2008年06月28日(土)
ひとのブログにコメント [私の好きな人]
いままで、他の人のブログにコメントしたのは、羽根田治さんの「極私的鳩間日記」と、よんなぁよんなぁさんの「クーの毎日」だけだ。ただ、このお二人は私のブログの師匠と呼ぶべき人なので、私はひと(他人)とは思っていない。
羽根田さんとはお会いしたことはないが、毎日ブログを見せてもらっているので他人とは思えない。山のスペシャリストであり、どうしょうもない飲んだくれという印象。年に数回しか会われない奥様との関係も、ビミョー。ぜひ一度、会ってお話してみたい。
よんなぁよんなぁさんは、今年2月お会いすることができた。西表犬(?)クー命! 独特の「間」を持っておられ、私はこの間が大好き。「クーの毎日」と言いながら、月に2、3回くらいしか更新されない。貴重なブログである。
昨日初めて、ひとのブログにコメントした。
田中千洋さんの「ちひろっぴぃ」と、赤羽有紀子さんの「ママさんランナー奮闘記」に。
「ちひろっぴぃ」に寄せたコメントは、以下の通り。
京都の藤井です。今年3月の「大阪城公園4時間走」に参加させてもらい、そのようすを私のブログ「パオパオだより」に書かせてもらいました。
今日、日本選手権女子10000mがありました。その前にちょっと気になって、田中千洋さんのブログをのぞいてみました。「私のほうが赤羽さんより先輩やのに」という感じでちょっとくやしそうなことが書いてあり、それを見てなぜかほっとしました。
うちのヨメさんがランニング用品店「京都キャロット」をやっている関係で、マラソン大会で何度か田中千洋さんにお会いしています。今年だと、「24時間リレーマラソン日吉津」とか、「たたらぎ」とか。その大会のこともブログに書いていますので、よろしければまた目を通してみてください。
あさっての「天空マラソン」に出られるのですね。私も走りに行きます。雨が降りそうですが、寒くなるのでしょうか。会場でお目にかかれたら、声をかけさせてもらいます。
投稿者 パオパオ [URL] : 2008年6月27日(金) 22:35
「ママさんランナー奮闘記」に寄せたコメントは以下の通り。
■まばたきできなかった!
テレビの前で10000mの応援させてもらいました。中継の途中で走り幅跳びに切り替わり、戻った時に赤羽さんがトップに立っておられた時はにぎりこぶしに力が入りました。初めから終わりまでずっと画面に入っておられ、もう私はそれで満足してしまいました。しかし、あなたはそれで満足ではなかった。最後の最後まで、優勝への執念を持ち続けておられた。あの底力はいったいどこから?と思いながら目を見開いて見せていただきました。今日のレースは、多くの人の記憶に残る名勝負になったのではないでしょうか。
いっしょに見ていたうちの中2の娘(真樹)の言葉。「赤羽さんて、陸上選手やのにいろ白いなあ。真樹は体育館で練習(バスケ部)してんのに黒くなってるんやで。」こんなことも言ってました。「高校は、陸上部はいろうかなあ。」これは、今日の赤羽さんのレースを見た影響かもしれません。どうか、これからもみんなにいい夢を見せてください。
今日は、優苗ちゃんをいつもの3倍くらい抱きしめてあげてくださいね。
パオパオ 2008-06-27 23:15:33
田中千洋さんも赤羽有紀子さんも、とにかくかっこいい。お二人とも、かわいい女の子のお子さんがいて、仲よしのだんなさんがしっかりサポート。
日本もやっとこんな風が吹くようになったかと、感慨深い。
「子どもがいても競技を続けられる。」いや、その前以上にがんばれる。そんな女性が、これからもどんどん増えていってほしい。
私は、そんな女性のファンです。
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2008年06月27日(金)
GO! GO! あかばー [マラソン評論]
