パオパオだより

2016年10月19日(水)

アヘアへゆうたもん勝ち [雑用]

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 今日は寮1(二条)。
 こちらの寮では、食堂の料理長さんやパートさんと話すことも多い。

 現在の料理長S本さんは、今年4月から。学生寮の食事なので適当にやられるのかと思いきや、この人には料理人魂がある。来られた当初から、それをすごく感じていた。
 いつも話される中身もしっかりしているし、第一表情が明るい。人生すべていいかげんで、「魂」というものとは縁のない私は、本来このタイプは苦手であったはず。ところが、しゃべっていてイヤな感覚が全くない。なぜだか分からないけれど。

 私の病気が発覚して、食堂のメンバーには言ってなかったのだがどこからかいつの間にか伝わっていた。まあ別に隠していたわけではないし。

 退院して2日後の先週13日。私を見つけたS本さんが声をかけて来られた。
 「全然だいじょうぶですやん。えらいもんやわ。前と変わらずニコニコして出てこられたんで安心しました。」
 「手術はけっこうてこずって大変やったみたいですけど、なんちゅうたって全身麻酔ですし。なーんにも分かりません。でもこれで終わりじゃなくて、まだまだ検査とか治療が続くらしいです。」
 「ほんまですか。こんな元気やったら、もう病院行かんでもよろしいで。病院行く行かんは本人の勝手でしょ。」
 「えっ、それは斬新な意見・・・。」
 「そうですよ。高いお金とたくさんの時間使って病院行ってる間に、ほかのこといっぱいできますよ。」
 「うーん・・・。」

 この意見は斬新過ぎてビビった。病院に行かない自由ねえ・・・。


 そして今日。
 またS本さんが声をかけてきてくださった。
 「検査の結果は?」
 「それが検査自体が明日で、結果が分かるのがその10日ほど後で・・・。」
 「ほらな、ゆったでしょ。そんな大変な病気やったら、はよう検査してすぐ治療に入れちゅうねん。そんなゆっくりしてるってことは、藤井さん、だいじょうぶですよ。もう病院行かんでもええんちゃいますか。」
 「またまた。それは不安ですわ。うちのヨメさんも、ずっと健康でいるかコロッと死ぬかどっちかはっきりしてや、ゆうてますねん。看護とか介護とかはぜったいにせーへんしなゆうて。」
 「それが普通でしょ。反対の立場になって考えてみてください。藤井さん、奥さんの介護を何十年もできますか。」
 「うーん。」
 「なんでも、白黒はっきりさせた方がよろしいよ。それでね、最後は『根拠のない自信』ですわ。それがあったら、また笑顔で戻ってこれますわ。」
 「『根拠のない自信』ねえ、自信ないなあ。」
 「それと、いっつもヘラヘラしてるこっちゃね。そういう人には病気がつかんらしいよ。」
 「いつもヘラヘラ、それは自信ある!」
 「そうそう、それでよろしいやん。理想は寛平ちゃんのアヘアヘアへやね。アヘアヘアへゆうたもんの勝ちですよ。寛平かって癌やったのに、あんなに走って、今もテレビに出てるやないですか。」
 「ほんまや、ほんまや。アヘアヘアへ、ウーヒーハーやね。」
 「それそれ。これからも、藤井さんが毎週当たり前のようにそこに座ってるのを楽しみにしときます。」
 「ありがとうございます。必ず戻ってきます。」

 魂の料理人S本さんはすごい。
 ランナー以外にも気が合う人ができそうだ。よかった。

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【今日のきく】

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 寮の管理代行の仕事から帰ってきたのが、夜の11時45分ころ。
 
 「きくちゃん、ちょっとだけだやでー」と言って、深夜のお散歩。

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 ちょっとは喜んでくれたんかなあ。

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2016年10月18日(火)

人生整理ラン2〜本物の江文神社〜 [ランニング]

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 5→10→15と来たら、次は当然20km。
 明日は寮1(二条)17時間、あさってはPET検査で走るどころではないだろう。それなら今日。
 
 ちょっと前から気づいていたことがあった。私は江文峠にあるのが江文神社だと思い込んでいたが、あこは「金毘羅大権現」。本物の「江文神社」は、もう少し峠を下ったところから金毘羅山に向かう途中にある。
 今まで江文峠往復を走るたびに鳥居に向かって拝んでいたのに・・・。効果がなかったのは、それが理由だったんですね。本物の「江文神社」に参ってお詫びしておかなくては。
 うちから花園橋まで行きそこを左折、大原街道から江文神社にお参りし、江文峠を越え、静原を通って帰ってきたら20kmは超えるはず。

 今日は夏日になる予報だったので、いつもより早めの午前9時に我が家スタート。
 「きくちゃん、ぐるっと回って帰ってきたら、おちゃんぼに行ったるしな。」

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 今日は、「アディゼロタクミ・イドミ」で。
 長めの距離をゆっくり走るには、これがいい。

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 いつものように、比叡山に向かって。
 おとといのめまいがあるので、今日は慎重な出だし。
 走り始めると、相変わらず息苦しい。手術による喉の部分の腫れが、気管を圧迫し続けていると思われる。今日でちょうど2週間なのに、いったいいつすっきりするのだろう。

 さて、今日は頭の中で何を整理しながら走ろうかな。

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 花園橋で約3.5km、22分。
 ここから大原街道へ。

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 昨日「ねっとわーく京都」の原稿を書いた。その内容は、10月11日の「癌宣告」。
 その日すごく緊張されていたI医師から重い言葉を聞いたのだが、気の小さい私にしては冷静だった。「動転されているでしょう」と心配してくださったが、それはなかった。「あっ、もうじき死ぬんか」と思っただけ。
 落ち着いてお話を聞き、医師や看護師の表情、診察室の雰囲気まで観察する余裕もあった。

 実はここ2、3年、ずっと自分の死のことを考えていた。お金がないこと以外はすべて幸せで、この歳になるまでいやなことが一つもなかった。なんぼなんでもこのまま一生行けるはずがない。そろそろでっかい「ばち」が当たるんやろうなあと漠然と思っていた。まさか、それが「癌」とまでは思っていなかったけど・・・。

 自分の死を考えたとき、それで誰かが困るということがない。普通は妻や子どもが困るのだが、うちの場合はそれはなさそう。もともと頼りにされてませんから。
 強いて言えばおとちゃん(父)。父の弟が亡くなった時、お葬式で泣いていたのは父と私の二人だけだった。そんな父だから、たぶん私がいなくなったら泣いてくれるだろう。だから、父には最後まで内緒にしておいてほしい。

