パオパオだより

2013年07月22日(月)

投票ラン [ランニング]

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 昨日のこと。
 京都走ろう会例会から戻り、参院選の投票へ。
 ヨメさんと廉は、私が沖縄に行っている間に期日前投票をすませていた。私一人で、市原野小学校の投票所まで。どうせ行くなら走って行こう。

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 うちから北へまっすぐ。
 「小町寺」前で1.3km。

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 市原野小学校着。ちょうど2km。

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 投票所になっていた体育館は校内の迷路の先にあった。 
 京都選挙区の投票をし、続けて比例区の投票。

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 家の近くまで戻ると、ご近所のネコちゃんが出迎えてくれた。

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 玄関ではきくのお出迎え。
 京都走ろう会でいろいろ合わせて6.1km。そして、この投票ランの往復で4km。全部で10.1km走ったことになるが、左アキレス腱は「ズキン!」とはならなかった。痛いことは痛いが、だんだんましになっているような気もする。

 夜はずっと選挙開票速報。
 私が投票したお二人はともに当選。国会議員選挙に関しては、私が投票した候補者が落選し続けていだけに本当にうれしかった。沖縄選挙区の糸数慶子さんも、3万票以上の差をつけて当選された。「平和の一議席」が守れて、本当によかった。

 夜の1時過ぎまで開票速報を見た。そこで一番思ったことは、「極端」。
 多くの人が少し前のことをすっかり忘れている。「もうこりごり」と思ったはずの政党にまた投票してしまう。「もうこりごり」と思った政党がそんな極端によくなるものか。何十万人何百万人もの人が極端な投票行動に出るというのが恐ろしかった。
 ぶれずに、じっくり物事を考える人が増えてほしいと思う。(「お前こそがんばれよ」と言われそうですが・・・。)

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2013年07月21日(日)

京都走ろう会例会〜ヨメさんのサービス〜 [ランニング]

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 「ぶっさいくな写真、載せんといてや!」
 「そんなんないて、どの写真もかわいいでー。」
 この会話、今までなんべんくり返してるでしょうかねえ・・・。

 昨日の夜の会話も、今までなんべんもくり返してきたもの。
 「明日の京都走ろう会、行かへん?」
 「私は仕事がいそがしいねん。」
 「そらその通り。でもすぐ帰ったら間に合うんちゃうん。」
 「何でそんなしんどい目までして行かなあかんねんな。」
 「走ってるますみちゃんはかわいいし・・・。」
 「私はいつもかわいい!」

 そして、今日の朝。
 「ちょっと走ったら、頭の痛いのも治るかもなあ。」
 「えっ、走ろう会行く?」
 「何がそんなにうれしいん?」
 「ますみちゃんがいっしょに来てくれたらうれしい。」
 「そんなにうれしいんかいな・・・。」

 ということで、ヨメさんのサービス(?)で二人そろって京都走ろう会例会に参加。

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 出雲路橋の近くの駐車場に車を入れ、受付へ。
 もう9時40分くらいだったので、2kmだけアップ。 
 たぶん、もう30℃くらいになっているはず。

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 参加者は20名を超している模様。 
 いつもどおり八田さんの準備運動。今日は特に時間をかけておられたように感じた。仕上げの縄跳びでみんなフラフラ。でも、これで初めから飛ばしすぎる人はなくなる。みんなの体を気遣った八田さんの作戦だったかも。

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 ヨメさんは早く帰らなくてはならないので3.1km。
 私も左アキレス腱の痛みがあるので3.1kmにしておいた。

 10時20分ごろ、東岸の1.6kmと3.1km、西岸の5kmが一斉スタート。
 私はアキレス腱の痛みが出る前にできるだけ早くゴールしたかったが、やはり準備運動の縄跳びが効いていた。どちらかというとスロースタート。
 1km地点はちょうど4分くらい。それでもいい感じで走れていた。

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 北山大橋を渡って、西詰めの塚本さんをパチリ。 
 ここで6分半。
 「よっしゃー、これはゴール13分切れる。」

