パオパオだより

2009年05月18日(月)

第14回鯖街道ウルトラマラソン・続き [ランニング]

 さて、レース後半へ。
 どうしても、このことを早く書きたかったんです。

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 このレースに出たのは、この場面をしっかり見て、多くの人に伝えること。雨でぐちゃぐちゃになった山道を二人で走られている斎藤さん・栃木さんのコンビを見てそう思った。

 「走って、なんになんのー」とよく言われるが、走ってる中で見て感じたことを、できるだけ多くの人に伝える。それだけでも、ちょっとは値打ちがあるのでは・・・。

 栃木さんの背中に装着された金具をしっかり握り、一歩一歩着実に上っていかれる斎藤さん。先導される栃木さんは、何も特別なことではなく、当たり前のことをしているかのように・・・。

 この姿を多くの子どもたちに見てもらいたい。と思ったけれど、この場に来てもらうのは無理。せめて、学校の先生にこのお二人の姿を見てもらいたい。
 「答えは教室の中にはない。外に出て、広く世界を見よ!」

 私も習った勉強のことはほとんど覚えていないのに、先生の体験談は今でもけっこう覚えている。
 私の教師時代も、マラソンやトライアスロンに出た話を、よく子どもたちにした。それをうっとしそうにしていた子もいたが、毎回キラキラした目で聞いてくれていた子もいた。

 もし、このブログを見てくださった学校の先生がおられたら、ぜひこのお二人のお話をしてあげてください。雨でドロドロになった山道を含む76kmのマラソンに挑戦している視覚障害の方がおられることを。そして、それを普通のことのようにサポートされている方がおられることを。
 もしその話をして、この写真を見せて、「しょもなー」という子がいたとしたら、教育やりなおしですね。

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 「久多」には、個人的に特別な思い入れが・・・。

 18年前に亡くなった私の母。戦時中、小学校の教員として初めて赴任したのが「久多小学校」だった。当時小学校の先生は二人。一人の先生で三学年を担任する複複式であったらしい。
 当時6〜8歳ぐらいだった子が、今は70歳代のおじいちゃんおばあちゃん。でも、久多はお年寄りが多いと聞いたので、今でも「田村俊子」の名を覚えてくださっている方もあるだろう。
 (ちなみに、私の母は久多の次に「別所小学校」に転勤になり、私の父と知り合い結婚。)

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 久多エイドをスタートすると、しばらく自動車も通れる林道が続く。

 しかし、また険しい山道へ。
 10年ほど前の「鯖街道」でここに入ったとき、すごい笹薮だった記憶がある。ところが入ってびっくり。立ち木が成長し日陰が多くなったせいか、下草はまったくなかった。ただ、やはり雨のせいでぬかるんでいる。

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 しばらく進むと、先行されていた賀茂川パートナーズのお二人に追いついた。
 ここで、携帯電話のカメラで何回もお二人を撮ったのだが、木立の中の暗さが災いしほとんど失敗。ここで、この日のために用意してきた防水デジカメの登場。
 実は初めからこのカメラを使う予定だったが、前日の廉のサッカーの試合でバッテリー切れ近しの状態になってしまっていた。だから、ここぞのときために、このデジカメは使わないようにしていたのである。
 (トップの日付入り写真は、その防水デジカメで撮った会心の一枚。)

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 湿原・八丁平は、こんな雨の日こそ生きているという感じ。

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 尾越エイド(47.1km)。
 
 山道ばかりだったので、距離の割に相当時間がかかった。ここらが、一番雨がきつかった。

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 尾越から大見に向かう急な下り坂。
 ここでランスカ美人二人組に、スッと抜かれた。
 たぶん、抜いた人数より抜かれた人数のほうが多いと思う。

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 大見エイド(52km)では、あたたかい味噌汁をいただいた。こんな天気の日は、あたたかい飲み物がありがたい。

 尾見分校跡を探したが、気がつかなかった。私の同年には、3名の男子が在籍していた。彼らは、今どうしているのだろう。

 大見から杉峠へ上る林道。ここが、この大会のクライマックスのような気がする。
 雨水ジャージャー、石ころゴロゴロ、ぬかるみズブズブ。果てしなく続く上り坂。

 賀茂川パートナーズのお二人は、ここはどうされるのか。石を踏んで足首をぐねってしまうことを避けるためには、あえてズブズブコースを行くしかないか。

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 前後人影もまばらになり、同じような道が延々と続く。

 そこに飛び込んできた見事なつつじ。カメラを持って走っていた人はきっとこの花を写真に撮ったにちがいない。私の携帯電話のカメラでも、すごくきれいに撮れました。

 そこに、携帯の着信音。
 「へー、こんな山奥で携帯使えるんや。」

 それは、ヨメさんからの電話。
 「廉が応援に行かんならんってゆうてんにゃけど、どこに何時に行ったらええにゃ。」

 前日、廉のサッカー部の引退試合を見てやったので恩義に感じているらしい。

 「雨じゃなかったら来てもらおうと思ってたけど、きつい雨やし、もうええわ。・・・それより、ますみちゃん!」
 「なんやな、気持ち悪い。」
 「愛してる、とか言いなさい。」
 「何、寝ぼけたことゆうとんにゃー。こっちは仕事でいそがしいんやから、ええかげんにしいや。」
 「すんません、さっきから次々と幻覚が・・・。」
 「幻覚出るまで走んなー。」