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  旧・八瀬遊園前で5km、31分38秒。

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 このあたりでお腹がゴロゴロ。
 たしか、比叡山ケーブル乗り場の横にトイレがあったはず。

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 ありましたー。よかったー。
 でも紙はついていないので、各自持参でお願いします。

 すっきりして再スタート。
 そしたら100mほど先にコンビニがあった。
 「なーんや・・・。」

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 「ねこねこでら」・・・、近寄って見ると「にゃんにゃんじ」。
 お寺ではなくお店の名前。

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 川に日光が反射してきれい。

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 後ろ姿のかわいいワンちゃん発見。
 犬小屋に入ろうとしていたところ、「ワンちゃん、ワンちゃん」と呼んだら振り返ってくれた。
 「写真撮ってもええか」と聞くと、ニコニコ顔。
 「ありがとね。」

 走っていて一番の楽しみは、かわいい犬ネコに出くわすこと。この「ころころちゃん」のおかげで、あと30分は元気に走れる。私はそんなヘンタイランナーです。

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 またまた、拝めそうなものには片っ端から拝んでおいた。
 そのたんびに写真を撮っておられないので、今日はこの雰囲気のいい地蔵さんに代表になってもらって・・・。
 最初はていねいに拝んでいたが、だんだん短くなり、最後は「たっけてー!(助けてー!)」。(廉が小さい時、よく「たっけてー!」と言っていた。)

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  大原に向かう歩道のない上り坂を走っているとき、突然高校1年の時の校内マラソン大会のことを思い出した。そうそう、ここを走ったんや。
 あの時、かなり長い間私と並走していたやつがいた。私より小柄だが、いい走り。知り合いではなかったので、並走している間ひと言もしゃべっていない。「まけへんでー」という気持ちでずっと横を走っていた。しかし彼はいつの間にか私を置き去りにし、私より先にゴールした。私は全体の10着で、ギリギリ表彰。彼はたぶん7着くらいだったと思う。
 1位から9位までは全員体育系のクラブ員。私はそれ以外の最上位。ふだん目立つことのない私が、ホームルームの時に表彰してもらい、ちょっと鼻高々だった。でも、並走していた彼に置いて行かれたのは悔しい思い出として残った。

 その数か月後、高2になりクラス替え。
 そこで並走した彼と同じ2年1組になった。彼はかなり背が低かったが、サッカー部でレギュラーを狙える選手。私の学年の中ではけっこう有名人という感じだった。
 彼もマラソン大会の時のことをよく覚えてくれていて、そこから仲良くなった。
 「石関進」、マラソンを通じての友だちはたくさんいるが、今思えば、高校時代の彼がその第1号だったのだ。そんなこと、すっかり忘れていた。
 今回の同窓会の行方不明者の中には入っていなかったので、連絡を取ろうと思えば取れるんですね。東京で働いていたが、もう定年だし。今、どこでなにしているんやろう。
 今回の同窓会の「会いたい人」として石関の名前が浮かばなかったのは、卒業後もけっこう長く付き合いが続いていたからかなあ。

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  美濃瀬橋で10km、1時間4分14秒。
 ここから大原だと勘違いしている人が多いが、ここは大原小学校区ではあるが「八瀬花尻町」。

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 「土井の志ば漬」前を京都バスが通っていく。

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 立派な漬物樽があったので写真を撮らせてもらった。

 この先の花尻橋のY字交差点を左折し、大原記念病院側へ。

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 以前通った時に目をつけていたネコちゃん。前は写真に撮れなかったが、今日はしっかりこっちを向いてくれた。 

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 こちらもその家族?

 次はヨメさんと見に来たいなあ。

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 東海自然歩道と府道が交差。このままここを突き切って、山側に少し入ると「本物の江文神社」があるらしい。

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 ちょっと行ったら、ありましたー。
 11.95km、1時間17分11秒。
 さっそく願掛け。

 「今までまちごうててすいません。ボクの病気治してください。夫婦円満、家内安全、廉と真樹が幸せに暮らせますように。下山さんがシティフルマラソンに出られますように・・・。」
 これが今の私のフルお願いです。

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 いつもの決めポーズ。
 カメラを立てる場所がなくても、地べたに置いたら下からのいい写真が撮れる。いっぺんやってみなはれ。

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 ここでももう一回。
 「ボクの病気・・・」もちろんフルお願いで。

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 休けいは3分ほど。
 さてと、次は江文峠やね。ここから再スタート。

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 いつもの府道はおもしろくないので、山道へ。

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 途中こんな金網が。中から閉めるのん大変でした。

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 まずは「三途の川」を渡り・・・、ちがうか!

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 本格的なトレイルコースですやん。
 ところどころに「熊に注意」の掲示板。
 熊におうたらどうしようもないちゅうねん。

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 なんともいえんええ空気。

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 江文神社から江文峠は約800m、9分ほど。
 気持ちよく走れたのでまた来たい。

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 その100m先の「にせ江文神社」、失礼しました「金毘羅大権現」。
 前に多くのハイカーが陣取っておられたが、きちんと拝んでおいた。「全部よろしくお願いします」。(それ、「きちんと」とちゃう。) 

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  あとは勝手知ったる静原街道。

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 いもほりシーズンですねえ。

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 家まであと1.5kmほど。
 小町寺のある小さな丘の向かいに恵光寺というお寺さんがある。

 「いのちという それぞれに与えられた時間を
  自分以外の誰かのために 使って生きてほしい」

 それを見てとっさに思ったのは、「やかましいわい!」
 ああなんと・・・、罰当たりな。

 でも今の私にはタイムリーなお言葉。
 「与えられた時間というか・・・、残された時間というか・・・、うーん。今まで、自分以外の誰かのために時間を使った経験がない。これははっきりしている。残り少ないかもしれないのに、今さら改心してええこと始めたら気色悪がられる。そんな似合わんことはやめとこう。というか、無理!」

 結論早いねえ。 
 でも今からでもできることもある・・・。ここで「家族」とか「世のため人のため」とかが全然出てこんにゃねえ・・・。ほんまにあほやねえ。
 頭に浮かんだのは、「犬猫、沖縄、九条」。

