2014年11月22日(土)
鴨川が走れなくなる? [学校]
◎旧姓清水さんから、ブログのコメント欄にいただいたメール
御無沙汰致しております!
パオパオだより、楽しく拝読させていただいてます!
今日は藤井先生に聞いてもらいたいことがあり、投稿しました。
昨年、息子が大文字駅伝予選会で走らせていただいた賀茂川河川敷が今年度〜使えなくなり、鷹峯小学校のグラウンドと敷地内を2周ずつ10人が襷を繋いで予選会が行われました。(13日)
会場での応援は選手の保護者のみ申請の上で、同級生や下級生は上賀茂から健闘を祈ってくださいというお手紙をいただきました。そりゃ、各校の6年生が鷹峯小学校に応援に駆けつけるというのは無理な話です。時間的にも場所的にも。
息子は、本選よりも仲間の応援もしやすく楽しく思い出に残ったのは予選だったと言います。
何より、上賀茂小学校の6年生が全員と来年度走る5年生も全員応援に来てくれ、普段あまり喋ったことのないお友達も声をからして応援してくれたことが一生の思い出になったと。
今年度〜練習も賀茂川ではしてはいけないとのお達しが出たようです。(噂では大文字駅伝本選も公道のみかも)
河川敷へのバイクや自転車の乗り入れ、駐輪のマナーが悪いのが原因らしいのですが、私はアスファルトよりも土を走らせてあげたいとさえ思います。子ども達が賀茂川を一生懸命走ってるの見るだけでたとえ知らない子でもガンバレーと胸が熱くなり涙が出てしまいます。
どうにかして今まで通り賀茂川で練習や予選会、本選も走らせてあげられないものでしょうか?
小学校の12月の恒例行事、適応マラソンも河川敷ではなく各校グラウンドでする方向に移行しているようで、紫竹小学校は今年紫竹のグラウンドで走るそうです。目が回りそうです。寒い寒いと言いながら嫌だけど河原で走ったり歩いたり、ちょっとした遠足も兼ねて、お母さんの前だけ小走り…。それでも楽しかったのになぁ。
現在四年生の○○は、去年早退させていただいて応援に行き、兄の羨ましい姿を見て大文字頑張る気満々だったのですが、お友達が来られなくなったという制度を聞くや否や、『やーめた』と。。。
長年走っていらっしゃる藤井先生のご意見聞かせてください。そして、お知恵を貸してください!
ヨロシクお願いします!
【非公開】 2014年11月21日 22時21分
※ ○○は、清水さんの次女。ここだけ原文に手を加えさせてもらいました。
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◎私の返信
こんばんは、藤井です。メールありがとう。
突然今年から鴨川河川敷が使えなくなったとは、まったく知りませんでした。私たちが使っている分(京都走ろう会例会など)には、今も以前と変わりなく使えています。応援する側からみても河川敷のほうがずっと安全なのに、それをあえて変えてしまう理由がよく分かりません。
最初に清水さんのメールを見たとき、どこか工事でもしてたかなあと思ったんですが、使えない理由はそうではないようですね。うわさのように応援に来られた方のマナーの問題だとしたら、それを改善していく努力もせずに会場だけを変えるなんてあまりにも安易すぎますね。清水さんが言っているように、「みんなの応援がうれしかった」と 思える駅伝でないと意味がない。一部の子だけがどこかで予選を行い、その結果だけを知らされても喜びも何も感じることはないでしょう。
大文字駅伝が始まったときさまざまな意見が出たようです。その中でも、「交通規制をかけて公道を走らせる駅伝は、小学生に必要か」と議論されたと聞いています。来年の大会がもし公道のみで行われるとしたら、最初に議論されていたことはもう無視されていると言っていいのかもしれません。体がまだ全然出来上がっていない小学生に硬いアスファルトばかり走らせることの危険性くらい、走らない人たちでも分かっていると思うのですが。
今の状況については、私は小学校関係者ではないのでよく分かってはいません。もう少しそのあたりの情報を 仕入れてから、またお返事したいと思います。理由がはっきりしないと、対策も立てられませんから。
清水さんが入れてくれたコメントは公開してもいいのかな。今のところ保留にしてあるんですが・・・。
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◎清水さんからの返信
おはようございます!
