2010年02月16日(火)
1987年2月16日、JR不採用通知 [時事]
今日、やっと一冊の本を読み終えた。
国鉄運転士だった佐久間忠夫さんの書かれた「人らしく生きよう 〜国鉄運転士の戦後60年〜 (2005年)」。
先月古本屋さんで見つけ、ちょびちょび読んで、やっと最後まで。
去年の12月、国鉄労働者のJR不採用問題をアピールするため「国会前54日間連続フルマラソン」を決行された中野勇人さん。その中野さんの「中野レポート」に、中野さんを励ましに来られていた佐久間忠夫さんの写真が掲載されていた。その記憶が、私の頭にかすかに残っていた。
何ヶ月か前なら、古本屋さんでこの本を見ても何も感じなかっただろう。私もほかの人たちとほとんど同じ。
「国労って、まだねばってはったんや。」という程度。
難しい本だと読むのがたいへんだが、これなら読めそう。そう思って買ってきた。
私が思った通り、戦後の国鉄からJRへの流れがわかりやすく書かれていた。国労の組合員としての活動もくわしく書かれていた。(佐久間忠夫さんは、国労闘争団の最高齢らしい。現在79歳。)
中野勇人さんのことも書かれていた。
映画『人らしく生きようー国労冬物語』百か所上映運動について書かれているところ。
初めて闘争団の子どもたちが表舞台に登場した時だ。やっぱり家族の話はいい。(略)いつも言うことだけど、子どもたちの話を聞いていて俺自身がジーンと来たよ。
2002年10月22日の東京の南部地域大集会でも全動労争議団の渡部さんの奥さんと北見闘争団中野の息子の話が良かった。(P.238)
俺が参加した50回目の上映会が山形映画祭。(略)
そこで初めて北見闘争団の中野勇人に会った。わざわざ四国からタオルをもって来て売っていた。映画祭で少し余ったので、「山形大学に行って売ろう」という話になって学生2人と俺と中野の4人で次の日に出かけた。(略)
その時、中野はえらいなあと思うことがあった。オルグが終わって「山形はソバがうまいから」ってソバ屋に入った時のこと。中野が学生らに「いつもお世話になっています」って4人分のソバ代を払ったんだ。当時は争議団というと、“ごちそうさん”が、俺も含めて当たり前と言われたこともあったから、こいつはなかなか細かいところに神経が回る奴だ、こんな闘争団員は珍しい。大したもんだという印象を持ったよ。これは四国に行って身に付けたのかな。それが『人らしく生きようパート2』につながり、今年の1047キロマラソンの画期的な運動に続いていると思う。(P.264)
今、中野さんは常駐先である徳島から上京されている。「2・16中央集会」参加のためだ。
だいたい、この「2・16」自体が何の日かさっぱりわからなかった。国鉄職員がJRに採用されるか否かの運命の日だったんですね。
※下に、要請文を掲載します。
(要請文)
JR不採用問題 解決へ!
2・16中央集会への参加のお願い
国鉄の分割・民営化からまもなく24年を迎えようとしています。JRに不採用となった国鉄労働者1047名とその家族は、あまりにも長く厳しい生活と闘いを強いられてきました。すでに国労闘争団員の平均年齢は56歳、全動労争議団の平均年齢は63歳になっています。また、解決を見ることなく他界した被解雇者は59名(2010・1・18現在)を数え、病床に臥せっている闘争団員・争議団員も多数います。文字通り家族共々塗炭の苦しみにあえいでおり、この問題の解決は一刻の猶予も許されない状況になっています。
この間、鉄建公団訴訟東京高裁控訴審で南裁判長は、解決に向けた当事者間の裁判外での話し合いを提案し、それを受けて当時の冬柴国土交通大臣は、この提案について「お受けしてその努力はすべきだ」と述べ、同様に金子国土交通大臣は、同控訴審結審日に「当事者それぞれがこの判決を真摯に受け止めて、誠心誠意、事に当たられることを期待いたします。」とコメントしました。
こうした中、2009年3月25日東京高裁第17民事部は「不当労働行為」があったことを明確に認める等の判決を言い渡すと共に、南裁判長は「この判決を機に1047名問題が早期に解決されることを望みます」との異例のコメントを付け加えました。2009年2月16日、星陵会館で開催した集会で当時の民主党鳩山幹事長(現総理大臣)は「23年が24年とならないうちに、解決になれるように私どもとしても全力を尽くして参りたいと思います。」と述べて頂き、苦闘の中にある原告や家族に改めて勇気と希望を与えていただきました。
また、2009年11月26日開催した「JR不採用問題の解決に向けた11・26集会」でも、民主党を始めとする政権与党の各代表者と、野党の出席を得て、「連立与党の一つの政党として、内閣・政権に対しても解決を図れるような状況を作り出すために尽力をして参りたい」「23年が24年にならないように各党力を合わせてやるべき」等との力強い決意を頂きました。
ILO(国際労働機関)も、日本政府に対して「政治的・人道的見地の精神に立った話し合いを全ての関係当事者との間で推進するよう勧める」との「勧告・報告」を出しています。
さらに、内閣総理大臣・国土交通大臣・厚生労働大臣等に対する「JR不採用事件の早期解決を求める地方議会の意見書」は北海道議会・東京都議会・福岡県議会をはじめ、全国で831自治体、1227本(2010・1・18現在)以上の地方議会で意見書が採択されています。
JR不採用問題は今、解決へ向けて大きな局面を迎えています。
私たちはこれまでの到達点を踏まえ、この好機を逃さず、当事者の要求である「雇用・年金・解決金」を勝ち取り「路頭に迷わない解決」を実現するために、「JR不採用問題 解決へ! 2・16中央集会」を開催することにしました。貴団体をはじめ、多くの皆さんに呼び掛けて頂き、圧倒的な結集で集会を成功させるためにご協力をお願い申し上げます。
