2009年11月23日(月)
「犬と猫と人間と」+飯田基晴監督ゲストトーク [映画]
二日続きの、「京都みなみ会館」。
この映画は、ヨメさんといっしょに行きたくてだいぶ前から誘っていたのだがかなわなかった。ヨメさんが行きたくないのは、見るのがつらい場面があるから。
上映後のゲストトークの最後で、飯田監督も言っておられた。
「つらい場面もないことはないが、そこばかりが強調されてしまって、本当に犬や猫が好きな人が見に来てくださらない。私が映画をとることによってできることは、微力であるが無力ではないと思っている。この映画の成功は、一人でも多くの人に見てもらえることだと思っています。どうか今日見てくださったみなさんも、お知り合いの方に宣伝してください。」

しろえもん
私ができること・・・、それはこのブログで映画の宣伝をすることですね。
◎ 『日本にアニマルポリスを誕生させよう!』サポーター有志が作成したリーフレットより。
推薦します!「犬と猫と人間と」
日本における動物問題の“今"を扱ったドキュメンタリー映画!
動物問題に関心のある方だけでなく、動物を飼っている全ての方が必見です。ぜひ、皆様でご覧ください!!
「不幸な犬猫を減らしたい」、映画は猫好きなおばあさんの依頼から始まる。
絶えることなく犬猫が収容・処分される「愛護センター」。その最前線で働く獣医や職員、ボランティアの苦悩。崩壊した多頭飼育現場で奮闘する人々。厳しく、悲しい現実が映し出される。だが、合間に登場する、気難しい犬“がじろう"、気まぐれ猫の“にゃんだぼ"達の姿には思わず微笑む。元気過ぎて手に負えない犬の“しろえもん"は、人と動物がともに暮らす難しさと、分かり合える可能性を示してくれる。日本中で話題となった「崖っぷち犬」騒動の裏側では、ひっそりと別のドラマが生まれていた。4年にわたる取材はイギリスまでに及び、知られざる多くの事実とともに、「人間」を見据える。本作には、感傷を乗りこえて社会を見つめ直すためのヒントがある。

にゃんだぼ
飯田監督が言っておられたが、全撮影時間は120時間を超えたそうだ。4年半かけて撮られただけのことはある。映画は、いろいろな観点から撮られていた。これをわずか2時間に縮められるのはたいへんだったであろうと思う。
その間に、資金提供をしてくださったおばあさんは亡くなられてしまった。ただ、登場したワンちゃんネコちゃんたちは今もみな元気らしい。

がじろう
私が一番心に残ったのは・・・。
つらかったほうは、「愛護センター」の殺処分される犬たちではなく(それはかなり覚悟していったので)、マルコ・ブルーのさんの言葉。「私は日本の犬には生まれたくない」。それと、彼が見た甲斐犬の親子の話。あれは聞いていてつらかった。
認識を新たにしたのは、ある「愛護センター」の所長をされている獣医師さんの言葉。
「人間の身勝手でここに運ばれた動物に対して、最終的に判断を下さなければならないのが私達の仕事なんです。それに対して非難されるのはたまらない。」
「殺処分される犬猫たちが一番最後に接する人間が、私たちのように動物好きな人間であることがわずかな救いであると思う。」
これらの言葉は、ちょっと「目からうろこ」でした。
私は「愛護センター」の職員さんに対して嫌悪感を持っていたし、動物が好きでない人ばかりが働いているものと思い込んでいました。
希望が持てたのは、神戸の「愛護センター」の若い男性職員さんの姿。
彼は「動物園」で働きたいと思い市職員に応募し、結局「愛護センター」配属になったらしい。しかし、「ここで働けててよかった」とおっしゃっていた。そのきれいに澄んだ瞳は、「殺処分を少しでも減らすために、自分のできることを精一杯やっていく」という決意に満ちていたように感じられた。
「ひとりひとりができることを・・・」
この映画は、これから犬やネコを飼いたいと思っている小さなお子さんたちにぜひ見てもらいたい映画である。
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2009年11月22日(日)
「いぬばか」+スザンヌ舞台あいさつ [映画]
今日12時10分から「京都みなみ会館」で、「いぬばか」の上映のあと主演スザンヌさんの舞台あいさつがあった。
