2008年06月01日(日)
第23回たたらぎダム湖マラソン [ランニング・出張販売]
今年の京都キャロットの出張販売の方針は、「黒字が出ない大会は切る」である。
この大会も、最近ランニング用品店が乱立し、黒字がでなくなった。本来なら、この大会も出張販売をやめようかというところだった。
それでも行くにはわけがある。
まず、毎年泊めていただいている「山水荘」さん。
初めてこの大会に来た時は、会場近くの「みのり館」に泊めてもらった。翌年も泊めてもらおうとしたが、男女別の大部屋になってしまった。「小さい子もいるので無理です。」と言ったら、すぐ近くの「山水荘」さんを紹介してくださった。それ以来15年以上、「山水荘」さんにお世話になっている。
奥さんがすごく感じのいい人で、2番目の娘さんがうちの廉と同い年ということもあり、いつも話がはずむ。ここの奥さんとお話するのが楽しみだ。
また、ここ朝来でしか買えないおいしいお味噌がある。これがまた、古くさくなつかしい味で・・・。味噌汁ファンにはたまりません。
和田山の海鮮せんべいや牛肉を買うのも楽しみやし。
でも一番の要素は、家族の思い出がいっぱいつまっているからこの大会を切り捨てられないのかもしれない。
こんないろいろなことがあって、結局今年も来てしまいました。
昨日の午後、真樹の中学校の部活保護者会と見学会があり、ヨメさんがそれに参加していたので、「山水荘」さんに着いたのは夜8時を過ぎていた。
「山水荘」さんのみずほちゃんが、「廉君は?」と聞いてくれたらしい。おぼえてくれてたんや。うれしい。
朝6時起き。
会場のローテーションの関係で、今年のうちの割り当て場所は傾斜地の一番上だった。荷物は降ろしにくいし、商品も並べにくい。天気がよかったのが、唯一の救いだった。(これで雨やったら、絶対行くのやめようと思っていた。)
駐車場が会場からはなれているため、朝お客さんが来るのは遅いほうだ。そのため、こちらも割と余裕を持って準備できる。
と思っていたら、ちょっと気をゆるめてしまった。うちの売値で1万円以上もするシューズを、一瞬のすきに万引きされてしまった。
「あーあ、何しに来てることやら・・・」 ガックリきているヨメさんのため息が。
いやな話で、あんまりひとには言いたくないのだが・・・、今まで出張販売でどれだけ商品をとられたかわからない。特に、廉が3歳で真樹が生まれたての時はとられ放題だった。子どもの世話をしながらの販売だったので、目が行き届かないのは一目瞭然である。人の弱みに付け込む人って、結構いるんです。
今まで3人現行犯で捕まえ、警察に突き出した。お客さんの中に、私たちが気の毒だと思い知らせてくださる方もある。世の中そんな甘くないですよ。検察から処罰に関して意見を聞かれることがある。そんな時は必ずこう言っています。
「手口を見ていると、とても今回が初めてとは思えません。いつもうやむやにしてしまうから、またやってしまうみたいですね。本人のためにも、一番重い罰にしてください。」
あー、いやだいやだ。こんな話で気を悪くしないでくださいね。
ここで、気分一新。
朝のお客さんがとぎれたころ、「おはようございます」のさわやかな声が。
「ブログ、見せてもらいました。」
「あらー、お久しぶり。ちゃんと、『京美人さん』て書いときましたし。」
「(ヨメさんに向って)、『根尾』でボクら6人グループ引っ張ってくれはった人や。」
「あーあー、あの人。・・・勝手なことばっかり書いてるでしょ、この人。困ったもんで。」
私「今日もまた、お仲間とたくさんで来られたんですか。」
「はい。あの時のメンバーとはまたちがうんですけど。」
「交友関係が広いんですね。うらやましい。きょうはハーフですか。」
「はい。あのー、ハーフ走られるんですよね。10時半まで仕事して。」
「そうなんですよ。これが私の本来の姿・・・」
「何にもしてへんでしょ。」とヨメさんの突っ込みが。
「そうや。ハーフやったら必ずどっかですれちがうし、また写真撮らせてもらいます。」
「えー。(ニコニコ )」
大会で初めて知り合った人にまた会える。それが、こんなにほっこりすることなんて。それまでのいやーな気分がちょっと晴れました。
こないだは、彼女のムダのないきれいなフォームの後姿ばかり見ていたので、大がらな人だとばかり思っていた。しかし今日、面と向かってお話ししてみると、背は高いがスマートな人だとわかった。
しっかりこっちの目をみて話されるので、そのキラキラした目を見ているとちょっと吸い込まれそうになった。(あなたは「京美人」というより、「京の黒豹」・・・は言いすぎか。)
すぐ横にヨメさんがいたが、それがかえってよかったのかも。碇付きの船みたいなもんやね。(相手が安心してしゃべってくれる。私一人ではあやしすぎて・・・。)
「仕事もいっちょ前にでけへんオッサンが、何うれしそうに若い女の子としゃべっとんねー。」と思とったやろなぁ、ヨメさんは。
10時。最初の種目、2kmジョギング。
ヨメさんは、3月の京都ロードレース以来のレース。約3か月ぶり。自分では、5kmを走らんなんと思って意気込んでいたらしい。
