2017年03月15日(水)
「そうだね!」 [雑感]
今日は寮2(出町)24時間。
こちらの寮の管理代行をさせてもらって、もうすぐ1年になる。
寮長寮母さんがすごくいい方で、いつもいつも「藤井さんが来てくれてよかった」と言ってくださる。こんなうれしい言葉はない。
寮長寮母さんの会話を聞いていて、いつも感じることがあった。寮母さんがバババッと発言されたことに対して、寮長さんが「それは、こうしたらいいだけのことや」といなされる。それに対して、寮母さんの反応はいつも「そうだね!」これが不思議でならなかった。
今日、そのことを言ってみた。
「寮母さんて、寮長さんの言わはることにすぐ『そうだね!』って納得しやはるじゃないですか。それがすごくビックリでした。」
「そうですかー。」
「うちのヨメさんなんか、話の途中で自分がまちがってるって気付いても、絶対『そうやな』なんて言いませんから。」
「そうなんですか。私は寮長が自分を押し殺して悪役に徹しているのが分かってますから、指摘されたことはスッと入ってくるみたいですね。」
「信頼されているんですね。うらやましい。」
「でも、藤井さんの奥さんは・・・」というところから、ヨメさんの鍼灸師挑戦の話になった。うちのヨメさんをほめてほめて・・・。
「私には絶対にできないことに挑戦されているので、がんばってほしいと思っています。」
こんなありがたいお言葉に、なんとか応えて行かなくてはね。
寮母さんはシャキシャキの江戸っ子。京都には絶対おらんさっぱりした女性です。そう言えば、下山さんの奥様もさっぱりしてたなあ。
東京出身のさっぱり女性、いいですね。
一回でいいし、ヨメさんに「そうや」と同意してほしいもんやねえ。
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2017年03月14日(火)
はいれません! [雑感]
今まで保険の広告など関心がなかった。
でも、最近はどうしても見てしまう。
「いろんな種類の保険があるもんやなあ・・・。それぞれ掛け金がちがって、もらえる保険金もいろいろなんやなあ。いや、でも全部に共通の・・・。このちっこい字で書いてあるやつは・・・。」
◇ ◇ ◇
健康についての4つの告知項目すべて「いいえ」であれば、お申込みいただけます。
□最近3カ月以内に、医師から入院、手術、検査のいずれかをすすめられたことがありますか。または、現在入院中ですか? 「はい」
□最近3カ月以内に、がんまたは上皮内新生物・慢性肝炎・肝硬変で、医師の診察、検査、治療、投薬のいずれかをうけたことがありますか。 「はい」
□過去2年以内に、病気やけがで入院をしたこと、または手術をうけたことがありますか。 「はい」
□過去5年以内に、がんまたは上皮内新生物で入院をしたこと、または手術をうけたことがありますか。 「はい」
◇ ◇ ◇
「全滅じゃー!」
この先まだ「がんで入院・手術」が待っていて、それがすんでも転移すればまた同じ。「5年間何もなければ保険に入れたるよ」って、・・・無理。
「死ぬまではいれません!」
毎月父に仕送りしていたつもりのお金で、父は私・ヨメ・息子・娘の保険金を払ってくれていた。父がもう管理できないということで、去年から直接私が支払うようにした。でも4人分の保険金は莫大なもので、私のがん保険と医療保険は解約しようと思っていた(二つ合わせて月11000円以上の掛け捨て)。
ところが、解約しようと思っていた翌月に甲状腺分化癌発覚。
「あー、解約せんでよかったー。」
それにしても、ほかの3人はすべて貯蓄型の保険なのに、なーんで私だけ掛け捨てのがん保険と医療保険にしたんやろう。やっぱり、父には先見の明ちゅうのがあったんでしょうか。
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【今日のきく】
きくがすねると、一番じゃまになるところで寝そべる。
ずっとすねているうちに、なんですね始めたかも忘れてしまうくせに・・・。
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2017年03月06日(月)
長崎・富山・福井・長崎 [雑感]
「それはルール違反やで。」
つい先日、ヨメさんからヨメさんらしからぬ言葉を聞かされた。
「4月の伊江島マラソンに行くとき、長崎によって真柴先生におうてくるわ。お礼を言っときたいし。」(真柴先生は、私が小学校の時に音楽の授業だけ教えてもらった美人先生。)