早速のお返事ありがとうございます。
先生のブログ、ランナーさん達沢山集まっておられるようですので、いろんな方々の意見もうかがえそうで嬉しいです!是非公開してください。ただ、勢い余って自分でもなんのこっちゃよくわからない文章なので、校正お願いします。。。ごめんなさい。
先日、○○の参観&懇談のついでに去年△△の担任をしていただいてた先生(私の中高の先輩なんです)に、
『鴨川で走らなかわいそうですよー、なんとかなりませんか?』
と流行りのモンスターペアレントばりに聞いてみたのですが、
土木事務所かどこかが全市小学校の陸連にもう使わないでと言って全市側が、では来年度から使いませんと去年の段階で決まっていたそうです。
北上校区では鷹峯小学校で予選会がありましたが、葵小学校などは北大路橋以南の鴨川で予選会走ってたようです。
でも、全市の6年生の持久走記録会、駅伝記録会(希望者だけが走れます)は、鴨川では走れなかったそうです。
今年度、加茂中PTA本部でお世話になっているので、加茂中の教頭先生にお伺いしたら、『いずれ中学生もマラソン大会、河川敷走れなくなりそう』と仰ってました。
部活の練習でも加茂川走ってますが、加茂川走らなどこ走れるんやっ??と絶句です。
なんか色々間違ってますよね。
みんなの鴨川だと思うのですが。
長々失礼致しました。
ヨロシクお願いします!
※ ○○は清水さんの次女、△△は長男です。その部分以外は原文のまま。
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私が29、30歳のころに担任させてもらった清水さん(当時小5、6)から、たいへんなことを知らせてもらった。
「子どもたちが鴨川河川敷を走れない!」
こんなことになっているとは、まったく知らなかった。
私たち大人が使う分には何の変更もないのに、小学生のみ使えなくなるとは・・・。それもよく調べてみると、全面的に禁止ではなくピンポイントで狙われているようなふしもある。
私たちにはどうしようもない強大な力(理不尽な力)が働いているような気もする。とにかく、非常に不可解。
これからできるだけいろいろな人にあたって、事の真相を探ってみようと思う。私のこのブログを見てくださっている方で、そのあたりの事情にくわしい方がありましたら、ぜひ情報を教えてください。よろしくお願いいたします。
少し話が変わってしまうかもしれませんが・・・。
私が連載させていただいている月刊誌「ねっとわーく京都」の今月発売号の私のコーナーに、「鴨川条例」に関することを書いています。なんか、タイムリーなような・・・。
雑誌に発表した記事を勝手に転載するのは問題があるかもしれませんが、元教え子のため、ここはご勘弁を。
◇
「このクソ条例が・・・」
某市長の「クソ教育委員会が・・・」という発言に習ったわけではありませんが、その新聞記事を見た時そう思いました。もちろん、「ふん尿」の「ふん」と「クソ」を掛け合わせたしゃれですが。
「京都市の門川大作市長は(9月)29日の市議会一般質問の答弁で、飼い犬や飼い猫のふん尿放置や動物への無責任な餌やりを禁止する条例を本年度内に制定する考えを明らかにした。違反行為に対する罰則を盛り込むことも検討している。」(京都新聞)
条例とは「日本の現行法制において地方公共団体が国の法律とは別に定める自主法。日本国憲法第94条《地方公共団体は、(中略)法律の範囲内で条例を制定することができる。》を根拠とし、地方自治法の規定に基づき制定される。すなわち、条例は日本国憲法を頂点とする国内法体系の一部をなすものであり、かつ、法の形式的効力の意味において国法よりも下位に位置付けられるものである。」(ウィキペディア)
最近、京都市の条例案が暴走しているような気がしてなりません。9月に入り「屋外広告条例」の完全実施、「ごみ屋敷条例」案の検討、「家庭ごみ分別徹底化条例」案の検討と続き、9月末にこの「クソ条例」いやいや「ペット条例」案が出てきました。それらに共通するのは、違反行為に対する罰則として「氏名公表」を盛り込んでいることです。