そのことを知ったのは、金曜の京都新聞夕刊で。
その日の夜、「京都みなみ会館」に問い合わせてみると前売り券の残席わずか。映画館に直接買いに行くか、「チケットぴあ」で買うか。IDやパスワードなどを忘れていてたいへんだったようだが、ヨメさんがなんとか「チケットぴあ」で3枚ゲットしてくれた。
真樹と私とあと一人(遊んでいると思われたらいやなので書くなとのこと)の3人で見に行った。ついこないだ、「もう、娘といっしょに映画を見に行くことはないだろう」と書いたばっかりなのに、さっそくくつがえった。うれしい。
この映画は、スザンヌのための映画といってもいいだろう。ワンちゃんたちとスザンヌがかわいさを競っているという感じかな。
「犬と人間がともに幸せに暮らせる社会を」というメッセージは、がんばりすぎていなくていいと思う。小さな子にもよく分かっただろう。
舞台あいさつは短時間だろうと思っていたが、意外にも30分以上あったと思う。
「京都みなみ会館」は客席数165の小さな映画館だが、もちろん満員。ほとんどが、このスザンヌの舞台あいさつ目当てで来られた方だろう。
前半は、司会者の方が映画撮影中のエピソードや共演者との思い出話などを聞きだされていた。後半は、客席からの質問にスザンヌが答えてくれた。
その中で一番心に残っているのは、「共演したい役者さんは?」という質問。
答えは、渡辺謙サンと渡哲也さん。彼らの隠し子役として、シリアスな演技をしたいそうだ。
スザンヌが答えている内容は、どれも的確で、決して「チンプンカンプン」ではなかった。芸能界に生き残っている人だもの、「おバカさん」のはずがない。それが、よーく分かりました。
スザンヌが舞台から引っこむとき、子どもたちが花束を持ってかけよっていった。もちろん、スザンヌは立ち止まり、花束を受け取って一人一人と握手していた。
そうか、こんな手があったんや。気がつかんかったなあ。
真樹に持って行かせばよかったなあ。もし、またの機会があったら、次はしっかりと・・・。
映画館から出たあと、おとなりの建物の2階の「うなぎ料理・美登利」で遅いお昼ごはん。おいしいおいしい「うな重」を食べた。
ここでも写真を撮ったのだが、例の「もう一人」から「写真掲載禁止」と言われたので、残念ながら写真はなし。
今日、11月22日は「いい夫婦の日」やったのにねえ。
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2009年11月18日(水)
「風が強く吹いている」 [映画]
11月7日に真樹が見に行った映画を見てきた。
「風が強く吹いている」、箱根駅伝をめざす大学生の物語。
娘といっしょに映画を見たのは、2年前家族4人で見に行った「天然コケッコー」が最後。この先もいっしょに見に行くことはないだろう。ただ、今日のように同じ映画を別々に見に行くことはあるのかも・・・。
この映画を見ながら思ったことは、「この場面を見て、真樹はどう感じたかな」とか、「今の言葉を聞いて、真樹はどう思ったかな」とかばっかり。
この映画でも、キーワードは「自分の居場所」だった。
私自身、父親として真樹の居場所探しの役に立ったのだろうか。せめて走ることの楽しさくらいは教えてやりたかったのに・・・。
全然レベルのちがいすぎる話で恐縮ですが・・・。
中3の真樹は、9月30日に西京極のサブグランドで800mを走る予定だった。「中学校合同陸上大会」の中の1種目として。
真樹は陸上競技部でもなんでもないが、小さい時から私らに連れられてマラソン大会に出続けていた。中学生になってからはついてくることもなくなったが、「自分は長距離は得意」という意識は持ち続けていたと思う。
「合同陸上」と言っても小さな中学校3校だけなので、合わせても女子は10人ちょっと。しかし、真樹は真樹なりに戦略を練っていたようだ。
9月22日の「京都スポーツ祭典陸上大会」で一たたきして、本番でそこそこの・・・。
私はその話を聞いて、思い通りに走れても走れなくても、きっと笑顔で帰ってくるだろうと想像していた。なんと言っても、それが真樹の「引退レース」やからね。
