2011年11月04日(金)
杉原ファミリー [私の好きな人]
「私のこと、分かります?」と、私を見つめる美人さん。
「はい。」
京都丹波ロードレースのハータスタートの20分前ごろ、私しかいない京都キャロットの出店テントに一人の女性が現れた。
まるで、メロドラマの一シーンみたい・・・。
私の大好きな・・・、でもとっさには名前が出てこない。
「アンパンマンさんの奥さんですよね。」
「はい。」
「ダンナさんは?」
「今日は走らないんで、娘をつれて上の催し物会場に行ってます。」
「そうなんですか。娘さん、大きくなられたでしょう。」
「はい、5歳です。」
「ダンナさんは、練習してはります?」
「さあー・・・。」
「さあって?」
「たぶん同じことを向こうに聞いても、『さあー』と言うと思いますよ。」
「ええわー、そんな夫婦。大好きやなあ。」
しゃべっている途中で、お名前を思い出した。京都ランナーズのアンパンマンこと杉原さんの奥様。
去年、ヨメさんと真樹がハーフに出場し、14.2kmの関門に引っ掛かってしまった。そのとき、杉原さんの奥さんは関門ぎりぎりセーフで最後まで行かれ完走されたそうだ。しかし、今年は去年とちがい気温がだいぶ上りそうなので、完走できるか心配しておられた。
スタートから1時間55分、気になってゴール前のコースを見に行った。
時間がたつにつれ、どんどんランナーの数はまばらになる。けっきょく、「残り1km地点」で待つことになった。
しかし、2時間23分で最終走者が伴走の自転車とともに通り過ぎて行った。
「やっぱり・・・。」
でも、「荷物は前のベンチに置いてあります」って言ってはったし、必ず戻ってこられるはず。そう思って、またおしゃべりができるのを楽しみに待っていたが、まったく姿が見えず。
「アンタに見つからんように、そーっと帰ってしまわはったんやわ」とヨメさんは言う。
「いや、実は嫌われてのか知らん」と不安になった。
もうお客様もなくなり、車を横付けして荷物を積み込むことにした。
その車を動かしている時に、風船をつけたアンパンマン発見!
「杉原さーん。奥さんは?」
「あっ、藤井さん。・・・もうすぐ戻ってきます。」
「完走は?」
「ダメでした。関門で・・・。」
「やっぱりそうだったんですか。ボクね、写真撮ろうと思って、残り1km地点で最後まで待ってたんですよ。」
「あー、それは・・・。」
杉原さんとは、御所の京都ランナーズの例会で知り合った。どういうわけか私が絶不調の時ばかり対決し、3連敗を食らったこともある。ゆっときますけど、杉原さんて私より20kgも重たいんですよ。あのころ(3年前くらい)は、何で杉原さんに負けるのか不思議でしょうがなかった。
でも、杉原さんのアンパンマンのようなお顔を見ているとなんか心温まるんですよねー。あの時以来、奥様や娘さんも含めすごく仲良くさせていただいています。
「待っててくださったんですって・・・。」
あー、これもメロドラマの一シーンやね。
ダンナさんから話をきいた奥様が、またわざわざたずねて来てくださった。
「ますみちやん、写真、写真。」
1枚目を撮ると、背後からなにやらぬーっと・・・。
「なんや、ダンナさんも来てはったんや。みんなで撮りましょ。」
ということで、「杉原ファミリーとパオパオ」というちょっと変ったシチュエーションの写真が撮れました。
「ますみちゃん、ボクが杉原さんの奥さん好きなわけが分かるやろ。」
「私に似てるしか?」
うーん、ビミョーにちがうかな。
でもよーくよーく考えたら、苦手な人には理由があるけど、好きな人に理由などない。好きやから好きなんや。まあ強いて言えば、「知らん間にひきつけられてしまうなにかがある」ちゅうことですかね。
杉原ファミリーには、それがあります。
また、どこかで会えたらうれしいな。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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