私は、いまだかつてこんなに手に汗にぎるレースを見たことがない。
日本選手権女子10000m。
渋井、福士、赤羽が3強と言われていた。
スポーツコメンテイター増田明美さんのレース展開予想通り、渋井が先行、福士は少し控えめの位置。われらが応援する赤羽さんは・・・、トップ渋井の背中にぴったりと、絶好の位置取り。
しばらく、10人くらいのトップグループが一列になっていた。その中には、私の一押しのぼり馬・松岡範子選手、地元立命館大出身・加納由理選手も入っていた。
中継の途中、急に女子走り幅跳びの画像になった。
「なにすんねー、NHK!」 うなっているうちに、元の10000mの画像に戻った。
「あー、赤羽さんが先頭になってるやん! ええとこ見れへんかったがな・・・。」
そのうち一人こぼれ二人こぼれ、渋井、赤羽、福士、松岡の4人が残った。
松岡選手は、交通事故からの復活らしい。左手がほとんど動いてなかったのは、その影響だろうか。しかし、その松岡選手も次第に離されていった。
渋井、赤羽、福士の順。
それを見ていた真樹の言葉。
「赤羽さんて、陸上選手やのに、色しろー。」確かに、黒(渋井)白(赤羽)黒(福士)のオセロになっとる。
3人の中では、渋井が一番元気に見えた。福士はちょっと汗が出すぎている感じ。赤羽さんはポーカーフェイス。しんどそうには、全然見えない。
廉の質問。「こんなんなったら、どのへんでしかけんの?」
「たぶん、8000くらいらへんちゃう。」
ほんまに、8000mで福士がしかけよった。ゆうたとおりに動いて、自分でもちょっと気持ち悪かった。
「このまま、残り2000は無理やろう。」確かに最初のしかけは不発に終わり、また3人が詰まった。
そしてだんご状態のまま残り1周(400m)。
満を持して出ました、われらが赤羽有紀子選手。福士選手はついていく力が残っておらず、渋井選手だけがぴったりと背後に。
ここからは、絶叫です。「あかばー、あかばー、・・・」
デッドヒートのすえ、最後の最後に渋井選手に差し帰され、胸の差の2位。
ただただ、「赤羽さん、ありがとうございます」のひと言です。いいレースを見せていただきました。
見終わった後、中2の真樹が言った。「高校は、陸上部に入ろうかなあ。」
赤羽さんが見せてくれた感動的なレースに、もううちの子は影響を受けています。
いろんなところでいろんな人があなたに注目しています。どうか北京でも、うちの子をうならせるようなレースをしてください。楽しみにしています。これからも家族で応援します。
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2008年06月26日(木)
ぺーちゃん [昔話]

1977年8月、オーストラリア・バサーストにて
ぺーちゃん。
本名、ペマ・まどか・ガザード。
父・オーストラリア人、母・日本人。
歳は、31年前、3、4歳。
生まれて1年ほど、私のふるさと京都市左京区花背別所町に住んでいた。その後、オーストラリア・シドニーの西約200km、バサースト(buthurst)に引越し。
私が大学4年の夏(1977年)、ガザードさん一家に会うためオセアニア旅行をした。(むこうは真冬) おみやげは、うちの母が炊いた山椒。
ニュージーランドに一週間、その後オーストラリアに一週間。
ガザードさん一家は、シドニーのコアラホテルまで迎えにきてくださった。
バサーストのおうちは、隣の家まで2km。家から周りを見ても、殺風景な景色が広がっているだけだった。りんごを買いに行ったら、青い青いりんごばっかりでびっくり。(おいしそうには見えなかった。)
夏は、猛毒の毒ヘビが家の中にも入ってくる。自然保護に力を入れている国なので、たとえ毒ヘビでも殺してはいけないらしい。「でも、こっちも必死やからね。殺したことあるよ。子ども守らんなんから。ないしょやでー。」(ぺーちゃんのお母さんは、京都出身です。)
