パオパオだより

2019年09月20日(金)

旭日旗 [時事]

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ラグビーW杯日本大会に向けた日本代表新ジャージーを着て並ぶ(左から)ラファエレ、堀江、リーチ、福岡、ファンデルバルト

◎毎日新聞9月20日夕刊

   ラグビーW杯、なぜ「旭日旗」騒動ないの?

  2020年の東京五輪・パラリンピックで、旭日旗の持ち込みを巡って日本と韓国が対立している。過去にはサッカーの国際大会でも騒動があった。ところが、五輪・パラリンピックに先立って20日に日本で開幕するラグビー・ワールドカップ(W杯)ではなぜか話題に上っていない。組織委は持ち込みを禁じていないのにだ。韓国が出場していないということだけでなく、その背景にはラグビーというスポーツの文化が深く関わっていそうだ。

 旭日旗の持ち込みについて、東京五輪の組織委は容認する方針だが、韓国側は「侵略戦争の象徴」と激しく反発している。だがラグビーではこうした騒動は目立っていない。

 理由に挙げられるのが代表選出の方法だ。五輪やサッカーと違いラグビーは国籍主義を取らず、その国に3年以上継続して住むなどしていれば代表になれる。今回の日本代表メンバー31人中、日本国籍があるのは24人。7人は「外国人」だ。

 立命館大の松島剛史准教授(スポーツ社会学)によると、「国籍不問」となったのは、1890年代のイングランドとスコットランドの代表問題が発端だ。イングランドとスコットランドは同じ英国だが、歴史的には対立した因縁の間柄。スコットランドの代表だった選手が、その後イングランド代表でもプレーして物議を醸したという。また英国の植民地出身の選手を代表にできるかという問題も浮上し、「居住地」優先になったという。

 戦い終えたら両チームが同じ仲間になる。いわゆる「ノーサイド」の精神が選手だけでなく観客にも根付いていることも一因のようだ。ラグビーの観客席はサッカーのようにチーム別に席が分かれていない。ファンは交ざり合って座り、良いプレーにはたとえ相手チームでも拍手が起こる。

 ラグビー経験者で在日コリアン3世のスポーツライター、慎武宏さんは「旭日旗が話題になっていないのは、国籍の違いで対立するのではなく、一緒に暮らす仲間として力を合わせるというラグビーの文化があるからでは」と推測する。松島准教授も「政治的対立がむき出しになるのではなく、今回のW杯をきっかけにラグビーの多様性が、社会をより成熟させてほしい」と期待する。
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   外務省 説明に苦慮
          9年前に注意喚起 「過去の歴史想起」

 外務省が旭日旗に対する理解を広げようと情報発信に力を入れる一方、以前の海外安全情報で「過去の歴史を容易に想起させるもの」として注意喚起したこととの整合性で説明に苦慮している。

 旭日旗を巡っては、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が競技会場への持ち込みを容認する姿勢を示したのに対し、韓国の文化体育観光省が今月11日、持ち込み禁止を求める書簡を国際オリンピック委員会(IOC)に送ったと発表している。

 外務省の大鷹正人外務報道官は18日の記者会見で「旭日旗は大漁旗や出産・節句のお祝いの旗などで広く使用されていて、長い歴史を誇るものだ」と強調。「掲示は政治的宣伝とならず、旭日旗を持ち込み禁止品とすることは想定していない」とする組織委員会の方針に理解を示した。

 会見では、2010年に中国・広州で開催されたアジア大会などに際し、海外安全ホームページで「過去の歴史を容易に想起させるもの」として旭日旗を例示し、「掲げるとトラブルを生じる可能性がある」と注意喚起していたことに対して「現在もこの見解を維持しているのか」との質問が出た。大鷹氏は「そのような見解を有していない」と断った上で、「誤った理解している方々の間で過去の歴史を想起するといういうことで、何か行動を起こすかもしれない。そういう事実として日本国民に注意喚起した」と説明した。

 また、今年5月に外務省のホームページに掲載した旭日旗に関する日本語と英語の文書が旧陸海軍の軍旗として使われていたことに触れていない理由を問われると、「いろんなクレームがあるという状況の中で、それに対する説明という位置づけだ。そういう方々、あるいはそういう主張を聞いている聞いて人々が誤解を持たないように我々として最大限工夫した」と語った。