「なーんや。5kmかいなー。」と言いながらも、せっせと身じたくしている。出たー、必殺ピンクランスカ。自分でもゆうとったけど、「2kmジョギングで、ランスカはひんしゅくかな?」
「そんなもん気にしてどうすんにゃな。バリバリのかっこうで走ったらんかい。」と元気よく送り出してやった。
新しいデジカメで、ヨメさんの走ってるとこ撮るのん初めてやったのでめっちゃ緊張した。
ふるえながら撮った初めての写真が、一番上の写真です。奇跡的にかわいく撮れた。後で見せて、ほめてもらいました。(ちなみに、キャップは、去年のこの大会の参加賞です。役に立ってます。)
10時半、ハーフスタート。
走り始めから右ヒザが痛い。あの急な上りはさほどでもなかったが、下りと右カーブではしんぼうでけんくらい痛かった。
気温もかなり上がり、コースがダム湖の周りなので応援もない。ちょっといやになりかけたころ、横を走る女性から声をかけられた。「奥さんは10km?」
「いえ、ジョギングです。店番がいなくなるんで。」
ちょっとしゃべっただけで、スーと気持ちが楽になっていく。ふしぎ。この人のゴール写真を撮らせてもらおう。
そう言えば、写真を撮りますと約束した「京美人」さん。ひょっとしたら10km地点手前のトンネル(帰りの11kmすぎ)ですれちがうかも。それやと、気がつかんかもなあ。と思ってたら、以外と早く濃紺のTシャツ姿が。 (先週の失敗から、撮る人を識別するのは、ナンバーカードではなくウェアの色。)
黙ってカメラを向けていたが、むこうが気づいてくれ、笑顔のピースサイン。よかった、いいのん撮れた。
この時点で私とおよそ1km、5分の差。私が1時間50分ペースだったので、彼女は2時間切りねらいか。
とか、頭の中でいろいろとタイムの計算していると、「あれっ!」右ヒザが痛くない。ふしぎやなあ。なんなんやろなあ。体の痛みって、気分によって左右されるもんなんやなあ。
去年ぎっくり腰の原因になった例の急な下り坂。
去年調子にのって4分切りしたラスト1km。今年は4分20秒と余裕を持って走れた。
ゴールは、1時間47分02秒。1000人以上がエントリーの、ハーフ全体の336位だった。いいのか悪いのか。ヒザの痛みがうすらいだだけでもよかったのかな。
ゴール後、ゴール地点で少し待ってみた。1時間51分くらいで、途中声をかけてくださった女性がゴール。 2時間04分くらいで「京美人」さんがゴール。いい写真が撮れました。
ここの楽しみは、抽選券がくるくる回る抽選会。2年前には、地元特産のおいしいねぎが当たった。
今年は残念ながら末等のポテトチップ。それでも、なんかうれしい。
ヨメさんの話によると、「ボクもやりたーい」と言ってごねてた子がいたらしい。そら、やりたいわなあ。来年は、子どもは走ってへん子もやらしたったら。よろこぶでー。
暑かったので、ちんたらちんたら後かたづけをし、やっと「山水荘」さんのワンちゃんぺろぺろタイムになった。
ちっちゃいチェリーちゃんとでかいフルちゃん。フルちゃんは今も猟に行ってるらしい。前は、フルちゃんのお母さんもいたのになあ。
「フルが死んだら、もう猟もやめるらしい。」
ワンちゃんたちを見ている時、近づいてこられた男の人がそう言われた。
このワンちゃんたちが元気なうちは、またこの大会に来てしまうのかなあ。
フルちゃんを見ていて思ったんやけど、目の流し方がうちのきくにそっくり。かわいー。
この後、いつもの「ドライブインたたらぎ」で遅い遅い昼食。「海鮮せんべい但馬」でせんべいを買い、50円のアイスも買う。
「但馬牛太田家」で最高級牛肉を買う。
後は一路、腹をすかせた子どもたちが待つ我が家へ。
暑くてちょっとしんどかったけど、やっぱり来てよかったかな。
最後に、「京美人」さんについて書き忘れていたこと。
「根尾」の大会、ゴール後のバイキング会場で。
入ってこられた「京美人」さんは、前の人が食べ終わってかたづけてなかった食器を二人分、黙ってかたづけておられた。それを見て、「なんて感じのいい人! うちの子もこんなふうに育ってほしいもんや。」と思ったね。(私は、ようしません。)
今日思ったんやけど、彼女のランニングフォームは、私の一番好きな小鴨由水さんに似ている。まったくむだがない。みんなの手本にしてほしいフォームだった。
うちのヨメさんの話。
「こうじさんに若いかわいい人が話しかけてくるって、今までなかったことやな。今まではちょっと変わった系の人はあったけどな。」
それはきっと、私が歳をとり下心もなくなり枯葉のようになったからやろね。あやしさもだいぶ薄まったってゆうことやろ。ええこっちゃ。
またどこかでお会いできる日を楽しみにしています、「京美人」さん。私は枯れ落ち葉系ですが、今後もどうかよろしく。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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