2009年05月17日(日)
第14回鯖街道ウルトラマラソン [ランニング]
走っていて、いやなことは何もない。楽しいことばかり。
今回の「鯖街道」も、幻覚か知らんと思うようなさまざまなことがあった。(写真に撮ったから、幻覚ではないんでしょう。)
スタート地点に向かうとき、ホテルの横で「オバマ像」を見つけた。
今年4月5日、プラハで、米大統領として初めて「核兵器のない世界」を国家目標に掲げた演説をおこなった。「オバマさん、本気で頼みます。」
「いやー、ほんまにあんにゃ、オバマさんの銅像。こら、撮っとかなあかん。」
「私が撮りましょか。」
まあ、なんて親切な。お言葉に甘えることにしました。最近、ひとから親切なお言葉をかけていただくことが多くなりました。。それも、かわいい女性から。
背中しかナンバーカードをつけておられなかったので、しげしげとは見られませんでしたが、たぶん「中島さん」という方です。
フル以上の距離は初めてとのこと。私に何かアドバイスを求めておられたようだが、「10年ほど前、勝手に2年に分けて完走しました」と言ったら、ちょっと・・・。
前日寝たのは、10時すぎ。朝4時半までたっぷり寝られると思っていたが、やっぱり・・・。最近、鼻がずっとつまっていて、朝起きたらいつものどがカラカラ。きっと夜じゅういびきをかいているのだと思う。同室の人の迷惑になると思い、かなり高かったが個室にしてもらった。
夜中に何度も何度も目が覚めたが、緊張しているせいか、起きたてもいつもよりしっかりしていた。
4時40分、朝食会場に入ると、空席は10席ほど。みなさん、フライングですか。
ここで、私よりも後にゆっくりと入ってこられた浴衣姿の男性。あらま、大阪の大倉さん。3/28の「大阪城公園4時間走」のとき、ちょっとしゃべらせていただきました。ベテランはちがうね。
「おかげさんで『萩140km』、完走できました。」
荷物を預けに行ったあと、スタート地点へ。その途中で、オバマ像とパチリ。
スタート地点で、缶コーヒーを飲む。地方の自販機はアチアチになっていてうれしい。(京都市内のは、たいていぬるい。)
「いやー、藤井さん。走らはんのー。」
「えっ、灰山さん、参加者名簿しっかり見たはずなんですけど、載ってましたっけ?」
「あー、そやろ。今日は、私、芸名の方で出てるし・・・。」
「あーあー、なるほど。ほなら、ブログにも、女優Xさんで紹介しときますわ。」
「それそれ、それでいっときましょ。」
6時、小浜市泉町商店街をスタート。
京都出町までのAコース(76km)は、300名ほどの参加らしい。
10年ほど前、一度だけここをスタートしたことがあるのだが、スタートしてしばらくして後ろを振り返りびっくりした。後ろにだれもいなかった。つまり、最後尾を走っていたのだ。
今年はそんなことはあるまい、と思って後ろを振り返ったら、どう見ても30人もいない。またですか。
でも、今日の目標は、「76km完走」ですから。12時間をたっぷりと有効に使いましょう。
コース上で初めて会ったワンちゃん。
「まろんちゃん・メス・1歳」
民家につながれていたワンちゃん。
望遠で撮ったので、ピンボケ。
でも、たぶん高級雑種犬です。
最初のエイド、下根来。
道路わきの壁に見事な鯖街道の絵。
ここで9.4kmらしい。1時間8分。だいたいキロ7分ちょっとのペース。いい感じです。
小学校の目標が掲げてあった。
「山より高く」無理、「空より高く」無理、「光れ川のように」まあまあ、「歌え風のように」バッチリ。
またまた、高級雑種犬発見。
「ももこ・メス・4歳」
「いやー、このガラって珍しいですよ。日本古来からいる甲斐犬や琉球犬のガラですわー。」
と言ったが、飼い主のおばちゃんは、「そうですかー」とあまり話にのってこられなかった。
上根来エイド(15km)。
ここでは、すぐ近くの民家がトイレを貸してくださっています。山岳コースに入る手前でなので、たいへんありがたい。
親切なおばちゃんのお写真を撮らせていただきました。
さて、ここからが根来坂峠(標高875m)に向かう本格的な山道。
今回参加するに当たって、使うシューズには悩んだ。
最初は、アシックスの「GT2140オールロード」にしようかと思っていた。ところが、想像していたより重すぎた。これでは上り坂での負担が大きすぎる。
次に、ミズノの「ウェーブハリヤー2」もはいてみた。こちらはアッパー部分が薄すぎてどうもしっくり来ない。