「またなんやかんや理由つけて、遊びちゃちゃくることばっかり考えとるなー。先生はまだええけど、昔の女に会いに行ったらあかんで。それはルール違反やで。」
たしかに去年癌宣告を受けたあとは、もう元気に動き回れる期間は残り少ないと思い、会いたい人には会っておこうと思った。松本雅也さん、中野勇人さん、いりえゆかさん、山下けいきさん・・・。
そしていよいよ「あと○か月です」と言われたら、昔私のことを好いてくれた人に一目会ってお礼を言ってから死にたいと思った。今どこでどうしているかも知らないのに。
今話題の「京都府立医科大学付属病院」。地元の人は短く「府立病院」と呼ぶ。
ここの地下の売店でバイトしていた3年間(20〜23歳)、それが私の唯一のモテ期。だから好いてくれた人はみな看護関係の方。
ほんとうに、今どこでどうしているかは分からない。覚えているのは名前と年齢と出身地くらい。Aさん・同い年・長崎、Bさん・一つ下・富山、Cさん・二つ下・福井、Dさん・一つ上・長崎。その当時はみんなドキドキするくらいかわいらしかったけど、今でゆうたら61、60、59、62ですかー。そんなおばちゃんらに会って、「ルール違反」も何もないと思うんやけど、そうゆうもんですかねえ。
(この4人のうち、Bさんについてはこのブログの「精神」という映画評の記事の時に書いている。彼女の富山の実家には2回も行ったことがある。ご両親にもごあいさつさせていただいた。ただし、ドキュメンタリー映画「精神」に出ていた精神病の方の多くが自殺されたように、彼女ももう自殺しているかもしれない。それがこわくて会いには行けない。)
私はちゃんと治療したら、だいたいあと5年くらいはだいじょうぶそう。
私の妄言が出てくるのはまだだいぶ先ですね。
今日は寮2(出町)24時間。今日も暇にまかせてしょうもないこと考えてたなあ。
「妄言」の使い方、まちがってますよね。「世迷い言」でもないし・・・。なんでしょうね。
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2017年03月04日(土)
じわじわ腰痛 [雑感]
4、5日前からじわじわと腰が痛くなってきた。
特に何かをしたからというわけでもないのに。
日に日にかなり痛くなってきたのだが、生活する上で困ることはほとんどない。朝靴下をはくときと、夜お風呂掃除をする時くらい。前かがみの姿勢がつらい。
最近は、寮の管理代行のバイトの日以外はほとんど走っていた。「走れるスキあらば走る」という方針なので。
しかし、さすがに今日はやめておいた。無理してもっと痛くなったらイヤなので。
明日は篠山マラソンで、最近はレースには出ず、応援ランをすることが多い。18km地点あたりから逆走し、最終ランナーを応援して戻ってくるというパターン。たくさんの知り合いに声をかけられるし、自分のトレーニングにもなるので一石二鳥。でも、今のの状態ならそれも難しそう。
明日の準備で荷物を積んだり降ろしたり、それも響いているのかもしれない。
明日もこれのくり返し。「ギクッ」とならないように気を付けよう。
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【今日のきく】
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2017年03月03日(金)
パオパオダッシュ! [雑感]
今日は寮2(出町)24時間。
いつも通り、朝日と日経チェック。
その中にドラえもんの映画の広告があった。
「パオパオダッシュ!」やてー。
(正確には「パオパオドラ」の「パタパタダッシュ!」)
これはうれしい。
「パオパオよ、癌なんかに負けてんと、ダッシュせんかーい」ちゅうことですかね。
昨日のこと。
メーカーさんの営業担当者が代わり、「京都キャロット」店舗までごあいさつに来られた。新しい担当者さんは犬好きのようで、ヨメさんが目を離していた時にきくにさわろうとされたらしい。
「ガウッ」の一撃。
もちろん、このあとオバサンからのびしゃたたき。
「きくはますみちゃんとそっくりやなあ。かわいいし手を出したら、えらい目にあうちゅうやっちゃ。」
「なんでやねん!」とヨメさんは怒っていたが、「かわいい」にはちゃんと反応しとったな。
「アンタが変なこと言うし、ひとに聞いてもらおうと思っても無理やわ。」
「なんのこと?」
「離婚して家出て行くんやったら、首絞めてから行けとかゆうとったやん。」
「そやで。ますみちゃんいっつもゆうとるやん。犬や猫飼えんようになって保健所持って行くくらいやったら、自分で飼い犬飼い猫の首絞め―って。」