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 足の痛みも出ず、気持ちよくゴール。
 3.1km、12分46秒。この暑さの中、これで走れたら十分。

 さて、ヨメさんの走ってる写真を撮りに行かねば。

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 私の次は柴田さん。

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 いつもの「賀茂川パートナーズ」さん。
 さすがに今日はいつもより少ないように見えた。

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 ベテラン・阿加井さん。

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 上野さんと保坂さん。
 今日はいつもよりゆっくりめ。

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 おー、そのあとにヨメさん。
 全体の6番目に帰って来たじゃーありませんか。

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 南に向かって走っているので、まぶしくて目がちっこい。

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 今日は「サロマレーサーST2」で走ったらしい。
 ちょっと大きめだが、走り心地はまあまだったらしい。

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 ゴールは、19分12秒。
 この時期にこのタイムで走れたら上出来。

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 ヨメさんのすぐあとに、ゼッケン1番・佐藤さん。
 いつも変わらぬきれいなフォームです。

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 続いて5kmトップの北出さん。見事に20分切り。
 「3年後の60歳までに北出さんに一回でも勝つ」という目標はかなりきつい。

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 スタート前の会話。
 「北出さん、昨日のやぶはらで表彰式行かんと帰らはったでしょう。」
 「はい。朝会場まで行くときに道をまちがったりして、もう疲れてしまって。」
 「入賞の賞品もらいに行ってはらへんかったみたいやし、うちのヨメさんに『北出の家内です』ゆうてもらいに行きゆうとったんですよ。今日ここで会えるんやったら、ほんまにそうしたらよかったですね。」

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 短距離出身の堀田さん。今やこの5kmコースを20分ちょうど。腕上げすぎ。

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 もう帰らないと「京都キャロット」の開店の11時に間に合わない。
 役員のみなさんにごあいさつし、駐車場へ。

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 今日は珍しく、三輪さん(幹事長)も走られていた。
 走っておられる三輪さんにもごあいさつして、これにて失礼。

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 急いで帰って、開店11時ぎりぎりセーフ。
 ヨメさんは快調に走れ気分もよくなったらしい。しかし、日焼けで顔がひりひり。夏に走るのはいろいろと難しい。

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2013年07月20日(土)

第27回やぶはら高原ハーフマラソン [ランニング・出張販売]

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 「レースに出られへんと、盛り上がらんなー。」

 今年は参議院選挙の投票日との関係か、初の土曜日開催。そのため、前日受付は金曜日。たくさんの方が楽しみにしておられた前夜祭もなくなってしまった。
 「平日の受付に出店しても、ほとんどお客さんはないやろなあ」と言っていたのだが、予想通り。まあ、明日の準備のつもりで。

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 でも、レースのほうは早々と定員一杯になってしまい申し込みができなかった。去年は粘りに粘ってぎりぎり6位入賞。持てきれないほどの賞品をいただいたのに・・・。

 まあそんなことを言ってもしかたない。早めに片付け、10数キロ先の奈良井宿へ。

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 前に真樹に買ってあげた「おろく櫛」。
 開いているお店があれば、今度はヨメさんの分も買うということで・・・。

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 一軒だけ開けておられました。「松坂屋」さん。

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 いいのが見つかって、包んでおられる間いっぷく。

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 いやに時間がかかっているなあ思って待っていると、立派な大きな袋に入れてくださった。

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 奈良井の宿は「津ち川」さん。
 版画家・池田満寿夫さんの色紙が飾ってあってビックリ。ここに泊まられたんでしょうね。

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 すごく安い料金でおいしくてきれいなお料理。
 おかみさんも、きれいでお上品な方です。

 ビール2本を飲んで、早めに就寝。
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 さて、大会当日。
 前日に商品の整理がバッチリできているので、開店準備はスムーズ。会場に到着して30分ほどで全部並べられた。