 こんな話、バカバカしくて聞いてられんかもしれんけど・・・。
 今私が死があんまりこわくないのは、5年前に死んじゃった黒猫・あんものおかげ。
 私は4人兄弟の末っ子で、両親や姉兄からはすごくかわいがられた。ところが、大人になってからはほとんど人に好かれた経験がない。20代前半まではまだしも、それ以降は無に近い。ヨメさんにしたって、私が好きで好きで結婚してもらったもので・・・(ここはあんまり書かんほうがええか)。
 犬もネコもいっぱい飼ったけど、自分の好き勝手なことばかりしてたから相手にもされんかった。うちの最後のネコあんもちゃんも同じ。うちに来て21年もたつのに、ずっと私には攻撃的だった。
 しかし、もうすぐ22歳という頃になって急にボロボロになってしまった。その時だけはなぜか私が専属世話係になり、死ぬ1週間前くらいからあんもがなつき出した。私が行ったら、すごく喜んでくれた。今までそんなことがいっぺんもなかったので、うれしかったねえ。
 出張販売の日だけ動物病院に預け、帰ってきた翌朝迎えに行った。あんもちゃんはその前からもう寝た切り。それが、「あんもちゃん、お迎えに来てくれはったよー」と呼んでくださったら、ゲージの中のあんもが立ち上がろうとした。獣医師さんも助手さんも驚いて顔を見合わせておられた。あの時ほど涙が出たことはないわ。母親が死んだときも泣かなかったのに・・・。実際はどうか分からんけど、「最後だけやけど、あんもに好かれてたんやなー」と思った。そのあと連れて帰り、ふかふかのベッドを用意している途中に、寝ていたあんもが一瞬ピクッと動き、そのあと動かなくなってしまった。また、泣いて泣いて泣いて・・・。(その30分ほど前に、立とうとしてくれていたなんて・・・。)
 ひと様のお役には立たんかったけど、ネコ様のお役には立った。あんもの最後の1週間だけやけど・・・。そやし、もうええねん。あんものおかげで、生きてた甲斐があったちゅうもんや。そやし、せめて一つだけでも恩返しっぽいことをしてから死にたい。
 以上、私が死ぬのがこわくないわけ。わけわからんやろうなあ・・・。

 この先、私が家族にできること。
 それは喜ばすことではなく「煩わさない」こと。今まで散々煩わせてきたので、最後くらいはそれを最小限に食いとどめたい。
 年間自殺者の中で、闘病中の中年男性の割合がかなり高いと聞いたことがある。私はそうはならないと思うが、「家族を煩わせたくない」と思ってのことならちょっと理解できる。
 なんとかそうはならないように、私の得意なのらりくらりで・・・。

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 考え事をしながら走ると、知らん間に目的地に着く。
 最後はさすがにしんどかったが、またまたあのネコちゃん。
 私の目の前を「タッタッター」。
 オスかメスか分からんけど、タッタちゃんと呼ぶことにしよう。

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 本物の江文神社から8.2km、54分48秒。

 トイレ休けい3分、江文神社での休けい3分があるが、それを除くと合計20.15km、2時間11分59秒。目標通り20km超え。よう走りました。

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 家に入ったら、またきくが気絶状態?
 犬って、こんな格好で寝るんでしたっけ。

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 今回も昼食前とは言え、体重58.8kg。
 やっぱり、もうちょっと太った方がいいような・・・。

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 お昼は148円のうどん。
 まあまあおいしかった。

 今日も「京都キャロット」の閉店時刻に、きくとヨメさんをお迎えに。
 「こうじさんはこのごろ昔の思い出ばっかりで・・・、私にはそれはよう分からんわ。」たぶん、そのあとは「おもろない」と続くんでしょうね。それはたまたま病気と高校の同窓会が重なったからというだけのことなんですが・・・。

 今日気づいたことがある。私が死ぬなり離婚するなりして結婚生活が終了すると31年。日本女性の平均寿命が87.05歳。ヨメさんはあと33年生きる予定。そら、まだまだ思い出に浸ってるわけにはいかん。真剣に第二の人生を考えにゃ。
 今まで再三ヨメさんから「離婚」を突き付けられたが、そのたびに必死にゆるしを乞うていた。でも今、ヨメさんの第二の人生の足手まといになるのなら、それもまた真剣に考え直さなあかんと思う。平均であと33年もあるとは認識不足やった。

 ヨメさんは、「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」もあんまり好きじゃないみたい。「好きなんちゃうかなあ」と勝手に思っていたので、ちょっとガクッ!

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 緊縮財政のため、晩ごはんは簡素に。
 ついに禁断の「パマゴ」登場! (廉が小さい時、タマゴのことをよく「パマゴ」と言っていた。)
 胆のう炎が暴れん程度やったら、タマゴもだいじょうぶでしょう。おかずないから、そんなぜいたくなことゆうとられん。
 そやっ、胆のう炎の手術ってどうなるわけ?

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【今日のきく】

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 ヨメさん曰く「きくはオッサンのことを手下やと思っとる。」
 それでいいよ〜ん。

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  なんか、この「ワニ顔」の写真が多い。
 私がカメラを向けると、よくこういう顔をする。
 ただのあくびか?

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2016年10月16日(日)

京都走ろう会例会〜ファミリーデーやのにお一人?〜 [ランニング]

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 「あれ、藤井さん、今日はファミリーデーやのにお一人ですか?」
 「そうなんですよ。ヨメさん忙しくて、今日は来てないんです。」
 「そういう私も家族いないんですけどね。」

 ということで、ヨメに見捨てられかけている私と、一人暮らしをされている中嶋さんとのツーショット。

 「この写真、ブログに載せていいですか。」
 「はい。でも何千人もの人が見るんですよね。」
 「うーん、何千人と言うより全世界の人。ネットやから。」
 「全世界? ほんとですね。」

 中嶋さんとは、「京都走ろう会」の会員同士、「京都キャロット」のお客さんとして親しくしていただいているだけで、実はくわしくは知らない。だから、迷惑をかけるようなあることないことは書こうにも書けない。
 たしかなことは、いっしょに走れば私のすぐ後ろに迫ってきているランナーだということ。以前うちのヨメさんに、「結婚はしたいけど、いい人がいない」みたいなことを言っておられたそうだ。「いい人がいれば・・・」、これは書いてもよかったかな。(ダメな場合は連絡を。すぐ削除します。)

