2012年05月17日(木)
富と名声に群がる人々 [マラソン評論]
◎朝日新聞5月16日朝刊
富と名声に群がる人々 〈金メダルとは…〉
■ワンジル、栄光と死
家の中は物音一つしない。薄暗く、湿っぽい。アフリカの刺すような日差しとは無縁だ。
赤道直下の町、ケニアのニャフルル。露店が並ぶ中心部から車で5分ほど走ると、2階建ての豪邸が現れる。2メートルを超える外壁の上には電気が流れる鉄線が張り巡らされ、内側には地元の画家に描かせたサバンナの絵がある。
2階のバルコニーに立つと、青い空と緑の草原が視界に広がる。1年前の5月15日、家の主はバルコニーから落ち、死んだ。北京五輪男子マラソン金メダリスト、サムエル・ワンジルだ。24歳だった。
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昨年3月、ニャフルルの会議室。地元ランナー数十人が集まる中、ワンジルはうつむいたままだった。話題は「金持ちになっても人間が変わってはいけない」。矛先はワンジルだった。「酒をやめろ。人間が戻らないと競技は続けられない」。地元陸協の会長、デービッド・ミアノの言葉に、うなずくだけだった。(続く)
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今日あるところに用事があり、そこで朝日新聞を読んだ。
そこに、北京オリンピック男子マラソンの金メダリスト・ワンジルについての連載があった。
ケニア出身のワンジルは、仙台育英高校からトヨタ自動車九州に入り活躍した選手である。しかし、「日本人は練習しすぎて疲れちゃってる。自分は練習量を少なくしてもらってきた」とも述べ、日本のマラソン界は駅伝とオーバートレーニングにより逆に遅くなったり故障が増えていると指摘して帰国してしまった。そのあとに、北京オリンピックで金メダルを取ったのである。事故死していなければ、今年のロンドンオリンピックのマラソンでも金メダル最有力候補の一人として取り上げてられていただろう。
まあ、もういない選手のことをどうこう言ってもしょうがないが・・・。
日本では、マラソンの日本代表選手より猫ひろし選手の話題ばかりが取り上げられている。(男女6名の日本代表選手全員が言えるあなたは、つう中のつう。)
猫選手はいったんカンボジア代表に決定と発表されたが、その後参加資格を満たしていないと代表を取り消された。オリンピックの当日に、国籍変項後1年が経過していないとダメらしい。猫選手は2ヶ月ほど足らないようだ。
2時間30分の記録しかない猫選手がいったんオリンピック代表に選ばれたのは、標準記録を破った選手がいなくとも1国(地域)1人は出場を認めるという特例を使ったものだ。しかし、この特例は何のためにあるのか。これは、その国の競技レベルを世界中に知ってもらい、応援してもらうためではないのだろうか。
こんなこともありましたねえ。
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エリック・ムサンバニは2000年のシドニーオリンピックの100m自由形で、まるでおぼれているかのように泳ぎ、世界中の人気者となった赤道ギニアの水泳選手。
彼は、競技を世界に普及するために設けられた枠を使いオリンピック出場を果たしていた。彼は非常に戸惑うそぶりを見せていた。彼自身オリンピックの8ヶ月前から水泳を始めたばかりで、しかも、出場するまで50メートルプールを見たことがなかったのである。赤道ギニア国内にある最も長い水路を持つプールはホテルに付属したプールで、その水路の長さは25mである。
予選では、彼はほかの2人とともにスタート台に立ち、スタートしようとした瞬間、ほかの2人がフライングにより失格してしまったため、彼1人で泳ぐことになってしまった。
結局、1分52秒72というとてつもない記録で100メートルを泳ぎ切りその名を世界に馳せることになった。このタイムは優勝選手の2倍以上のタイムであり、200メートルの世界記録よりも遅いという記録だった。また、そのフォームも泳ぐのがやっとというようなものであったが最後まで諦めずに泳ぎ切り感動を与えた、「五輪は参加に意義がある」の体現者の一人である。
その後はプールよりは環境のいい川でトレーニングを重ね、翌年の世界選手権ではそれなりに様になった泳ぎを見せている。 (ウィキペディアより)
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彼を見て、みんな笑った。私も笑った。でも、心から応援したくなった。彼の国、赤道ギニアも調べたくなった。
猫ひろし選手がカンボジア代表として出場して、どれだけの人が心から応援するだろう。逆に反感をかい、ワンジル選手のような末路をたどることになるかもしれない。
このあたりのくわしいいきさつはよく知らないが、代表取り消しでかえってよかったような気もする。これで終わらず、今後発表される本当のカンボジア代表選手をみんなで応援しましょう。
※ あっ、付けたし!
サムエル・ワンジル選手が転落死した去年の5月15日は、うちのあんもが死んじゃった日です。
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【RUN】
今度の土曜は大阪マスターズ。800mと1500mに申し込んでいる。
それなのに3日も休んで「なにしてる!」っていう感じ。
昼の暑いときに走る練習をしておかなくては。
今日は宝が池へ。
「アディゼロタクミ レン」をキャラバンにつんだままだったので、何かシューズがないかロッカーを探してみた。出てきました! ソールがちびってない「ゲルヌーサトライ」。このシューズはブログを書き始めたころにもらったものなので、もう4年半前のもの。今日はこれで走ろう。
家から宝ヶ池ジョギングコース起点まで約2.9km、14分54秒。
ここで、1000m+500mのインターバル。最低3本はやろうと思っていた。
1本目、3分51秒。軽く走ったつもりなのにけっこういいタイム。
2本目、3分53秒。お昼食べた「たらこスパ」のゲーが・・・。あかん、限界。
ここで退散。宝ヶ池から家まで約2.9km、17分24秒。
1年前は1000m4分を切るのにフーフー言っていたのに、今は楽に切れる。もっと暑くなってもこのスピードが落ちないように、「短いのをがんばる!」
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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