2011年03月06日(日)
第31回篠山ABCマラソン・前半 [ランニング・出張販売]
「あらー、藤井さん!」
「いやっ、太田さんやないですか。走らはるんですか。」
「ええ。ここは初めてなんですよ。」
「そうですよね。今までここでお会いしたことありませんもんね。」
「でもね、今故障中なので、10kmくらい走って戻ってこようかなーって思ってるんです。」
「えー、そうなんですか。いや、そやけど10kmやったら収容バスないんちゃいます?」
「やっぱり・・・。24km過ぎまで行かないんといけないんかな。」
「確かそうやったと思いますよ。故障中って、いったいどこを?」
「このあたりなんです・・・(と、左おしりの下あたりを指さされる。」)
「いや、いっしょですわ。ボク、このごろ5kmの練習ばっかりしてるんです。もう、ウルトラは引退ということで・・・。そしたら、やっぱりそのへん痛みますわ。」
「またどうして5kmを?」
「ウルトラとかフルには適性がないということにやっと気づいてね。今、5km20分切りめざしてがんばってますねん。」
「いいねー。私も800とかやってるのよ。」
「ああ、知ってますって。こないだ、マスターズの記録会の結果見てたら、800mに太田さんのお名前があって・・・。」
「あー、見てくれた? 実はね、私、今度は400mも出てみようと思ってるの。」
「おー、ウルトラも走る太田さんが400mですか。そら、おもろい。」
「55〜59の女子の日本最高記録が70秒なのよ。だから、69秒めざしてがんばろうと思ってるの。」
「いけるいける。太田さん、若いとき陸上やってはったんでしょ。」
「とんでもない。陸上競技の経験はゼロ。36歳の時から走り始めたんですから・・・。」
「へー、そうやったんですか。そらすごいわ。いや、ボクもね、トラックの5000mとか1500mに出てみようかなあと思ってるんです。4月からマスターズの登録して。」
「ああ、それはいいわ。55歳同士やから、おんなじレースで対決できるかも・・・。」
「えっ、マスターズって男女混合ですか。」
「人数の少ない種目だったら、そうゆうこともあるんですよ。」
「いやっ、そんなんしたら太田さんに負けるかも・・・。あっ、太田さん、スパイク使ってはるんですか。」
「はい、使ってますよ。」
「ボクも、ずうっと前にスパイク使ってたことがあるんですけど、なんか引っかかるような気がして・・・。」
「うーん、そんな感じがすることはしますね。でも、記録をねらっていくんならスパイクは絶対必要ですよ。」
「そうですよね。よっしゃー、スパイクはいてがんばってみるか・・・。でも、練習するとこがないですよね。」
「私はね、栗東の野洲川河川敷のトラックで練習してるの。」
「えっ、でも土のトラックでしょ。」
「いえいえ、ちゃんとした競技場ですよ。藤井さんも走りに来てください。練習して、いっしょに記録会出ましょ。」
おー、こんなところで会えるとは思ってなかった人(私の同い年女子最強、大田君子さん)から、新たな展開が・・・。
朝5時起き、5時15分出発。
車を運転しながら、ヨメさんがもっと早く起きて作ってくれたおにぎりをパクつく。
今日は廉が手伝いに来てくれるし、天気のほうももつような予報だったので気が楽。出店場所としてお借りしている篠山観光ホテルさんの駐車場に着いたのは6時40分くらい。廉がいてくれたので、焦ることなく出店準備ができた。
全部出し終わったころ、「ランナーズ9の会」の9ちゃんたちがご来店。今日は9ちゃんは出場せず、尼崎の酔うたろう君の単独走になるらしい。
今年の「パターンくずし(?)第1弾」→スペシャルエイドの旗の絵を子どもたちに書いてもらわない。毎年毎年子どもらに甘え切っているパオパオ。廉が大学生、真樹も高校生になったんやから、もうパオパオもそろそろ自立せんとね(?)
そやけど、昨日の晩ひとりでこれを準備してたら夜中の1時になってしもた。睡眠4時間はきついですばい!