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 レースに参加できないので、せめて知り合いの応援に。
 9時に、ハーフ1500名、10km300名が同時スタート。ここに、亀岡の快速ランナー・松本さんとその仲間の山本さんがおられたはずなのに見つけられなかった。

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 スタート直後にグングンと上っていくまっすぐな坂。これがこのコースの一番の特徴です。

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 9時15分に、5km200名がスタート。
 ここに申し込もうと思っていたのに・・・。ハーフの1500名はしょうがないにしても、5kmはそんなに早くしめ切らなくてもよかったのに。

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 スタートから17分後くらい、パトカーの後ろに全体のトップで帰ってきたのは小柄な中学生? 私もいつか全体のトップでゴールしてみたい。

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 「あっ、山本さん!」

 先日惜しくも入賞を逃がされたが、今回は10kmでしっかり入賞。おめでとうございます。

 そのあと、私の同い年最強ランナー・北出さんが通過。早すぎて写真がうまく撮れなかった。

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 松本さんはハーフに出場なので、この間に早い昼食。 
 私はカレーで、ヨメさんは天ぷらそば。ちょっとからかったらしい。

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 そして、松本さんの応援へ。
 「まっ、つもっ、ときゃん!」見たいな応援になってしまった。

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 松本さんは、このきついアップダウンと高温の中でもいいタイムでゴールイン。見事2位入賞。おめでとうございます。 

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 やっぱり、多少足が痛くてもレースには出たいね。ただ見てるだけはおもしろくない。
 来年は遅れないようにしっかり申し込みをしようっと。

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 早く片付けられ、京都に帰ってから晩ごはんの買い物までしたのに家に着いたのは7時。まだガンガン明るかった。
 きくも新しい車の音に慣れたみたい。ちゃんとしっぽブンブンのお出迎え。自分の仕事をしっかりしています。

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2013年07月19日(金)

右翼の立場、左翼の立場 [時事]

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◎朝日新聞7月17日朝刊

   (2013参院選)日本の現在地:下 木村三浩さん、太田昌国さん

 右翼の立場から「正義」を、左翼の立場から「公正」を追求してきた2人はともに、この日本社会の現状に呆然(ぼうぜん)としていた。でも誰かのせいにはしない。自分の責任として引き受け、考え続ける2人に聞いた、日本の現在地。


 ■お手軽な愛国主義に席巻され 「一水会」代表・木村三浩さん

 和をもって貴しとなす。これこそが日本の伝統であり、私たち右翼が目指してきた日本のあるべき姿です。国や民族や文化や考えが違っても、相手を尊重するのが「大和」の国、日本です。

 しかしどうですか、いまの日本は。嫌韓国、嫌中国を語ることで日本人の劣化から目を背け、見せかけの自信を得ようとしています。お手軽で、非歴史的で検証に耐えない。日本は右傾化したと言われていますが、民族派右翼である私はむしろ、暗然たる気持ちでこの社会を見ています。

 ソ連崩壊と、それに伴う左翼の失墜にあぐらをかいてしまっているのではないでしょうか。左翼とは理想を語る人たちです。その理想は強力でしたから、私たちも彼らに対抗できるようマルクスやエンゲルスを読んで勉強したし、彼らと議論することによって、自らの思想を深めました。しかし日本の左翼思想は外来であるがゆえに脆弱(ぜいじゃく)で効力を失い、それに伴い右翼も理想を語らなくなった。代わりに出て来たのが、他人をさげすんで自らを慰撫(いぶ)する、夜郎自大なお手軽ナショナリズムです。

     *

 <惰性の米国追従>

 戦後自民党はもともと、反共産主義、つまり理想ではなく「反」に立脚した政党だと考えた方がいいと思います。アメリカの要請、時代の要請だったのでその是非を問うても仕方ありませんが、少なくとも冷戦終結後は、「反」を超えて、世界の中でどういう日本を目指すのか自分の頭で考えなければならなかった。ところが結局、アメリカについていけばいいんだという惰性に流れてしまいました。損か得か、ごく短い時間軸でしか物事を考えられない定見を欠いた国。それが今の日本です。

