パオパオだより

2014年11月08日(土)

八百長会談? [時事]

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桜井誠・在特会会長(右から2人目)との面談を終え、会場を後にする橋下徹・大阪市長(左から3人目)=大阪市役所で2014年10月20日午後4時11分(毎日新聞)

◎THE PAGE 11月7日(金)10時0分配信    

   政治に逆流する排外主義 橋下市長・在特会会長の会談から見えたもの 
                  徳島大学准教授・樋口直人

 排外主義ってなんだ?――この言葉にピンと来ない人でも、10月20日に橋下徹・大阪市長と桜井誠・在日特権を許さない市民の会(在特会)会長が机越しに怒鳴り合ったシーンは記憶にあるのではないか。だが、あの珍奇な光景の本質は「会談」そのものではなく、翌日の記者会見にある。そこで橋下市長は、在日コリアンの在留資格である「特別永住」を廃止し、一般の外国人と同じ「永住」に一本化する必要があると述べた。この発言は何を意味するのか、在特会を調査した者として解説していきたい。

■排外主義運動の担い手たち

 家に引きこもってネットにかじりつき、中国、韓国を攻撃することで、不遇をかこつ自らの境遇に対する不満を爆発させるネット右翼。昨年の流行語大賞トップテンにも入った「ヘイトスピーチ」をまき散らすのも、そうした「異常な人たち」の行動にしかみえない――筆者も当初そう思っていたが、実際に調査して各国の研究結果と付き合わせていくと、「下層の鬱憤晴らし」という見方は間違いであると結論づけざるをえなかった。

 今年、私が公刊した『日本型排外主義』(名古屋大学出版会)で述べたように、排外主義運動の担い手は、年齢・職業・学歴的にさまざまで、活動家層ではむしろ大卒のホワイトカラーや自営業者が多い。社会的属性でいえば、男性比率が高いこと、独身者が多いのが目立つ程度である。将来への不安や生活への不満を軸に結集したとも言い難い。

 では何が共通点なのか。筆者の調査では、政治的に保守層である点ではおおむね一致がみられた。保守といっても、右翼的な教育を受けた者から、自民党に任せておけば安心という者、平等とか人権とか平和って胡散臭いという「左翼嫌い」まで一定の幅がある。だが、左派的な価値に懐疑的な「保守層」が担い手となった運動というのが、筆者が見聞きした限りの結論となる。

■極右政治家に呼応する排外主義運動

 では、なぜ保守層が外国人排斥を訴えるようになるのか。この問いに答えるには、運動の担い手より政治、特に排外主義運動に影響を与えている極右の変化を見た方がよい。「極右」とは、ナショナリズムと排外主義に対して「保守」より強硬な主張をする者を指す。日本ならば、2012年に東京都による尖閣諸島の買い上げを訴えた石原慎太郎氏を最高顧問に据える次世代の党が、典型的な極右となる。

 冷戦時、自民党内の極右政治家にとっての敵は圧倒的にソ連だった。冷戦後には、中国、北朝鮮、韓国という近隣諸国が極右の標的となった。東アジアには、歴史や領土問題のような解決困難な課題が山積している。ナショナリズムに訴える極右政治家は、拉致、尖閣、「慰安婦」といった問題での強硬発言により存在をアピールし、支持を調達する。

 在特会の活動家だったJは、「田母神がやっぱりこう、自分が目覚めるきっかけだった」という。元航空幕僚長だった田母神俊雄氏は、今年2月の都知事選で60万票を獲得した。在特会も、彼のような政治家に呼応したことで勢力を伸ばしたわけであり、「本体」たる極右政治家の主張を街頭で垂れ流す「影」のようなものでしかない。

■橋下発言の意味――政治へと逆流する排外主義

 冒頭で紹介した橋下氏の発言「特別永住を廃止すべき」は、「影」たる在特会の主張が「本体」に逆流したことを示す。在特会は、特別永住資格、朝鮮学校補助金交付、生活保護優遇、通名制度を「在日特権」とするが、これは意図的に各種制度の理解をねじ曲げた虚構にすぎない。だが橋下市長は、「特別永住」という資格に対して疑問を投げかけた。その根拠は「特別扱いは差別を生む」からだという(注1)。

 特別永住は植民地時代に日本国民だった者に適用される在留資格で、歴史的経緯から他の外国人とは異なる法律が適用されているにすぎない(注2)。橋下市長は、これを「特別扱い」と呼ぶことで、在特会の主張に呼応した。いかに極右政治家といえども、これまで特別永住資格の見直しを主張した者はいなかった。橋下市長は、日本の政治家で初めて在特会の主張を後押ししたわけで、それが橋下−桜井会談の本質ということになる。


(注1)『朝日新聞』2014年10月21日付(http://digital.asahi.com/articles/ASGBP3RLBGBPPTIL00C.html)
(注2)金明秀「特別永住資格は『在日特権』か」『シノドス』2014年10月22日(http://synodos.jp/politics/11245)