今年の改善点は、プリンやフルーツゼリーなどスプーンを使うものはしんぼうしとく。その代わり、30km地点で大好きなクリームパンとコーヒー牛乳を待たせておく。去年失敗した40km地点の「メガシャキ」は「デカビタ」に変更。(あんまり変わらんか。)
去年よりも早めに、受付とスペシャルドリンク預け。
受付会場のグランドは、晴れているのにグチャグチャ。10000人を超える大会でこれではちょっと・・・。
うちのテントに戻る時、「藤井さん!」と呼びとめられた。
滋賀の太田君子さん。まさか、こんなところでお会いできるとは・・・。
こんなゆるきゃらにも出会えた。
10時ごろからテントの前に出していた商品を撤去。うちの出店場所は、スタートラインのすぐ後ろ。
10時40分から陸連登録の部、10時50分から未登録の部がスタート。
「藤井さーん!」と声をかけてきてくださったのは、京都が誇る美人ランナーの外峯さん。うちのテントの前はスタートラインのすぐ前なので、この位置にいるということはスタートロスタイムなしですね。「やる気、感じるー・・・。」
外峯さんの好記録を祈念して、美人同士のツーショット(?)。
ブログ「パオパオだより」の常連さん、三宅さん。今日もいつもの満面の笑顔とともにスタート。笑顔で戻ってきてくださいね。
私は服装でだいぶ悩んだが、ランシャツランパンで下に半そでTシャツ。黒・オレンジ・赤地に白水玉と3種類持っているゲイター(ふくらはぎサポーター)は、勝負に出て(?)水玉に決定。
「パターンくずし・第2弾」→今まではゆるやかなスタートだったが今年は最初からバンバン行く。後半失速してもいいから、前半飛ばす。
ところが、なぜか体が重い。あまり走る気が湧いてこない。なんでかなー。
3kmほど行ったところで、M見ちゃんたちに遭遇。今日も応援だけに来られたそうだ。
5kmの通過がちょうど27分。スタート地点まで1分をひいて、実質5km26分は悪くないラップタイムなのだが不満。その理由が分かった。
「パターンくずし・第3弾」→雑種犬の写真を撮らない。
今年はかわいい雑種犬を見つけても、写真を撮らずに走ろうと思ってスタートした。道の端を走っていると、道端にいる犬が気になってしまう。そのため、わざと中央部分を走っていた。
ところが、どうしても目に入ってしまう。かわいいワンちゃんが・・・。写真を撮りに行きたい心を押し殺し、3びきもスルーしてしまった。そのあたりからどんどん走る気がなくなっていった。
「こりゃ、いかん!」
「もう、しんぼうたまらん」と思って撮らせてもらったのが上の写真のワンちゃん。
「りく・メス・8歳」
「シベリアンハスキー入ってますよね」と何回も言ったのだが、飼い主さんは全否定だった。
「柴犬系です。」
そうかなあ・・・。柴犬にしては大きすぎるような気が。まあ、かわいいからそんなことどうでもいいか。
そのちょっと先に、道端につながれていたかわいいワンちゃん。そばに人影なし。飼い主さんはいずこ・・・。
私と同じ「アディゼロジャパンKYOSO」をはいているランナー発見! これは話かけねば・・・。
「私とおんなじシューズですね。」
「(一瞬間が空いて)そうですね。」
「どうですか、このシューズ。」
「軽くてすごく気に入ってます。」
「今日はどれくらいの目標で?」
「3時間半は切りたいんですけど・・・。2週間前の『泉州』3時間26分だったんで、間が開いてないんですけどそれくらいは・・・。」
「えー、そんな速い方だったんですか。私は4時間切れたらいいなという程度なんです。どんどん先行ってくださいよ。」
あー、やっぱりこのシューズは私のレベルには合わへんかったかなあ・・・。
10km地点のラップ、51分35秒。この5kmは24分35秒。
おー、これはどう考えても「雑種効果」。やっぱり、かわいい雑種犬は私にとっては麻薬みたいなもん。これ吸わな走れましぇん!
後ろから、「藤井さん」と呼び声。
「今日は、京都ランナーズのかたたちといっしょに来られたんですか。」
「いえ、うちは商売を兼ねて来てまっさかい単独です。京都ランナーズの人らはマイクロバスでまとめて来てはるはずですよ。」
お菓子屋さんのスタッフさんが応援に出ておられたので、写真を撮らせてもらった。
でっかい黒いものを抱っこしてはる人発見!
近づくと真っ黒なワンちゃん。これは雑種でしょう。
「写真撮らせてくださいね。」
「いやー、ありがとう。第2の『わさお』になれるかな。」
「お名前は?」
「ひめです。」
「ひめちゃん。ということは女の子ですか。」
「そうです。」
「歳は?」
「もう、9歳です。」
それにしてもでかくて黒い。でも、かわいい。
今度は口の周りの黒い犬発見!
