パオパオだより

2011年03月28日(月)

伴走教室・続き [ランニング]

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 後半は、長居の周回コースを使っての実技。

 しかし、その前にどうしても書いておきたいことがある。
 鈴木さんのお話が終わり、質疑応答の時間になった。そのとき、私のすわっている左側の一角がにわかに騒がしくなった。

 向かいあって身振り手振りをする2人組があちらこちらに。そこから手話を発信する人。その手話を受け取って鈴木さんに通訳する人。
 質問を受けた鈴木さんは即座に答えを返される。それを聞いて手話で発信。それを受けて、また身振り手振りで伝える人。

 こう書いても何のことかよく分からないでしょう。
 一番最初の質問者は「盲ろう」の方。私が身振り手振りだと思っていたのは、たぶん「指点字」。「指点字」を受け取ってそこから手話を発信していた方も聴覚障害の方。その手話を受け取って鈴木さんに通訳していたのは、講義中にずっと手話をしていてくださったMさん。
 えーい、まどろっこしい!
 動画でも撮れたらよく分かるんですが・・・。「撮らせてもらっていいですか」とお聞きするだけでも大変だし。
 でも、たとえどんなに時間がかかっても、大事な事がちゃんと伝わっているのが分かって本当によかった。この様子を子どもたちに見せたかったなあ・・・。

 「盲ろう」の方がたて続けに3人質問をされた。その内容は、鈴木さんがお話の最後のほうに説明されていた競技会での伴走のルールについて。 
 その質問に対して、鈴木さんは「厳格なルールは国際大会やその予選会などだけで、一般の大会ではほとんど気にすることはありません」と答えておられた。

 ちょっちょっちょっ、それちょっとちがうでしょ。質問された「盲ろう」の方は、「いつか国際大会に」との意気込みで質問されているのだと私は見た。国際大会に出るのはそんなに簡単な事ではないし、その予選会に出場する機会すらなかなかないことだろう。でもね、私らもおんなじですけど夢はでっかいほうがおもしろいんです。
 ここは、こう言ってほしかった。「競技会に出るからには、いつ国際大会に選ばれても困らないようにしっかりルールを覚えておきましょう」。

 私が見た限りでは、多少ややこしいルールでも、あの「指点字」通訳さんがしっかり説明してくださると思えた。鈴木さんも、「盲ろう」の方にちょっと気を使いすぎだったかも。もっともっとみなさんの可能性を信じて・・・。

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 さて、実践編ですが・・・。
 
 2人組を作ることになったのだが、おしとやかな私(?)はあまってしまった。やっと、ランナーではない方でこの教室に参加されていた男性がペアの相手になってくださった。二人とも視覚障害者ではないので、アイマスクをつけて交代で伴走の練習をすることになった。

 初めは、その男性にアイマスクをしてもらい私が伴走。ただし、その男性はランナーではないので早歩きのスピードで。全部で30組ほどだったが、あっという間に私らのペアが最後尾になってしまった。
 その男性のお名前は忘れてしまったが、お友だちが長居わーわーずにおられる関係でこの伴走教室に参加されたそうだ。ふだんも、知的障害者のイベントなどのお手伝いをされているらしい。

 早歩きをしながら話したこと。
 「もし私が目が見えんようになったら、ずっと家にとじこもったままになってしまうやろね。」
 「そうですよね。出かけるときに気軽に人に頼めるかというと、むずかしいですもんね。」
 「この伴走教室も3年ぶりゆうてましたなあ。」
 「そうですってね。私みたいに伴走やってみたいっていう人はけっこういやはると思うんです。でもかえって迷惑かけたらたいへんやし・・・。3年に1回とかじゃなくて、ずっと定期的に開いてもらいたいもんですわ。」

 長居周回コースのだいたい真ん中まで来たので交代。
 私がアイマスクの番だったのでつけてみたが、中にティッシュをはさんでいるので真っ暗ではない。ちょっと中途半端だった。長野の善光寺の暗闇通り抜けくらいにしんとあかんかったね。

 伴走してもらって思ったこと。
 とてもじゃないけどこわくて走れない。長居周回コースはきれいなアスファルトであることは知っているのだが、やっぱりこわい。
 それと、距離の感覚がまったく取れない。景色もよく覚えているはずだが、今どのあたりを走っているのかが分からない。
 私がレースに出るときは、「今○kmやから、あと○km」とかそんなことばっかり気にして走っている。目が見えないと、そのへんはまったく分からない。鈴木さんのお話の中で「歩数を数えて」というのがあったが、長い距離だとそれもむずかしいだろう。
 それと、これは私だけかもしれないが、どうしても伴走者に引っ付いて行ってしまう。途中何度も伴走者の横腹を小突いてしまった。やっぱりむずかしい。

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 伴走に対する不安を少しでも取り除こうと思ってこの教室に参加させてもらったのだが、逆に不安が増えてしまった。その不安を少しでも減らしていくには、心の寛大な視覚障害ランナーの伴走をさせてもらうことでしょうか。

 「どなたか、私を指名てくれません?」

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 全員が戻ったところで、今日の「伴走教室」は一応終了。
 ただ、今日は「長居わーわーず」の定期練習会の日で、多くの会員さんが残って練習された。

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 中には、宇佐美さんといっしょに今日の復習をされる方も。

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 その横を軽快に走り去っていかれたのは、ロンドンを目指しておられる和田さん。
 和田さんのスピードはとうてい無理だが、ゆっくりランナーの伴走なら私にもできるかも。伴走者を育てると思って、どなたか私を使ってくれませんかねえ・・・。

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