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 今日は京都走ろう会の新企画「ファミリーデー」。会員の家族は今日に限り参加費無料。いい企画だったが、それで来られたという方はわずかであったようだ。

 私が会場に着くなり、多くの方が声をかけてきてくださった。みなさん、私の病気への励まし。気にしてくださって、ありがとうございます。
 私のこのブログをくわしく読んでいただいているようで話が早い。その多くは、「私も大病を患ったが、絶対だいじょうぶ」というもの。

 せっかくの励ましのお言葉なのに、こんなこと言ってもいいですかね。こと私に関しては、その言葉は逆効果。気が小さい私は「絶対」ってなんで?、「だいじょうぶ」って保障できるん?と思ってしまう。

 それと比べると、先日街中で偶然出くわした古くからの走友・有田さんからのメールにはジーンときた。
     ◇     ◇     ◇
藤井さん

ブログに良い人のように私のことを書いてくれてありがとう。
ただ、言い訳が一つあります。

”パオパオ”は基本読んでいます。(ここ重要)
そやけど最近の分は読んでませんでした。
だもんで、甲状腺を切るのんやということは知っていました。
検査結果の話は知りませんでした。

昨日突然会って、いきなり傷を見せられて、どういうてええもんか、たじろいで
その話ができなかったということです。
そやから、土地の評価の話をしたのです。この辺は心優しいところです。
     ◇     ◇     ◇

 「どうゆうてええもんか、たじろいでその話ができなかった」
 私はそんな有田さんが好きです。

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 いつも通り、1.4kmコースを使ってアップ。
 自分では今日の目標であるキロ4分45秒ペースで走っているつもりが、時計を見ると4分58秒ペース。
 「なに? 今日は10km50分切りが目標か? そこまで落ちてんのか・・・。」
 タイムが遅かったのもショックだったが、走り終わったあとめまいがしたのはもっとショックだった。
 「たった1.4kmでめまい? なんで?」
 不安なことばかり。

 中嶋さんは夜勤明けで、ほとんど寝ずでの参加。直前まで5kmか10kmか迷ってられたようだ。しかしいつもの顔なじみに強く誘われ、10kmコースのスタート地点に向かわれた。そらそうでないと。
 「今日こそ中嶋さんに初敗北する日になるんか。でももし競えたら励みになるし、いっしょに走れてうれしいわ」と思った。

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 10kmコース参加は13名。
 いつも通り、スタート前の記念写真。

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 写真を撮った私の後ろから、「藤井さんも入り」の声。
 松山会長だった。

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 「もう一枚撮りますよー。」
 「おっ、もう一枚やてー。さっきとちがうポーズせな。」

 この私の言葉に反応してくださったのは、斉藤さんと平田邦子さんのみ。みんなかたいっす。平田さん、かわいい。

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 出雲路橋から南へ向かって10kmがスタート。
 予想通り、元気な大学生・石川君がポーンと飛び出す。
 スロースタートを切ったつもりの私が、丸太町折り返しでもまだ2番手。みなさん、病人を抜いたら気の毒とでも思ってられたのかな。

 ただ、丸太町橋(2.45kmくらい)で10分50秒だったのでキロ4分25秒ペース。決して遅いとは言えないペースではある。スタート前にふらついていた割には、4分の1まではしっかり走れた。

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 「やまもとさーん、ポーズ、ボース。」

 そう叫ぶと、しっかりポーズ。
 先日の駅伝の時の写真も役に立ったようでよかった。

 しかしこのあとくらいから、だんだん足が上がらなくなった。あっという間に後続2名に抜かれてしまった。

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 葵橋のあたりで平田さんが待機。
 「マイペース、マイペース!」

 今日の私は明らかにオーバーペース。ますます体が重くなっていく。
 「もう出雲路橋でやめよか知らん」と本気で考えていた。

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  出雲路橋にやっと到着、22分22秒。
 私が思っていたほどにはタイムは落ちていなかった。
 ここから御園橋までの約2.5kmさえがんばれば、最後はゆるやかな下りやから何とかなる。そう自分に言い聞かし、前をしっかり見て走った。たぶんすぐ後ろに、中嶋さんや斉藤さんが迫っているんやろうなあと思いながら・・・。

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 御園橋の手前で、先頭の石川君と途中抜かれたお二人の写真をしっかり撮ることができた。それまではちょっと三途の川が見えかけていたのだから、よく冷静に撮れたもんです。

 御園橋で34分50秒。
 残りを12分で走ったら、46分台でゴール。当初の目標がキロ4分45秒ペースで、10km47分半だったのでこれなら上出来。

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 追い付けませんわー」と言いながらすれちがった中嶋さんとの差は20秒くらいだろうか。
 「これは、ゴール前で追いつかれるパターンか・・・。」

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 気がしっかりしてきたので、後続ランナーも全員写真を撮ることができた。

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 最後もちょっとがんばったので、ゴール地点の向こうに「三途の川が〜」。
 「あかん、あかん、超えたらあかん。」

 ゴールは46分50秒。後半は5kmよりちょっとだけ長いけど、24分半ほどかかってしまった。でも、抜かれそうな予感のあった中嶋さん斉藤さんには辛うじて先着した。ほかはなんにもがんばらへんのに、走ることに関してはまだがんばる気持ちが残っている。ええのか悪いのか・・・。

 またヨメさんに言われそう。
 「アンタはどうでもええようなとこでがんばって、がんばらなあかんとこではなんにもがんばらん。どうゆうこっちゃ!」

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 中嶋さんのゴール後、ちょっとだけしゃべらせてもらった。
 「今日は、夜勤明け対病気中の対決になりましたね」と中嶋さん。
 「今日こそ負けると思いましたけど、やっぱり寝てないのはきつかったでしょう。」
 「ええ。夜勤明けでもけっこう速く走れるときもあるんですが、今日は全然ダメでした。」
 「病人に負けてしまいましたね。」

 中嶋さんは11月3日の「丹波ハーフ」を走り、23日の「福知山」に出られるそうだ。「丹波」はうちも出店させてもらうので、応援に行きますね。「福知山」の日は遠くから応援のオーラを送ります。
 「遊びですから・・・」とおっしゃっていたけど、「速く走った方が気持ちいいですよー」と私は言いたい。