(私の自論→口の周りの黒い犬に悪い犬はいない。)
「すんませーん、ワンちゃんの写真撮らせてください。」
「いやー、すいませんねえ。ほれ、ごち、こっち向いて。」
「えっ、ごちって名前ですか。オスですか。」
「そうです。」
「ごち君、さわってもええかなあ。あっ、ちょっとこわがってますね。うちにも口の黒い犬いますねん。それもすごいこわがりで・・・。近寄る人を急にかんだりするんですわ。」
「あっ、ごちはだいじょうぶよ。絶対かまへんし。動物愛護センターからもらってきた犬なんですよ。」
「はー、そうなんですか。ごち君、よかったなあ。何歳なんですか。」
「えーと、2歳くらいとちごたかなあ。」
あー、かえらしかえらし。なっ、口の黒い犬に悪い犬はおらへんやろ。
15km地点、1時間18分38秒。この5km27分03秒。
犬にかまっていた分、スプリットタイムは落ちている。でも、重かった体はどこへやら。すごく気持ちよく走れている。お犬様様、ありがとうございます。
16km地点では太鼓の応援。
写真を撮らせてもらう合図をしてから撮ると、みなさんこっちを向いてくださった。ありがとうございます。最後まで応援よろしくお願いします。
18km過ぎにM見ちゃん。
応援ありがとうございます。知っている人から声をかけてもらえると、また新たな力が湧いてくる感じがする。
20km手前でかわいいワンちゃん・・・、おー会いたかった!
「あのー、前にワンちゃんの写真撮らせてもらったことありますよね。」
「あー、3年前やね。」
「あの時、手術したてで首にエリザベス巻いてましたよね。」
「そうそう、そうやったね。」
「お名前、なんでしたっけ?」
「けろですわ。」
「そうそう、けろちゃんや。もういくつになりました?」
「12歳です。」
「いやー、元気元気。」
けろちゃんは、私の手をペロペロペロペロ・・・。
あー、もうこのあとどうなってもよろしい。ずっと会いたかったけろちゃんに会えたんやから。なにを隠そう、私の「犬撮りラン」はこのけろちゃんから始まったんです。次の年もその次の年もまた会えると楽しみにして走ってたのに・・・。やっと会えたね。ペロペロペロ・・・。
もうめっちゃ元気出てきた。
20km、1時間44分38秒。この5km25分59秒。けろちゃんの飼い主さんとけっこうしゃべってたのに、かなりのスピードアップ。雑種犬麻薬効果が出てきたってとこですか。
中間点、1時間50分42秒。
予定より2分ちょっと速い。この調子をできるだけ持続してゴールまで持っていこう。
このとき、スタート前に一つの案として考えていた「途中棄権」「ショートカット帰還」などの考えは完全になくなっていた。
(注)後半へと続く。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 4 )
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コメント
ゴチの飼い主さん、コメントありがとうございます。
名刺を渡せなかった飼い主さんからはめったにコメントはいただけないので、すごくうれしいです。それも、写真を撮ったときにおられたのがお姉さんだったとは・・・。
このブログにも何回も書きましたが、私は雑種をかまいながら走ったほうが速く走れるんです。それにしても、「篠山マラソン、犬」検索は笑ってしまいますね。よかったら、過去3年間の篠山マラソンの記事も見てください。犬がわんさか・・・。
うちのきくもそうなんですが、ワンちゃんはなかなか正面を向いてくれませんよね。今回は「口黒・ゴチ」君がかわいく撮れてよかったです。
「口黒同盟」、つくりません?
はじめまして!
私も篠山ABCマラソン走ってました。そして私もパオパオさんと同じく、雑種の犬をついつい目でおってしまいます。
レースは制限時間オーバーの5時間10分ほどで最終ランナーとして今年はゴールしました。姉にうちのゴチをとってくれたランナーさんがいたんやでって言われて
え?めずらしいっておもてたんです。しかも結構いいペースで走ってはったのにわざわざとまって・・・って。
で、思わずホームページで篠山マラソン、犬で検索したらでてきてびっくり!ゴチがいるーーー
ゴチはその後39キロ地点も私の応援にびびりながらきてくれてました。(尻尾をまいて)
ゴチがちゃんとカメラ目線で写真とれててよかったです。
鼻の黒い犬いいですね!!!
うまい!
うちのヨメさんには、「かわいい、きれい、若い」 この3つの言葉をよろしくお願いします。これからも「息子かわいやホーやれホー、きっしょく悪い母親同士」で仲良くしてやってください。
私は判断力が鈍いため、引返して撮っている写真が多いのは確かです。でも、「撮っといたらよかったー」と後悔しながら走るよりは、写真を撮らせてもらって少しお話するほうが結果としてはいい。これは本当です。
今回も・・・。くわしくは、またこのブログに付けたしていく記事を読んでくださいね。
篠山お疲れ様でした。
レース中、引き返して沿道の写真を撮るパオパオさんに、完全に完走タイム、負けました。
このおおくの画像を撮るたびに、引き返しているのなら、42.195kmより余分に走ってはりますのんちゃいますか?(笑)
昨日は、生廉君、そして私同様『気色悪い超親ばか母』と命名された『ますみさん』にお会いできて嬉しかったです。
やはり、ますみさん、若いですよ。
この若さを保つ秘訣・・・
包み隠さず、ブログに公表願います。