 外務省がホームページに掲載した文書は3ページ。旭日旗が日常生活のさまざまな場面で使われている。▽旭日のデザインは日本特有ではなく世界で広く使われている――などと紹介している。
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タックルを交わしてトライを奪う松島幸太朗

 「なんか、どう見ても日本人に見えへんけど全部漢字の名前の人がトライしやはったわ」と私。
 「ハーフなんちゃう?」とヨメさん。
 「松島幸太朗やてー。お父さんがジンバブエ人でお母さんが日本人らしい。」
 「ジンバブエてたいへんな国とちゃうん。」
 「うん。ただし、南アフリカ生まれらしいで。」

 うちら夫婦のラグビー知識はこの程度。
 「なんで五郎丸が出てへんのかなあ」とか今ごろ言っている。

 「ノーサイドの精神」は今までもよく聞いていたが、なるほどねえ。
 「ファンは交ざり合って座り、良いプレーにはたとえ相手チームでも拍手が起こる」っていいねえ。ただ騒ぎに来ているだけにしか見えないサッカーの応援とえらいちがいや。

 「旭日旗は大漁旗や出産・節句のお祝いの旗などで広く使用されていて、長い歴史を誇るものだ」って、なに?
 広く使用されているって、知らんで。
 私は、最近の右翼のヘイトスピーチデモで初めて見た。そんなもんを競技場に持ち込みたいという感覚がよう分からん。

 「対戦相手が嫌がるものを持ち込んで応援してもらいたくはありません。それは私への応援ではなく、ただの自己満足ですね。会場に旭日旗が持ち込まれるのなら、私は出場しません」と言い切るような選手が出てきてほしいなあ。

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【今日のきく】

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 「きくちゃん、オバサン、ラグビーやってみたいんやてー。あっという間に5、6m吹き飛ばされてしまうだけやのにねー。」
 「飛ばされたらええやん」と言いたそうなきくちゃん。

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2019年08月30日(金)

殺人オリンピック [時事]

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ホッケーのテスト大会ではベンチ横にミスト噴霧機が設置された=諫山卓弥撮影

◎朝日新聞8月19日

   猛暑の東京 五輪大丈夫?
      
      体冷やすベスト■温水で練習・・・選手ら対策

 東京五輪の招致委員会が「温暖で理想的な気候」としていた東京の夏は、猛烈な暑さだった。各競技団体や選手は今夏、テスト大会で様々な「暑さ対策」を講じ、1年後の本番に備えているが、開始時間やコースの変更を求める声もあがっている。


 ホッケーのテスト大会は東京都が大井ふ頭中央海浜公園内に改修した競技場で17日に始まった。午前11時で気温37度。こけら落としの試合で日本代表がインドに1−2で敗れた。

 主将の真野由佳梨は「これぐらいの暑さで、普通に練習している」と言うが、ある選手は「ぼーっとして集中が切れていた選手もいたかも」。ホッケーは何度も交代できる。選手はベンチにいる時は体を冷やすアイスベストを着るなどの対策をしている。

 15〜18〜日に東京・お台場海浜公園で行われていたトライアスロンのテスト大会。途中棄権する選手や、レース後に熱中症の症状を訴えて搬送されたフランス選手もいた。日本女子最高の23位に入った高橋侑子(富士通)は「1か月くらい前から練習後に38〜40度のお風呂に40分入って我慢してきた」と話した。水泳・オープンウォーターの宮本陽輔(自衛隊)も、プールの水温を高めに設定して練習しているという。

 7月下旬に東京・お台場で開かれたビーチバレーの国際大会でも、日本選手が軽い熱中症になった。日本バレーボール協会の担当者は「ビーチの熱中症はよくあること」としつつ、凍らせたスポーツドリンクをシャーベット状にした「アイススラリー」を持ち込むなど、暑さ対策を強化する考えだ。

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女子トライアスロンのテスト大会で、ゴール後に倒れ込み、スタッフに水や氷で冷やされる選手