 あっ、中嶋さんのいいとこ分かりました。中嶋さんは私のように一見怪しい初老にも、なんの先入観もなく話しかけて来られる。たぶん誰にでも分け隔てなく。
 最初話しかけてこられたときは、よく知らなくてちょっとびっくりしたけど、そういうことがごく当たり前にできる方のようです。
 最近の例会では、「中嶋さん来てへんかなあ」と探してしまっています。そういう貴重な存在です。

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 1kmほどダウンジョグをして、お礼のあいさつをして帰らせてもらった。

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 帰りに「京都キャロット」によると、のそのそときくちゃんが出てきた。

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 きくちゃんは日向ぼっこが大好き。
 「きくちゃんはネコか?」

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 くくりつけると「かなん」と文句を言う。
 番犬ができないわがまま犬です。

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 家に帰ると、目の前にネコちゃん。
 こないだカラスと残飯の取り合いしてたネコちゃんやね。

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 私に気付いてあわてて逃げていた。
 「写真撮るだけやし、逃げんでもいいのに。」

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 家に入っていすに座ると、ゲーが出そうなくらいしんどくなってきて動けなくなってしまった。たった10km走っただけやのに・・・。
 しばらく座っていると次第にましになり、シャワーをしに。
 体重は昼食前とは言え59.3kg。これからの闘病生活を考えると、体重はもうちょっとあった方がいいんかなあとか思ってしまう。

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 ヨメさんからは「ラーメン作って食べ」と言われたが、そんな元気もなくなってしまった。お湯を沸かしてカップ焼きそば。
 10km走っただけでこの疲れ様は、先が思いやられる。
 こんなことでは、あかん!

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2016年10月15日(土)

たいちょうがいいから [雑用]

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 今日の夕方、私のガードマンのホームグランド・○ナートへ。
 地下で差し入れのお菓子を買ったあと、4階のガードマン詰所へ。

 ドアを開けると目の前にI隊長。
 「あー、藤井さん。手術どうでした?」
 「はい、おかげさまでうまくいきました。手術後声が出にくくなる人が多いって聞いてたんですけど、この通りしっかりしゃべれてます。」
 「そうですか。それはよかったですね。」

 ふむふむ、ほとんどの人は手術がうまくいったかどうかが聞きたいのだ。それに対しては「大成功です」でいい。「死ぬ死ぬハラスメント」は引っ込める。

 「また来てもらえますか。」
 「それがね、病理検査に引っかかって再検査ですねん。そのあと、転移している部分の治療に入る予定です。」
 説明はこれで十分ですね。いらんことはゆわんとこ。

 「そしたら、これからがたいへんですね。」
 「そうなんですよ。でもうちのヨメさん曰く『病気は治す気のある人だけが治る。アンタはなんにつけてもやる気なしやから、病気治す気もないやろ』って。」 
 「これは手厳しい。でも、奥さんは藤井さんに奮起してもらおうと思って、わざとそんな言い方してはるんですよ。」
 「ボク、今までひとに言われて奮起したことなんか一回もないんですけど・・・。」
 「そうなんですか・・・。」

 「でも顔色もいいし、とても病人には見えませんね。」 
 「そうでしょう。今のとこ、ピンピンしてますねん。新しい治療が始まったら、どうなるか分かりませんけど・・・。」
 「藤井さん、それやったら仕事に出てきてください。家に閉じこもってたらあきませんよ。私の知っている人も、大病にかかっても仕事に出てきている人のほうがずっと元気になって行ってますし。フォローはしますので、考えてみてください。」
 「えー、そんなんでいいんですか。中途半端に出てきても迷惑かけるだけやし、このまま治るまでずっと休ませてもらおうかなあと思ってたんでけど・・・。」
 「動けるうちは動いた方が絶対いいですよ。明日どうです。今からでもだいじょうぶですよ。」
 「明日? それはなんぼなんでも心づもりができてませんし・・・。」
 「それはそうですね。そしたら、来週でも。」
 「ありがとうございます。そんなふうに引っ張ってくださったらうれしいです。ヨメさんと相談して、考えてみます。」
 「本当に無理は絶対禁物ですけどね。ところで、明日はどうですか。」
 「ずずっ。なんですか、それ。心配しくださってるような、そうでもないような・・・。」
 「バレましたか。」
 「でも復帰するんやったらここでと思ってます。なんちゅうたって、ここは隊長がいいから。」
 「ああ、そんなふうに言ってもらってありがとうございます。」
 「隊長、藤井さんがゆわはったんは、体の調子のほうの体調のことですよ」とガードマン仲間のF田さん。
 「ちゃいますちゃいます、I隊長のことですって。」
 「藤井さん、うまいんやから」とF田さん。

 「地下でお菓子こうてきましてん。みんなで分けて食べてください。」
 「藤井さん、隊長に渡したらあかんて。こそっとポッポナイナイしやはるから」とまたF田さん。
 「ほんまや、忘れてた。えーっと、4種類のお菓子こうてきたんで、あとで厳しくチェックね。」
 「もう、かなわんなあ」とI隊長。
 
 こんなバカ話ができるから、やっぱり仕事に出てきたくなる。ようよう考えてみよう。

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 あとは、3階駐車場で仕事中の○舘さん。
 後ろ姿がうちの真樹みたいでしょ。

 「仕事中すいません。○舘さんの顔、見に来ました。」

 ○舘さんは私の話を聞いて驚いていた。なんちゅうたって、こないだ会ったのが私のジョギング中やから。でも、くわしい話はしなかった。ひとを心配させるのはほどほどに。「死ぬ死ぬハラスメント」、自重です。

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【今日のきく】

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 今日も楽しい朝の散歩。
 自撮りすると、なかなか真ん中に入れなーい。

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  夕方、「京都キャロット」へ。

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 きくちゃん退屈そうだったので、こんなくん巻きを。

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 似合いすぎ!

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 オラオラオラー!

