2017年02月19日(日)
第25回おきなわマラソン [ランニング]
「生きろ、生きろ!」と背後から。
「ん? 進め進めとちゃうん?」
幻聴ではない。それは「私の中の私」の声。
いつもなら「もうええやん」となるところなのに、今日は何回もへたばりそうになった時、「生きろ、生きろ」と聞こえてきた。
ゴールは3時間42分50秒。
目標の4時間切りどころか、2年前の「篠山」の3時間48分38秒も大きく上回った。
ちょっとだけ、精神力が強くなったんかなあ。
朝5時起き。
コンビニでおにぎりとお茶を買って、、北部合同庁舎前へ。コンビニに寄っていたので20分ほどかかった。早めに出てよかった。
5時49分の77番・名護東線を待つ。
少し遅れて到着したバスに乗り込もうとすると、「どちらまで行かれます?」
「コザまで行って、そこから乗り換えるつもりなんですけど・・・。」
この乗り継ぎで行くと、大会会場である県総合運動公園には7時36分に着く。
「今日はコザは行きませんよ。マラソンの交通規制で、安慶名で折り返し運転になります。」
「えー! とりあえずその安慶名まで行って、その先は考えます。」
朝早起きして、余裕たっぷりの会場入りのはずだったのにえらいことになってしまった。
バスは辺野古回りで、宜野座、金武、うるまを通ってコザ経由で那覇に向かう路線。ところが午前中はすべて折り返し運転になっているそうだ。マラソンは9時スタートなんやから、早朝の便はそのままでよかったのに。
それでも、その運転手さんが親身になってくださって、なんとか行けないものかいろいろと考えてくださった。その結果、「栄野比」というとこで降りて、別のバス会社の90番に乗るとコザやライカムまで行けることが分かった。
バスにはもう一人、マラソンの応援に行く女子高校生が乗っていた。「栄野比」で降ろされた二人、17歳の女子高生と61のオジイは途方に暮れてしまった。二人とも「ここはどこ?」状態。
バスを待つ間、何にもないようなところで二人きり。
「マラソンに行かれるんですね」と女子高校生のほうから話しかけてきた。
「あなたもですか?」と聞き返すと、特別支援学校高等部に通っている同い年の子がマラソンに出るので応援に行くとのこと。コザまで知り合いが迎えに来てくれているので、なんとかそこまでは行かなくてはならないと言っていた。朝早起きして、名護の奥のほうから応援に出てきたんやからえらいもんやわ。
10分ほど待つと那覇行きのバスが来た。女子高生はコザで降り、私はシャトルバスが来るライカムまで行くことにした。
ライカムに着いたのは7時45分。
シャトルバスの最終は7時40分ということになっていたが、私が到着した時点でまだ100人以上がバスを待っていた。
待っても待ってもバスは来ない。しかし8時10分すぎ、バスが4台連なって到着した。これでギリギリ間に合う。
会場についたのは8時27分。整列制限まであと13分。
「21世紀の森ランクラブ」の比嘉三雄会長と奥様の増美さんにごあいさつ。私の到着が遅いので心配してくださっていた。(三雄さんは体調がすぐれず、今回はDNS。)
ここに荷物を置かせてもらい、急いで着替え、急いでトイレへ。もちろんアップする時間なし。
バスの中でランシャツにゼッケンを付けた時、ゲーターを落としてしまったようだ。超久しぶりのゲーターなしでのレース参加。こむら返り、だいじょうぶでしょうか。
私はBブロック。
周りがCブロックのゼッケンばかりなので、「なんでBに入ってくれとんねん」と思ったら、私がまちがってCブロックに入ってしまっていたのでした。
「おきなわマラソン」はゲート締め切りがスタート20分前だからまだいい。「NAHAマラソン」は40分前に閉まってしまうらしい。
スタートブロック整理要員の女子高生に写真を撮ってもらった。ゼッケンに「パオパオ」と入れてもらったんですが、分ります?
