2022年08月28日(日)
ゆで卵持って天国へ [わんこ・にゃんこ]
「ますみちゃん、きくちゃんにゆで卵持たせたって。」
「なんでやねん!」
「きくちゃんと言えば、『ゆで卵事件』やろう。」
※「ゆで卵事件」とは・・・
ずいぶん前のこと。
私の気まぐれで、「きくちゃんにもゆで卵やろう」と渡してしまった。すると、きくちゃんはうれしそうにそれをくわえて自分の巣(廉ちゃんのベッドのふとん)に持ち込んだ。すぐに食べずに、楽しみにして置いておこうと思ったみたい。
そこからが問題。
きくの巣に近づこうとすると、「ウー」とこっわいこっわい顔をして威嚇する。私と廉は手を噛みくちゃにされ血だらけ。
もうどうしたらいいんやろうと途方に暮れていた時、我が家の大黒柱の眞寿美さん登場。手を噛まれながらも、「もう、食べてしまい」と命令。きくは眞寿美さんの命令には従順。そこから我に返って、ゆで卵を食べ終わった。
きくちゃんが若いころの大事件でした。
だから、きくちゃんと言えば「ゆで卵」。
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今日(昨日も)は本当は京都御所のバイトの日だったが、無理をお願いしてお休みにしてもらった。きくちゃんとしっかりお別れせんなあかんもん。
きくちゃんとゆで卵と私。
いい写真でしょ。
昨日の夜に玄関の門扉に貼ったお知らせ、見てくれはった人いるかなあ。
これから、きくちゃんのお葬式に行ってきます。
私ら夫婦も、ゆで卵を食べて体を清めて(?)から出発。
うちから車で10分もかからないところ。
同じ静市市原町の「ウエストパークエデン」さん。みきえ姉のところのぷーちゃんもここでお世話になったらしい。
こちらの方がきくちゃんを見られて、「小さいシェパードですね。かわいらしい」とおっしゃってくださった。もうそう言っていただいただけで、うれしくてうれしくて。
「よくそう言われるんですけど、シェパードとちがうんです。お父さんもお母さんも、よくいる茶色の雑種なんです。何代か前にシェパードの血が入ってるのかもしれませんけど。」
「そうですか。ライトマン警察犬訓練所のシェパードを何匹も見ているので、てっきりシェパードかと思いました。」
「ライトマンって、藤井喜代春君のところの?」
「はい。」
「喜代春君は、花脊の小中学校の時の幼なじみで1学年下なんです。」
「そうなんですか。」
シェパードを見慣れた方から「かわいいシェパードと思いました」と言われ、辛かった心が少し和んだ。
きくちゃんを火葬にする台に移動。
こんなときまで、かわいいかわいい。
きくを動かしても、真樹にもらったキュッキュちゃんは離さなかった。
大事な大事なゆで卵、真樹にもらったキュッキュちゃん、fukikoさんにもらった花、去年の夏にきくちゃんを囲んでみんなで撮った写真。
これでなんにも寂しくなくなった。
最後のきくとの写真を撮っていただきました。
笑顔で送ってあげよう。
ちゃんとお線香もあげさせてもらった。
私は「きくちゃんがひっかからずに、ちゃんとお空にのぼれますように」とお願いしておいた。
そして、火葬炉の中へ。
きくちゃんに、笑顔で「バイバイ」と手を振っておいた。
「小一時間かかります」と言われたので、そこらを散策。
曇っていた空が、パッと明るくなってきた。
2羽の鳥が、きくちゃんを見守ってくれているかのように飛び交っていた。
煙突から出る煙にずっと注目していたのだが、残念ながら「犬の形をした煙」は見えず。それは、私らの心の中の風景としてとどめておいたらいい。
45分たち、私らが呼ばれた。
きくちゃんがお骨になって出てきた。
骨ですらかわいい。
頭蓋骨も、背中もお腹も、手も足も尻尾も、犬歯も狼爪も、みんなみんなかわいい。
なにも残さず(ゆで卵の焦げたあとと思われるものも)、全て骨壺に納めさせてもらった。
「いつもオスとまちがわれたんですけど、ああ見えて女の子やったんです。」
かわいいピンクの袋に納まって、いつまでも忘れんように。
ほんまにかわいいかわいいきくちゃんやったから。
「きくちゃん、お願いやし、夢に出て来てな。」
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 4 )
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コメント
ひこちゃん、お久しぶり。しっかり走ってますか。
3月に私に持たせてくださったお弁当、おいしくいただきました。あの時はありがとうございました。
入院はどうってことなかったです。ただヨード制限が以前より長く、ヨメさんが食事の用意をしてくれるのが大変でした。
私は残留放射線を出すためにジュースをがぶ飲みし、それ以来胃酸過多のような症状が続いています。まあその程度。
明日、治療の結果を聞きに行きます。うまく行っていればいいんですが。
以前お店にも来てくださったので、きくちゃんともご対面してくださってるんですね。噛まれなかったかが心配ですけど。
きくちゃんは体が弱ってから大変身し、とても穏やかなおばあさん犬として旅立ちました。私も見習いたいけど、とても無理なような気がします。
ヨメさんは今も目が腫れっぱなしで、みーちゃんがちょっとこわがっています。
私はヨメさんがいないときにこっそり泣いているのでだいじようぶ。(目は腫れていません。)みーちゃんもやっとなでたりできるようになってきました。
12月の「沖縄100K」の募集が始まりました。
これが完走できたら、ウルトラは卒業ということにしたいです。大会当日はもう67歳ですから。
また、近況とかメールしていただけたらうれしいです。
では。
パオパオさん、ひこだよ!
アイソトープお疲れさまでした。大変でしたね、ご体調いかがですか?
きくちゃん。
きくちゃん。
いつもかわいいお姿を見せてもらっていて、元気もらっていました。旅立ちの時のお花に囲まれたお姿が、とってもかわいらしくて美人(美犬)さんです。安らかに。
ますみさんも、ゆっくりなさってくださいね。
じょんのびかあさん、ありがとうございます。
ずっと前のことですが、「飼い犬の前で泣いたら、自分が悪いと思い込んでしまう犬もいる」と聞いたことがあります。だから、無理してでも笑顔で送ってあげたかったんです。(かなり泣いてしまいましたけど。)
きくが息を引き取っても、形があるときは「まだきくに見られてるかもしれん」という気持ちでした。だから、「きくちゃんよー」と呼びかける時はいつも笑顔で。
でももうお骨になったので、思い切り泣いてもだいじょうぶ。
今日、きくのいなくなった家の中でみーちゃんが思い切りないています。今は、そんなみーちゃんがいてくれて(心がまぎれて)よかったと思っています。
みーちゃんの目標は「あんも超えの22歳(あと18年以上)」です。私は確実にこの世にはいませんが。
一番辛い時なのに、笑顔で送ってあげられるなんて、素晴らしい家族です。