いろんなところへ連れて行ってもらったが、最後は「畑でもつくってもらうか。」ということになった。私がいなかで畑仕事をしていたことを、お母さんはよくおぼえておられた。
「オーストラリアで畑仕事」、これもおもしろいと思ってやってみた。ペーちゃんの子守りも兼ねて。ぺーちゃんは、私が耕している横から話しかけてくれるのはうれしいんやけど、おおかた英語でこっちは「何ゆうてるのか、わかりましぇん。」
今思たら、長い時間よう退屈もせんと、あんなとこにおったよなあ、ぺーちゃん。
ペーちゃんと言えば・・・
ペーちゃんが別所にいたときは、まだ生まれたてで、顔がめっちゃ外人だった。オーストラリアで再会した時、顔見てビックリ! めちゃくちゃかわいい日本人。写真をとって、帰ってからうちの両親に見せたらたまげていた。「これ、ほんまにあの子かー。」
いま、35歳くらい。どこでどうしているのかな。会いたいなあ。インターネットで検索できるかな。(どなたか、検索してください。)
◎このブログは、6月4日の続きみたいなもんです。
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2008年06月25日(水)
「Women in Struggle −目線ー」 [映画]
京都シネマ特別企画・シリーズ戦争と女性、「Women in Struggleー目線ー」。
映画の内容をどうこう言う前に、お客さんの少なさにびっくり。3室ある中でも一番広いシネマ1に、わずか6人。会員料金は、800円。京都みなみ会館も心配だったが、京都シネマも経営大丈夫かな。
チラシでの映画紹介は、次のとおり。
イスラエルの刑務所に拘留されていた元政治犯のパレスチナ女性たちが様々なStruggle(闘い)を呼び覚ます時。姉妹、母親、妻としての日常的な役割から離れてパレスチナの解放を目指して闘いに身を浸した4人の女性たちは、刑務所を出てからも、自らの内に「牢」を抱えながら、より大きな「牢」で日常を送っている。拘留時の耐え難い経験や現在のパレスチナでの日常生活の困難を自らの言葉で語る。パレスチナ人女性として初めて欧州ののテレビで中東をテーマとした作品製作に携わるブライサ・ホーリー監督。2000年にMajdの制作会社を起こし、パレスチナをテーマにドキュメンタリーを作り続ける。本作は、自ら製作・監督・撮影を行った初の長編ドキュメンタリー映画。
何の解説もなく、元政治犯のパレスチナ女性の話が続く。映画「ひめゆり」とつくりは同じだが、やはりパレスチナはいろいろな意味で遠い。
イスラエルの問題をしっかり理解している日本人は少ないと思う。
もともと国のなかった地域に、合いいれない二つの大きな勢力。片一方の集団が一方的に国を作り、もう一方の集団を追い出そうと画策する。それ以来、その二つの勢力は相手への攻撃と報復を延々と続けている。
私が分かるのは、このあたりまで。どうしてこの負の連鎖が断ち切れないのか。こんな悲しい現実が、いったいいつまで続くのか。明るい展望は開けない。
映画館に多くを望むのはあつかましすぎるかもしれないが、イスラエル・パレスチナの現状が分かるチラシなどがあれば、もう少しお客さんも増えると思う。1時間弱の映画を見ただけでは、あまり広がりがない。
「ひめゆり」との一番のちがいは、この映画で語っていた女性たちが、今も砲弾、銃撃の中で生活していることである。この負の連鎖を断ち切るために、日本人は何ができるのだろう。まったく分からない。
映画のパンフレットはなかったが、「パレスチナ〜占領とジェンダーを考えるための一冊」という冊子が売ってあった。まず、この冊子を読んでから自分なりに考えてみよう。
◎夜、このブログを書いている時の会話。
真樹「映画、見に行ったん?」
私 「うん。」
真樹「何の?」
私 「(チラシを見せて)、この上から二番目のやつ。『戦争と女性』シリーズゆうのんでな、全部見るつもりやねん。」