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 てってってってってー。

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 さっき暴れたし、もういいですの顔。
 今日もいろいろありましたねー。

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【追加】

 今、「箱根駅伝予選会」のニュースをやっていた。
 惜しくも11位に敗れた、中央大の1年生主将の舟津君のあいさつを見て泣いた。
 なんぼしっかりしとるんじゃー。

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2016年10月14日(金)

生前贈与−兵庫・ゆめさき舎にてー [私の好きな人]

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 遺産になるもんて、なんにもないなー。強いて言えば、未開封の中島みゆきの『夜会』ビデオ。これは、なんとしても兵庫のまっちゃんにもろてもらわんなん。」

 「思い出の地巡礼」シリーズの次は、「思い出の人にお別れ」シリーズですか。栄えあるその第1弾は、兵庫・ゆめさき舎のまっちゃん。

 まっちゃんに会えたのはもちろんうれしかったが、この作業所のオリジナルメンバー(AKBかい!)のMI君が「「パオパオさん・・・」と言いつつ不気味に近寄ってきてくれたのがうれしかった。

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 午前中に15km走り、きくのお散歩をしてからシャワー。さっぱりして着替えて、レトルトカレーの昼食。
 12時45分自宅出発。兵庫県姫路市夢前町の「ゆめさき舎」へ。

 以前松本さんから、「前のようにのんびりした雰囲気がなくなってきて、いろいろと大変です」と聞かされていた。それを聞いて、私のような完全部外者がひっかきまわしに行くのはどうかと訪問を自重していた。そのため、今回は約2年ぶりの訪問ということになる。今はもうそんなことゆうてらませんから。どんどん時間がなくなっていくようで・・・。

 上賀茂神社前でやきもちを買い、おみやげに。
 シュッと寄れて、シュッと買って持っていけるので便利。

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 京都南ICから中国道・福崎ICへ(3230円)。

 運転しながら今後のことを考えた。
 「20日の検査は3時間ほどかかるって。きついなあ・・・。」
 「31日に今後の治療方針が決まる。これが第2宣告日ちゅうことやなあ。」
 「そうそう、その日がI医師とのお別れの日になるんや。『いい先生にお会いできてよかったです』ってゆわなあかんな。」
 そう思ったら、涙があふれそうになった。
 「あかんあかん。そんなまじめなセリフはボクには似合わん。笑ってお別れできるあいさつを考えよう。」

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 ゆめさき舎」に着いたのは3時すぎ。
 もう、通所者のみなさんを送って行かれるところだった。

 玄関におられた松本さんは、私の顔を見てびっくりされていた。
 「動けるうちに、お世話になった人に直接会ってお礼をゆうとかなあかんと思って・・・。」
 「いやいや、そんな・・・。」
 「現時点では、首が苦しいだけでほかはどっこも悪くないんです。今日も午前中に15km走ってきました。そこそこのスピードで。
 でもこれがだんだんとゆっくりしか走れへんようになって、次は走れへんで歩くようになって、その次は立つこともできひんようになって、寝たきりになって、死ぬんですかねえ・・・。」
 「いやいやいや・・・。」

 あかんあかん、これは「死ぬ死ぬハラスメント」や。大事な友だち、まっちゃんを困らせてどうすんねん。

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 「ボクの唯一の遺産、中島みゆきのビデオを松本さんにもらってもらいますわ。『生前贈与』です。未開封やし、めっちゃレア物ですよ。ヨメさんが、『ネットオークションに出したらけっこうな値が付くでー』ゆうて惜しがってたけど。」
 「ありがとうございます。12月に兄貴の作ったみそ持っていきます。」

 ビデオがみそに。ここのみそ、めっちゃおいしいんですわ。12月が楽しみやわー。その時、入院してたら味わえんけど・・・。

 無認可が認可になって、役所関係の方の訪問なども多いようだ。
 「前みたいに写真撮ったり、それをブログに載せたりしたら問題でしょ」とお聞きすると、「全然だいじょうぶですよ」とおっしゃってくださった。私は「好意をもって」ブログに載せさせてもらっているが、それを「悪意をもって」と取る人もいるかもしれない。
 「だいじょうぶ」と太鼓判を押してもらったので、私がこの先元気だったらまた来ます。その時もし問題起こしてしまったら、守ってくださいね。

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 帰りに東側から「ゆめさき舎」の写真を撮った。
 「おー、なんてこったい! 『ゆめさき舎』に『ゆめ』がない。それはあかんやろー。ゆめが見えるようにしてくださいね。」

 しゃべる時間があまりなく、「死ぬハラ」もエスカレートせずよかった。
 私の病気話を聞いた方は、たいてい「どうゆうてええか・・・」と言葉に詰まられる。どうもせんでも、「ふつう」でええのに。みんなに気を使わせてしまっては、私も動きにくくなる。今まで通り「ふつう」でお願いしますね。

 「ゆめさき舎」にいたのは30分ほど。3時35分に帰路に。
 帰りは、高速代がもったいないのでR372でゆっくりと。

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 帰りは、私の遺書案を考えた。なんでも早め早めにね。 
 頭の中にあるパソコンに打ち込んでみる。
 
 まずはヨメさんに・・・。
 あれもこれもそれもどれも・・・。死ぬのにそんないっぱい書いてどうすんねん。そう思ったら、最終的には31年もしんぼうしていっしよにいてくれたことへの感謝しか残らない。

 廉にはあのことは書いておきたいなあ・・・。
 真樹にもあのことは書き残しとかんと・・・。
 でもそんなん残したら重すぎるかも・・・。
 けっきょく、子どもらにも感謝の気持ちしか残らない。

 きくちゃん・・・。
 きくちゃんは人間の言葉がちょっとだけ分かる。でもオッサンがおらんようになっても、「また一人減ったんか」くらいで終わってしまうんかなあ・・・。
 やっぱり、きくちゃんにも感謝感謝。

 オリンピックのメダリストのコメントがワンパタ−ン。「私を応援してくださったり支えてくださった方々への感謝の気持ちでいっぱいです。」
 もうちょっと気の利いたことゆえる奴やつはおらんのかと思っていたが、感極まったら感謝しかない。私もウルウルきながら、頭の中のパソコンを打ち込んでいた。

 こないだヨメさんに言っていた。
 「一番好きな人と結婚できて、かわいい息子と娘に恵まれて、かわいい犬もネコもいっぱい飼えたし、なーんにも思い残すことはないわ。」
 「そうやろ。」

 あとねえ・・・。
 姉や兄にはいらんな。
 あっ、おとちゃん(父)忘れてた。まさかもうすぐ95歳になる父より先に行く可能性があるとは・・・。

 「おとちゃん、ごめん。ボクはおとちゃんとおかちゃんを笑わすために生まれてきてん。ほかのしっかりした兄弟とちごて、アホなこといっぱいしたしおもしろかったやろ。でも、もう笑わせられへんかもしれんねん・・・。」

 あかんあかん、涙あふれてきて前が見えん。事故起こしそう。
 打ち直しや。
 いやいや、父には全部内緒にしてもらった方がいいのかも・・・。

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【今日のきく・2】

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 夜のお散歩。 
 いつも行く大きな公園にゴムボールが。

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 なんにも言ってないのに、自分で遊びだした。

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 あー大暴れ。
 きくもこれだけ遊んだらすっきりしたみたい。

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人生整理ラン [ランニング]

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 5km→10kmと来たら、次は15kmでしょう。
 私の基本コースの中で一番長いと言える「江文峠往復」。
 きくちゃん、行ってくるぜー!