しかし、「京都スポーツ祭典陸上大会」はアクシデントがあり、スタート直前で出場取りやめ。 (くわしくは、9月22日のブログで)
この悪い流れを引きずったのか、9月30日の本番と1週間後の予備日も雨で中止。私が思い描いていた「笑顔の引退レース」は、夢幻に終わってしまった。
何をたいそうにと思われるかも知れないが、今日の映画を見ていても「夢のようなことも現実に起こりうる」と思う。おんなじ人間なんやから、今は大きな差があっても絶対縮めることはできる。何かがきっかけで、それに気づくとも限らん。「800m走」がそのきっかけになったらええのになあ、と思っていたんですが・・・。
せめて、真樹には走ることの楽しさだけは伝えたかったが、どうかなあ。
「いつかフルマラソン走ってみたいなあ」と言っている真樹の言葉を、私の胸にしっかりしまっておいて・・・。
こんな映画の見方、変でしょうかねえ。
今日は、久しぶりに「京都シネマ」以外の映画館。
ジャスコ・久御山店の2階の「イオンシネマ久御山」。
「京都シネマ」はどちらかというとマイナーな映画ばかり。時々、メジャーな映画も見たくなる。
「シネマメイトクラブ」に入ると、すべての映画が1500円。朝一の上映回は1000円均一。さっそく、入会。これから、水曜の朝一に来ることにしよう。
うちからジャスコ・久御山店までは22kmくらい。ガソリン代は200円弱。駐車代の心配もないので、ここは意外といいかも。
映画を見たあと、その近くの同じ階の中華料理店へ。
「ふかひれあんかけチャーハンセット」、1380円。おいしかった。
支払いの時、「映画、見られました?」と聞かれた。月の後半は、映画を見た人は5%引きらしい。
わずか70円ほどのことだったが、いいコラボですね。
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2009年11月12日(木)
「母なる証明」 [映画]
◎映画チラシより。
最も“謎”に満ちているのは、人間そのものである――。
殺人事件の容疑者となった息子を救うため、真犯人を追っていく母親の姿を
極限まで描き出す“ヒューマン・ミステリー”の最高傑作が誕生!
『殺人の追憶』、『グエムル-漢江の怪物-』等で国際的に高く評価されるポン・ジュノ監督。
長編としては3年ぶりとなる待望の最新作。
静かな街で起こった凄惨な殺人事件。事件の容疑者とされ、身柄を拘束された息子トジュン(ウォンビン)の無実を信じる母親(キム・ヘジャ)は、息子の疑惑を晴らすため、真犯人を追って走り出す―。
子を想う母の“無償の愛情”を通じ、善と悪、光と闇を湛えた“人間の真実”をスリリングに描き出すヒューマン・ミステリーの最高傑作が誕生した! 30分に及ぶ衝撃のラストは観る者の心を激しく揺さぶり、圧倒するに違いない。
出演は、息子役に韓国四天王の一人として絶大な人気を誇り、実に5年ぶりの映画出演となるウォンビン。兵役後初となる待望の復帰作として選んだ本作で難役を演じきり、実力派俳優としての地位を確立した。母親役には“韓国の母”と称されるほどの国民的人気を誇るキム・ヘジャ。また、NHK総合でもオンエア中のTVドラマ「スポットライト」にも出演しているチン・グが、ウォンビンの友人役で出演。今、有望視される若手俳優の一番手である。
数多くあるミステリー作品を凌駕する、傑作中の傑作が、まもなくその正体を現す。
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昨日、「京都シネマ」に行った。
私が見る映画は、いつもなら客数10名前後。それも年配の方が多い。
この「母なる証明」は、ウォンビン5年ぶりの出演作品。6、7割がたうまった客席の客層が心配だったが、熱烈ウォンビンファンという方は少ないように見えた。「ホッ!」
この映画は、実に映画らしい映画であった。
映画ファンであれば、「フムフム」とうなるような場面が次々と出てくる。最後もすごくよかった。余韻の残るラストシーンだった。(具体的には言いません。ぜひ、この映画を見てください。)
一つだけ腑に落ちない個所。
殺された女子高校生の携帯に、なんでクズ鉄屋のオヤジが映ってたんやろう。あのオヤジも「相手」やったっていうこと?
