パオパオだより

2017年01月27日(金)

「逆髪」・続き [書評]

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 逆髪(さかがみ)は蝉丸の姉。「生まれつき逆立った髪をもち、その苦悩から狂人となり、浮浪者となっていた」と言われる。しかし、百人一首で知られる蝉丸も、その姉・逆髪も実在の人物であるかどうかは定かではない。

 蝉丸と言えば、百人一首の坊主めくりの時に出たら「これ、ぼんさんかどうかわからへんがなー」ってやつ。頭巾みたいなんかぶってはるもんね。

 その「逆髪・蝉丸」姉弟をベースにした富岡多恵子の「逆髪」。
 場面がどんどん変わって、それに付いていくのが大変だった。しかし、小説を読むのは真冬のランニングに似ている。走り出す(読み始める)までが大変だが、乗ればそのあとすーっと行ける。
 入院中になかなか進まなかったのに、昨日は後半を一気に読めた。寒空の中に走り出すのは気が重い。しかし、走り出せば必ず「走ってよかった」と思える。そうゆうもんなんですね。

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能「蝉丸」、逆髪と蝉丸の出会いの場面

 「なにが書評やねん、しょーもなー」と思われる方も多いんでしょうね。
 でも、私は何を隠そう文学部出身なんです。小さい時から本を読むのが好きで好きで・・・。「本に囲まれていたら幸せ」みたいなとこもあります。

 富岡多恵子はええ。
 読んでいるうちに、頭の中がぐるぐるぐるぐるびょびょびょびょびょーん。こういうことがあると、滞っていた脳みそが活発に動き出すような気がする。

 主人公は作者の分身のような竹の家鈴江だと思っていた。その鈴江から見た姉・鈴子と兄・茂男が、逆髪・蝉丸の関係に重なる。
 しかし、後半はせりふ棒読みの江島木見さんが中心。30代前半の謎めいた女性。鈴江の姉である鈴子の娘・明美の憧れのひと。ドラマ化や映画化したら誰がやるんやろうと思ってしまう。中谷美紀かな?

 この作品のテーマは、「家族と性」なんでしょうか。前半おとなしかったのに、後半は「家族と性」が暴れまくっている。若いころに読んでいたら気が狂っていたかも。もう61歳のジジイなので、今は全然だいじょうぶ。

 ああ支離滅裂。書評になってませんね。
 とにかく、読み終わったあと富岡多恵子の他の作品をもっともっと読みたくなった。「星五つ」ちゅうことです。
 もうちょっと読むまで、死んでられんなあ・・・。
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 能「蝉丸」
 

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■あらすじ
 延喜帝(醍醐天皇:885年〜930年)の第四皇子、蝉丸の宮は、生まれつき盲目でした。あるとき廷臣の清貫(きよつら)は、蝉丸を逢坂山に捨てよ、という勅命のもと、蝉丸を逢坂山に連れて行きます。嘆く清貫に、蝉丸は後世を思う帝の叡慮だと諭します。清貫は、その場で蝉丸の髪を剃って出家の身とし、蓑、笠、杖を渡し、別れます。蝉丸は、琵琶を胸に抱いて涙のうちに伏し転ぶのでした。蝉丸の様子を見にきた博雅の三位は、あまりに痛々しいことから、雨露をしのげるように藁屋をしつらえて、蝉丸を招じ入れます。

 一方、延喜帝の第三の御子、逆髪は、皇女に生まれながら、逆さまに生い立つ髪を持ち、狂人となって、辺地をさ迷う身となっていました。都を出て逢坂山に着いた逆髪は、藁屋よりもれ聞こえる琵琶の音を耳に止め、弟の蝉丸がいるのに気づき、声をかけます。ふたりは互いに手と手を取り、わびしい境遇を語り合うのでした。

 しかし、いつまでもそうしてはいられず、逆髪は暇を告げ、ふたりは涙ながらに、お互いを思いやりながら、別れます。

■みどころ
 天皇の子という高貴な身分に生まれながら、華やかな暮らしを享受できず、厳しい境涯に身を置く蝉丸と逆髪。悲運のふたりが、逢坂山という含みのある名前の辺地で廻り合い、しみじみとお互いの身の上を語り合い、別れ行くというストーリーです。表向き変化のあるドラマチックな物語ではありませんが、人物設定、場面設定、テーマ、展開など、非常によく練りこまれた秀作です。

 出家を強いられた蝉丸が、古歌を引きながら、なじみのなかった蓑、笠、杖を手にする場面、琵琶を抱えて泣き臥し、転ぶ場面、逆髪が秋口の京の都を抜け、粟田口から東山を抜けて逢坂山に向かう道行の場面、水鏡に己の浅ましい姿を映して驚く場面、侘しい藁屋にてふたりが手と手を取り合う場面、涙に暮れながら別れる場面……。一つひとつの場面が、ヒタヒタと心に迫り、くっきりと深い印象が刻まれます。ハンディを背負うふたりの貴人が、静かに流れていく時間のなかで見せる素直な心象もまた、切なさ、やるせなさとともに、いとおしさをも感じさせてくれます。

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【RUN】

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 「名護ハーフ」のショックは大きい。

 今までレース本番に「体が重くて動かない」ということはほとんどなかった。たいていはその逆で、「アップで体が重かったのに、スタートしてしまえばそこそこ走れた」ということが多かった。
 これが「老化」実感の始まりなのだろうか。いやいやいや、まだまだ負けとうない負けとうない。とにかく私のとりえである「レース序盤のスピード」を取り戻さなくては。

 今日は、叡電線路沿い(木野〜岩倉)の2kmコースを使ってスピード練習。

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 まずは2kmアップジョグ、11分20秒。

 線路南、4分26、4分24で8分51秒。
 一条山一周1kmジョグ、約7分。

 線路北、4分21、4分22で8分44秒。
 また一条山一周1kmジョグ、約7分半。

 もう一度線路南、4分09、4分17で8分27秒。
 4分一桁が出たのでそのあともがんばったが、今の私は2kmもスピードが持続しないってことですね。
 ダウンジョグ2km、約15分。

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一条山の裏の妙満寺

 2+2+1+2+1+2+2で12km。

 こんなんでスピード練習になったんかな。

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