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樋口直人(ひぐち なおと)
 徳島大学准教授、社会学。著書に『日本型排外主義』(名古屋大学出版会)、『日本のエスニック・ビジネス』(世界思想社)、『国境を越える』(青弓社)、『顔の見えない定住化』(名古屋大学出版会)などがある。

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 昨日はまた、午後3時から11時半まで寮の管理代行のバイト。今回は、朝日、読売とも新聞ネタでいいのがなかった。

 しかしYahooニュースの「安い学費+独自カリキュラム 大阪市の公設民営学校が開設へ加速」という記事を読んでいると、「あわせて読みたい」という欄に先日の「橋下VS在特会」の記事が出ていた。
 私自身は、例の会談は「八百長くさいなあ」くらいにしか思っていなかった。「30分の予定が8分で打ち切りて、それはないはなあ」という感じ。ショーやったら「金返せ!」の世界ですね。でも8分全部を見てみたが、双方おんなじようなことの繰り返しばかりで、あれでは30分は持たんなあとも思った。
 吉本新喜劇のギャグの「今日はこれくらいでかんにんしといたろ・・・(フラフラ)」ちゅうやつですかね。さすが大阪!(ちがうか?)

 「会談を実現させたのは、双方にとって得なことがあるからにちがいない」とは思っていたが、それが何かはよく分からなかった。樋口さんがどういう方か知らないが、最後のまとめは「ふーむ、ふむふむ」とうなづいてしまう。
     ◇
 いかに極右政治家といえども、これまで特別永住資格の見直しを主張した者はいなかった。橋下市長は、日本の政治家で初めて在特会の主張を後押ししたわけで、それが橋下−桜井会談の本質ということになる。
     ◇
 掴みかからんくらいのけんまくに見えたけど、実は向いている方向はまったくいっしょやったりして・・・(パフォーマンス、パフォーマンス)。
 やっぱり、八百長?

 ふつうの人があの会談を見て、何のバトルか分かっただろうか。まあ、「下品さの競い合い」くらいにしか見えないのでは。そういう点では、市長が大差で勝利です。
 日本一わいせつな横山知事を生んだ大阪で、今度は日本一お下品な市長が誕生です。(「言葉づかいなどたいした問題ではない」と、そのあたりはご自身も認めておられるようです。)これは記憶に残りますね。

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【追加】

◎ブログ「ドーラクチホーセージ」より

2014年11月07日(金) 16時03分13秒
橋下市長に溜飲下げてもらっても意味がないのに
テーマ:論壇のような漫談

 先日、橋下市長と在特会の会長の公開討論がありました。
 内容は、お互いを罵り合うだけでどっちもどっちだったのですが、普段ヘイトスピーチを批判している反レイシストの人達が「橋下市長は支持しないが、あのやり方は効果的」と賞賛しているのです。

 たしかにヘイトスピーチ(レイシスト)に対して怒っているから、あの振る舞いに賞賛しているのかもしれないけど、言っておきますけど橋下市長に溜飲を下げてもらっても効果がないことは、これまでの実績が証明しているんですよ。
 それこそ、卒業式に君が代を歌わない教員に対し口パクチェックをしたり、不祥事が続く公務員に対し厳しい条例を施行したりしましたけど、相変わらず毎年卒業式には君が代を歌わず処分される教員が出ているし、公務員の不祥事が劇的に減ったという話は聞きません。
 また施行当時は公務員バッシングへの追い風があり、「橋下さんのやり方は強引だけど、あれくらいやらないとしょうがない」という声が多かったのです。ヘイトスピーチ問題も同じ構図じゃないですか。
 たしかにマスコミにレイシストの蛮行が取り上げられるようになったけど、公開討論後も相変わらずヘイトデモは続いているじゃないですか。テレビに映った嫌韓本も売れ出したそうじゃないですか。

 だいたい、あの公開討論の狙いは、世間を騒がしているヘイトスピーチに対してテレビカメラの前で止めろとアピールすることで、視聴者に好感を得ようとしたのと、その後に在日韓国・朝鮮人らに認められている特別永住資格を見直すと表明したように、都知事選挙の田母神氏のようなネトウヨ層の票を得ようとして、来年の統一地方選挙に弾みを付けようとしたのが狙いでしょう。
 選挙で勝てば何をしてもいいと公言している人なんだから、橋下市長の言動は何らかの形であれ選挙で勝つためのアピールと見ておくべきでしょう。

 それにしても、反レイシストの人達までも「賞賛」させる橋下市長の言葉には人を惑わす効果があるんだなあと思わざるを得ません。
 反レイシストの人達は維新に投票する事は今後もないと思うけど、彼らですら惑わされるのなら何も知らない一般の人は今後も惑わされるのだろなあと思いましたわ。

 同じ橋下不支持の人でも、これまでの大阪の行政での振舞いを知っている人に言わせれば、そもそも公開討論会を開く意味がないというツイートがほとんどでしたし、僕もそれに同意します。
 橋下市長の振る舞いは、耳だけでなく全身で感じなければならないということですよ。
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 私が愛読しているブログ、やくもさんの「ドーラクチホーセージ」(道楽地方政治?)。
 「文章の転載は自由にしていただいて結構ですが、その事による苦情の対処は当方では出来かねます」とのことですので、まるまる引用させていただきました。おもしろい分析ですね。