そして、9時スタート。
スタートラインまで約1分。これくらいならしんぼうしときましょ。
最初の1kmが4分44秒。いい感じ。中間点まではキロ5分弱で押して行きたい。前半に貯金を作っておいて、後半粘って4時間切りを達成するという作戦。
黙々と走る予定だったが、どうしても話しかけたくなるランナーが出現。
「ふつうのぞうりで走ってはるやん!」
今まで何回もこれでフルを走られたらしい。それも3時間20分ですって。ああ、おそろしやおそろしや。
順調に5km、24分52秒。
スタートラインまでの1分を引くと23分52秒なので、私の想定よりかなり速い。でも気持ちよく走れているので、できるだけこのスピードをキープできるように。
私の前をきれいなフォームで走っておられた女性ランナー。いいペースだったので、10km近くまでついて行かせてもらった。
あとで調べて分かったのだが、高校生の時に「京都キャロット」の通販を利用してくださっていた仲井間ちひろさん。現場でそれが分かっていれば声をかけさせてもらったのに・・・。
8kmすぎに、ぞうりランナーに抜き返される。
10km、48分22秒(23分30秒)。
この先で15km、1時間13分40秒(25分18秒)。
きつい上り坂もあったので、この5kmはだいぶ時間がかかった。
ここは毎年、大規模な応援団を出してくださっている。
20km、1時間38分01秒(24分21秒)。
中間点、1時間43分48秒。
1時間50分で行ければ上出来と思っていたので、想定より6分も速い。これは後半がかなり楽に走れる。
毎年恒例、玉城デニー衆議院議員。
今年も写真を撮らせてもらった。
デニーさんはうるま市出身だそうだ。
中間点をいいタイムで通過できた安心感と、そこからアップダウンがきつくなるのとでペースダウン。
ちょっと集中力が切れかけてきたので、応援してくれるゆるキャラの写真撮り。
おっと、もっといいのん発見。
「かわいいワンちゃん、写真撮らせてください。」
でも、私をこわがって正面を向いてくれない。
「ウシ・たぶんオス・8歳」
元気盗んだったー。
25km、2時間05分10秒(27分09秒)。
かわいい子犬ちゃん。
さわりたかったなあ。
25〜29kmはほとんど上り。
ここをいかにうまく走るかが「おきなわマラソン」の壺となる。
4年前、真樹と初参加した時にストップした「嘉手納基地第2ゲート前」(29km地点)。道路脇には、たくさんの収容バスが待機していた。
ゲートを入ってビックリ。
基地の子どもたちによるエーサー。これはよかった。
30km、2時間34分35秒(29分25秒)。
ここで初めて自分のゴールタイムを予測した。
残り12.2kmをキロ6分で行くと、1時間13分ちょっとなのでゴールは3時間48分。
「おー、2年前の篠山並みのタイム出るやん。」
でもここで気を緩めると、ガクンとペースが落ちる可能性もある。小刻みに延々と続くアップダウンを「生きろ、生きろ」の意気込みで乗り越えよう。
2年前、真樹と参加した時にストップした「嘉手納基地第5ゲート前」(31.7km)。
「いもっち」て、紅芋のゆるきゃらかなあ。
このデカい表示はうれしい。
キロ6分ペースで、あと1時間ほど。あと1時間ならがんばれる。
逆光のライカム交差点を通過。
35km、3時間02分42秒(28分07秒)。
残り7.2kmをキロ6分ペースなら43分ちょっとで、ゴールは3時間45分台。
おー、これはねらいー!
