パオパオだより

2012年11月08日(木)

「旅芸人の記録」 [映画]

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◎Yahoo映画より

 軍事政権下、ある時には作品内容を前世紀の田園劇と偽って(ちょうどナチ占領下のフランスの「天井桟敷の人々」のように)製作された、旅一座の家族を通じギリシア現代史をパノラミックに総括した壮大な映画の叙事詩。一家の物語はそのままアトレウス家の古代神話をなぞり、これを39年のメタクサス将軍の極右独裁体制の開始から、ムッソリーニの侵攻、42年の独軍占領、44年の国民統一戦線の勝利、戦後のゲリラ下部組織の掃討から共産派弾圧、52年のパパゴス元帥の軍事政権の誕生までの歴史事実を生々しく介在させ、政治の荒波に翻弄される画面外の民衆の息吹すら感じさせる偉大な作品。ひたすら曇天下での計算され尽くした路上のシークェンス・ショットは、古典劇の重みの中に過去の迫真の蘇りがみられ、幾度も息を呑んで見守ってしまうはずだ。
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◎goo映画より

■解説 - 旅芸人の記録
1939年から1952年までの14年間のギリシャの圧制、占領、反乱の歴史を背景に、全土を巡業する、ある旅芸人一座の波乱に満ちた生きざまを描く。製作はヨルゴス・パパリオス、監督・脚本はテオ・アンゲロプロス、撮影はヨルゴス・アルヴァニティス、音楽はルキアノス・キライドニス、編集はタキス・ダヴロプロスとヨルゴス・トリアンダフィルー、美術はヨルゴス・パッツァスが各々担当。出演はエヴァ・コタマニドゥ、ペトロス・ザルカディス、ストラトス・パキス、アリキ・ヨルグリ、マリア・ヴァシリウ、・ヨルゴス・クティリス、キリアコス・カトリヴァノス、グリゴリス・エヴァンゲラトス、アレコス・ブビス、ニナ・パパザフィロプル、ヤニス・フィリオス、ヴァンゲリス・カザンなど。

