2008年06月03日(火)
地に堕ちた京都市教育委員会 [学校]
◎6月3日京都新聞第一面より
「京都市教委、人事資料漏えい」 主事通じて毎春、ミニコミに
京都市立小学校長らがミニコミ紙を発行する「京都報道センター」(上京区)へ現金を渡していた問題で、学校や幼稚園の管理職に関する市教育委員会の人事資料が長年、センターに漏えいしていたことが、京都新聞社の調べで分かった。市教委の人事主事が資料を渡し、センターがマル秘の朱印を押して校長らに配っていた。地方公務員法(守秘義務)などに違反する疑いがある。市教委は「不適切な行為」として、関係者の処分を検討する。
この資料は「年齢別 経験別一覧表」(B4判)。市教委が管理職の配置を考える際の基礎資料として作成し、教職員人事課の十数人が所持している。小学校と中学校、幼稚園別に校長(園長)と教頭版がある。縦軸に管理職の経験年数、横軸に年齢を設け、氏名と校名を記している。
人事主事が毎春、一覧表をセンターに渡していた。センターは「京都報道センター作成」「無断で転載・複写・公表することを禁ずる」の注釈を加えて印刷し、発行する「京都・ニュース」を購読する校長や教頭に送付していた。
市によると、一覧表のうち、年齢と経験年数はプライバシー保護上、市民から公開請求されても開示しない。外部への提供自体が市個人情報保護条例(目的外使用)に違反する疑いがある。
市教委総務課は「センターの求めに応じ、長年提供してきたが、適切でなかった。来年度から是正する」としている。
◎これは、れっきとした犯罪です。(公務員の守秘義務違反)
京都新聞の追求が、ついにここまできました。
京都新聞さん、本当に粘り強く取材を続けておられる。最近、こんなことがあっただろうか。私自身は何の力にもなれませんが、心の底から応援しています。追及の手をゆるめないでください。
それにしても、どうしてもわからないことがある。
ネットで、「京都報道センター」や「奥野進社長」を検索しても何も出てこないのだ。新任校長のほとんどが現金を持ち挨拶に伺う相手が、ネットにひっかからない。いまどき、こんなことがありえるのだろうか。
先日から京都新聞で報道されている、この一連のニュースに関心のある方の思いはみな同じである。
「このわけのわからない、校長先生への呪縛のもとは?」
それを必死ににさがしている。
今日の私のブログのアクセス元を見てみると、このニュースの関連のものが異常に多い。何日か前に、最初のころの新聞記事を紹介したからだ。
検索していただいた方、すみません。
私も、新聞記事以上のことは何も知らないのです。皆さんと同じで、ふしぎでしょうがないのですが・・・。
たぶんこの一連の記事を書いている記者は同じ人だと思うので、この記者の気骨に賭けましょう。
つい半年前まで6年間京都市教育長を務めていた方が、他人事のような無責任なコメントを出しておられます。
「断固として正すべき。一部の教頭、校長の行為だと思う。儀礼的なものが残っていた。小学校は自律的な組織であり、良い慣習も悪い慣習もある。(市教委が組織)ぐるみでやったことはない。」(京都新聞5月31日朝刊)
京都新聞の記者さん、この人は追及できませんか?
◎京都新聞6月3日夕刊に続報が
「責任者が代々引き継ぎ、ミニコミ紙に」 京都市教委、人事資料漏えい
京都市教育委員会による人事資料漏えい問題で、教職員の人事責任者である首席人事主事が代々、ミニコミ紙を発行する「京都報道センター」(上京区)へ人事資料を渡すよう引き継いでいたことが、京都新聞社の調べで分かった。少なくとも10年以上前から続いていた。
問題の資料は校長や教頭の経験年数や年齢を記した「年齢別 経験別一覧表」。市教委が作り、センターへ渡してきた。センターはマル秘の朱印を押して校長らに配っていた。
京都新聞社の取材に対し、複数の元首席人事主事が前任者から業務の一環として一覧表をセンターへ届けるよう引き継ぎ、後任者へ伝えたと証言した。
元首席人事主事の1人は「引き継いで初めて、センターから学校へ送られてくる一覧表を市教委で作っているのを知った。校長らの役に立つのではないかと思った」と弁明した。
市教委総務課は「首席人事主事は上司の課長も了解済みと考えて報告していなかった。いつからどんな経緯でこの慣習が始まったのか、現時点の調査では分からない」としている。
◎さらに、毎日新聞6月3日夕刊も
「校長らの個人情報 ミニコミ紙に提供」 京都市教委
京都市教委が市立小中学校長らの年齢や管理職経験年数を記した内部資料を、ミニコミ紙を発行する「京都報道センター」(上京区)に長年提供していたことが分かった。市民からの情報公開請求には開示していない情報も含まれていた。人事主事(校長級)が代々慣例的に続けており、市教委は個人情報保護条例違反(目的外使用)に抵触する疑いもあるとみて、事実関係の調査を始めた。
市教委によると、内部資料は市教委が管理職の配置を検討する際に作成した一覧表。校長と教頭それぞれについて、年齢や経験年数が記してある。市教委では10〜20年前から、人事主事が引き継ぎに従い、同センターに渡していた。上司の許可は取っていなかったという。
市教委総務課は「センターの求めに応じて提供していたが、第三者に渡したのは不適切だった。来年度から提供をやめる」としている。
また、新任の校長らが毎春の異動の時期、数千円から1万円程度の現金を京都報道センターに提供することが慣例化していたことも判明。市議会で疑問の声が上がっている。【朝日弘行】
◎ついに、全国紙も記事として取り上げるようになった。ただし、こちらも「京都報道センター」の正体については何も説明がない。
また、条例違反というより、公務員の守秘義務違反である。
「事実関係の調査」が市教委内部の者によってできるはずもなし。(京都新聞の一連の記事から察するに、内部告発者が必ずおられる。その人が不利な扱いを受けないよう守ってください。)
もう一歩踏み込んで! がんばれ、新聞記者さん!
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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