ウォンビンも、母親役のキム・ヘジャもよかった。ウォンビンの友だち役のチン・グは、成宮寛貴かと思った。
「母と子の絆」がテーマであるらしい。
あの母親は、このあと正気のままで暮らしていけるのかなあと、ふと思った。
一度家に帰り、家族4人全員で眞寿美さんのお母さんのお見舞い。
強烈な外反母趾で、とうとう手術。たいそうな手術のため、1カ月ほど入院が必要らしい。
手術前と後のレントゲン写真を見せてもらったが、本当に足の親指が「く」の字に折れ曲がっていた。その部分を切開して、ポルトを入れてまっすぐにしたらしい。現在、左足は完全に固められている。
廉と真樹がお見舞いに来たのは、本当にうれしかったようだ。私が来たのは、どちらかというと「意外」。
「こうじさん、いそがしいのに、よう来てくれはったなあ。」
「この人はヒマ。いそがしいのは、私だけ・・・。」横でヨメさんがブツブツ言っていた。
「親子写真、撮っときますわ。」
「またブログに載せて、親孝行してるふりするんやなー。」とヨメさん。
いや、私は「母なる証明」写真をとりたかっただけ。ヨメさんはお母さんと似てへんと言い張るが、似てますよねえ。
お見舞いのあと、久しぶりに家族そろっての外食。
「くら寿司・金閣寺店」。
ここでも、「母なる証明」写真(ないしょで撮りました)。
真樹は、「お母さんに似てる」と言われたらガックリくるらしい。どうですか。似てます?
一応、真樹がめざすは「志田未来」、ヨメさんは「香里奈」だそうです。真樹はいいけど、ヨメさんはちょっと・・・。
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2009年10月31日(土)
「プール」 [映画]

この映画は1ヶ月以上も前、9月16日に見たもの。
京都シネマで「ミーシャ ホロコーストと白い狼」を見たあと、もう1本と思って入った。
私としては、西原理恵子原作の「女の子ものがたり」のほうを見たかったのだが、「女の子のための、女の子を元気にする映画」とか宣伝されていたら、50代のオッサン一人では入りにくい。
「プール」の内容はまったく知らなかったが、「小林聡美ともたいまさこやし、なんぞやってくれるやろ」と期待して入った。
案の定、満員。
しかし、映画が始まり話が進んでいくにつれ・・・、退屈! どこをどう見たらいいんやろう。
【ストーリー】
タイのチェンマイ。小さなプールのまわりに集まる5人の6日間の物語。
4年前、祖母と娘さよのもとを離れ、チェンマイの郊外にあるゲストハウスで働き始めた母・京子(小林聡美)。大学の卒業を目前に控えた今、さよ(伽奈)はそんな母を訪ねて、一人、チェンマイ国際空港に降り立つ。
迎えに現れたのは母ではなく、母の仕事を手伝う市尾(加瀬亮)だった。小さなプールがあるゲストハウスにはビー(シッテイチャイ・コンピラ)という名前のタイ人の子供と不思議な空気感を持つオーナーの菊子(もたいまさこ)がいた。さよは久々に会った母が、初めて会う人たちと楽しそうに暮らしている姿をどうしても素直に受け入れることができず、戸惑いを感じていた。
行方不明の母親に会いたいと思っているビー、母親探しを手伝うがなかなかうまくいかず、優しさが裏面に出てしまう市尾、余命宣告を受けている菊子、ひとりひとりの中にある現実、そしてそれを自然に受け入れつつ、相手を思いやりながら生きている人たち。彼らとの出会いにより、だんだんとさよは、心が開いていくのを感じ始める。
4日目の夜、市尾が作った鍋を囲んでいた、さよと京子。どうして私を残して、タイにいってしまったのか、さよはずっと聞きたかった自分の気持ちを素直に母にぶつけた。
キラキラ光るプールの水面に映る、それぞれの風景。
好きな場所に住み、自由に生きている人たちとの素朴な心の交流の中で、やがて日本に帰るさよの思いはゆっくりと変わっていった…。
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私が期待していたのは、小林聡美ともたいまさこの丁々発止のやり取り。それはどこにもなかった。二人ともごく普通の女優さんでしかなかった。がっくり。