真樹「ふーん。」 と言いながら、そのチラシをしげしげと見ていた。
このあたりが、今の私の限界かな。
真樹から何か聞かれた時に、しっかり答えられるところまでは勉強しておこう。
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2008年06月24日(火)
赤羽有紀子選手を中心に [マラソン評論]

(2008年1月1日付京都新聞朝刊より)
「職業はママさんランナーです」と自ら誇りを込めて語り、レースが終われば至福の表情で1歳になった長女の優苗ちゃんを抱き上げる。海外では女子マラソンのラドクリフ(英国)ら出産後も第一線で活躍するランナーが増えているが、日本では赤羽が先駆者だ。昨年末には1万メートルで31分23秒27の自己ベストを出して、北京五輪の参加A標準を突破。五輪出場をはっきり視野にとらえた。
(略)
07年夏に世界選手権大阪大会が迫っていた。妊娠中は、出産後もすぐ走れるように、出産2日前までジョギングを継続した。「世界選手権の選考レースまでの日数を考え、出産後は1カ月で練習を再開しました」(夫・周平さん)。
選考レースで不振で世界選手権出場は逃したが、「世界」への思いは一層増した。
「子どもの存在は何事にも励みになる。走っている姿を見せたい」という思いから、レースには優苗ちゃんを連れてきてもらい、レース後に抱きしめる。「走ることが仕事で、これで生活している。子どもの将来も考えれば頑張るのは当然」とプロ意識にも拍車がかかった。
(略)
◎6月27日午後8時05分、日本選手権女子10000mがスタート。このレースで、北京オリンピック日本代表が決まる。出場予定選手は、以下のとおり。
(女子 10000m】
RNK・ナンバ-・競技者名・競技者名カナ・都道府県名・所属名・資格記録・自己ベスト (私の考えたオッズ)
1 52 渋井 陽子シブイ ヨウコ・東 京三井住友海上 31:19.73 30:48.89 4倍
2 21 赤羽 有紀子アカバ ユキコ・東 京ホクレン 31:23.27 31:23.27 4倍
3 236 福士 加代子フクシ カヨコ・京 都ワコール 31:30:94 30:51.81 3倍
4 36 脇田 茜ワキタ アカネ・千 葉豊田自動織機 31:39.32 31:39.32 5倍
5 184 宮内 宏子ミヤウチ ヒロコ・宮 崎OKI 31:42.86 31:42.86 6倍
6 183 宮内 洋子ミヤウチ ヨウコ・宮 崎OKI 31:50.45 31:50.45 6倍
7 83 杉原 加代スギハラ カヨ・三 重デンソー 31:54.59 31:47.60 7倍
8 84 清家 愛セイケ メグミ・京 都シスメックス 31:57.50 31:57.50 6倍
9 218 馬目 綾マノメ アヤ・埼 玉(株)しまむら 31:59.90 31:59.90 7倍
10 288 小ざき まりオザキ マリ・兵 庫ノーリツ 32:07.94 31:34.15 7倍
11 198 木さき良子キサキ リョウコ・大 阪ダイハツ 32:12.14 32:12.14 8倍
12 75 尾崎 好美オザキ ヨシミ・東 京第一生命 32:13.95 31:48.92 8倍
13 105 大南 博美オオミナミ ヒロミ・愛 知トヨタ車体 32:14.92 31:35.18 10倍
14 41 堀江 知佳ホリエ チカ千 葉・アルゼアスリ-トクラブ 32:17.31 32:17.31 20倍
15 81 平良 茜タイラ アカネ神奈川・パナソニック 32:18.28 32:12.67 20倍
16 171 松岡 範子マツオカ ノリコ・静 岡スズキ 32:21.26 31:49.89 7倍
17 53 扇 まどかオウギ マドカ・長 崎十八銀行 32:28.81 32:06.94 20倍
18 138 加納 由理カノウ ユリ・東 京SWAC 32:41.38 31:53.07 20倍
