2011年11月08日(火)
京都マラソンの政治利用? [マラソン評論]
「藤井さん、どうなった京都マラソン。やっぱり中止か。」
「いや、それボクに聞かれても・・・。」
先週の火曜の続き。バイト先の火曜ジジィグループ(私、Uさん、Aさんの3人)が、1週間前の話の続きをし出した。最初に話かけてこられたのは、私より歳上のUさん。ご自身は走られてないのに、マラソンには興味を持っておられるようだ。
Aさん「今さら中止にするゆうことはでけんやろう。なんぼなんでも。」
私 「そらそうですよね。」
Uさん「やっぱり警察か。」
私 「たぶん。それとお寺・・・。」
Uさん「みんな通り過ぎたらすぐ規制解除になるんやろう。なんやたいそうにゆうとるんやなあ。」
私 「いやいや、それがね、ゴール付近になったら2時間ちょっとでゴールする人と6時間超える人と出てくるわけですわ。そやし、岡崎あたりでは最大5時間近く通行止めになりますねん。」
Aさん「それはきついわなあ。宅配の仕事してるもんは泣くで(Aさんは、夕方宅配のバイトをしてはります)。」
Uさん「こないだ藤井さんがゆうてたみたいに、コース変更とか制限時間の変更とかしてやりよんのかなあ。」
Aさん「いや、ワシ思うんやけど、規模を縮小するんちゃうか。定員15000人と発表しましたが、京都府警からの強いご指導により今年は定員5000人に変更します、とか。」
私 「なーるほど。その手があったか。全部京都府警のせいにするちゅうやっちゃね。『警察の指導』とかゆわれたら、文句言いにくいもんね。でも定員3分の1にしてしもたら、3.3倍ゆうとった競争率が10倍になってしまいますやん。」
ランナーじゃない人とマラソンの話をするのはいい勉強になる。まあ、おおかたがお人よしと言っていいランナーに比べ、ランナーじゃない人はマラソン大会の中にもきな臭さをすぐに嗅ぎとられる。
UさんやAさんは、「どうせやるんやったら、見てるみんなも楽しめるお祭りみたいなマラソン大会にしたらええのに」という考え。「でも、京都は地形も街並みも東京や大阪とは全然ちがうんやから、同じようにしようと思っても無理がある」とも言われる。「大規模なマラソンて、知事や市長の人気取りでやってるようなとこもあるんやろう。そら無理して無理してゆうとこもあるやろし、大変やな。」
以上が今日のジジィグループの結論です。
それにしても、「定員の縮小」なんて荒業は思いもつかんかったなあ。それも、責任を全部京都府警に押し付けるなんて・・・。(と言っても、以上全部ジジィの想像から出た話ですが・・・。)
「京都マラソンの政治利用」と言えば、先日の京都新聞に気になる記事が載っていた。
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◎京都新聞11月3日朝刊
「小中高などに署名36万枚」
京都マラソン、車自粛で実行委 市民団体 市長に中止要求
来年3月に開催される「京都マラソン」当日の渋滞緩和策として、京都市などでつくる実行委員会が、市内の小中高や各業界団体などを通じて36万枚のアンケート用紙を市民に配り、マイカー利用の自粛に賛同する署名を集めていることが2日、分かった。市民からは「なぜマイカー自粛の要請に署名が必要なのか」との反発も出ており、市民団体は同日、門川大作市長に署名活動を即時中止するよう申し入れた。
実行委は、大会当日に緊急車両や公共交通の円滑な通行を確保するには、市街地を走る車50万台のうち「17万台(35%)の抑制が必要」としている。
その一環で9、10月に市教育委員会を通じアンケートを実施。市立幼稚園や小中高校278校の保護者に配ったほか、商工団体や観光、建設業界など約250団体の関係者にも署名を求めた。
アンケートでは、マイカー自粛の協力と、歩行者と公共交通を優先する「歩くまち・京都」への賛否を聞き、氏名や住所、家族構成、車の所有台数、自粛を依頼できる友人数などの記入を求めた。学校に配布した用紙には、校長とPTA会長の連名の依頼文も添えられていた。
これに対し、来年2月に予定される市長選に立候補を表明している弁護士の中村和雄氏が事務局長を務める市民団体「市民ウォッチャー・京都」は「市の特定政策の賛否を問う行為は個人の思想・信条の自由を侵害する」として署名集めの中止を求め、「(立候補の意向を固めている)門川市長の事前運動にもなりかねない」と批判している。
実行委事務局の市スポーツ振興課は「どの地域でどれだけ協力が得られるかを把握するために氏名や住所をお願いした。署名はあくまで任意なので思想・信条の侵害には当たらない」と説明する。
市は各自治会に対しても回覧板で同様の署名を集めており、同団体が回覧に要した費用の返還を求める住民監査請求を起こしている。 (広中孝至)
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「この記事にピーンと来たら110番・・・、じゃなくてピーンと来た人は選挙活動の経験のある人でしょう。私自身はその経験がないのですが、人から聞いた話。
自分が応援している候補者の政策に関わるような話をそれとなくする。話の中で手ごたえがあれば、さりげなく選挙の話に持っていく。応援してもらえそうだと確信したら1票ゲット!