でもこの映画を見て、私が映画に求めているものが分かった。
「オリジナリティと意外性と非日常」
なんか、この三つともおんなじ様なことのような気がせんでもないが・・・。
私が映画を見るときの一番の楽しみは、「意外な会話」。小林聡美ともたいまさこときたら、期待してしまうわね。ところが、この映画ではほとんど次にくる言葉が予想できた。「おっ!」と思うせりふがまったくなかった。これではなあ。
そういう観点から選ぶと、やっぱり最近の最高傑作は「愛のむきだし」ですね。
「プール」は現在まだ公開中の映画なので、悪口のようなことは書きたくなかったのだが、私のような人間には合わない映画でした。
「小林聡美ともたいまさこ、もっと暴れさしたってくれー」
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2009年09月17日(木)
「ミーシャ ホロコーストと白い狼」 [映画]
泣いた泣いた。
もうそろそろ終わりの時間とわかっていたので、あわててハンカチを取り出した。館内が明るくなった時、50代のオッサンがワンワン泣いてたら、そらおかしいやろ。
最近は見に行きたい映画を見るというより、「京都シネマ通信」を見て、前日に決めるというパターンになってきた。
「ミーシャ・・・」は、以下のように紹介されていた。
2007 フランス、ベルギー、ドイツ合作/119分
「ナチス占領下のヨーロッパ。 ユダヤ人の少女ミーシャは、強制連行された両親を探すため、3000マイルに及ぶ過酷な旅に出る。想像を絶する冒険の中、疲れ果て、諦めかけた彼女を救ったのは、森で出会った白い狼だった・・・。」
「この内容の映画なら、すいている。」
昨日水曜は、ほとんどの映画館がレディスデーということで女性1000円だが、「京都シネマ」はちがう。水曜にしか映画に行けない私にはこれは好都合。中でもマイナーな映画を選んで、ゆったりした気持ちで見たい。
しかし、館内に入ってびっくり、「なんで、こんなぎょうさん?」
以前、私が選んだ映画はたいてい10〜20人くらいのお客さんのことが多かったのに。このごろ勘がにぶってきたかな。
でも(自分を差し置いて言うのも変だが)、「ホロコースト」でっせー、「白い狼」でっせー。ベルギーが舞台でっせー。普通は見んと思うけどなあ。
映画の途中「それはないやろ」と突っ込みたくなる場面が何回もあったが、第二次大戦中のベルギーやドイツがどうであったかほとんど知らない。ミーシャのあまりにも悲惨な姿に、泣けてきた人もあったかもしれない。
でも、私が印象に残ったのは、ミーシャが使いに行かされた農場にいた大型犬パパ・イタとママ・リタ。山の中で出会った狼3頭。そして白い狼が生んだ狼の子たち。
東へ東へとポーランドまで両親を探しに行き会えず、ドイツ軍が撤退したベルギーまで戻ったミーシャの体はボロボロ。
頭を丸刈りにしガリガリの体になったミーシャは、高熱を出しペットに横たわる。そこへ、農場のおじいさんが探しあて迎えにきてくれた。大型犬パパ・イタとママ・リタを連れて。
パパ・イタとママ・リタは、横たわるミーシャを見つけるやいなやペットに飛び乗り顔をペロペロ。
もう、あかん。あーん、涙が止まらんがなー。
「いっしょに、農場に帰ろう。」
「でも、パパとママが帰ってきた時に私を見つけられない。」
「それなら、毎日ここに来たらいい。」
「ほんとうに、毎日?」
「ああ、毎日ね。」
ミーシャは、決して両親が帰ってくることはないという現実を受け入れることはできなかった。
このときミーシャは10歳くらい。今生きていても75歳くらい。遠い昔の話のようだが、そんなに遠い昔のことでもない。
何も知らない私たちのためにも、こういう映画をどんどんつくってほしい。
ところで、映画に出てきた狼の子とそっくりなうちのきくは・・・。
「やっと出ました、シップのかけら。」
今日の朝の散歩で、きばったウンコが2回。その2回ともに、白いシップのかけらが入っていた。
2枚飲み込み、1枚は「ゲー」、もう1枚は「ウンコ」。器用なことしよる。
でもこれで、ちょっとひと安心。
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