2009年05月29日(金)
遺伝か環境か [雑感]
映画「重力ピエロ」のテーマ、「遺伝か環境か」という言葉を聞いて思い出したことがある。畑田国男さんの兄弟型(姉妹型)理論。
血液型占いや、血液型性格判断が大はやりである。しかし、全世界60億の人間を4つの血液型に分けることに何の意味があるのだろう。
初対面の人からも血液型を聞かれることがある。そんなとき、うっとうしいのでたいていこう答えている。
「バッタと同じ緑型です。指切った時、緑色の血が・・・。」
相手は気持ち悪がって、もうそれ以上話そうとしない。
血液型の研究が盛んに行われたのは、戦時中だそうである。それをなんとか軍事目的に利用できないものかと、軍が科学者に命じたらしい。結果的に、科学的には何の法則も見出せず、軍事にも利用できなかったようだ。
今でも血液型にこだわる人は、人格形成に遺伝のしめる割合が大きいと思っている人であろう。その話題が好きな人の性格分析を研究した方がおもしろいのかもしれない。
さて、ここから・・・。
非科学的な血液型の法則より、はるかにおもしろいものがあった。マンガ家の畑田国男さん(故人)が書かれた兄弟型の法則。
この本がどこかにあったはず・・・と思ってさがしたら、ありました。1995年4月初版発行。畑田さんが亡くなられる1年前。
この本の内容をひと言で言うと・・・。
血液型より兄弟型。日本プロ野球史上、長男でホームラン王をとったものは皆無(外国人リーの1回は除く)。長男のお育ちでは、ホームラン王をとるのは無理。
古くは王(次男)、長嶋(次男)、野村(次男)、最近でも松井(次男)、新井(次男)、松中(次男)など、みな当てはまる。(ちなみに、彼らの血液型はバラバラである。)
逆にホームラン王をとれそうでとれなかった代表は、長男である原辰徳と清原和博。もう、ここで「うーん」と、うなってしまいませんか。
畑田国男さんによると、長男は人と争うようなスポーツは向いていないそうだ。野球の場合は、ピッチャー。他のスポーツでは、体操やフィギュアのような採点競技に向いているらしい。そういえば、思いつく選手が何人かいる。
さて、このわたくしは・・・。
4人兄弟の末っ子。なんと、王長嶋、いまをときめく阪神の金本と同じ。長嶋さんなんか、姉・兄・姉・本人という順番まで同じである。
私と長嶋さんの共通点は・・・、と考えるとこの兄弟型理論もちょっと危うい。
ただ、私は「親にかわいがられるために生まれてきたんかな」と思うことがよくある。長嶋さん、王さん、金本、みな小さい時はかわいがられてかわいがられて育ったような気がする。そのへんが共通点といえば共通点になるのでは。
私は、現在87歳の父の前で、今でも小さい子のようにおちょけ続けている。それは、父に笑ってもらいたいからだ。
この歳になっても、いまだに父がこっわいこっわい。私の姉や兄が父に向ってえらそうに言っているのを横で聞いて、こっちがびびったりしている。
「どうしようもない甘えた」
4人兄弟の末っ子の冠に、これ以上の言葉はないような気がします。
「遺伝か環境か」に対する私の結論。
私は、父母からよいところをほとんど受け継いでいない。4人兄弟の末っ子として、こんな歳になってまで「どうしようもない甘えた」を続けている。よって、遺伝1割環境9割くらいの感じです。
どうでしょう?
※ 畑田国男さんが亡くなってもう13年になるので、絶版になった著書が多いかもしれません。でも、「兄弟型」について書かれた本は、実におもしろい。興味のある方はぜひ読んでください。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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