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 やっとたどり着きました。花背峠の手前の杉峠(56.8km、標高850m)。8時間37分。

 ここで何年も私設ソーメンエイドをしていた。今日のように大雨のときもあったなあ。何百人分も、ようつくったよなあ。

 しかし、私が到着したとき、すでにソーメンは売り切れ。「残念!」

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 ここは、記念撮影をしておかなくては。
 よく見たら、農家のおばさん風?。

 ここで、8間40分ほど。下りばかりの残り19.2kmを、3時間20分。楽勝です。

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 鞍馬駅前のエイド(63km)。

 その手前で写真屋さんが撮影されていたのに気づかず、通り過ぎてから坂を戻ってもう一度走りなおし。
 「絶対買いますし、じょうずに撮ってください。」
 「鞍馬寺の石碑も入ってバッチリですよ。」
 こら、ほんまに絶対買わんなん。

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 「おー、藤井さん。」
 「あれ、尾崎さん。何でこんな後ろに・・・。ちょっと楽しみすぎとちゃいますか。」

 4/19の「宍粟市さつきマラソン」でお話させてもらった「ランナーズ9の会」の仲間。この方の走力からすると、とてもこの時刻にこんなところにおられる方ではありません。

 「今日は、さっぱりで・・・。」
 後で聞いたら、ここから電車で帰ろうと思っておられたらしい。私に出会ったので、また走ろうと思われたとか。
 こう言ってもらえると、うれしいです。

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 二ノ瀬の大工さんちの猟犬。
 このワンちゃんは、子犬のときから知ってます。

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 市原交差点西のエイド。
 民家のガレージを使われている。
 ここは、2年前、借家を探していたところ。もし借りられていれば、自分の家の前を走っているところだった。

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 柊野グランドの南側分かれ道のところで。
 上賀茂馬ノ目町に住んでいたころのご近所さん、姫野さん。
 「役員さん、やってくれてはるんですか。雨の中、大変でしょう。」
 「いやー、かんかん照りよりはましかもねえ。」
 「ほんまに。走るほうもいっしょですわー。」

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 西賀茂橋手前のエイドで。

 「おっ、♪トマトートマトー、トマトには塩っと♪・・・」 
 「なんや、アンタまた走ってんのかいな!」
 「もう、誰かと思えば法貴さんやん。」
 「なんやな、私ではあかんか。」
 「いやいや、これは写真撮っとかんなん。」
 「アンタなあ、前からよう写真撮ってくれてるけど、そのあとどうなってんの。」
 「あっ、すんません。このあと絶対に送りますし・・・。おとなりのべっぴんさん、いっしょに撮りまっせー。ハイ!」

 パチリ! 
 (超奇跡的に、法貴さんのかわいい写真が撮れました。これなら、送ってもおこられへんね。)

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 北山大橋を過ぎたあたり。
 声をかけて追い抜く人あり。

 「あれっ!」

 賀茂川パートナーズのお二人、斎藤さんと栃木さん。先にゴールして、お二人のゴール写真を撮ろうと思ってたのに・・・。とんでもなかったな。

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 私の雑種犬センサーが、異常に反応。これはすぐ近くに、高級雑種犬の気配が・・・。
 鴨川の土手を見上げると・・・。どちらからともなく、「あー。」

 「ファギーちゃん。」
 「また、走っておられるんですか。」
 「はい。」

 ファギーのオネエさんは、ごいっしょされていたお連れさんに私のことを説明されていた。
 4/29の「京都鴨川ゆっくりラン」の途中で、ファギーちゃんの写真を撮らせてもらい、ブログに載せさせてもらった。
 10月の「ゆっくりラン」でまた会えたらいいなと思っていたら、こんなに早く再会できるなんて。こんなうれしいことはない。走ってたら、いいことあるもんやねえ。

 「ファギーちゃん、また写真撮らせてなー。こわがりは、ましになったかー。」
 「いえー、あいかわらずです。」
 「ウォン、ウォン・・・」

 「まさか、ここでファギーちゃんに会えるとは思ってませんでした。おうちはこのお近くなんですか。」
 「はい。」
 「またブログに載せますんで、見てください。」 
 「はい、ありがとうございます。」

 へたりかけていた気持ちが、これでシャキーン!


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 京都走ろう会のフランチャイズ・出雲路橋には、会員さんの面々が・・・。まるで、私を待っていてくださっていたかのように
 岩田さんには写真まで撮っていただいた。
 塚本さんからは、「アンタ、えらいなー、よう走ったなー」とおほめの言葉をいただいた。

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 さあ、最後の最後をしっかりと・・・、と思っていたら前からかわいいワンちゃんが。
 「写真獲らせてねー。」
 「ガガガガウ。」

 ちょっと機嫌悪かったみたい。
 でも、これでまたシャキーンとしてきた。

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 もう残り1kmくらいのところで、京都ランナーズの山嵜さん。彼にも偶然よく出くわします。

 ただ、前には全然人影なし。私を抜いていった人たちは、もうとっくにゴールされているよう。

「ふじいこうじさん、京都キャロット。以前は花背峠でソーメンエイドをしてくださっていました。」

 いいアナウンス、ありがとうございます。
 記録は、11時間24分28秒でした。

(注)まだ、続きます。 

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