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2014年09月26日(金)

ネトウヨさん、もうかんにんしたって [時事]

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◎朝日新聞9月25日朝刊・論壇時評

   〈個人的な意見〉 「愛国」の「作法」について

               作家 高橋 源一郎

 学校で「新聞」を作るプロジェクトに参加している小学生の息子が、おれの机の上に積まれていた新聞と雑誌を見つけ、「これ、なに? 読んでいい?」と訊(き)いてきた。おれは、少し考えて、「止(や)めときな」といった。

 「なんで?」

 「下品で卑しいものが混じってるから。そのうち、きみはそういうものにたくさん出会うことになるだろうが、いまは、もっと気品があって美しいものを読んでいてもらいたいんだよ。パパとしては」

 「わかった」。そういって、息子は書斎を出ていった。おれは、なんだかちょっと悲しく、憂鬱(ゆううつ)だった。

 朝日新聞は、二つの大きな「誤報」を作り出した〈1〉〈2〉。「誤報」に関しては、擁護のしようもない。その後の対応も、どうかしている。だから、批判は甘んじて受けるべきだ、とおれは考えていた。机の上にあったのは、その「誤報」を批判するものだった。

 その中には、有益なものも、深く考えさせられるものもある。だが、ひどいものも多い。ひどすぎる。ほんとに。罵詈雑言(ばりぞうごん)の嵐。そして、「反日」や「売国」といったことばが頻出する。

 そんなことばが使われること自体は珍しくない。「前の戦争」のときにおれたちのこの国で、1950年代のアメリカで、旧ソ連時代のロシアで、そして、ナチス支配下のドイツで、「愛国」の名の下に、それに反すると認定された者は、「売国奴」(ときに、「共産主義者」や「人民の敵」ということばも使われた)と呼ばれ、容赦なく叩(たた)きのめされ、社会的に(あるいは身体的に)抹殺された。いまも世界中で、同じことは行われ続けている。いや、気がつけば、おれたちの国では、その「語法」が、「憎しみ」と軽侮に満ち、相手を一方的に叩きのめす「語法」が広がっている。

     *

 2001年9月11日、ニューヨークの世界貿易センタービルに2機の飛行機が突入した。イスラム原理主義グループによる同時多発テロだ。ベルリン滞在中のアメリカ人作家スーザン・ソンタグは、その2日後、このことについて意見を書き、テロから6日後に発売された雑誌に掲載された〈3〉。ソンタグはこう書いている……まず、共に悲しもう。だが、みんなで一緒に愚か者になる必要はない。テロの実行者たちを「臆病者」と批判するが、そのことばは彼らにではなく、報復のおそれのない距離・高度から殺戮(さつりく)を行ってきた者(我らの軍隊)の方がふさわしい。欺瞞(ぎまん)や妄言はなにも解決しない。現実を隠蔽(いんぺい)する物言いは、成熟した民主国家の名を汚すものだ、と。

 この発言は、「団結」を乱すものとして、全米で憤激を巻き起こした。ソンタグは「アメリカの敵」を擁護する「売国奴」と見なされ、殺害予告をされるまでに至った。それでも、ソンタグはすぐにニューヨークに戻り、発言を続けた。

 彼女は、どうしてそんな発言をしたのだろうか。おれは、ずっと考えてきた。もしかしたら、彼女は、殺されても仕方ないと思っていたのかもしれない(彼女は、長期にわたる癌〈がん〉闘病生活を送っていて、2004年に亡くなる)。愛する祖国が、憎悪にかられて、暴走するのを止めるために、「正気」に戻るよう促すためには、それしか方法がなかったのかもしれない。実際、ブッシュ政権下のアメリカはやがて、「イラクには大量破壊兵器がある」という情報を捏造(ねつぞう)して、戦争を開始することになるのである。

 おれは、ソンタグのような人間こそが、最高の愛国者ではないかと思う。同じような事件がこの国で起こったとき、同じような感想を抱いたとして、ソンタグのようなことが書けるか、といわれたら、おれには無理だ。そんな勇気はない。

 ソンタグはこんなことをいっている。「自分が大切にしている諸権利やさまざまな価値の相克に、私は取り憑(つ)かれている。たとえば、ときとして、真実を語っても正義の増大にはつながらないということ。ときとして、正義の増大が真実の相当部分を押さえ込む結果になるかもしれない、ということ。(略)

 私自身の見解は、もし真実と正義のどちらかを選ばざるをえないとしたら――もちろん、片方だけを選ぶのは本意ではないが――真実を選ぶ」〈4〉

     *

 ジャーナリズムのことばと文学のことばは違う。けれど、共有しているものもある。だから、いまのことばを朝日新聞に贈りたい。「誤報」問題が起こったのは、自分たちの「正義」を絶対視してしまったからであるように思えるのだ。