きつい下りで、ゴール会場あたりが見える。
40kmの表示があったので時計を見たが、本当の40km地点はもうちょっと先だった。
40km、3時間31分14秒(28分32秒)。
残り2.2kmを13分で3時間44分台。12分なら43分台。
ちょっと前から足のあちこちがピクピク来ているので心配だったが、平坦な道ならスピードアップできる。
残り2.2kmで、たくさんのランナーを抜くことができた。
これは勝手にシャッターがおりていた写真。
ゴール前で見えた電光掲示板が「3時間42分40秒」。
おー、これは42分台も行ける。力をふりしぼれー。
時計をとめるのも忘れ、記念写真。
大会スタッフさんにお願いした。
ゴールタイムは3時間42分50秒(2.195km、11分36秒)。
前半が1時間43分48秒、後半1時間59分02秒。後半が15分以上落ち込んでいる。でもそういう作戦やったんやからこれでよし。
それよりも、1万人を超える大会で総合順位が462位というのがうれしい。
沿道から、「おとうさん、かっこいい!」と何度も言われた。かっこいいおとうさんにあこがれているので、こう言ってもらってうれしかった。
最近思い通りに走れたレースが少なかったので、「このまま腐っていくんか」と思ったこともあった。でも今回気持ちをしっかりさせて、想定以上の走りができた。「癌患者でも腐らない」を今後のモットーにしようと思う。
「21世紀の森ランクラブ」さん前で、四角い完走メダルをかけて記念撮影。
一日中お日さんガンガンでよう焼けました。おでこだけ光ってますがな。
このあとこむら返りが起こらないように、慎重に慎重に着替え。
そして1kmほどのウォーキングを2回。これでやっとピクピクがおさまってきた。
バスの中に忘れてきたゲーターも、バス会社の方が届けてくださり無事戻ってきた。しかし、ゲーターなしでもなんとかなったということは、してもせんでもいっしょやったんかなあ。
今日は車じゃないので、ゆっくりとお疲れ様会に参加。
日陰は少し寒かったが、日なたはポカポカ。
日なたが移動するごとに、私たちも移動した。
あたたかい沖縄そば、おいしかったです。
増美さんたちが用意してくださったお料理も、ビールにピッタリ。私は、色もきれいな大根の酢漬けが一番のお気に入り。
4時半ごろお開きに。
みなさん手慣れたもので、あっという間に片付いた。
帰りは、クラブが用意してくださったマイクロバスで名護まで。
朝来るときはスタートエリア規制に間に合うかとハラハラドキドキだったが、帰りはゆったりと快適。
お世話してくださったクラブの皆さん、特に比嘉増美さんとようへいさん、ありがとうございました。来年もお世話になっていいでしょうか。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 6 )
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コメント
おっとこまえ・哲哉さん、お返事ありがとうございます。
最近、病気のこともあって3か月先くらいまでのことしか考えられませんでした。でも、哲哉さんのおかげで「来年のおきなわマラソンをがんばってみよう」という気になってきました。たぶんそれまでに入院、手術があると思いますが、1年後を楽しみにして踏ん張ろうと思っています。
来年の「おきなマラソン」でお会いしましょう。
1kmだけでもついて行きますよ。
今年も陸連登録でのエントリーでした。
去年3月に骨折をし、まだ完全復活では無いのですが25回大会との事でエントリーしました。
現状、満足出来るタイムでしたのでホッとしております。
いつか再びサブスリーを達成したいです。
藤井さんも、昨年は色々あって大変でしたね。
そこからあのタイムでの完走は凄いと思います。
この歳でこれだけのパワーがある藤井さん、お互い精進し来年のマラソン大会では再会したいものですね!
宮里さん、コメントありがとうございます。
よくよく覚えていますよ。あの日に焼けた「おっとこまえ」の宮里哲哉さんですよね。(関西で言う「おっとこまえ」は沖縄ではなんて言うんでしょう。調べたけど分かりませんでした。)
私がテレビに映っていましたか。18kmあたりならまだ元気いっぱいだったはず。後半は暑くて暑くて。頭に水をかけながら走ったので、ただでも少ない髪の毛がベッタンコになってしまいました。
宮里さんは今年も陸連登録の部で出ておられたのでしょうか。私も3時間半を切れたら登録の部で出たいんですが、来年は62歳ですからねえ・・・。
来年は「3時間半切りを目指して、いっちゃん前へ」を私の目標にしますか。
そうしたら宮里さんにお会いできますね。
ご無沙汰してます藤井さん
以前スタート地点で写真を撮ってもらったミヤザトです。
今年も走ってらしたのですね!
今、録画したのを観てたら18km地点の安慶名交差点でガッツリ映ってましたよ ^_^
tenさん、コメントありがとうございます。
なにがよかったのかよく分からないのですが、思いがけないいいタイムで走れました。暑いことは暑かったのですが、さわやかな暑さでしたね。
tenさんも、NAHAマラソンとはちがって気持ちよく完走されたようでなによりです。
前日受付は名護から向かったのでですが、車が多くて大変でした。当日受付に関してはどこにも書いてありませんでしたね。「知る人ぞ知る」では問題です。改善してもらいたいです。
明日のピーチでまたお会いしますね。ジェットスターの荷物制限が7kgになってから、私はほとんどピーチを利用しています。こちらも10kgを超えないように気を付けないといけないんですが・・・。
大阪のTことtenです。
60歳越えてもサブフォーおめでとうございます!
僕はギリギリ4時間台で目標達成です。
当日受付やってましたね、悔しいです。(泣)