確か10年くらい前におろして、ここ5年以上はかずにおいたままの『ゲルフジ(初代)』が、いなかの物置に眠っているはず。それでいくかー。
超久しぶりに足を入れるのに、しっくり。「ゲルフジ」は現在も続いているロングセラーモデルであるが、初代が一番はきごこちがよさそう。
ただし、シューズの劣化がどれくらい進んでいるかが心配。普通10年もたつと、接着剤が効かなくなっていて、ソールがはがれる。
走ってる途中でソールがはがれてリタイアとなると、「キャロットのおっさん、ソールはがれてリタイアやてー」とみんなに評判になってしまう。これだけは何とか回避しなくては。(また、ヨメさんにしばかれる。)
山岳コースに入ると倒木がかなりあり、下をくぐらなければならない箇所が何回かあった。
さて、私の初代ゲルフジは・・・。
一度地表に出ていた杉の根っこを踏んでしまい、すべってしまった。しかし、それ以外は見事地面をつかまえていた。ソール裏のゴムの突起が生きている。雨の日のトレイルランに、こんなに頼りになるシューズはない。
あとは、「10年前の接着剤は、雨の中の悪路の76km・12時間走に耐えられるか?」
百里小屋エイド(27km)。
強風で、簡易テントが吹き飛ばされそうだった。風速10mは超えていたと思う。
ここで、大阪の大倉さん、京都の松永順子さんに出会う。
エイドにあったきゅうりがおいしくて、塩を多めにつけてポリポリいただいた。
横の川が広くなったあたりで会ったワンちゃん。
「くーちゃん・オス・5歳くらい」
たぶん、レースに出ておられる方の応援に来られているご家族の方(女性)だと思う。「くーちゃんは、写真にがてなんです。」
小川エイド(山本酒店・36km)。
抜いたはずの松永さんに追いつかれる。フルまでのレースでは圧勝している相手なのに、ウルトラでは完敗です。「鯖街道」は5年ぶりくらいの参加だそうです。
久多で見つけたワンちゃん。よう、ほえてくれよった。
この先40km地点くらいで、賀茂川パートナーズのお二人に追いつく。
「あっ、キャロットさん。」
「こんにちは。いつも、京都走ろう会の例会のときによくお会いするんですけど、第1と第3日曜に走ってはるんですか。」
「そうです。第1と第3が練習会で、9時から加茂大橋スタートで走ってます。ぜひ、来てください。」
斎藤浩史さんは、賀茂川パートナーズの会長さんだそうだ。伴走としてついておられたのは栃木さん。どうも、お一人で全行程伴走されるようだ。
久多エイド(41km)到着は、5時間22分。
ほぼ、キロ8分ペースで来れたということ。ただし、後ろには30人いるかどうかという感じ。
エイドでおにぎりをいただき、腰かけてゆっくりほおばっていた。
そこで、目の前の光景に目が釘付けになった。
先ほどの栃木さんが、なにやら針金の枠のようなものを組み立てておられる。そして、それを自分の背中に装着。
「これは、絶対写真に撮っとかなあかん。」
食べかけのおにぎりをおいて、駆けつけた。
いろいろと聞いてみたのだが、栃木さんの対応にまた感心した。
ランナーによくありがちな、「わが自慢をひけらかす」というところがまったくない。私から見て目ん玉飛び出るくらいびっくりすることでも、栃木さんにとっては「ふつう」らしい。
よく思い出して見ると、ここまでにも、(山崩れのためか)どう見ても足一個分しか幅のない山道があった。私らでも相当慎重に行かないと越えられない道を、視覚障害の方がどうやって・・・。
お二人の様子を見ていると、どこまでも「ふつう」。でもここに来るまでには、さまざまな試行錯誤があったんでしょうね。
エイドでおにぎり係をされていた真ん中の女性。見覚えはあるのだが、なかなか思い出せない。
その時、小さな男の子が「おかあさーん」と近づいてきた。
あー、そやそや。灰山さんの「Run&Walk in かもがわ」で最終走者やった・・・りゅうのすけ君とそのおかあさんや。
小っちゃい子を見ると、ほんまに心がなごむ。「しっかり走ろ」と言う気持ちもわいてくる。応援、ありがとね。かぜ、ひかんといてや。
(注)ここまでで、久多(京都市左京区)までの前半終了。ここで、41km。残り35kmです。
「がんばんべー。」
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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