 人は間違える(おれもしょっちゅう間違える)。組織や社会も間違える。国もまた間違える。それがすべての出発点であるように、おれは思う。それがどのような「正義」であれ、「おれは間違っていない」というやつは疑った方がいい。「愛国者」であると自称する連中は「国の正しさ」に敏感だ(だから、「正しくない」といわれると攻撃する)。だが、正しくなければ愛せないのだろうか。ソンタグにとって、祖国アメリカは、「正しさ」と「不正」の入り交じった存在だった。その、矛盾する、等身大のアメリカをこそ彼女は愛した。

 自称「愛国者」たちは、「愛国」がわかっていないのではない。「愛」が何なのかわかっていないのだ、とおれは思う。こんなこといってると、おれも、間違いなく「反日」と認定されちまうな。いやになっちゃうぜ。

     *

 〈1〉本紙記事「慰安婦問題を考える(上)〜『済州島で連行』証言」など(8月5日)

 〈2〉本紙記事「本社、記事取り消し謝罪 吉田調書『命令違反し撤退』報道」(9月12日)

 〈3〉スーザン・ソンタグ「9.11.01」(『同じ時のなかで』〈2009年〉所収)

 〈4〉スーザン・ソンタグ「言葉たちの良心 エルサレム賞受賞スピーチ」(同)

     ◇

 たかはし・げんいちろう 1951年生まれ。明治学院大学教授。小説作品に『さよならクリストファー・ロビン』(谷崎潤一郎賞)、『日本文学盛衰史』(伊藤整文学賞)、『優雅で感傷的な日本野球』(三島由紀夫賞)など。近刊にエッセー集『還暦からの電脳事始(ことはじめ)』。
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 先代の番犬エリちゃんが元気だったころの話。
 エリちゃんはおとなしくてかしこい犬だったが、時々「アタン」する。
 お墓参りで親戚がたくさんいなかに帰っていたとき、初めはかしこくしていたのだが突然家の庭を掘り出した。ヨメさんがいくら怒ってもやめようとしない。
 「エリちゃん! ええかげんにしいや!」
 ヨメさんがエリちゃんをビシャたたきにしそうな勢いだったとき、私の叔母さんが「ますみさん、かんにんしたって、かんにんしって・・・。」
 犬が大好きな叔母さんにとって、こんなにかしこく見えるエリちゃんを怒るなんて・・・、「かんにんしたって、かんにんしたって・・・。」

 さて、朝日新聞バッシング。
 実は、私は生まれたときから毎日新聞。うちのいなかはどの家も京都新聞だったのに、なぜかうちだけ毎日新聞だった。うちの父のこだわりがあったんでしょうか。だから私もずっと毎日新聞。毎日新聞読者歴50年以上です。
 朝日新聞はほとんど読んだことがない。だから、誤報がどうのこうのと言われても全然ピンと来ない。ヤクルトファンに、「DeNAをどう思うか」と聞くようなもの。(ちょっとちがうか。)

 最近思うのは、週刊誌の見出しの汚いこと汚いこと。あれはヘイトスピーチとはちがうん?
 人をののしる汚い言葉を見るのはつらい。ほな、見んかったええやんと言われるね。でも、新聞広告てついつい見てしまうんよねー。

 高橋源一郎さんのこの言葉はよかったなあ。
     ◇
 自称「愛国者」たちは、「愛国」がわかっていないのではない。「愛」が何なのかわかっていないのだ、とおれは思う。
     ◇ 
 これぞ文学的表現ですね。
 私のことも、なぜか「反日」「売国」認定したがっている人がいる。まあ別にそれでいいけど、ワンパターンのしょうもない表現ではなく、自分の言葉で話してほしいなあ。できれば、「ぷっ」と笑うユーモアをまじえたような表現でね。

 「かんにんしたって、かんにんしたって・・・」は、名せりふでしょ。

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2014年09月13日(土)

ごみ人間? [時事]

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◎京都新聞9月8日朝刊 

   「ごみ屋敷対策」京都市条例案
          氏名公表、過料も徴収

 自宅にごみをため込んだ「ごみ屋敷」の解消に向けて、京都市は立ち入り調査や処分命令ができる条例案を、19日開会の9月市議会に提案する。京都市は「命令は最後の手段で、総合的な支援を行う」としているが、第三者による審議会を通さない命令規定や罰則など、居住者に厳しい姿勢が指摘されている。ごみ屋敷対策で先行する東京都足立区や大阪市の条例と比較しながら課題をまとめた。

   居住者に厳しい姿勢
          先行の東京・足立区、大阪市と比較

 【審議会】

 足立区と大阪市の制度では、改善命令を出すときは諮問機関の審議を受けなければならない。だが京都市の案は「必要に応じて有識者の意見を聴取する」としており、行政の行き過ぎに対して歯止めとなる規定ではない。危害防止のため緊急性があるとき、指導や勧告を経ずに即時執行する規定もある。