そして、「協力してもらうそうなお友だち、紹介してもらえません?」
たぶん、これが世にゆう「投票前の票読み」ちゅうやつでしょうね。私の想像ですけど・・・。
このとき一番困るのが、まったく同じ人を何回も何回も「票読み」してしまうこと。それを防ぐには、住所氏名をきっちり把握すること
ほほほー、そういう予備知識を持ってこの記事を読むとおもしろいですね。
「アンケートでは、マイカー自粛の協力と、歩行者と公共交通を優先する『歩くまち・京都』への賛否を聞き、氏名や住所、家族構成、車の所有台数、自粛を依頼できる友人数などの記入を求めた」ですって。選挙活動する人がほしがっている個人情報満載ですね。
「あくまでも任意なので」なんてゆうか。町内会は表向きは任意でも「入りません」とは言いにくいし、市立小中学校通学も任意扱いですか?
まあ、現職がその立場を利用して選挙違反スレスレの事前運動的なことをするのはよくあること。だれも、そんな細々としたところまでつつく気はない。しかし、今回のように町内会組織を利用したり、小中学校にまで手出しするとなると話は別。
私は個人的には、「市教組(京都市教職員組合)、なにしとってん!」と言いたい。
「アンタら、みんなあの人の手先かい!」
ああ情けなや。アンケート用紙をなんとも思わず配ってしまった先生も、「選挙違反スレスレ」と疑われてもしょうがないんじゃないですか。
あっ、それとも京都市も「命令に3回違反したらクビ」という条例案用意しとんのかなあ。校長のロボット化に成功したので、次は教師のロボット化を狙ってるんですかね。
今回、このアンケート用紙が全市立小中学校で配布されたのなら、教師の完全ロボット化の日も近いですね。
「もの言わぬ教師、もの思わぬ教師」をいっぱい作り出した先にくる世界がどんなものかを、みんな真剣にに考えてほしいです。
今日、もうひとつ「京都マラソン」関係の記事が京都新聞に載っていた。
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◎京都新聞11月8日朝刊
「なぜ10月異動、無責任」
京都マラソン事務局へ小中教員4人 市教祖「年度途中なのに・・・
来年3月11日の「京都マラソン」開催に向けた事務局強化で、京都市教育委員会が小中学校教員4人の人事異動を年度途中の10月に行ったことに対し「子どもに無責任だ」と疑問の声が上がっている。市教職員組合は7日までに、2度にわたって市教委に抗議した。
市教委によると、異動は10月1日付。小学校教員2人、中学校教員2人を市教委体育健康教育室と京都マラソン担当の市スポーツ振興課との併任とした。異動はマラソン実行委の要請だったといい、大文字駅伝など陸上関連行事に関わった経験のある教員を選んだという。4人とも担任は持たず、副教頭や体育担当だった。
市教組は、同マラソンが1年以上前から計画されていたことから「教育は子どもとの人間関係で成り立つのに、年度途中の異動を行う緊急性がない」と批判。先月11日、異動撤回を求める文書を市教委に提出。同26日にも口頭で抗議した。
市教委は「異例の異動だが、全市態勢で臨む事業だけにやむを得ない。事前に学校へ打診したうえ、講師補充で影響が出ないよう配慮した」としている。 (鈴木雅人)
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「市教組、ちょっとピントずれてへんかい?」というのがこの記事を見た人の一般的な評価じゃないでしょうか。
市教委がおっしゃっているように「講師補充で影響が出ない」と太鼓判をおしておられるのなら、どうってこともないのかも。ひょっとしたら、当の本人は喜び勇んで異動要請に応じられたかもしれないし。
ただし、「大文字駅伝などの陸上関連行事に関わった経験のある教員を選んだ」という市教委の感覚はもっとずれている。それが、大規模都市マラソンの運営に役に立つとはとても思えない。
私なら、「各地のマラソン大会、中でも大規模フルマラソンを何回も完走している教員」を選びますけど・・・。要請に応じるかどうかは別として、私が知っているだけでも何人もおられますよ、そうゆう先生。年度途中じゃなくて、4月初めからということできちっとお願いしておいたらよかったのに。
実行委員会も実行委員会でモタモタ、市教委も市教委でモタモタ。
あー、京都マラソンの行く末やいかに・・・。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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