2010年1月
記
名 称 「JR不採用問題 解決へ! 2・16中央集会」
日 時 2010年2月16日(火) 18時開場 18時30分開会
場 所 日比谷野外音楽堂 (東京都千代田区日比谷公園1?3)
主 催 4者・4団体
国鉄労働組合、全日本建設交運一般労働組合、国鉄闘争支援中央共闘会議、国鉄闘争に勝利する共闘会議
国労闘争団全国連絡会議、鉄建公団訴訟原告団、鉄道運輸機構訴訟原告団、全動労争議団鉄道運輸機構訴訟原告団
(注)今晩、「人らしく生きようラン」をしようと思っています。そのことを、あとでちょっと付け足す予定です。
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「人らしく生きようラン」
気温2℃、雪がちらほら。そんな暗闇に向かって走り出すには何か理由が要る。
今日2月16日は、国鉄労働者に対してJR不採用が通知された日。東京では大集会が開かれている。東京に行くわけにはいかないが、遠く京都からでも何かエールを送りたい。
私は国鉄・JRとは特別な関わりもないが、今日は「人らしく生きよう」の著者・佐久間忠夫さんに敬意を表し、「人らしく生きようラン」と銘打って走ることにした。
行き先は、やはりゆかりのJRの駅。
カーナビで調べたら、「円町駅」まで9.8km、「二城駅」まで9.5km。これは、近い「二条駅」に決定。それでも往復19kmか。
雪がちらついていたせいか、人影なし。
せっかく付けてきた「国労応援」ゼッケンを見てくれる人も見当たらず。
ただ、バス停でバスを待つ人、交差点で信号待ちの人は、(ヒマなせいか)しげしげと見てくれていた。
陰陽師で有名な「清明神社」。
私自身は何の願い事もないので、一応、「真樹が楽しく受験できますように」とお願いしておいた。
二条城前で1時間弱。
まだ9時半ごろだというのに、走る人の姿なし。ほんとにマラソンブーム?
二条駅前(御池通)の「鈴木邦一商店」。
よかったー、ありました。
私が大学1回生のとき(36年前)、ストーブの煙突付けのバイトに行ったところ。あれはおもろかった。
芸大とか女子高の煙突付けがいい経験になった。なかなか入れへんところやから。
いっちゃんすごかったんは、命綱をつけて窓から乗り出して作業したことやね。
二条駅到着は、9時48分。スタートより1時間5分。
下りの9.5kmが1時間5分もかかったら、帰りが思いやられる。
こんな小さな駅だと、国労の方もおられないのかな。
妙にひっそりしている。
帰りは、堀川通の西側を通る。
出ました「門さん悦ちゃんポスター」。4月の京都府知事選前まで、もうしばらくこのポスターが見られるわけ。
「あれ、うちの姪ですねん!」
おっ! よく見たらポスター縦バージョン。これ新しいレイアウトですね。また、もらってこーっと。
堀川商店街には、私が教師を辞めた直後、配達の仕事で行っていた「堀萬」というお店があったはず。
写真に撮ろうと思って、一軒一軒じろじろ見ながら走ったのだが見つからず。なくなったんかなあ。
帰りは清明神社の境内まで入ってみた。
なかなか不気味。
これは、「一条戻り橋」を再現したものらしい。
背中の写真も撮っておきたかったので、上賀茂神社まで戻ったところでセルフタイマー撮影。
10時37分、ひと気のない神社の駐車場で、フラッシュをたくあやしいオッサン! それは、私です。
道路の電柱になにをしているのかと観察すると、電柱をチェンソーのような機械で切っていた。コンクリート製の電柱やのに、切れるんかなあ。
11時前、やっと自宅到着。2時間14分(往復19km)。
帰りの9.5kmが1時間9分やから、意外としっかり走りました。
国労闘争団のみなさん、私はこれからも京都で勝手に応援させてもらいます。
これからさきもずっと、「人らしく生きよう!」
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
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コメント
まっちゃん、コメントありがとうございます。
まっちゃんのように私のことを立派と言ってくださる方もあれば、「バッカじゃなかろかルンバ」と思っている人もいる(私のすぐそばにも・・・)。それは肝に銘じておかなくていけません。
私はまじめな練習はすぐあきてしまって長続きしないのですが、なんやかやこじつけてイベントぽく動くのは大好きです。「もうやめようか」というより、「次、なにしよう」とワクワクするタイプです。(「バッカじゃなかろか・・・」)
「京都キャロット」は十分取材対象に値すると思いますが、「パオパオだより」はちょっと無理でしょう。最近でこそちょっとランニング系の記事を増やすようにしていますが、全体を見ると「なんなじゃーこらー」系ブログに入ると思います。
ありがたいことに、今も連日アクセス数が3000を超えています。国労の問題にしても、そのうちの一人でも関心を持ってもらえたらいいなあと思って書いています。
「だれぞ、かすってくれんかなあ」ってね。
それはそれでいいのでは・・・。
ご無沙汰です。パオパオさんは立派です。こんな立派なことをされていて誰からもコメントがないと“もうやめようか”とパオパオさんが思いはしないかと心配になり、この思いだけを伝えたく・・・。こんなことができるのも奥さまの理解(というか、あきらめ)のおかげですよね。先日ランナーズの若ちゃん通信に「京都キャロット、もしくはパオパオだよりを取り上げてください」と勝手に連絡しました。角田さんという女性スタッフから検討させていただきますという丁寧な返事をいただきました。勝手なことしてすみません。