2016年10月12日(水)
最後のデート? [家族]
「おっ、藤井君、こんなとこで何してんの?」
「えっ、有田さんこそ、何ですか。」
「僕は仕事。土地を測量して、相続税の計算せんならんねん。」
「またまた、仕事するふりして・・・。」
いくら古くからの知り合いとは言え、ヨメさんのため口には参った。ますみちゃんより10歳も上やで。
「ボク、今こんなんですねん」と言って首を見てもらう。
「う、うん。」
そうか、心優しきお上品な有田さんのことやから、何もかも分かっていてあえて話題にはせんとこうということか。と思っていたら、あとで有田さんからメール。「ブログを読んでなくて、なんにも知りませんでした」やてー。
「こんなとこ二人で歩いていたら、仲のいい夫婦に見えるやん。ひょっとして、デート? ほんとは蹴とばしたいくらいやろうに。」
「いえいえ、ついそこの寮がボクのバイト先で、そこに車置かせてもらってお昼食べてきたんですよ。もういつ最後になるか分からんし・・・。」
「かなんでしょ、こんなことばっかりゆうて。死ぬ死ぬ詐欺なんですわ、このひと。」
冥土のみやげ」たら「三途の川」たら「最後のデート」たら、ひとをおちょくったようなタイトルばかりですいませんねえ。腹が立つ人はめちゃくちゃ腹が立つでしょうね。
どんどん腹を立ててくださいね。それでこそ私の本領発揮です。自分や人をおちょくりつつ、来たるべき日の覚悟を徐々に決めて行っている途中です。
ヨメさんを烏丸御池の学校まで迎えに行き、百万遍へ。
寮2の寮長寮母さんに病状報告。
「今は医学が進歩しているから、なんとかなりますよ!」
歯切れのいい東京弁の寮母さんからの励ましは心強い。
寮に車を置かせてもらい、すぐ近くの洋食屋「まどい」へ。
これは、「思い出の地巡礼」の第1弾かな。「ちか!」
高校卒業して、京大前の「ナカニシヤ書店」に就職。夜は立命館大学に通っていた。その当時、昼休みによく食べに行ったのがこの「まどい」。なんと、42年前の話です。
寮2のバイトが決まった時、「まさか、もうないやろ」と前を通ったら開店中。今度ヨメさんと食べに来ようと思っていた。
今日訪れたら、貼り紙が。「50年営業してまいりましたが、一旦閉店させていただきます。しばらく間をおいて再オープンする予定です。 9月30日」
「おー、なんてこったい!」
私の思い出の地は、次々と消え去ろうとしているのでしょうか。
体が元気なうちに、思いつくところは全部行っとこー。はよせな。
ヨメさんが休めるのは水曜の午後のみ。私は水曜は寮1(二条)の管理代行のバイトなので、二人でお出かけすることもなくなっていた。今週は退院直後ということで、木曜の代行のKさんと交代してもらった。
これで、久しぶりのランチと映画を付き合ってもらうことになった。
百万遍でトンカツを食べたあと、京都みなみ会館へ。
「淵に立つ」、よかった。
ヨメさんは、「たかしが百恵ちゃんの息子やと思ってたのに、ちごたんかー」とばかり言っていた。百恵ちゃんの息子はちょい役でしか出てへんてゆうといたのに。ひとの話、聞いてへんやっちゃ。
映画のあと、お隣のスーパー・フレスコへ。
かわいいポップがあったので、写真撮らせてもらいましたわ。
かわいいガードマンさんがおられたので、お願いして一緒に写真に入ってもらった。
79歳ですって。めっちゃ、かっこいい!
この写真も冥土のみやげになるかなあ。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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