 国際オリンピック委員会(IOC)は20年五輪の開催都市を募る際、「7月15日から8月31日まで」の開催を求めていた。前回64年の東京五輪が行われた秋だと大リーグなど、欧米の人気スポーツと重なるため、多額の放映権料を払う海外のテレビ局に配慮した。東京五輪の招致委はIOCに提出した立候補ファイルで、大会日程について「この時期の天候は晴れることが多く、かつ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」と記している。

 しかし開催決定後、酷暑対策で男女マラソンなどの開始時間が変更に。さらに今夏、馬術のテスト大会でも選手から開始時間の変更を求める声が出た。

 コースの変更を求める選手も。陸上男子20キロ競歩世界記録保持者の鈴木雄介(富士通)は五輪のレース1年前の7月31日朝に実際のコースを歩き、気候や路面状況を確認。「自分にできるのはベストコンディションをつくることと、暑さに慣れること」と話しつつ、「ほぼ日陰がなくて脱水になってもおかしくない。可能ならコースを再考してほしいと思った」と訴えた。
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◎ブログ「晴耕雨読」より

2019.8.17(土)
 暑い日が続いている。先日トライアスロンのオリンピックテストレースで暑さのためラン距離短縮のニュースがあった。
安全第一での処置で、本番でもあり得るということだったが、マラソンならともかくトライアスロンでは疑問符が残る。
 なんでって、トライアスロンはもともと夏のスポーツだからだ。波が高いからスイムのコースを変更するという措置とは基本的に異なる。暑さに対処できる体を作り上げるのが選手の実力だと思うし、自ら危険を察知し、リタイアするなり順位を諦めるのが優秀な選手といえるだろう。これはオリンピックでも一般大会でも同様のことだと思う。
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 綾部の「カフェ・じょんのび」のじょんのび村長さんは、トライアスロン黎明期からのトライアスリート。私が活躍していたのが35年前から5年ほどなのだが、じょんのび村長さんはそのちょっと前からではないかと思われる。

 じょんのび村長さんの説にも一理ある。
 ただし、私らがトライアスロンをやっていたのは30年以上前。そのころと今とでは、日本の気候(気温)がずいぶんと変わっている。
 「がまんトライアスロン」じゃないんですから・・・。

 選手は好きでやっているからまだいいものの、大会役員やボランティア、一般の観客が暑さでバタバタ倒れる可能性が高い。
 「東京オリンピック」はすべてを東京でやらなくてはならないわけじゃなし。マラソンや競歩は軽井沢とか仙台で、トライアスロンやオープンウォーターは北陸とか新潟なんかいいと思いますけどねえ・・・。

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2019年07月14日(日)

頭VS胃袋、私は胃袋派 [時事]

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◎朝日新聞7月10日朝刊

   リベラルは共闘下手?

 参院選で、少数野党は巨大与党に共闘で対抗しようと必死だ。一方で、大きな争点の消費税ひとつとっても政権を批判する知識人の意見はまとまらず、「身内」どうしで反発し合っている。左派、リベラルが一枚岩になれないのは、なぜなのか。

  論客に「味方」から批判

 立命館大学の松尾匡教授(理論経済学)は、安倍政権への厳しい批判で知られる左派の論客で人気も高い。しかし、「自民や維新の協力者と同じ主張を取り続けた」などとたたかれることが、しばしばある。

 これらの批判は、政権支持派からではない。味方。リベラル、左派と呼ばれる人たちからの舌鋒(ぜっぽう)だ。

 松尾さんに直接聞くと、苦笑しながら、批判はかなり気になる様子だった。
 「安倍政権以降、景気が改善した事実はある。それが内閣支持率の落ちない理由で、左派はアベノミクスを超えるを主張をしなければならないと言っているだけ。なのに『安倍政治の礼賛者』と批判される」

 アベノミクスを超える政策とは、松尾さんの考えでは一つには消費減税。
 「経済的に苦しむ浮動層が、なんとなくアベノミクスに流れている。消費減税し、富裕層や大企業には増税して、格差が広がった責任をとらせる。ポピュリスト競争になるのは忌避すべきものではない」と話す。