憲法も法律も条例もなんのためにあるのかが忘れ去られているような気がします。「決まり」は少ないほど生きていきやすいのではないのでしょうか。まずは人々のモラルに任せ、それでもどうしようもない場合のみ最低限の決まりを制定するというものだと思います。京都市のように、こんなに次々と条例案を検討し、憲法違反ではないかと思われる「氏名公表」という脅しも組み入れるとは何事かと思います。
条例と言えば、京都府の「鴨川条例」が制定されたときのことを思い出します。
私が所属させてもらっている「京都走ろう会」の活動拠点は鴨川出雲路橋北側の河川敷。月2回実施されている例会参加者は、私のように車で来て近くのコインパークに入れてくる者あり、走ってくる者あり、自転車やバイクに乗ってくる者ありとさまざまです。自転車やバイクで来られる方は、河川敷を通行される方々のじゃまにならないように1ヶ所にまとめていつもきちんと置かれていました。ところが「鴨川条例」が制定された直後、突然見知らぬガードマンが現れました。「バイクを河川敷に置くな」と言うのです。「今までずっと乗ってきていて、みなさんのじゃまにならないように整理整頓して置いています」と言うと、「条例違反ですから」の一点張り。「じゃ ー、どう したらいいんですか」と聞くと、「「河川敷以外の道路とかに出してください」とのこと。「駐車違反になります」と言うと、「そんなこと私は知りません」という返事でした。「交通規則より条例のほうが上か」と疑問に思いましたが、ガードマンさんに食ってかかっても仕方ないのでそこで引き下がりました。ただこのようなガードマンさんが立っておられたのは数日間で、その後数年見たことがありません。「そうか、条例ちゅうのは自治体の一時キャンペーンみたいなもんで、うちはこんなにがんばってますというパフォーマンスでやってはんにゃね」と理解しました。
その「鴨川条例」には、広範囲の地域を指定し「バーベキューや花火の禁止」も盛り込まれていました。たしかに目に余る行為には制限が必要だと思いますが、手軽に行ける鴨川河川敷なら、実施する上でのルールを決めてそれらをさせてあげてもいいと思います。 「あの鴨川沿いの豪邸の持ち主から圧力がかかったんちゃうやろなあ」と穿った見方をしている人もいました。
さてこの京都市の「ごみ屋敷条例」ですが、これは全国的にも話題になり、ヤフーの意識調査でも取り上げられました。結果は賛成90%、反対4.7%、他5.3%でした。続いてごみ袋を開封して違反者を特定する「家庭ごみ分別化徹底条例」も取り上げられ、賛成59.7%、反対30.8%、他9.5%でした。この結果からも分かるように、自分の身に降りかかる可能性の少ないものには賛成、多いものには反対と答えている人が多いことが分かります。ですからごく一部の違反者に厳罰を下すことに労力を使うのではなく、時間がかかっても地域住民の話し合いによって問題を解決していく方向に力を入れていってほしいと思います。「氏名公表」などの厳罰は、や がて密告奨励社会を生み出すのではないかと危惧します。市のパフォーマンスにしか思えない「クソ条例」はいりません。
◇
「鴨川条例」ができたとき、「そうやって誰にも使わさんようにして、きれいな鴨川を残してどうすんねん。みんなに使ってもろて、喜んでもろてこその鴨川ちゃうんかい!」と怒っていた人もいた。
マナー違反があったら一律禁止というのではなく、みんなでどうすれば気持ちよく過ごせるのか考えていく方向であってほしいと思う。
私の元教え子・清水さんは、決してモンスターペアレントではありません。小学生のときからそうだったけれど、頼りない担任よりもよっぽどみんなが楽しく過ごせることを考えてくれていました。今もそうです。
こういう生の声が、どうか権限を持っている人のところに届きますように!
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【今日のきく】
天気はおだやか、きくもおだやか。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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