 「アメリカと仲良くすることが日本の国益につながる」という政治家や官僚の言説がまかり通っていますが、国益は、目先の損得とは全く違う次元で構想されるべきでしょう。大国の陰に隠れてものを言うような国が、他国から尊敬されるはずがありません。

 決定的だったのは、イラク戦争への加担です。真っ先に開戦を支持し、協力した。そこには日本独自の判断なんかみじんもないし、その判断が妥当だったかの検証すらいまだに行われていません。こんな現状を放置したまま憲法を改正したら、集団的自衛権の旗印のもと、アメリカの下請けとして、どこまでも引きずられて行くことになる。ゆえに現時点では、憲法改正には反対せざるを得ません。

     *

 <何を「取り戻す」>

 TPP(環太平洋経済連携協定)もそうです。日本をアメリカに売り渡すことになると、右翼の立場から反対しています。だけど安倍晋三首相は、東京都議選告示前の街頭演説で遭遇した反対派の人たちを「左翼の人達」「恥ずかしい大人の代表」とフェイスブックで批判しました。日の丸を持っている人もいたのに、自分の言うことに反対する人間はみんな左翼だとレッテル張りをして攻撃する。お手軽な時代にふさわしい、お手軽な政治手法です。

 何よりも許せないのは、アメリカに付き従っている代償行為として、お手軽ナショナリズムを政治がくすぐっていることです。その典型が、今年4月28日の「主権回復の日」。沖縄を例にとるまでもなく、主権なんて回復されていないじゃないですか。あまりにも腹が立ったので、「羊頭狗肉(ようとうくにく)の戦後レジームからの脱却を許すな」という横断幕を掲げ、記念式典の開催に合わせて3日間、初めて国会前で座り込みをしました。

 自民党は「日本を取り戻す」と盛んに言っていますが、どこから何を取り戻すつもりなのでしょうか。政治の言葉にくすぐられ、踊らされたらロクなことにならない。「取り戻す」の内実はきちんと検証されなければなりません。

 成田空港の建設に反対する三里塚闘争のような異議申し立てが社会から消え、人々がいきり立たずに生きていける社会になったことは喜ぶべきかもしれません。しかしその結果、思想の力が弱まり、みんな自分の生活さえ守れればいいとなって、問題が起きた時に、何が「正義」か問うことすらできなくなっている。お手軽に生きているツケは、いつかきっと払わなければならないでしょう。

 (聞き手・高橋純子)

     *


 きむらみつひろ 56年生まれ。81年、「反米愛国・自主独立」を掲げた新右翼「統一戦線義勇軍」を結成、議長に。00年から現職。著書に「憂国論」「『男気』とは何か」など。


 ■自己批判できない左翼の敗北 社会運動家・太田昌国さん

 私たちはいま、現代資本主義という怪物がたどりついた頂点の時代を生きています。新自由主義経済とグローバル化が生み出した世の中は、実にすさまじい。

 多くの若者たちが熾烈(しれつ)な競争の中にたたき込まれ、ろくに休みもとれない低賃金の長時間労働にさらされています。精神的に追い込まれながらも、みんな耐えている。それが大変な問題とされない社会になっている。しかも経営者は涼しい顔をしているのです。

 本来なら、公正な社会の実現を求める左翼運動が支持を広げるチャンスなんでしょう。しかし現実には、もはや左翼は消滅したも同然です。僕らの言葉は若者たちの胸に響かない。それどころか、左翼は時に彼らの批判の対象にすらなっています。

     *

 <ソ連崩壊が契機>

 なぜなのか。一つには、僕らの時代と違って今の若い人は社会主義への幻想が皆無だからです。

 僕が高校生のときにはキューバ革命、大学生のときにはアルジェリア独立革命が起き、欧米中心の世界地図を革命勢力が塗り替えていました。新しい歴史が刻まれていくのを同時代に体験し、よりよい社会の実現に夢を抱いた多くの若者たちが、左翼の陣営に走ったのです。そこには「新しい時代が来る」という希望がありました。