 逆に「全国民に批判されても消費税を上げるべき」とリベラルの立場から主張するのが慶応大学の井手英策教授(財政社会学)だ。
 「消費税に反対する左派やリベラルは日本くらい。先進国は消費税を財源に給付で格差を小さくしてきた。はん緊縮財政こそ左派の主張です」と言う。
 「せっかく与党が消費税を2%上げるなら、われわれはその使い道をラジカルに帰るんだとなぜ言わないのか」

 井手さんも、激しい批判の矢面立たされることがままある。井手さんの著書『富山は日本のスウェーデン』は厳しい非難にさらされた。左派系週刊誌は、女性の犠牲で成り立つ保守的な土地柄を誤認している、と批判した。

 減税派の松尾さんは「日本に左派の半緊縮運動を」と著作で繰り返し訴えているし、増税派の井手さんも「消費増税をテコに、介護や幼児教育などの暮らしを徹底して支える」ことが、むしろ主張の主眼だ。ざっくり言えば、立場はそう変わらないのではないか?

  「多様な理想」実現する難しさ

 著述家の浅羽通明さんは「左派やリベラルは知識人。頭でつながっている人たちです。自分が一番頭がいいと思っているので、衝突する」と厳しい。逆に「政権支持派は胃袋でつながっている。権力についていることが目的化しているので、否応なくまとまる。自分を殺せる」

 実は頭VS胃袋。左派対右派、リベラル対保守の構図にさえなっていない、というわけだ。

 冷戦中の米国で、肉体労働をしながら在野の思想家として書き続けたエリック・ホッファーは、当時の左派知識人がたたき合うのを念頭に「知識人とは人に自分の意見を傾聴されたい人のこと。無視されるより迫害去れるほう望む」と書いた。

 「権力の側は、権力についていること自体が至上命令」(松尾さん)であるのに対して、左派やリベラルは、「格差を小さくして平等な社会を実現する」(井手さん)という理想を胸に抱く。多様化した時代に、理想は人の数だけある。その多様さを多様なまま大事にするのが左派、リベラルの「理想」であり、また難しさだろう。

 反体制活動でたびたび逮捕され、1989年の民主革命でチェコスロバキア連邦大統領になった劇作家のハヴェルは、かつてこう言った。
 「知識人とは、もともといつでも、戦う前からすでに敗北るもの、永遠なる敗北を宣言されたシジフォスのごときものであり、勝利している知識人なんぞというものがうさんくさいのです」(『ハヴェル自伝』)

 多様な理想を掲げる者は多数派になり得ない。常に少数者であるはずだ。「自己の敗北によって勝利する」。ハヴェルはそう語ったのである。負けたとて、それがどうした風が吹く。
                    (編集委員・近藤康太郎)
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 頭VS胃袋。

 そうかー、そうくるかー。

 どう考えても、いやしんぼの私は胃袋派。
 ということは、右派で保守ちゅうことなんですかね。

 なんか、悔しいね。

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2019年06月28日(金)

日本の主役はバカでいい [時事]

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◎毎日新聞6月28日朝刊

   論点:「不都合な真実」の扱い方

 「年金だけでは老後資金が2000万円不足する」と指摘した金融庁ワーキンググループの報告書について、麻生太郎副総理兼金融担当相が受け取りを拒否したことに批判の声が広がった。「不都合な真実」に背を向ける政権与党の姿勢は、公文書の隠匿や改ざんなど枚挙にいとまがない。その振る舞いの背景と危険性を考える。

   「下流」層を取り込む自民
                  白井聡(京都精華大専任講師)

 「金融庁の報告書はもうない」などと事実をもみ消す現政権の背景には、民主主義を成り立たす大前提の崩壊がある。国民全体が政治と社会の知識を広く得ている、せめて得ようとしているという前提の崩壊を、現政権は徹底利用している。

 新聞も野党も政権の論理矛盾や隠蔽体質を批判している。だが、麻生太郎財務相いわく「新聞読まない人はぜんぶ自民党支持だ」。批判が効果を発揮しないのは、自民党が論理的整合性に関心を払わない有権者層を主たる「顧客」として取り込んでいるからだ。野党が同じ土俵で「顧客」獲得に励んでも勝利は望めない。資金力で勝負にならないからだ。

 小泉純一郎政権(2001〜06年)時代、広告代理店が政府に提出した広報戦略資料が話題になった。政権の支持基盤である「具体的なことはわからないが、小泉総理のキャラクターを支持する」主婦や若者、高齢者を「B層」と名付け、彼らに「分かりやすい」宣伝を提案していた。