 【罰則】

 京都市は調査や命令に従わない居住者に対し、氏名の公表や過料の徴収ができる。足立区と大阪市は過料の規定がない。足立区は命令拒否、大阪市は調査拒否に対して氏名公表できる。

 【対象】

 何をごみや迷惑とみなすかは財産権と関わる。京都市は「不良な生活環境」の定義として「多数の動物の飼育、給餌、給水」も含めている。足立区や大阪市より対象範囲が広い。

 【費用負担】

 足立区と大阪市はごみ片付けに協力した団体への謝礼など費用負担の規定がある。京都市は「地域が協力し合う」という理念から報酬はない。

■社会から孤立救う仕組みを

 「京都市ごみ屋敷問題を考える会」の共同呼びかけ人で精神科医の高木俊介さんの話

 ごみ屋敷の問題をひとくくりにすることはできず、原因はさまざまだ。認知症の独居高齢者も多いし、強迫性障害や統合失調症などの精神障害が関連していることもある。共通するのは地域社会から孤立していること。他人に対して猜疑(さいぎ)的になっているのに、いきなり行政が介入しても、余計にかたくなになり、不信感が生まれてしまう。

 医療や福祉の支援を含め、居住者をいかに孤立から救えるか。個別の事情に応じた専門家や地域住民を交えて、対策を一緒に考える仕組みが必要だ。条例案の骨子からは、そのような理念は読み取れず、強制執行をするための制度に見える。

 氏名公表や過料という罰則を設けているのも問題だ。処罰の手段があるということを示し、脅すような姿勢を見せるのは、結局は居住者の拒絶をあおるだけになる。居住者との交渉を妨げかねない。

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 なんかこわい記事だった。
 「ごみをためたら立ち入り調査、処分命令。氏名公表、過料徴収。そして、行政代執行。」
 うちもあぶないかもと思ってしまった。

 最後の精神科医の高木さんの話はよく分かる。
 なんでもかんでもすぐにひとくくりにしてしまう風潮はこわい。京都市は先行する自治体とはちがい「第三者による審議会を通さない命令規定や罰則」ということだ。では、いったいだれが「ごみ屋敷」と認定するのだろう。ごみ屋敷認定専門家? 
 「強制執行するための制度より、社会から孤立救う仕組みを」に同感。

 先日の盲導犬が刺された事件。数日後に、「盲導犬の後ろをニヤニヤしながらつけていた男がいた」と報道された。一瞬、「ボクもそう思われているかも」と思った。
 盲導犬に付いていったことはないが、かわいい雑種犬にはニヤニヤしながら付きまとったことは何度もある。もしなにか事件が起こったとき、「そういえばあやしい50代男が・・・」とか言われるかもしれない。「まともに仕事もされてなかったようですしね・・・」とか、「昼間もブラブラされてましたよ・・・」とか。

 なんでもかんでもひとくくりにしたい人たちは、そんな私にどんなレッテルをはりたいのだろう。
 うーん、世間から見れば私は「ごみ人間」?
 本気で心配。

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【今日のきく】

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 ヨメさんと朝の散歩に行ったあと、おふろ連れ込み。
 「久しぶりの全身丸洗われですわー。」

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 元々黒い口の周りが真っ黒に。

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 さあ、お庭できゅっきゅちゃんきゅっきゅちゃん。

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【RUN】

 昨日の右足親指の痛みが気になる。
 朝から「あいおわ治療院」へ。

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 高橋大輔似の先生の話。
 「左足のアーチはもう前からつぶれているんですが、右足も後ろの部分がつぶれています。そのせいでつま先に力がかかりすぎているようです。テープをはっておきますので様子を見てください。何もしないのに痛むようでしたら、そのときはすぐ病院に行ってください。」

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 夕方、家の前の小さな公園で軽くやり投げの練習。けっきょく、8月初めの北陸マスターズ大会から練習は1回もしていない。付け焼刃だが、肩の痛みがないので案外いいのかも。

 さてランニング。
 右足親指が心配だったので、ソール厚めのシューズで土の上を走ることにした。
 鴨川河川敷まで行けばたくさん走れるのだが、ちょっと遠い。さいわい、うちの近所の長代川には土の散歩道がある。わずか350mほどだか、ぜいたくは言うまい。

 まず家の近くで500mほどアップ。
 そして土の350m。これは具合がいい。足の指もだいじょうぶそう。
 350mを2往復半したら1500mの練習になるな。結果は1.67km、10分14秒。指はだいじょうぶ。
 500mスロージョグをはさんで、土の道で1000m全力をしてみた。これはさすがに4分30秒と遅かった。
 このあとゆっくりダウンジョグ1km。

 これで合計、0.5+0.35+1.67+0.5+1+1で約5km。
 近所で足に優しいコースがあるのはいいのだが、夕方は犬の散歩の方が多くて私はじゃまだった。走るのなら、夕方は避けたほうがよさそう。

 明日の中国マスターズ大会は、行くだけ行ってみて出られそうなら出るということにします。(とにかく、池田動物園のハイエナのレン君が見たくて・・・。)