 しかし、ソ連崩壊は社会主義の理念と実態があまりにもかけ離れている現実をさらけだした。日本でも左翼は分裂に分裂を重ね、内ゲバなど陰惨な抗争が起きました。それでもなお、左翼が踏みとどまろうというのなら、厳しい自己批判と新たな試行錯誤を始めなければならなかった。

 ところが特に日本では、そんな姿が人々の目に見えなかったんじゃないでしょうか。これは僕らの世代の責任が大きい。旧来の左翼って、やっぱり自己批判ができないんです。自分は正しいという確信の、あまりの強さによって。使命感の裏返しではあるのですが。

 日本は産業構造が大きく変化し、少子高齢化も進んで新しい時代を迎えています。私たちはかつてのような「経済成長第一」の考え方自体を見直すべき時期に来ているはずです。いったんは解決したと思われた貧困問題も再び浮上し、中堅の働き手も高齢者も子どもも、それぞれつらい状況を生きている。問題の根がどこにあるのかをよく見極め、具体的な解決策を打ち出していくのが、本来の政治のあるべき姿でしょう。

 ところが安倍政権は、目の前に山積している課題を放置しながら、矛盾を糊塗(こと)するかのように外に「敵」をつくり、ナショナリズムをあおっている。「日本を取り戻す」という威勢のいい言葉で目くらましにしようとしている。

 残念ながら、社会全体が抵抗力を失っている感じがします。メディアの批判的な言論もすっかり衰退しました。社会はここまで、むざむざと壊れるものなのかと、呆然(ぼうぜん)とすることもあります。

     *

 <新しい運動模索>

 もともと無政府主義に惹(ひ)かれていた僕は、党や組織を絶対化することが諸悪の根源だと考えていましたから、無党派ラジカルの立場からイラク派兵阻止や反安保など様々な社会運動にかかわってきました。ソ連崩壊は抑圧的な社会主義の崩壊であって、広い意味での社会主義思想が再生するためにはプラスだと評価する立場です。

 だからこそ、ますます非人間的になっていく状況を人間の理性がいつまでも放っておくとは思わない。批判の理論と実践が人々の間から生まれないはずがない。こういう時代だからこそ、左翼は再登場しなければならないんです。

 そんな芽はどこにも見えないじゃないか。一体どこにあるんだと言われれば、確かにそうかもしれない。でも失敗に学び、どうすれば「権力を取らずに社会を変えられるか」という問題意識は生まれています。反権力ではなく、非権力・無権力の立場から新しい言葉、新しいスタイル、新しい社会運動の模索が始まっています。それは、大きな希望です。

 いま世界をおおっている現代資本主義は、5世紀かけて形成されてきた強靱(きょうじん)なシステムです。これを批判する思想と運動が、いったん敗北した後によみがえるには、まだまだ時間が必要なのです。

 (聞き手・萩一晶)

     *


 おおたまさくに 43年生まれ。「現代企画室」編集者。南北問題や民族問題を研究。著書に「『拉致』異論」「鏡としての異境」「チェ・ゲバラ プレイバック」など。
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 今日もバイトで朝日新聞チェック。 
 いつもは1週間分がおいてあるのに、2日分しかなかった。でも、そこにいい記事を見つけた。「右翼と左翼」って、今ははやらへんのかなあ。この記事に関しては、すごく分かりやすいと感じたけど。
 これを読んでもらって、投票の参考にしてもらえたらいいのになあ。
 
 ついでにネットで「上」も読んでみたけど、蓮池薫さんのが秀逸で、あとは「何を言ってんだか」というものでしたね。

 ああ、何とか護憲派が1議席でも増えますように・・・。

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2013年07月18日(木)

「旅立ちの島唄 〜十五の春〜 」 [映画]