 同時期にマーケティングアナリストの三浦展氏は、低い所得だけでなく、意欲に欠ける生活習慣や思考様式を共有する階層「下流」の出現をいた説いていた。「B層」は「下流」の言い換えともいえよう。小泉政権向けの広報戦略資料が暗示したのは、政権が新たな格差の拡大を防ぐのではなく、利用し尽くそうという意志ではなかっただろうか。

 これは、自民党の自己否定ともいえる。自民党は、少なくとも建前では、あらゆる社会階層の利益を調和的に実現する国民政党を標ぼうしていた。その自民党が特定の階級・階層に依拠する党への変質を宣言したに等しい。しかも、その階層の利害を代表せず、単に支持基盤として利用するのだ、と。

 先日、若い女性を主要購読層とするファッション誌「ViVi」の広告企画が批判された。同誌のモデルに「権利平等」「文化共生」といった主張を語らせた自民党の広告だ。これらの主張が、自民党議員の多くや中核的な支持層の価値観とかけ離れていることは、簡単に分かる。だが、まさにこれが分からない(と思われる)層を対象に、自民党は広告を打った。消費社会に生まれ育ち、政治の知識に乏しい人々の感情をふんわり肯定し、決して内実を知らしめず、ただ好印象を抱かせる戦略だ。

 自民党は「ViVi」以外でも、イラストレーターに安倍晋三首相を侍として描かせるなど、政策を直接語らない、特に若者向け広告を次々と仕掛けている。若年層全体を「B層」扱いして、「これからの日本の主役は総じてバカでいい」との前提に立っている。この前提でどんな未来を描くつもりか。

 ただ、「B層」扱いされている有権者も市井の人々である。生活を見返せば、山積する問題は明らかだ。なぜ「好景気」なのに生活が苦しいか、なぜ子どもを産み育てる余裕がないのか・・・・・。今の年金問題も、人々がふんわりとした政治宣伝の洪水から頭を上げ、眠っていた怒りを沸き立たせるきっかけにはなりうる。いずれにせよ、怒りが復権しないままでは、この国は亡びるしかないだろう。

■しらい・さとし
  1977年生まれ。一橋大大学院博士課程単位取得。博士(社会学)。文化学園大助教などを経て現職。著書に「国体論 菊と星条旗」「永続敗戦論」「未完のレーニン」など。
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 今日は寮2の24時間バイト。
 いつも通り朝日、日経のチェックをしていたのだが、あまりいい記事がない。でも、家から持って来た毎日新聞にいい記事が見つかった。(記事のコピーができないので、ポチポチと手打ちしました。)

 「報告書受け取り拒否」を受けての「不都合な真実の扱い方」について3人の方がコメントを寄せられていた。

 「長期政権で内部評価重視」 郷原信郎(弁護士)
 「政治家は公文書を消せない」 瀬畑源(成蹊大非常勤講師)
 「『下流』層を取り込む自民」 白井聡(京都精華大専任講師)

 自宅のすぐ近所の京都精華大の白井聡さんの「自民党、下流取り込み論」。
 私の人生上最悪としか思えない現政権。なのに支持率がけっこうある。これが全く理解できなかったのだが、白井さんの解説は分かりやすい。
 そうやったんかー。アホを上手に取り込んだんやー。なんちゅうこっちゃー!

 白井さんの言う「怒りの復権」なんて、ない! 
 自民党にアホ(バカ)扱いされている人たちに、「アホじやないって、みんなでかしこくなろうって」という方針で説得していったらいいんとちゃうかなあ。
 まずは、今までの広告戦略の見直しからやね。

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2019年04月24日(水)

振り返るな「平成」 [時事]

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◎毎日新聞4月24日朝刊

   平成1000万句の喜怒哀楽

 毎日新聞で平成3(1991)年から始まった「仲畑流万能川柳(万柳)」。投稿された句は1000万超、掲載された句は十数万句に上り、平成の社会や日常生活の喜怒哀楽を映し出してきた。選者でコピーライターの仲畑貴志さん(71)は「『モノ・カネ=幸せ』ではないことに人々が気付いたのが平成だった」と語る。【千脇康平】