19 295 弘山 晴美ヒロヤマ ハルミ・東 京資生堂 32:45.76 31:22.72 10倍
20 257 堀越 愛未ホリコシ アイミ・群 馬ヤマダ電機 33:47.55 33:47.55 100倍
21 117 原 美紀子ハラ ミキコ・宮 城日本ケミコン 33:55.33 32:49.45 100倍
◎このレースの注目の的は、赤羽有紀子選手である。
先日、日テレの北京オリンピック前特別番組で紹介されてから、「ブログ炎上」状態らしい。
今回の出場予定メンバーを見ても、マラソン代表を目指して夢破れ「落ちてきた」イメージの選手が多い。その点、赤羽選手は初めから10000m一本ねらいであったと思われる。
私が赤羽選手を応援するわけ。
まず一番に、普通ぽいところ。渋井や福士の派手さとは正反対。地味である。顔に親しみが持てる。どこかでお見かけしたような・・・。
次に、娘の優苗(ゆうな)ちゃんが、うちの真樹の小さい時によう似とる。もう、それだけで好きになる。(8月で2歳だそうです。)
そして、よさげなだんなさん。あの献身的なサポート、とてもまねできない。
A標準記録を突破しているので、3位以内に入れば選ばれると思うのだが・・・。
さて、代表3人の予想は・・・。
「迷った時は、のぼり馬を買え。」 これが競馬の鉄則です。競馬と陸上競技を一緒くたにしたら怒られるかもしれませんが、案外この説は正しいかも。
思い起こせば、1978年6月の「高松宮杯」。その時4連勝中の「ヤマニンゴロー」。いくらのぼり馬とは言え、格下だと思われていた。ところが、ふたを開けてみれば、あれよあれよのぶっちぎりの圧勝。30年前のこのレース、おぼえている人はいるかなあ。
今回のメンバーで「のぼり馬」一番手は、松岡範子(スズキ)。6月1日に、男女混合レースとは言え、A標準を突破。31分31秒をたたき出した。さらに大化けする可能性あり。
シスメックスの清家愛も不気味だ。野口みずきといっしょに練習し、めきめき力をつけてきている。藤田監督との相性が合っておれば、こちらも大化けの可能性あり。
後は、脇田茜(豊田自動織機)。こちらも、小出監督の野望が残っておれば、一泡吹かせてくれるかも。
いいかげんな情報しか持たない私の、オリンピック選出オッズはどうでしょう。
10000点あれば、
赤羽有紀子さんに5000点(4倍で20000点)、
脇田茜さんに1000点(5倍で5000点)、
清家愛さんに1000点(6倍で6000点)、
松岡範子さんに1000点(7倍で7000点)、
京都の立命館大学出身の加納由理さんに1000点(20倍で20000点)、
沖縄石垣島・大浜中の入波平先生の元チームメイト平良茜さんに1000点(20倍で20000点)。
(加納さんと平良さんについては、3月9日名古屋女子マラソンの私のブログを見てください。)
この6人中1人でも2人でも選ばれれば、うれしい。
とりあえず、赤羽優苗ちゃん、お母さんをしっかり応援。赤羽周平さん、奥様をしっかりサポート、お願いします。(このお2人の顔を見たい方は、赤羽さんのブログへGO! )
赤羽有紀子選手のママさんランナー奮闘記
6月27日当日は、NHK総合テレビで生中継があるらしい。みなさん! 手に汗握って、しっかり見ましょう。(一応私の予想は、福士・赤羽・清家にしておきます。)
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2008年06月23日(月)
「族譜(チョッポ)」 [演劇]
6月21日午前中、関大千里丘キャンパス内を走った後いったん市原の家に帰り、昼ごはんを食べてまたすぐ出かけた。京都市呉竹文化センター(丹波橋)で上演される、「族譜」を見るためだ。
私の今までの人生で一回しか演劇を見たことがなかったのに、今年に入りもう二回目。
きっかけは、新聞記事。(6月12日、京都新聞)
「創氏改名」テーマ