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2014年09月04日(木)

何事もなしえない非力な自分 [時事]

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◎朝日新聞9月4日朝刊 オピニオン・耕論より

   風向きは変わったか

 安倍晋三首相が内閣を改造した。高支持率に支えられた1年8ケ月。首相の言葉、地方の経済、社会を取り巻く空気、そして風向きがどう変わったかのかを考えた。

 ■言葉の力、信じない首相 金田一秀穂さん(杏林大学教授)
 ■「津々浦々」ってどこだ 守和彦さん(北海道中小企業家同友会代表理事)

 (上お二人の記事は省略)
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 ■思考停止の空気を利用 小林よしのりさん(漫画家)

 ネット右翼に相変わらず安倍首相の人気は高いですね。首相自身もネットの世界での身内的、好意的な反応を支えにしていると思います。双方が共存している構図は変わってない。

 ネット右翼が主張する排外主義は「ノイジー・マイノリティー(声が大きい少数派)に過ぎない」と考えていましたが、「嫌韓反中」の空気は、今やテレビなどのメジャーな世界も浸食した。暴論でも視聴率が取れて週刊誌が売れる。そんな空気も政権を後押ししています。

 「嫌韓反中」の武断的な言説は「日本人であるだけですごい」と言っているだけです。何事もなしえない非力な自分を全面的に肯定してくれるから無邪気に喜んでしまう。その本質は、安易な自己啓発本です。

 それは「保守」の思想でもなんでもない。保守政治家は、歴史に裏打ちされた伝統や慣習を重んじることに加え、国内外の状況をよく観察し、冷静に戦略を立てるリアリズムが必要です。日本が孤立しないために、政治家が排外的な空気の防波堤になるべきなのに、逆にその空気を利用し、広がる格差の不満をそらしている気がします。

 安倍首相の掲げる「保守」の看板は、ワシには「商魂」に見えます。安倍首相は「小泉・竹中路線」を引き継いだ新自由主義者だと思っています。アベノミクスは、大企業や株主の利益を重視する「株主資本主義」そのものだからです。国民の暮らしが豊かになるかが重要なポイントなのに、消費増税やエネルギー価格の高騰で、庶民の実質的な賃金は下がっている。

 経済界に「安倍さんを支えて長期政権にしよう」という空気が根強い背景にも「商魂」があります。安倍政権はトップセールスをして新興国に原発を売り込もうとしています。輸出で利益を得る大企業は大喜びでしょう。しかし、福島で原発事故が起きたことを踏まえれば、道義に反していますよ。もし輸出先で事故が起きればその国民に顔向けできるはずがない。

 原発事故で日本の美しい国土が汚染される事態を招いたのだから、本来の政治は、脱原発を目指して、自然エネルギーの拡大に知恵を絞るべきです。過去の戦争は、エネルギー問題が発端でもある。なぜ、日本の総力を結集してエネルギーの諸問題を全面解決し、戦争の可能性を極小化しようとしないのか。

 しかし、時代の空気は「脱原発」といえば左翼、「集団的自衛権の行使容認反対」といえば左翼と決めつけ、主張に至る思考と論理に耳を傾けない。逆に靖国神社に参拝さえすれば、何も考えてなくても称賛される。靖国は「魔法の杖」になってしまった。政権を支えるこうした思考停止の空気が、大問題だと思っているのです。(聞き手・古屋聡一)

     *

 こばやしよしのり 53年生まれ。89年「おぼっちゃまくん」で小学館漫画賞。92年から「ゴーマニズム宣言」で社会や思想を論じている。近著に「大東亜論」「女性天皇の時代」など。
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先日の寮のばんごはん

 「藤井さん、ちーぬかはったんやね。」
 「えっ、えー・・・。」
 「娘に教えてもらって、藤井さんのブログやっと見られるようになったんです。」
 「そーやったんですか。○○さんのことも何回か書かせてもらいました。『藤井さんに言っとかんなんことが・・・』とか。」
 「見ました。このごろ毎日見るのが楽しみで・・・。」
 「いや、そしたらこれからええかげんなこと書けませんやん。」

 寮の管理代行のバイト仲間であるKさんは、私の少し年下の女性。もちろん私と同じくパソコンは苦手。そんなKさんが私のブログを見つけてくださって、「楽しみ」とまで言ってくださっている。ありがたいことだ。

 今日、「京都キャロット」に「カフェ・やんちゃ村」のご夫婦が来てくださったそうだ。ヨメさんが私のことをボロクソに言っていると、やんちゃ村の奥さんが「素敵なブログを書いてられるじゃないですか」とフォローしてくださったらしい。ああ、ありがたい。たぶんヨメさんは「ブログなんか一銭の足しにもならん」とかゆってたんやろなあ。

 それはさておき。
 今日も寮の朝日新聞を読んでいると、おもしろい記事があった。
 小林よしのり氏は、一世風靡した人物であると言っていい。しかし、私はあの漫画が「きたないもの」にしか見えずしっかり見たことはない。ただなんとなく、右翼的な人物だろうくらいの認識しかなかった。それと、朝日新聞を攻撃した本も出されていたような・・・。
 その小林氏が、朝日新聞のオピニオン欄に登場していること自体がおもしろい。内容もすごく分かりやすかった。