 平成を振り返り、仲畑さんがまず触れたのはインターネットやスマートフォンなどITの急速な発展だ。90…

(以下、有料記事なので省略。)
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 いろいろあった「平成」・・・と一瞬思ったが、よく考えてみると、自分の人生の区切りと「平成」はなんの関係もなかった。
 平成元年は西暦1989年。
 私は雲ケ畑小学校に赴任2年目で、修学旅行の下見に行っているときに昭和天皇崩御のニュースを聞いた。
 その翌日に「へーせー」という元号になった。「へーせー」って、なんと力の抜ける言葉やと思った。

 万能川柳の中から一句選ぶなら・・・。
 「戦争の放棄を放棄するのかな」

 平成は、日本が「絶対に戦争しない国」から「戦争する国」に転換した時代と言ってよい。できれば、「令和」は「また戦争しない国」に戻った時代になってほしい。

 「平成」が終わり「令和」が始まる年に何があるのか。何もない。
 強いて言えば、私の老化スビードが急加速した年かなあ。

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【今日のきく】

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 また、17時間バイト帰りの深夜散歩。
 「今日は雨やし、行けへんなー」と思っていたら、家に着いた頃に小やみになった。
 ベッドからムックリ起き上がり、飛び出してきたきくとお散歩。
 こんなに喜んでもらえると、疲れて帰って来てもほっこりできる。
 きくに感謝せなあかんね。

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2019年03月20日(水)

くたくたになりながらも満面の笑み [時事]

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昨年、定員内不合格となった神戸市立楠高校を今年も再受験する男性(右)の支援集会で、手を握り合う母親と男性=兵庫県内で3月3日

◎毎日新聞3月11日 兵庫地方版・心の扉を開いて

   共に生きる兵庫 第1部「地域で暮らす」/52 君の笑顔が見たい 

■再受験男性を地元住民ら応援
 昨年、夜間定時制の神戸市立楠高校を受験したが、県内でただ一人「定員内不合格」となった重度脳性まひの男性(16)。今年も同校を再受験するのを前に、支援集会が神戸と男性の地元で相次いで開かれた。先月22日の神戸は主に、神戸市教委に対し「障害を理由にした不合格だ」と抗議する内容だったが、今月3日の地元は、障害当事者や地域の人々らが次々と男性を励ます姿が印象的だった。

 地元集会の会場には、男性が同級生らと一緒に学んだ地域の小中学校時代の写真が飾られていた。

 小5の時の4泊5日の自然学校で同級生に囲まれ、はち切れんばかりの笑顔を見せる男性。小6と中3の修学旅行は親の付き添いなしで参加、くたくたになりながらも満面の笑みで帰ってきた。
 中学では野球部に入部した。先輩の主将と肩を並べて写る純白のユニホーム姿の彼は、誇らしげだ。主将は毎日、歩行器の彼をランニングに誘ってくれた。自ら体を動かせない彼は白球を追いかけることはできなかったが、背番号をもらいベンチ入りした。「お前も部員なんやから試合中これをしっかり持っておけよ」。チームメートはボールを握らせてくれた。最後の試合では円陣の中心に入り、大きな掛け声を出して一緒に戦った。
 笑顔が並ぶ写真。わずか体重546グラムで生まれ、医療的ケアも必要な彼が、地域の学校で友達と共に成長してきた記録だ。だが、それも高校受験で断ち切られてしまったのだ。
   ×  ×
 障害のある子もない子も地域の学校の普通学級で共に学ぶ「インクルーシブ教育」の必要性が叫ばれている。文部科学省は2013年、学校教育法施行令を改正。子供の就学先について、障害の種類で振り分ける「分離別学」を改め「本人・保護者の意見を最大限尊重する」と通知した。だが、義務教育で実践されても、高校で道を閉ざされては障害のある子は行き場を失い、孤立してしまう。これでは共生社会の実現にもつながらない。
   ×  ×
 集会では男性、両親、きょうだいが前に並んだ。「息子は母親から『こんな問題も分からないの』と頭をはたかれながら、猛勉強中です」。父親の報告になごやかな笑いが湧き起こる。男性は定員内不合格によって1年間浪人生活を強いられたが、親子は複雑な思いを胸に閉じ込め、今はただ前を向き、受験勉強に集中する。
 楠高を再受験する彼に、合格祈願のお守りを手渡す男性がいた。地域の障害者作業所に通っており、母親同士が「ママ友」という。ある重度脳性まひの男性は懸命に声を振り絞り「受かってください」と伝えた。会場のあちらこちらから「ファイト!」「ファイト!」と激励の声も飛ぶ。
 男性は話すことができなくても、相手の話す内容は分かっている。幼い頃から見知った人の激励に、彼は顔をくしゃくしゃにして、大きくうなずく。
 地域の人々が、再挑戦する彼を励まし、温かく見守る。これが、地域で暮らすという意味なんだ。会場は何ともいえないぬくもりに包まれた。
   ×  ×
 いよいよ、12日が公立高校一般入試の本番だ。男性は楠高の個室で受験。代筆・代読者を付け、1教科50分の試験時間も75分に延長されるが、5教科全て他の受験生と同じ問題に挑む。彼は読み上げられる選択肢問題にだけ答えることになる。
 1週間後の19日が合格発表だ。楠高の志願者数は昨年と同様、定員割れしている。男性に吉報が届くだろうか。君の笑顔が見たい。【編集委員・桜井由紀治】
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重度脳性まひの男性が不合格になり、夜間定時制・神戸市立楠高の校門前で抗議活動をする支援者ら=神戸市兵庫区で3月19日