劇「族譜」関西公演 京都は21日
植民地時代に朝鮮民族に対して日本式の姓名に改めるように推し進めた創氏改名をテーマにした劇「族譜」が16日、堺市民会館(堺区)を皮切りに、関西地区7カ所で上演される。
ソウル生まれの作家、梶山季之(1930〜1975)の原作で、日本が韓国を併合していた時代、創氏改名を受け入れるよう朝鮮人地主を説得する日本人青年が、地主から一族の家系図や出来事を記した「族譜」を見せられて断られ、苦悩していく物語。韓国では78年に映画化され、劇団「青年劇場」(東京)がジェームス三木さんの脚本・演出で一昨年に舞台化した。
ジェームス三木さんは「重いテーマだが、まずその事実を知ることが日韓の文化交流を深めることにつながる」と言う。公演予定は、・・・(略) 【池田知隆】
会場は満席。立ち見が出るほどだった。
年代層も、年配の方が多かったが若い人もおられた。さすが京都。歴史認識、差別や人権問題に対する姿勢も他府県とは違うと感じた。鑑賞中もすごい集中力で、客席の全員が舞台を凝視している感じがした。
一つだけ残念だったのは、自由席だったため後ろから3列目だったこと。私は視力がよくないから、もっと前の席を確保すべきだった。4月の「月のまぴろーま」は、前から6列目だったので役者さんのツバが飛ぶところまで見えた。息づかいまで感じられる距離だった。
演劇のいいところは、映画とちがい撮りなおしができないところ。ツバが飛んだり、いいまちがいをしたりするのもいい。1時間上演、15分休憩、1時間上演というのもパターンなのかな。
さて、内容は・・・。
重い。
日本人の本質を問われる内容と言ってもいいと思う。
韓国の歴史教科書で、過去の日本に対する怨みのような内容が書かれているらしいが、それが理解できない人はぜひこの劇を見てほしい。
何度も何度も、朝鮮の地主の「強制ではないですね。」と言う言葉が出てきた。強制ではないが実質強制と同じ。
あれっ? これって、今学校で強制されている日の丸・君が代といっしょやん。東京なんかひどいもんなあ。そうか、時の権力者は、いつの時代もこんな手を使うのか。
「逆の立場であれば、どうですか。」これも、何回も出てきた言葉だ。
「もし逆であれば・・・」
日本語の強制、天皇崇拝の強制、そして日本名の強制・・・。
「相手の立場になって考えてみること」。これは、今までの日本人がしっかりできていなかったことだと思う。ずっとずっと島に住み、鎖国をしていた影響が今も続いているのだろうか。
どんな目にあわされても絶対に名前を変えないという信念を押し通していた地主・薛鎮永(ソルヂニョン)。3人のかわいい孫たちが学校に通うことを拒否され、ついに改名届けを出してしまう。そしてその直後、井戸に身を投げ自殺。(この自殺の部分は実話だそうです。)
最後に薛鎮永(ソルヂニョン)の娘・玉順(オクスン)の強烈な言葉があった。
「やさしい日本人が、突然野蛮に豹変する時がある。それは、いつも『愛国心』という言葉をきっかけに。」
この言葉は、よく噛みしめなければならない。「愛国心」という言葉、今どんな場で出て来ています? こんなものを強制する時代が幸せであったかどうか、今までの歴史から学びましょう。
◎余談。
薛鎮永(ソルヂニョン)の娘・玉順(オクスン)役の女優さんが、すごく印象に残った。若々しく美しくて、そのよく通る声は、見ている人たちの胸を揺さぶった。
その時は、若手で実力のある女優さんがおられるのだなあと感心して見ていた。
家に帰ってから、プログラムなどで調べてびっくり。
その女優・佐藤尚子(たかこ)さんは、うちのヨメさんより一歳上。つまり、実年齢のちょうど半分くらいの結婚前の娘さんの役をやっておられたわけだ。(入団27年目の大ベテランさんでした。)
これも、舞台ならではの醍醐味ですよね。
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