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◎YAHOO!映画より

解説: 『グッモーエビアン!』でみずみずしい演技を見せた三吉彩花が、等身大の15歳のヒロインとして初主演を果たした感動作。沖縄本島からおよそ360キロ離れた絶海の孤島南大東島を舞台に、少女の成長や家族の絆を島唄のメロディーに乗せてストーリーが展開する。無口だが優しい父親を小林薫、強さともろさを秘めた母親を大竹しのぶらベテラン勢が熱演。初挑戦ながらも三線と島唄を見事にものにした三吉の体当たりの演技や、心に迫る家族の物語に感極まる。

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あらすじ: 14歳の優奈(三吉彩花)は、島内に高校がない南大東島で父親(小林薫)と2人で暮らしている。子どもたちは進学のため15歳で島を出るため、彼女の母親(大竹しのぶ)も姉(早織)の進学と共に那覇についていったきり戻って来ない。優奈は少女民謡グループ・ボロジノ娘のリーダーを任されたものの、進路のことで思い悩んでいた。
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 昨日の那覇発の飛行機は13時55分の予定だった。まあ、中途半端といえば中途半端。ピーチだったので、1時間以上前にレンタカーを返して空港まで送ってもらわなくてはいけない。どこか出かけるほどの時間はないし・・・。そうそう、この時間に見られる映画はないかしらん。

 「10時30分〜 那覇市牧志・桜坂劇場 『旅立ちの島唄』114分」

 おお、これこれ。「京都で見逃してしまった映画を沖縄で」って、ええやんか。「江戸の敵を長崎で」みたいで。
 朝にレンタカーを返してしまい、ゆいレールで牧志駅へ。12時半頃終わって駅までダッシュ。そして12時41分発空港行きに乗れば、なんとか間に合いそう。

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桜坂劇場

 真樹も1限から授業だったので、同じくらいに出かけた。10時半には余裕でセーフ。牧志駅から迷ってしまい、映画館には10分以上かかってしまったが。

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 2時間の映画を見る前に、ちょっと腹ごしらえ。
 ホットドッグと飲み物のセットで350円。

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 映画が始まった。
 なぜか、最初から泣けてくる。
 観客は私も入れてわずか6人。まわりを気にすることもない。

 中学を卒業して島を出ていく女の子の話だと単純に考えていた。でも、この映画はもっともっと深かった。「家族崩壊」がテーマと言ってもいいのかも。

 40数年前の私のいなかの状況と似ていた。私のいなか・左京区花背でも、中学校を卒業すると高校に進学するために地域を出ていく。当時は、雪の峠を越え20?先の高校まで通うことなど考えられなかった。子どもだけが出ていくか、それを機に一家が出て行ってしまうことが多かった。この映画のように、母親がついていき父親が一人ポツンと残ってしまう例は少なかったように思う。

 一人残った父親役の小林薫の姿は哀れだった。
 「何かを得ようとしたら、何かを捨てなあかんねん」とはヨメさんの言葉。
 「眞寿美ちゃんの『捨てる』の中には・・・。」
 「心配せんとき、アンタのことはとーっくの昔に捨ててるさかい・・・。」
 「眞寿美ちゃん!」

 ああ、深い話やった。 

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2013年07月17日(水)

きくにまで見捨てられ [家族]

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 相変わらずピーチが遅れ、家に着いたのは予定より1時間遅い夜8時。
 「ただいまー。ただいまー・・・。」
 「(シーン)」
 「ただいまー。ただいまー!」
 「あっ、きく、オッサン帰ってきたー」と廉。

 でも、きくはお迎えに来ない。
 だいぶたってから、しぶしぶかなあ。

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 「きくちゃん! 喜んでくれへんのかいな。」
 「とうとうきくにまで見捨てられたか」とヨメさん。

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 晩ごはんのあと、なぜか換気扇の掃除をしだしたヨメさん。
 「かあちゃん、工業高校出の真剣な顔になっとるわ」と廉。

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 「ほんまや、これは写真撮っとかなあかん。」
 「しょーもないことしてんと、自分のせんなことしー」とさっそく怒られた。

 あー、これでほんまに家に帰ってきたという感じ。ええわー。

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