘリパッド」問題を知ったからには、何かをしなくては。余裕があれば名護の真樹のアパートからヘリパッド前の座り込み地点まで走って行きたかったが、今回は準備不足のため断念。でも、「1時間でもいいので座り込みに来てください」とホームページに書いてある。そら、行かんならん。自分の目でしっかり見てこよう。

 あー、「いらんちゃ 米軍基地!」ジャンバー、持ってくるのを忘れてしまったー。「京都の丹後と沖縄の連帯」って、かっこつけて言ってたのにー。わしゃ、ボケですわい!
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◎こんな上映会があるようです。

◆『標的の村』上映&トーク(感想・意見交流)

●日時:2013年11月23日(土)午後6時45分〜上映(6時30分開場)
1、午後6時45分〜映画『標的の村』上映(2013年制作)
  (91分/三上智恵監督/制作・著作:琉球朝日放送/配給:東風)
2、高江に行かれた方からの発言(予定)
3、参加者で感想・意見交流
  (午後9時10分頃終了予定)

●会場:ひと・まち交流館京都 第4・第5会議室(3階)
    河原町五条下る東側 市バス「河原町正面」下車すぐ
    京阪「清水五条」駅下車 徒歩8分      
    地下鉄烏丸線「五条」駅下車 徒歩10分
    案内:http://www.hitomachi-kyoto.jp/access.html      
    TEL:075ー354ー8711
●参加費:1000円  学生500円
●主催(共催):
・ピースムービーメント実行委員会
・沖縄・辺野古への新基地建設に反対し、普天間基地の撤去を求める京都行動 (京都行動)
http://kyoto-action.jugem.jp/    
     
●問い合わせ先:
           Eメール anc49871あっとnifty.com(山崎)
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【今日のきく】

 泊りのバイトの続きで、そのまま関空に行く。だから車に乗ってこれない。
 そしたら、ヨメさんが「バイト先まで送ったげる。」
 「それは、愛してるって言うこと?」
 「あー、うっとし。いらんやったら、やめとくでー。」
 「めっそうもございません。よろしくお願いします。」

 ということで、きく付きのお見送り。
 ありがとうございました。

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 沖縄から帰ってくるのは1週間ほど先。
 「きくはかしこう待ってくれてるかなあ。ヨメさんはかしこう待って・・・、くれてへんはなあ。」

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