2016年11月29日(火)
オプジーボとキイトルーダ [病院]
◎京都新聞11月29日朝刊
がん免疫療法 効く人判別へ
がん治療で注目されている免疫療法。日本では治療薬「オプジーボ」(小野薬品工業)が非小細胞肺がんなどに使われ始めているが、問題はどんな人に効くのか、全く指標がないことだ。世界で指標探しが進む中、次に発売を予定しているMSD社の「キイトルーダ」では、その手掛かりをつかみ、治療に生かそうとデータを蓄積している。
「オプジーボ」は全患者の2〜3割
新薬「キイトルーダ」 診断薬の開発進む
オプジーボは悪性黒色腫と非小細胞肺がん、一部の腎がんに使われているが、治療効果があるのは全体の2〜3割。効く人を見分けられれば、患者はもちろん医療者も助かる。高額医療だけに医療費全体にも関係する。
キイトルーダは9月末に悪性黒色腫への適用が承認され、年内にも発売される見通し。オプジーボ同様、非小細胞肺がんなどに対しても申請中だ。
二つの薬は、がんに聞く仕組みは同じ。がん細胞に直接働くのではなく、体を守る免疫細胞からの攻撃にブレーキをかけている、がん細胞の防御策を無力化して、強力な攻撃を有効にする。
実際には、がん細胞は「PDL1」という“味方の目印"を表面に出しており、免疫細胞の「PD1」というたんぱく質に結合して味方と認識させ、攻撃を免れている。
二つの薬は、体内で免疫細胞側のPD1にくっついてふさぎ、PDL1との結合を妨害することで「敵」と認識させる。
MSDは、がん細胞の目印PDL1の発言量に着目し、治療効果との関係を調べた。その結果、これまでの治療で、この目印の発現が多い患者ほど効果があることが分かり始め、欧米の学会で発表してきた。
非小細胞肺がんの未治療の患者305人を対象にした治験では、2グループに分けた片方にキイトルーダ、他方には標準治療の抗がん剤を投与し比較。いずれもがん細胞の50%以上でPDL1が発現している患者だった。
その結果、1年後もがんの進行が止まったままの人はキイトルーダ群が48%、抗がん剤群が15%。1年後の生存率はキイトルーダ群が70%、抗がん剤群54%だった。
同様にPDL1 50%発現以上の未治療の非小細胞肺がん患者123人を2グループに分け、片方にはキイトルーダと2種の抗がん剤を併用し、他方には2種の抗がん剤だけを投与して比較した。
その結果、30%以上がんが縮小した奏効率(消失を含む)は、併用群で55%、抗がん剤単独群は29%と倍近い差が出たとしている。
MSDは「PDL1を50%以上発現している人の割合は、がん患者の約3割」と話している。
ある治療薬が、どの人に効くかを判断する指標となる検査薬は「診断薬」と呼ばれる。
治療ごとに診断薬が異なると、医療費がかさむことになりかねず、がん免疫療法では共同して診断薬開発が進みつつあるという。
オプジーボは標準治療をした後の患者が対象だが、キイトルーダの今回のデータは未治療の非小細胞肺がん患者を対象似たもので、申請も既治療者に加え、未治療者を対象にしている。申請が認められれば、非小細胞肺がん患者が最初に使える第一選択薬になるかもしれない。
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今日は寮1(二条)17時間。
今日も新聞読み漁り三昧。
自分が癌になっていなかったら絶対に見向きもしなかったであろう新聞記事。しかし、読んでみたらおもしろい。製薬会社同士の攻防って、えげつないんでしょうね。
この記事がどこかにアップされているかと探してみたが見つからず。ヒマだったので、ポチポチと打ってみました。
ところでその「キイトルーダ」ちゅうやつ、甲状腺癌には効かんのか?
「効いとるーだ!」
そんで値段はなんぼですのん?
私の興味はそこだけですね。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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