■あらすじ - 旅芸人の記録

1952年の秋、ギリシャ南部のペロポネソス半島の北端の町エギオンに、疲れはてた12名前後の旅芸人一座がおりたった。町は大統領選挙を数日後にひかえており、選挙カーが慌ただしく通りすぎる。“パパゴス元帥に投票せよ!”。同じエギオンの町、1939年の晩秋、11人の旅芸人一座。座長のアガメムノン(ストラトス・パキス)、母クリュタイムネストラ(アリキ・ヨルグリ)、長女エレクトラ(エヴァ・コタマニドゥ)、次女のクリュソテミ(マリア・ヴァシリウ)とその幼い子供の5人の一家に、先頭をゆくピュラデス(キリアコス・カトリヴァノス)、詩人と呼ばれる青年(グリゴリス・エヴァンゲラトス)、老男優(アレコス・ブビス)、アコーデオン奏きの老人(ヤニス・フィリオス)、アイギストス(ヴァンゲリス・カザン)らだ。一行のそばを通りすぎていく男が明日の午後、ドイツ第3帝国情報相ゲッベルス閣下が、オリンポス見物の途次、エギオンを通過すると告げた。公演場所の講堂で憩う一座。表の広場では極右ファランギの青年兵士たちが“父よ、世界はなぜかくも美しい”を歌い、ピュラデスは“おまえはいつか悔いて戻ってくる”を歌う。一座の出しものは「ロミオとジュリエット」風の恋愛を描く「羊飼いの少女ゴルフォ」。エレクトラがゴルフォ役を母から受けつぎ、弟オレステス(ペトロス・ザルカディス)が恋人タソス役を父から受けついだが、兵役にとられた彼に代ってピュラデスがタソス役やることになった。その夜、エレクトラは、母クリュタイムネストラとアイギストスの密通を目撃してうちひしがれる。夜明け、思いがけずに特別休暇をとって帰ってきたオレステスと舞台の役名で挨拶を交わす姉弟。しかし、舞台の幕があくと、秘密警察の男たちが来て、ピュラデスが捕えられたため、公演は中断した。 1940年10月28日、一座が降りたった駅では、町の人々が行進して歌を歌い、民家にはギリシャ国旗が翻っていた。が、まもなく空襲がはじまり、アガメムノンは補充兵として去り、母の室にはアイギストスが入ってきた。41年の正月頃、街なかでファランギの下士官に暴行されそうになったエレクトラが危いところを逃げ去った。その年の4月、ギリシャ全土が独軍に占領された。42年の初冬、英国が送りこんだ救援軍兵士とギリシャのゲリラ兵を追及する占領独軍が旅芸人たちの宿舎を襲い、アイギストスの密告で、オレステスがゲリラに加わっている事がわかり、代りにアガメムノンが銃殺された。座長になったアイギストスに皆は黙ってついていくが老男優だけが出ていった。1943年頃、独軍占領がながびく中、ある日エレクトラは、脱獄に成功してゲリラになっていたピュラデスに再会。彼はオレステスと合流するところだった。一座がバスで旅を続けていた時、他の市民と一緒に独軍に捕まり全員が射殺されそうになる。が、その時襲撃してきたゲリラ軍によって助かった。こうして、独軍の勢力は衰退し、 44年の秋独軍は徹退した。国民統一政府の成立を祝して、人民歌で行進する国民解放戦線の長い行進が続く。45年の正月、一座が山岳地帯での巡業に入ったある日、エレクトラは、オレステス、ピュラデス、詩人と再会し劇場に戻った。オレステスは、舞台上で母とアイギストスを射殺した。その夜、母のレコードを聞いて思いにふけるエレクトラが、仮面をつけた秘密警察の男たちに強姦された。45年12月に結ばれたヴァルキザ協定により、ゲリラは新政府に協力することを余儀なくされ、山にこもり続けるゲリラは重犯罪人とみなされた。49年の春、英軍のジープが、ゲリラの首をさらして村をゆく。そのあとにつづく捕えられた最後のゲリラたちの中にオレステスがいる。 50年、反共宣誓書にサインして釈放されたピュラデスに再会するエレクトラ。その年の暮に再会した詩人は、なかば廃人となっていた。51年、エレクトラは、ようやくオレステスと面会するが、それはすでに処刑された彼の死体との面会だった。オレステスの葬式で、遺骸が土にうずめられようとする時、思わずエレクトラが拍手を送った。そして、それに合わせて拍手に送る一座の人々。詩人は無言で空をあおいだ。52年の晩秋の夕べ。その夜は、クリュソテミの息子(ヨルゴス・クティリス)の初舞台で、彼はタソス役を演じる。メーキャップをなおしてやるエレクトラは思わず咳いた。“オレステス!”。そして「羊飼いの少女ゴルフォ」の幕がやがてあいた。
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 廉や真樹は生まれてすぐ、「京都キャロット」の出張販売につれて来られていた。時々、「旅芸人の記録みたいやなあ」とヨメさんに言っていたのだが、その思いは伝わっていたのだろうか。たぶん、ヨメさんはこの映画は見ていないと思うし・・・。

 しかし、かく言う私も20代の後半に見たときはほとんど寝てしまった。なんせ4時間の映画ですから。私の長い映画鑑賞歴史上、ほとんど寝てしまったのは「旅芸人の記録」(232分)と「山猫」(187分)。
 覚えているシーンは、旅芸人の一団が荷物を持って歩いているシーン(上の写真)くらい。小さな子どもがいたなあ、という程度。
 今回は、「絶対寝えへんどー」と意気込んで行った。しかし何のことはない。初めから終わりまで一度も眠くなることもなくしっかり見てきました。すごくいい映画でした。私もこの30年の間に成長したもんや。

 今回も何の下調べもせずに見たのだが、話がしっかりつながった。映画の理解度が、10%から50%くらいにアップです。まあ、まだ半分はよう分からんけど・・・。

 しばらくしたらもう一度見てみたい映画です。
 次は80%理解をめざして・・・。

※ なんと、映画を見たのは5月2日以来半年ぶりでした。これからじゃんじゃん見に行くどー。

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