2015年02月07日(土)
一分間スピーチ [ガードマン]
「藤井さんのスピーチ、すごくよかったです。」
昨日ダウンして欠勤していた女子大学生Aさん(「アチャー」みたいなめずらしい名字)が、今日の「一分間スピーチ」のあと私に話しかけてきた。個性派ぞろいの女子群の中では一番小さくて細くて物静かなAさん。まさかそのAさんが話しかけてくるとは意外だった。
「藤井さん、すごく落ち着いてられて、話馴れておられるんだろうなと思いました。今でも藤井さんが話されたことは、しっかり頭に残っています。私はすごくあがり症で、どうすればあんなふうにうまくしゃべれるのかなあと思いながら聞いていました。」
「いやいや、みんな若いときはそんなもんですよ。若いときから落ち着いてしゃべれたらおかしいでしょう。それに、Aさんのスピーチもよかったよ。うまく話そうと思いすぎたら、かえってうまくいかないかも。絶対これだけは言いたいということを決めておいたら、あとはグダグダでもいいんちゃう。」
「そういうもんですか・・・。」
私の3分ほどしゃべってしまった「一分間スピーチ」は以下の通り。
◇
藤井廣司です。
出身は、京都市の最北端とも言える左京区の花背別所町です。雪がたくさん降るところで、私が小さいときはスキー場があって、冬はスキーばかりしていました。
23歳の息子と20歳の娘がいます。息子は京都府立大学大学院の1年、娘は沖縄の名桜大学の2年です。名桜大学と言ってもご存じないと思いますが、元々私立大学だったのが数年前に公立大学に変わった大学です。その娘に会うのと沖縄で行われるマラソン大会に出場するのを兼ねて、沖縄には年に何回も行っています。
○○さん(自称・海坊主先生)があちこちでばらしてしまっているのでもう言いますけど、私は35歳まで小学校の教師をしていました。35歳で辞めて、それから家内といっしょにランニング用品店をしています。最初はいそがしかったんですが、だんだん通販中心になって私のできる仕事がなくなり、ヒマになったのでアルバイトをしています。
今、週に1、2日寮の管理代行のアルバイトに行っています。でも、もっと本業がヒマになってきたのでアルバイトを探していたらここが見つかりました。
面接は○○さん(中川家弟似の先生)にしてもらったんですけど、何べんも「歳がねえ、歳がねえ・・・」と言われました。私は59歳なんですけど、これはもうどうしようもない。○○さんから「大学生のアルバイトと同じ扱いしかできませんけど、それでよろしいですか」と言われ、「そんな扱い、うれしいくらいです」と言ったのがよかったのかもしれません。それで採用されたのかなと思っています。
26歳から走り始めて、もう33年になります。走り始めたころはけっこう速かったんですが、クレペリン検査といっしょで中だるみし、また最近盛り返してきました。今は年代別で入賞できるくらいまでになっています。
来年60歳になるので、60代の部で優勝できるようにがんばろうと思っています。
(「まだいいですか」と聞いたあと。)
一番話したかったことなんですが・・・。
私の友だちで、普通の日常生活用の車イスでフルマラソンを完走する人がいます。たぶん、日本でただ一人の方だと思います。
東京の下山さんとおっしゃる方なんですが、下山さんの夢はシティフルマラソンを完走することなんです。それを聞いたとき、「そんなん、絶対だいじょうぶですよ」と言いました。そして、全国の大きなマラソン大会に電話で問い合わせをしたんですが、すべてダメでした。理由は、他の選手に危険が及ぶと言うのがほとんどでした。
地元の「京都マラソン」も、第1回からずっと働きかけをしています。でも、まったく話になりません。今年で第4回になるんですが、4年間で一歩も話は進んでいません。
ここでゆうことでもないのかも知れませんが、京都マラソンの大会事務局の姿勢は納得できるものではありません。障害者差別禁止法も制定されたというのに・・・。
下山さんは最終的にはマラソンに参加できることが一番うれしいことだと思いますが、その過程も気にしておられると思います。「参加できるようにこういう働きかけをしてみましたが、残念ながら今回は実現できませんでした」と言ってもらえるだけでも喜ばれると思います。
難しいことだと思いますが、これからも粘り強く大会事務局には働きかけていこうと思っています。何年か後の「京都マラソン」を下山さんが完走できることが、今の私の夢でもあります。
以上です。
◇
今日は、たぶんしゃべったりできないだろうなと思っていたAさんとしゃべれてよかった。こうなると、一番影が薄いと思っていたAさんが一番かわいく思えてくる。そういうもんですねえ。小さくて細くて地味な「アチャー」Aさん。大学1年と言っていたから、うちの真樹より年下ですね。がんばれ! 応援してるで。
※ バイト先関連の写真は自粛。その分、「記事で勝負」と思っているんですがどうでしょう。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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