「それは、飼うんやったらそれくらいの気持ちで飼わなあかんという意味やん。」
「そやろ。人間もいっしょ。夫を捨てて家を出て行くんやったら、息の根止めてから行かんかいちゅうこっちゃ。」
「なんでそんなことせんならんねな。気持ち悪い。」
うーん、なかなかのもんです。
熟年崩壊型夫婦による哲学的な会話ですなあ。
でも、私の「息の根」を止めてもらうのを頼めるのはヨメさんしかおらん。来たるべき時にはよろしくお願いしまーす。
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2017年02月03日(金)
雅ている [雑感]
◎朝日新聞1月26日夕刊・都ものがたり
安野光雅 友と行った京都・花背
「花背(はなせ)峠を越えると小盆地が連続している。このあたりは江戸期にあっては天皇領であった村が多く、家々の屋根は檜皮(ひわだ)ぶきで、どこか雅(みやび)ている」
司馬遼太郎が「街道をゆく」の中で、京都市左京区の花背地区についてこう記したのは1972年のこと。当時、挿絵を描いていたのは須田剋太(こくた)だったが、91年からは画家の安野光雅(90)が担当した。その安野のお気に入りも、花背の風景だという。
叡山電鉄の鞍馬駅あたりからさらに北に進むと道は急に細くなり、薄暗い森を抜けてゆく。つづら折りの花背峠を過ぎ、開けたあたりが、別所と呼ばれる地域だ。
安野がここを初めて訪れたのは、75年の秋。東京都小金井市で近所づきあいをしていた動物行動学者の日高敏隆(1930〜2009)が京都大に赴任し、左京区に構えた家を訪ねたのだった。
著書「チョウはなぜ飛ぶか」などで知られる日高とは不思議に馬が合った。安野も昆虫好きだが、むしろ日常の会話を楽しんだ。
そんな日高から、「せっかく京都に来たんだから、鞍馬にも行ってみよう」と誘われ、日高の妻、喜久子(75)が運転する車で鞍馬から花背を走ったという。
「京都にこんなところがあるのかと思った」と安野は振り返る。「京都市街の観光地はノーサンキューで、立て込んでいる場所は絵にも描きにくい。その点、花背には、かやぶきの家が残り、伝統を大切にしているように思えた。京都を控えているからではないか」。「雅ている」という司馬の記述ともどこか重なる指摘だ。
以来、「花背に行かないと、京都に行った気がしない」と、機会があれば足を運んだ。最近では2010年の12月、別所あたりでスケッチを試みた。
喜久子によると、日高もまた花背を愛した。中でも冬。枯れ山に見えても、春の到来を待つ生き物のうごめきが感じられるからだという。10年に冬の花背を訪れた安野が翌年発表した絵も、冬を耐えた草木が芽吹いたような新緑あふれる風景だった。
毎冬、花背は何度か雪に包まれる。しかしその下では、確かな命が胎動している。=敬称略(編集委員・大西若人)
<安野光雅(あんのみつまさ)> 1926年、島根県津和野町生まれ。小学校教員を経て画家に。多くの画集、絵本がある。文化功労者。
■あんない
京都バスで、「出町柳駅前」から「別所上の町」までが約1時間10分。工房や多目的ホール、休憩所などがある「山村都市交流の森」近くの「花背交流の森前」までは、さらに約20分かかる。
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うれしいねえ。
私のふるさと花背別所町が、新聞に取り上げられていた。それも、かの有名な安野光雅さんのお気に入りとは・・・。
「花背」と言われると、私たち別所人は別所と広河原の中間の「大布施・八桝・原地」の総称だと思っている。自治会もこの3地区で1つ、旧小学校区もこの3地区で1校だった(八桝小学校)。
だから、ガイドブックなどで「花背」が取り上げられていても、たいていは別所よりもさらに北に入ったこの地区のことがほとんど。別所は、その字の通りそこらとは別の所なんです。
そして、さすがの司馬遼太郎氏。
「どこか雅ている」とは鋭い。
別所人が一番よく使う言葉は「たもれ」。「食べてたもれ」とか「ゆっくりしてたもれ」とか。とても山深い片田舎で聞く言い回しではない。
そして、「そち」。これは「うち」に対する言葉で、「あなた」とか「あなたのおうち」という意味で使う。
司馬遼太郎氏は、こういった言葉からも「雅ている」と感じたのではないだろうか。
私の95歳の父・善一は、この「雅ている」別所を代表する人間と言っても過言ではない。息子の私は、全然「雅ていない」似ても似つかん人間になってしもたけど・・・。
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