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 今日は9時半スタート。
 また、軽く首を絞められているような息苦しさ。全然ましにはなって行かない。

 前から気になっていた市原橋近くのワンちゃん。このごろ見ーひんと思っていたら、家の裏におりましたわー。幸せそうな雑種犬と会えただけで、走る力が湧いてくる。単純でしょう。

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 二ノ瀬トンネルとの分岐あたりで、軽自動車から手を振る女性。
 よう見ると、多鶴子姉。
 元気に走っているところを見てもらえてよかった。

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 「三途の川RC」って、我ながらええ命名や。
 三途の川を超える前に、人生の整理をちゃんとしとかなあかんねえ。

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 まずは、会ってちゃんとお礼を言っとかなあかん人。
 ようよう考えたけど、そんなにおらんわ。ふだんから感謝の気持ちって希薄やし。

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 ただ単に、一度は会っておきたい人。

 高校の時の同級生、大道(だいどう)君。休みだしたとき、家まで誘いに行ったらよかった。45年もたってるのに、今でも悔やまれる。
 たぶん同窓会でも情報なかったんやね。下の名前が分かったら探しようもあるんやろうけど、残念でしょうがない。

 あとは、昔好意を持ってくれていたあの人とあの人とあの人。特に3番目のあの人は、私との結婚を真剣に考えてくれていた。もう一度だけ会いたいけど・・・。(この3人については、やはりここには書けません。)
 3人とも、今からもう40年近く前の思い出の人。私の唯一の「モテ期」(府立病院地下売店のバイト時代)の話です。

 「ながーしめをつかーう むかしほれてくれたやつに ああなさけないねー」(中島みゆき「親愛なる者へ」)

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 「ほっとする里 静原」ポール前で5km、30分27秒。

 息苦しく、ちょっとフラフラしながらもタイムはまあまあ。

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 なんでもかんでも拝み倒す私。
 今日の私のランを隠し撮りしていたら、「なんと信心深いランナーなんでしょう」ということになる。ちゃうんですよ、「助けてー」ってゆってるだけです。こんなこと続けられません。

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 両洋高校グランド分岐点から急な上り坂。1kmで80m上がる。

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 ここでヘナヘナとなるかと思いきや、逆にスイッチオン。
 足がグングン上がって行った。キロ6分ペースが6分18秒になっただけ。

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 江文峠で7.36km、45分11秒。

 いい終わり方だったが、さすがに連続で下るのは無理。

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 写真を撮って、3分間だけ休けい。

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 立っているとなかなか脈拍数が減らなかったが、石段に腰かけた途端にすっと100を切った。しんどい時は座ることやね。

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 さて、帰りはずっと下り。
 それでも決してスピードを出さないように。今日も、私のシューズの中で最も重いGT2000−4で。

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  帰りも頭の中は会いたい人シリーズ。

 初恋は、いなかの小中でいっしょやった琴ちゃん。こちらは会おうと思えばいつでも会えるので問題なし。ただし私の相棒の幸博君が亡くなってしまったので、もう同窓会を企画する気なし。まあええか。

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 本気(?)の初恋は高2。
 これは、私がストーカー行為ぽいことをしていたのでくわしくは書けない。佐藤友美に似た、当時高校生の割には大人っぽかった美人。もうこの人のことは胸にしまっとこう。

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  もう一人は高3。
 私の姉と同じ名前のT。みんなが呼び捨てにしていたので、私も呼び捨て。昔で言うちょっとやんちゃ風の、私のようないなか者ではとても相手にはならない人。
 しかしある時たまたま席が前後になり、窓から外を見ながらふたりで1時間中しゃべっていた。「私、家が火事になって、小さい時の写真1枚もないねん」とか、自分ことをいっぱいしゃべってくれた。そのあともなぜか、私のバイクの後ろに乗ってきたこともある。「ほれてしまうやろー」の世界です。
 「T、すっきゃわ」と言い続けていたので、クラスの中で「あり得ないカップル」みたいな感じでよくいじられていた。「畑のいもとヤンキーの花」みたいなー。
 あるとき、ストーブにあたっているTに「藤井、そんなに好きやったらひつっけや」と私を押してくれたやつがいた。その時軽くぶつかったのに、Tが嫌な顔をせず女神のようにほほえんだ(はにかんだ?)のを覚えている。今から思えば、高校3年間であの瞬間が一番幸せやったかな。
 今年の同窓会出席者名簿に「T」の名前はなかった。たぶん、今会っても「藤井君て、知らんな」で終わるんでしょうね。恥ずかしかったから同窓会掲示板には書かんかったけど、会えるものなら会いたかった。私にとっては、数少ない高校時代のいい思い出です。

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 下りはやっぱり楽。
 息苦しさも次第にましな感じ。
 だいたいキロ5分35秒くらいのペースで押して行けた。

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 自宅着7.31km、41分21秒。

 3分休けいしたけど、それがなかったとしたら14.67km、1時間26分32秒。
 そこそこ走れてるやん。これで喉の息苦しさが治ったら、まだまだ行けるでー。
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【今日のきく】

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 「ほぼ死体・・・。」

 ビビります。
 15kmランから帰ってくると、この状態。ちゃんと生きています。

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 私の携帯にメール。また、としさんから。
     ◇     ◇     ◇
 「ほんまに 当たるで」

 宝くじかいよし
 思い出した
 二度目 三度目の時
 宝くじ 当たりました
 それも 売り場換金できない少額
 良いことって案外わすれてるもんやね

 藤井くんにメール 気になったから
 あかんでぇー って思った訳やないし〜

 (中略・としさんの病気について)

 人って 残念ながらそう簡単には死ねないので しんどいなあ

 可愛いきくちゃん って声かけといてね

(注)「二度目、三度目」はとしさんの入院の時のことと思われる。
  「少額」は「高額」のまちがいかな。

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  私の返信。
     ◇     ◇     ◇
 藤井です。いろいろとありがとう。
 きくはきく、おっさんはおっさんじゃーと返してほしいところでしたが・・・。
 さっそくきくちゃんかわいいって言っときました。庭にネコおるネコおるとうるさいので確認すると、堂々とした茶トラがいました。なめられとるわー。
     ◇     ◇     ◇

 その返信。
     ◇     ◇     ◇
 一応 白々しく わびいれとかんと
 大人になった?