◎毎日新聞3月20日

   定員割れ神戸・楠高 重度脳性まひ男性が2年連続不合格

◇説明なく、両親「悔しい」

 公立高校入試の合格発表が19日あった。昨年、夜間定時制の神戸市立楠高校(兵庫区)を受験者数が定員を割り込みながら不合格となった重度脳性まひの男性(16)が今年も同校を再受験したが、2年連続で定員内不合格となった。

 男性は全面介助と医療的ケアが必要。昨年入試前に、高校でも看護師配置を求めた男性側に対し、神戸市教委は「合格した段階で検討する」としたが、定員割れした1次、再募集された2次試験とも、点数を取りながら不合格となった。

 男性は1年間、楠高に設置されている識字教室などで受験勉強に励み「この学校の雰囲気が好き」と今年も同校を志望。定員80人に対し、39人が受験した12日の入試で、昨年と同様に代読・代筆者や試験時間延長などの配慮を受け、他の受験生と同じ問題に挑んだ。

 男性と両親は19日、合格者名簿にただ一人、男性の受験番号がないのを確認。説明を求めて校長に面会を申し入れたが、校長は「会う必要はない」と拒否。市教委を通して再度要請したが、市教委も同じ返事だったという。目を真っ赤にした両親は「残念で悔しい」と唇をかんだ。「楠に行きたくてしんどい思いをしてきた息子の願いをなぜ踏みにじるのか。校長はきちんと説明してほしい」と訴えた。2次試験は、県立湊川高校(長田区)を受験することを明らかにした。校門の前には、30人以上の支援者が集まり、「障害を理由とした差別的な扱いを禁じている障害者差別解消法違反だ」などと抗議した。【桜井由紀治】
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 ただただ「なんで不合格?」と思う。

 「くたくたになりながらも満面の笑み」、その笑みをずっと見ていたいとは思わないのだろうか。
 私は、そんな笑みこそ見続けたい。
     ◇     ◇     ◇
 説明を求めて校長に面会を申し入れたが、校長は「会う必要はない」と拒否。市教委を通して再度要請したが、市教委も同じ返事だったという。
     ◇     ◇     ◇
 分からない。まったく分からない。
 「ぜひうちに来てください」という高校もないのだろうか。
 悲しすぎる。

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【RUN】

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 今日は、寮1の管理代行8時間半。
 もう寮生が全員退寮したので、食堂はやっていない。
 お昼は近くのコンビニで食料調達。全部で807円。痛いねえ。

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 走る時間がなかったが、晩ごはん前にちょっとだけ走ることにした。
 町内1kmコースを3周。17分20秒。
 何にもせんよりはましという程度かな。

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【今日のきく】

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 なんか、すねています。

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