 ネット右翼を「何事もなしえない非力な自分を全面的に肯定してくれるから無邪気に喜んでしまう」とは見事!
 いや、でもよく考えてみると、「憲法九条バカ」としてのぼりを背負って炎天下を走っている私も「何事もなしえない」という点では同じ穴のムジナ。私とネトウヨは親戚関係やったんか。
 まあ、30℃を超える沖縄の海岸線をのぼりを背負って70km、11時間走ってるんやから、私のほうが肉体を鍛えているイメージが強い本物の「右翼」に近いかも・・・。

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2014年08月28日(木)

基地マネー [時事]

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◎朝日新聞8月28日朝刊

   辺野古隔てる基地マネー
          漁師に1人最大3000万円 自治会には「根拠がない」

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先とされる同県名護市辺野古で、住民の間に「基地マネー」をめぐる不満が高まっている。移設容認を決めた地元自治会への金銭補償はめどが立たない一方、漁協には巨額の補償金が渡ったためだ。一部だけが潤う状況に、いら立つ声があがる。


 「申し訳ないが、現行法では補償できません」。約1100世帯1900人が暮らす辺野古集落。防衛省の現地事務所で6月、地元の有力者の一人、飯田昭弘・辺野古商工会長(66)は同省職員から告げられた。


 ■「条件付き容認」

 辺野古には移設反対の住民も少なくないが、「国策には逆らえない」とあきらめの声もある。こうした状況を受けて自治会は2006年、移設を受け入れる代わりに1世帯あたり1億5千万円の補償金を国に求めることを決め、10年には「条件付き容認」を決議。振興策として、国の予算をつぎ込んで国立高専や公民館なども造られたが、自治会は今年4月に改めて金銭補償などを国に要求した。だが、根拠法がないという理由で、道筋は見えない。

 移設予定地は、1950年代後半にできた辺野古の米軍キャンプ・シュワブの沿岸部だ。自治会が郷土史をまとめた「辺野古誌」によると、シュワブ建設に住民は当初反対したが、余った電力や水道の利用などを条件に容認に転じたという。

 シュワブができて辺野古は発展する。ベトナム戦争中の60年代には米兵向けの飲食店が100軒以上ひしめいた。だが、戦争終結とともに活気は失われ、今ネオンがともるのは10軒ほど。今年もバーと居酒屋が1軒ずつ、店をたたんだ。

 自治会で影響力を持つ飯田会長は、防衛省職員らと話す機会を見つけては、辺野古がいかに移設に協力的かを訴えてきた。金銭補償のめどが立たない中、「活性化のため、国はせめて再開発を進めるべきだ」と話す。


 ■約36億円で合意

 一方、巨額の補償金を手にしたのが、埋め立て予定地に漁業権を持つ地元の名護漁協だ。市北部以外の漁業者が加入している。同漁協は5月、補償金約36億円を受け取ることで防衛省と合意。直後に埋め立て容認を決めた。補償金は組合員約110人に数百万〜約3千万円ずつ渡った。

 50代のイカ漁師は約2千万円をもらった。漁場は沖縄本島の東約300キロの南大東島周辺で、辺野古で漁をしたことはない。「カネをもらったから容認ってわけじゃない。埋め立てはいい気がしないが、補償金はありがたい」。30万円をかけて船の発電機を修理したという。別の50代のベテラン漁師は約2200万円を受け取った。自宅の購入にあてるという。この漁師は名護市西部にある漁港を本拠地としており、東部の辺野古はなじみが薄い。「補償は法律で決まっている。淡々と受け取ればいい」


 ■「万民の海」訴え

 辺野古でスーパーを営む許田正儀(まさよし)さん(65)は、漁協組合員だけが補償金を手にしたことにいら立つ。「辺野古の海は漁師だけのものなのか」

 最近、「入浜権」について調べ始めた。高度成長期、海洋汚染に悩まされた市民が「海は万民のもの」として訴えた権利だ。タコやサザエを取ってきた辺野古の住民も埋め立てで権利が侵される。そう主張することができないか考えている。「国は『補償する法的根拠がない』と言う。だったら(自治会の要望の)受け皿を示そうじゃないかってことだ」

 店先では、移設容認派の住民が夜ごと泡盛を酌み交わす。シュワブ周辺では反対派のデモが続き、移設に向けた海底調査が今月中旬に始まった辺野古沖には、抗議活動のためカヌーが連日繰り出す。

 「国が俺たちを無視するなら、いっそ反対運動に加わろうか」。酔いが回った一人がつぶやいた。

 (岩崎生之助)

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 今日も私は泊りのバイト。
 いつものように、バイト先がとっている朝日新聞一週間分を読もうと思ったが在庫がない。新しい寮長寮母さんは処分するのが早い。せいぜい3日分くらいしか残っていない。