 猫は犬をなめてます
 秋の同窓会で
     ◇     ◇     ◇

 あんな堂々としているとしさんでも、私ごときの言ったことを気にしてはんにゃ。
 (きくはきくちゃん、おっさんは藤井君やろーとメールしたこと。)
 私は気が小さいので、宝くじが当たったら卒倒してしまうかも。だから、よう買いません。

 きくになごまされ、メールでまたなごまされ・・・。

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「ネコおる、ネコおる」

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2016年10月13日(木)

「宝くじ買いよし」 [雑用]

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 今日から仕事に復帰。
 「重労働はお勧めできませんが、それ以外ならだいじょうぶですよ」と聞かされていた。重労働系のガードマンは当分あかんかねえ。でも寮のバイトだけではねえ・・・、収入が。

 寮の管理代行は時間がとてつもなく長いが、上手に過ごしたら体は楽。
-------------------------------------------------------------------------------

 藤井さん、手術されたんですって?」
 今まであまりしゃべったったことのない食堂パートのTさんが話しかけてこられた。
 「もうだいじょうぶなんですか。」
 「一応退院はしたんですけど、病理検査の結果が悪くて、また検査受けなあかんのですよ。」
 「そうなんですか。実はうちの娘も先日同じ手術を受けまして、今はすっかり良くなってますよ。」
 「それはよかったじゃないですか。ボクも腫瘍取ったらそれでしまいとばっかり思ってたんですけどね。うまいこといかんもんですわ。」
 「大変だと思いますけど、お大事になさってください。」
 「ありがとうございます。」
--------------------------------------------------------------------------------

 8時45分には、掃除のKさん。いつもコーヒーをおごってくれはるおばちゃんです。
 「藤井さん、どうやったん。」
 「はい、ありがとうございます。手術はてこずったみたいですけどなんとかうまいこと行きました。でも取ってもらった腫瘍を調べてもらったら悪性で、全身に転移している可能性もあるらしいんです。それの検査をまた受けんならんのです。」
 「あら、それはたいへんやん。」
 「大きな声では言えませんが、はっきりゆうて癌です。」
 「甲状腺の癌なんて聞いたことないえー。」
 「そうでしょ。めちゃくちゃめずらしいんですって。」
 「ガーンときた?」
 「も−う!」

 「でもそんなめずらしいもんに当たるんやったら、藤井さん、宝くじ買いよし。きっと当たるえー。」
 「それがね、ボクは悪いことはよう当たるんですけどええほうさっぱりあきませんねん。ヨメさんが一番ええのん当たってるから、しょうがないですねえ。」
 この最後のいっちゃん肝心なところがうまく言えなかった。「ガーンときた?」に食われてしもたなあ。次回までにきっちり修行しとこ。
------------------------------------------------------------------------------

 午前中に、大学時代の同級生・としさんからメールが来ていた。
     ◇     ◇     ◇
 おはよー!
 久しぶりに きくの様子を見にいったら きくは可愛い
 あれ〜 おっさん入院してはった ビックリ!!

 (中略・としさんの病気について)

 病気とのお付き合いの先は長いので 
 ペース配分を気負わず
 のんびりやりましょう
     ◇     ◇     ◇
 お互いメールアドレスは知っていても、決してメールをしない仲。
 そんな彼女からのメールはありがたかったが、かえってそれが私の病状が深刻なものなのかとも思いめぐらしてしまう。
 それにしても、なんぼ病人の大先輩とはいえ、「きく」は「きくちゃん」、「おっさん」は「藤井君」にしてもらわんと。たのんまっせ。

 これは仕返ししとかんと。
     ◇     ◇     ◇

 メールありがとうございます。藤井です。
 私もかなりめずらしい「甲状腺低分化癌」というのになりました。
 腫瘍をとったらしまいと思っていたのに、全身に転移している可能性があるらしいです。20日にPET検査で、31日に今後の治療方針が決まります。さてどうなることやら・・・。
 としさんのことを「死にかけの」と紹介していたのに、今は自分が死にかけています。死にかけの大先輩に、平常心を保つ心構えを教えてもらわなくては。
     ◇     ◇     ◇


 それに対する返信。
     ◇     ◇     ◇
 (前部分略)

 医者はいつも最悪の話をするので
 自分におこるかもしれない他人事として妄想しないでね

 ペット検査は 薬を血管注射して
 水飲んで寝てたら終わるから 楽勝や
 ケータイ 電池ない
 帰ったらまた
     ◇     ◇     ◇

 「最悪の話」、それは分かっとるんやけど、どうも最悪が現実化しとるようで不安なんじゃー。
 病気の大先輩・としさんののように、なかなか平気っぽくはなれんなあ。
-------------------------------------------------------------------------------

 真樹からもメールが来た。
 マネージャーをしていた名桜大軟式野球部が、5年ぶりに西日本大会に進出。11月5日に兵庫県で試合があるらしい。
 「パオパオも一緒に応援行きますか??」
 「行けますよー。」

 ああうれし。真樹が帰ってきてくれる。
 真樹は私のようにお気楽人間ではないから、私の病気のことを真剣に考えてしまってかわいそう。だから情報も、このブログにちょっとずつちょっとずつ小出しに。
 とりあえず、今できることをできるだけ楽しむようにしていきましょう。
 きくちゃんも、待ってるしー。

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寮長寮母さんからの退院お祝い

 久しぶりの仕事はやっぱりしんどい。
 17時間は長かったー。

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【今日のきく】

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 夜12時前に家に帰る。
 いつもはきくちゃんがひょろひょろひょろとお出迎えに来てくれるのに、今日はなし。なーんか元気ない。

 でも、寝る前に「きくちゃん、あそぼか」と言うと、「ガウガウガウガウ、ガウガウガウ。」
 「なーんや、あそびたかっただけやん。よかった。」

 きくちゃんのこと「かわいい」って言ってくれはる人もいるんやし、またかわいい写真撮らせてな。

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