パオパオだより

2014年12月25日(木)

「いっしょに歩こう」ー兵庫・ゆめさき舎にてー [私の好きな人]

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 ちょうど3年ぶりの「ゆめさき舎」訪問。
 2009年10月14日、12月2日、2010年12月1日、2011年12月29日と、過去4回来させてもらっている。

 昨日「ゆめさき舎」を運営されているまっちゃんに、「突然で申し訳ありませんが、明日おじゃましてもよろしいでしょうか」とメール。
 「どうぞお越しください。ただ、以前のようなのんびりした雰囲気はなくなりつつあります。お待ちしています」とのお返事。

 通所者が倍になり、それに伴って職員さんもかなり増えたと聞いていた。ということは、ちょっと相手にしてもらえないのではと心配だった。

 ところがどっこい、私が初めて「ゆめさき舎」を訪れた時に、玄関で仁王立ちし首をブルンブルンと回して笑っていたMI君が「ふじいさん」と覚えてくれていた。この3年間一度も会ってないのに、すごい記憶力。
 新しい職員さん方も、突然現れたこの私にMI君がずっと引っ付いているのが不思議だったにちがいない。

 「わたしら、テレパシーでつながってますねん。」

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 急に行こうと思い立ったのは、「ゆめさき舎」で毎年作られている干支の絵馬のことを思い出したから。いつも「万博クロカン」の時に、走友にあげていた。来年は私と廉が年男だし・・・。

 そんなこともあってメールをさせてもらったのだが、今年はそこまで手が回らなかったそうだ。でも、前のことも思い出したりして、「ゆめさき舎」のみんなにすごく会いたくなってきた。

 朝8時すぎに自宅出発。
 2時間もかからないと思っていたが、毎度毎度の宝塚の渋滞があり10時半に到着。自宅から140kmくらい。

 到着すると、まっちゃんとMI君はいたがほとんどのメンバーは不在。近くの香寺総合公園に散歩に行っているとのこと。 

 「いよー、MI君、久しぶり。覚えてくれてる?」
 「ふ・じ・い・さん・・・。」
 「おー、3年ぶりやのに。すごいやん。ありがとう。」

 そのあとMI君は私に近づき、体をさわったり匂いをかいだり・・・。もうこれで、3年間のブランクは消え去った。

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 まっちゃんの車に私とMI君が乗せてもらって、香寺総合公園へ。
 なかなか見つからなかったが、一人の子に一人ずつの職員さんがついた団体にやっと遭遇できた。

 「みんな、なかなか歩けへんのですわー。能力的に歩けへんというわけじゃなくて、歩こうという気がない」とまっちゃん。
 ほんまほんま。野球場のネットが気になってたたかずにはいられない子。まっすぐ歩くのが気に入らないのか、職員さんを横に押し続けている子。ちょっと歩けばへたり、またちょっと歩けばへたっている子。

 いつに間にか、私はMI君係みたいになっていた。
 「MI君、いつもは歩かへんのに今日は調子いいやん」とか言われて、私までうれしくなったりして。
 「でも、藤井さんにもたれすぎやで。ずっとそんなんしてたら、藤井さんつぶれてしまうわ。」
 たしかに。遠くから二人を見ていたら、ダンスしているみたいに見えたと思う。

 600mのジョギングコースを2周して、駐車場へ。
 そこで、MI君が走り出した。
 「なんやねん、走れるんかいな。」
 そう言いながら、二人手をつないでゴール。
 「MI君と走って来ました」と、待っていたまっちゃんに報告すると、「ラストは強いねん。でもきーつけんと、ばたっとこけよるしな。前歯欠けてんのん、それやし。」
 あー、知らんかった。あぶない、あぶない。

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 さて、私のお楽しみ「昼食タイム!」

 「藤井さん、楽しみにしてはったのにすいません。前に食堂やったところはプレイルームとして使ってるんで、今は3か所に分かれて食べてるんですわー。」

 ま、しゃーないか。
 もちろんMI君は「ふじいさんとたべるー」ってゆうんやろな。
 「○○さんと・・・。」
 「○○さんと・・・。」
 「こらあ、さっきまでワシにべたべたにひっついとったんとちゃうんかい! 女の職員さんの名前ばっかりかい!」
 私の期待を見事に裏切ってくれました。

 その代りでもないのですが、高3の息子さんをお持ちのお母さんが見学に来られていて、食事をしながらいろいろとお話ができた。
 私は「松本さんのマラソン仲間です」と自己紹介したのに、まっちゃんが「元小学校の先生です」と紹介してくださった。そのせいか、こういった施設に関する知識を持っていない私にも今悩んでおられることなどを話してくださった。(もちろん、「だいぶん前にケツワリして、それからずーっとヨメさんに食わしてもらってます」のフォローを自己申告。)

 一番に言われたことは、「たくさんの施設を見させてもらい、『どうぞ入ってください』と言われたが、ぜひにと思えるところはなかった。ただ預かってもらうだけで、ほとんどほったらかしの状態に見えた。」
 「それで、ちょっと問題を起こしたら、即刻退所というところも多いですよ」とまっちゃん。
 「ここのように、一日中何かしらすることを用意してもらってるところはめずらしいですよねえ」とお母さん。

 障がいを持ったお子さんのお母さんとお話しさせてもらえることはめったにないこと。そのお母さんが、「ゆめさき舎」の子たちを見て、「かわいい、かわいい」とおっしゃっりながら接しておられたのが印象的だった。
 たぶん、もう来春から「ゆめさき舎」にお世話になりたいと思っておられるのだろう。あとは、あのつわものどもとうまくやっていけるかどうか。まっちゃんをはじめ、スタッフさんたちの腕の見せ所ですね。

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 私のことをしっかり覚えてくれていたもう一人のSA君。自称「上地に似てるから」。そう言われればそうかも。
 公園で会ったとき、「ああ、マラソンの・・・」と言ってくれた。JR姫路駅から「ゆめさき舎」まで、「平和・憲法九条」ののぼりを背負って走って行った時のことを覚えてくれていた。

 クリスマスの飾りがすごく気に入っていたみたいだったので、その前で1枚。
 前に来たときにうちの子のことを聞いてくれて、「会いたい」と言ってくれていた。「今度来るとき誘ってみるわ」と言っていたのだが、私はそのことをすっかり忘れていた。廉とは歳も近いし、友だちになってくれたらうれしいんやけど・・・。

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 今日は午後3時から、また寮の管理代行のバイト。
 帰りは渋滞はないと思うが、それでも1時には出発しないと間に合わない。

 「ゆめさき舎の象徴と私が勝手に思っているMI君と、記念写真をお願いします。」

 今回もただ邪魔をしただけで、何の役にもたたんかった。次に来るときは、せめて一つでも何かの役に立つことをさせてもらおう。それには急にじゃなくて、もっと前もって行かせてもらう日をゆっとかなあかん。反省!

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 次に来るときには、今日お会いしたお母さんの息子さんが来てくれてるかなあ。
 MI君みたいに私のことを気に入って、いっしょに歩いてくれたらうれしいんやけど・・・。

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