 でも、今日は名護市辺野古地区の記事があった。
 先日、ヨメさんが娘のいる名護を訪れた。沖縄のニュース番組では、連日辺野古の新基地建設のニュースを流している。ヨメさんは辺野古へ直接行ったわけではないが、テレビの映像を見ただけでもあのきれいな海に新基地は絶対に作ってはいけないと思ったとのこと。
 私は私で京都の山奥育ちなので、沖縄の「海人(うみんちゅ)」にすごい憧れの念を持っていた。それが、「お金さえくれたら、はいどうぞ」ってなんでも差し出すんですか。ほんまに、がっかりです。

 11月の沖縄知事選で、辺野古新基地建設反対派の知事を誕生させるしかないですよね。

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2014年08月04日(月)

戦争の民営化? [時事]

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◎京都新聞8月3日朝刊

   戦争請負人 頼る米ロ
          警備会社への「外注」、イラクで急増
          「プロ」と武器 ウクライナに流入

 米国やロシアなどの大国が国際紛争で非正規の武装集団を利用する傾向が強まっている。軍事技術の発達などで「戦争のコスト」が高くなり、自国の軍を使わずに紛争に介入する手段として、戦闘能力が高い警備会社要員や民兵などの「戦争請負人」に利用価値を見いだしているためだ。専門家は、今後は従来の正規軍同士の戦いから「主体が曖昧な戦争」が主流になると指摘する。

   「低コスト」今後主流に 

 米政府の民間警備会社への“外注”は、契約金額、件数ともに2003年からのイラク戦争で急増。財政難で兵員縮小が求められる中、冷戦後に警備会社で雇用された旧軍人らで人員不足を埋めるようになった。

 当初は後方支援や警護が中心だったサービスは、現在では戦闘や仕掛け爆弾の解除、無人機の操縦にまで拡大している。

 イラクとアフガニスタンでの「二つの戦争」終結を公約したオバマ米大統領は、米国民の多大な犠牲を伴う地上戦を最大限回避すると表明しており、「民間企業の兵士」への依存は一層高まるとみられている。

 米国はさらに、イスラム過激派組織の活動が活発なマリ、ニジェールなどアフリカ諸国で、対テロ戦争に従事する現地精鋭部隊を育成し武器を供与する方向へかじを切った。これらの国が「自国の敵を自力で倒す」(米外交筋)ことで米国の関与を縮小するためだ。

 政権部隊と親ロシア派武装勢力との衝突が続くウクライナには、南部チェチェン共和国など主にロシア出身の武装勢力4千人以上が侵入しているといわれる。ロシアのプーチン政権は認めていないが、政権部隊幹部は、ロシア製武器を手に空港占拠も実行する「戦争のプロ」の大量流入はロシア指導部の容認下で行われていると断言した。

 ウクライナ国家安全保障会議のパルビー書記は5月、英紙に対し「新しい戦争を仕掛けている」とロシアを非難。自らの関与を否定し欧米の追加制裁を逃れるため民兵を使っていると指摘した。一方、欧米紙によればウクライナ政権部隊にも米警備会社要員が参加。米ロの影を帯びた民兵同士が前線で戦い、対立の構図を複雑にしている。

 米シンクタンク・ポトマック政策研究所は、民兵や特殊部隊を組み合わせて攻撃の主体を曖昧にする「ハイブリッド戦争」の増加を予測。「高度な攻撃能力を持つ非正規集団を利用したいとの誘因は今後も増大する」と分析している。

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■ハイブリット戦争
 正規軍に限らず、特殊部隊や民兵を駆使し、サイバー攻撃や宣伝工作、経済的圧力など異なる手段を組み合わせて行われる戦争。正規軍同士による従来の戦争と違い、先頭の主体が曖昧なのが特徴。異なる分野の攻撃が同時並行で行われ、物理的被害より混乱や恐怖を引き起こすことを狙う場合もある。2006年のイスラエルとの戦闘で、イランの支援を受けるレバノンの民兵組織ヒズボラが正規軍並みの高性能へ行きとゲリラ戦術を組み合わせて戦ったのも一例といわれる。(共同)
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 言葉は恐い。
 「ハイブリット戦争」なんて言うと、何か楽しそう。実際は「人殺し競争」なのに。

 最近では「ヘイトスピーチ」というのもありますね。「スピーチ」とつくと、みんなすばらしい主張のような気になってしまう。ただの「よたもんの罵り」なのに。

 日本が「戦争ができる国」を目指すと、自衛官の退職や採用減になり徴兵制がしかれる懸念がある。しかし、それより先に民間の軍隊が合法化されるかもしれない。自衛隊員の死よりも民兵の死のほうがまだまし、みたいな風潮になるかもしれない。

 小泉さんのように「何でも民営化」を叫ぶ首相もいたし、橋下さんのように「公務員はみな悪人」という認識の首長もいる。
 軍隊の民営化、いや戦争の民営化もそれほど飛躍した発想とは言えなくなるのかもしれない。

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